推理クイズ解答編

犯人は夜行バスでビールを飲ませて酔わせて寝させ、その隙に
ある物に「下剤」と「青酸カリ」を入れていたのだ。

路子のバッグの中身が動いていたのは暗い夜行バスの中で犯人が路子の持っていたハッカ油に下剤を入れて、和郎のバッグの中の下痢止めの錠剤シートをあたかも何かで自然に破れたかのように開けてその中のカプセルに青酸カリを入れておいたのだ。
その際に女性はバッグを別にしていることがあり、路子は路子で常備薬を持っていて、それは入れる必要が無かったが、犯人は子供用の下痢止めに入れてしまい、慌てて大人用にも入れたのだ、
万一、誤って混入させた下痢止めカプセルを持ち去ると変に怪しまれてしまうからそのままにするしかなかった。
カプセルをシートに戻しカッターで自然に開いたようにシートを目立たなくして閉じれば怪しまれないから、騙されたわけだ。
それで紅茶にいつもハッカ油を垂らして楽しんでいる習慣を利用して下剤を飲ませて、下痢だと思い込ませ、毒入りの下痢止めを飲ませた。
カプセルってのは時間がたって胃や腸で溶けるからそれまでは他の奴と居れば犯人のアリバイは証明されるからね、効いてくる間、他の奴と一緒にいて、被害者2人からは離れていて出来るだけ関わらないようにしていた。
そのカプセルの為に和郎の毒殺成功後、消化能力の劣る小学1年の文子ちゃんも毒で死亡した。

ビールにはエタノールが入っていたがそれは豪州現地バス会社が空き缶として処分してくれるからそれは残らないが、すぐに捨てられるわけじゃないから調べたら穴をあけていた形跡は判る。

次に犯人は青酸カリの性質、指に付いた青酸カリを落とそうと慌ててホテルのトイレに駆け込んだ、しかたない、バスのトイレでは後々青酸カリが検出されると、アリバイが崩れるからね、酸化還元反応を知らずに銅を基調にしたホテルのドアノブに触ってしまい、
銅本来の赤い指紋が付いてしまった。
拭いても取れない、それに気づいて、岸野がぶちまけた10円玉に触れなかったのだ。
市販薬ではないし猛毒の青酸カリが付いていない保証なんてないからね。
その赤い指紋の主は夜行バスでビールを勧めた根岸しかない。

人は騙せても、金属や化学物質は騙せないし嘘をつけない。
不正はいくら巧妙に行っても、割に合わない…

豪州警察は二人の司法解剖を行い、体内から下剤カプセルと下剤が出てその周囲から青酸カリが取り込まれた形跡があった、これしかない…
しかも、ホテルのドアノブには赤い指紋入りの動かぬ証拠、
夜行バス営業所の空き缶入れから日本メーカーのビールの空き缶、穴をあけて樹脂でふさいだ跡もある…
もう言い逃れなんてできない。

フィックションです。
実在の人物、事件とは関係御座いません。