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2008年11月16日

巧い運転を目指して:タイヤ操作

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☆巧い運転を目指して:タイヤ操作

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

タイヤ操作とは舵角を操作する事ではなく、タイヤの状態(グリップ量や温度/熱コントロール等)等を如何に操作=制御・コントロールするか、といった事を指しています。これも、適当な言葉が分かりません。「制御」とも違うし...これは非常に幅の広い事を指していて書き始めると本当にきりがなくなってしまい、また既出と重複する部分が多い為、要点にのみ絞って書きます。
・グリップ量

グリップ量のコントロールとは、グリップ力を越えないようにコントロールする事だけでなく、4つのタイヤのグリップバランスをコントロールする事/グリップバランスによりコントロールする事を含んでいます。何時いかなる時も、どの様なグリップ状態に持っていくのが良いか/持っていけるかを判断する事が難しく、かつ重要です。
・前後グリップ量

駆動輪/操舵輪のグリップ量をコントロールする事で加減速/旋回の効率を高める事が可能です。例えばFR/4WDにて加速時に、加速によってリアタイヤに荷重を掛ける事によりリアのグリップ量を増やす、といった具合です。

・左右グリップ量

荷重移動やトラクションの掛け具合で調整が可能ですが、左右のグリップ量を「変える」よりは「変わってしまう」事が多いです。

左右のタイヤに均等に力が加わっている場合でもグリップ量の違いにより路面への力の伝達効率が変化する事で、左右のいずれかの方向に旋回します。代表例はLSD付きのハイパワー車でウェット時にフルアクセルを入れるとスピンする事象となりますが、カーブでの旋回でも同事象を使用する事が可能です。例えばイン側のラインにタイヤを乗せる事で、程度は違っていても同じような事象を発生させる事が可能です。が、多用はお薦めしません
余談ですが、一般的なノーマル車は、デファレンシャルギア(デフ)の作用によりこの事象はほとんど発生しませんが、負荷状態をコントロールする事で事象を発生させる事も可能です。

・単グリップ量

例えば左カーブを曲がる際に右前/右後のグリップ量を独立してコントロールする事で、旋回性/ヨーの増減を行います。この場合、左右のグリップ量が変わっている事が前提となります。この様に他の方法と合わせて使用する事が多いです。

・総グリップ量

例えば一輪が浮いていて減速力を三つのタイヤで支えきれない時にはロックする事になりますが、一輪が浮いておらず四つのタイヤでは支えきれる可能性があります。これはタイヤ全体でのグリップ量に起因していて、接地している全てのタイヤのグリップ量=その時に車が許容するグリップ量を越える加減速量が加わった場合、接地している全てのタイヤでロック等が発生しうる事になります。四輪のグリップバランスが崩れている状態、例えばフルブレーキ時はフロントタイヤのグリップ力の方が使われ方が多くなっており、フロントタイヤ単体でのグリップ量を超えた時にロックが発生します。この発生したロックによりフロントで受け止められる量が減りますのでその分リアに負担が掛かり、リアタイヤのグリップ量も越えてしまう事で四輪全てがロックしてしまう事に繋がります。逆に四つのタイヤに、より均等に荷重をかける事で車の総グリップ力は増します。
グリップ量を考える場合は、このように単輪から前後左右のバランス、全体でのグリップ量を各々把握した上で、各々のグリップ量を超えないようにコントロールする事が重要となります。

・グリップ箇所

平たく言うと、トレッド面のどの部分を使用するか、という事です。
・内外

前回中に横方向をグリップさせている場合は、ショルダーの使われ方が多くなります。スリップ⇒スライドと滑らせ方を大きくしていく事で、使われる箇所がトレッド中央に寄っていきます。また、左右の荷重具合でもコントロールが可能です。

キャンバーが付いている時、トレッド中央より内側が使われます。キャンバー角が減っていくに従って、使われる箇所がトレッド中央に寄っていきます。荷重の掛け具合=沈み込ませ具合でコントロールが可能です。

この他、例えばタイヤの空気圧によりタイヤの変形具合が変化する事で、使用される箇所は変化します。セッティングの一環となりますので、割愛します

・前後

荷重が前後で等しい時はタイヤの直下部分が接していますが、前後の荷重度合いが異なる時はそれに合わせてタイヤの接地箇所も前後します。キャスター角の影響もあり、前後のどちらが接しているかに対する挙動の変化は車種によって異なります。キャスター角の反対側が接している時、操舵角に対する舵角は変化しなくとも変化距離が長くなる事から、切れ具合が増す事になります。この事象は前後荷重によりコントロールが可能ですが、単体でのコントロールは事実上不可能となります。理論上はキャスター角と等しい場所が接している時、トレッド中央が強く接する事で舵角による旋回度合いは一番小さくなります。
グリップ箇所に関しては、主に足回りのセッティングにて変更する事も可能ですが、その際に何処をどの程度変更するかを考えるには、何処をどの程度使用しているかがを知っている必要があります。

・温度/熱

この二つは厳密には異なりますが、同じ物と捉えても差し支えありません。
書くまでもありませんが、タイヤは熱すぎでも冷たすぎてもその能力を発揮出来ません。タイヤの能力を適正に引き出す為には、タイヤの温度を適正に保つ必要があります。この温度は非公開となっている事が多い(見る人がいないから乗せていないだけ!?)為、タイヤの種類毎の経験則に依存する事になります。
タイヤの温度は外気に冷やされ、ブレーキで加熱されます。またタイヤの空気圧にも比例し、例えばブレーキを踏んでタイヤがひしゃげる時、圧力により温度は上昇します。これらの事象を踏まえて適正温度内に収まるよう、その使用度合いにてコントロールする必要があります。そのコントロール方法は全て間接的なコントロール方法であり、例えばブレーキ量を減らしてホイールから伝わる熱量を減らす、というような手段で行う事になります。
・消耗度

語弊もありますが単純に言うと、タイヤは自らが減っていく事でグリップ力を発揮しますので、グリップ力を高める事はタイヤの消耗度を高める事になります。主に、フルブレーキ時はトレッド全体が、コーナーリング中は外側が消耗します。これはそれぞれの度合いによっても消耗度合いは異なり、例えばコーナーリング中にハンドルによる減速も行った場合は更に消耗の度合いが増します。逆に一番タイヤが減らない状態は、温度が低くてタイヤに全く荷重がかかっておらず単に転がっているだけの状態ですので、タイヤの消耗度合いを減らすには、如何にこの状態に近づけるか、という事になります。運転技術とは関係ありませんが、軽量化や寒冷状態がこれには効果的であり、反面グリップ力も減る事になります
タイヤをコントロールする目的は、到達点(≒ゴール)まで保たせる事です。その到達点までの距離/行程/所要時間から使用度合いを制御していく、使用度合いを抑える時間を設ける等で保たせる事により、よりタイヤの能力を引き出す事が可能となります。車はタイヤの性能以上に走る事が出来ませんが、タイヤの持つ能力をバランス良く引き出す事で、全体での性能を高める事が可能となるのです。
逆に、到達点に達してもタイヤが限界を迎えていないのであれば、タイヤの負担を大きくする事でタイムアップ等を図れた可能性がありますので、改善の余地があると言えます。ここで言う到達点とは距離や速さだけでなく、例えば「タイヤを6ヶ月保たせる」「5,000km保たせる」といった目標も対象に含まれます。

タイヤに関する最初の目標は「タイヤを消耗して速さを引き出す」です。タイヤの適正な性能を引き出す事が、最初のステップとなります。
次のステップは「タイヤが減っている状態でも同じタイムが出る」事となります。この時、絶対的なグリップ力が少ない状態である事から、例えばタイヤを新しくした時にタイムアップが期待出来ます。
そして「同じタイムで、より消耗度合いの少ない運転を行う」事が一つの目標となります。これはタイヤの負担を減らしている=ゆとりがあるという事ですので、そのゆとりをマージンにあてる/負担を元に戻す事で速さを引き出す/長く保たせる、等の自由度を得る事が可能となります。ここで得られる自由度を次のステップアップに生かす事が可能です。これは「一つの」目標であり、これ以外にもたくさんの目標が自然に見えてきます。
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Posted at 2008/11/16 19:06:00

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