帰りに観た、空の色

今日の帰り、家に入る直前の空を見て、自分は何だか「世界の終わりのような色」をしているなぁと思った。
勿論本当にこの世が終わりを迎えた時、空がどんな色になるかなんて知ってる訳じゃないけども。
今にも夕立ちが来そうな、濁ったような濃い灰色をしているかと思うと、かたやかろうじて夕焼けのようにもなっているんだけど、そこに夜闇が墨汁のようになって大気の色に混ざりこんだのか、何か紫色がかったような、闇が混ざったとでも言うべきか、まだ完全に日が沈みきったわけでもなかったのに、世界が夜の色に染まりかけていたさなかの、どう形容してどう呼んだらいいのか解らない感じの色を、その時見た。
自分が、世界の終わりのよう、なんて言ったのはある意味ちょっとした受け狙いのジョーク的な部分もあったけど、
普段そんなに観る事もなく、観た所でどう表現していいのかも解らない、得体の知れない何かを秘めていたようにも思えた大気の色に、何とも言えない空恐ろしさのようなものを感じたのかも知れず。
それで、世界の終わりだなんて大げさで物騒な表現が浮かんだのかも知れない。


10年以上前にベンジーが
「夕焼けの色が、本当の世界の色だとしたら？」
と言ったのを聴いてはっとしながらも、別に驚いたり悲しく思ったりするよりもむしろ冷めた気持ちであー言われてみればそうかもね、と思った。
空が夕焼けて、世界中が今まさに燃え上がっていて、もうこの後には全て真っ黒に焼き尽くされるんだ
(⇒真っ暗な夜になる、という意味でもある)という想像がストレートに浮かんで来て、同感の気持ちと共に彼の言葉の続きを聴いていたな。
今日の夕景は、綺麗な夕焼けではなかったけど、なんと言うかこの世の終わりと言うか世紀末みたいな印象では共通していたので、自分の脳内にはやはりと言うかBJCの綺麗な首飾りが流れた。
空の色から短絡的に来るイメージを言うなら、むしろTHE YELLOW MONKEYの「紫の空」だろうか。
あれもやはり退廃的で劣情感剥き出しな歌だという部分で、綺麗な首飾りと共通していると言えなくも無さそうだ。

ただまぁ、欲を言うなら、本当に世界の終わりがやって来たとして、最後の最期に目の当たりにする空の色は、絶望的なおどろおどろしいのよりは言葉を失くす程にまで綺麗なものの方が良いな。
その綺麗さが、悲しさを伴うものだったとしても。