ちょこっとD3君を修理に出している間にお借り出来たのは、なんとZ4でした。結構ラッキー。
代車はsDrive23iで、2.5Lの直6エンジン搭載モデルです。さすがに2シーターで着座位置も低くてスポーティ。
2座のスポーツカーはよく「ホイールベースの真ん中に座る」という表現が使われますが、Z4の場合は更に後ろに座っている感じで、前輪よりは後輪が近い感じです。ボンネットの眺めが非常に長い感じで、前の見切りはあまり良くなさそうです。
実際に運転し始めると、まさに車体の真ん中に座っている感じで車との一体感があります。ノーズの長さはあまり気になりません。
直6のエンジンも、「23i」というネーミングから予想される、ややデチューンされた感じはなく、綺麗な吹き上がりでとても気持ちよいです。
コーナリングも、サイズからするとやや重い車重(ほぼ1500Kg)よりはずっと軽快で、非常に素直に曲がります。これは重量配分の良さと、車体の低さによるものでしょう。これに直6の気持ちよい吹け上がりが加わってコーナー脱出はとても楽しいです。
ただ、ステアリングの感触そのものはやや遊びが大きく(感覚的にはD3の3倍くらい)、ランフラットタイヤの特性もあってややおおざっぱな印象です。この点にかんしてはALPINA D3 Biturboの方が非常に滑らかで正確なので、ちょっともったいないです。
それまでレスポンスが良いと思っていたエンジンは実は「ノーマルモード」で、「スポーツモード」にしたところ、更にレスポンスが上がって気持ち良くなりました。個人的には、ボクスターやケイマンの水平対向6気筒より気持ち良いです。音も直6の方が好みですし。ただ、911のスポーツモードは更に吹け上がりが気持ち良く(過激?)、この点に関してはボクスターやケイマンのエンジンが敢えて抑えてあるのかもしれません。
車体剛性に関してはオープンモデルを感じさせない感じですが、以前乗らせていただいた120iカブリオレに比べると、オープンにした時のしっかり感は微妙に負ける感じです。これは多分、キャンバストップはクローズ時の剛性増加はあまり期待出来ないため、オープン時の剛性を充分に確保しているからだと思います。屋根を閉じた状態では、Z4>120iカブリオレになるのではないでしょうか。
ポルシェのボクスターはこれに比べると遙かに剛性がある感じで、オープンの状態でも屋根を閉じたZ4にくらべるとしっかりしていましたが、これは生粋のスポーツカーだからだと思います。
風の巻き込みはディフレクターを装備していなかった事もあってそれなりにありました。これに関しては120iカブリオレは「快適〜」と言っても差し支えないレベルでしたので、多分必需品でしょう。
いくつか気になった点の一つがステアリングです。見た目は格好良いのですが、中心部分から伸びる金属のスポークが親指に当たって微妙な違和感があります。特に冬場は冷たいので、個人的にはあまり好みではありませんでした。
BMWの標準タイプのパドル(裏から引いてシフトアップ、親指で押し込んでシフトダウン)も、指の短い(爆)私には扱いにくいので、最新モデルのような右はアップ専用、左はダウン専用の方がありがたいです。この点、アルピナのスイッチトロニックは秀逸です。
問題なのはトランクスペース。御覧のように奥の幅が狭くなっており、バドミントンのラケットがかろうじて入る程度。テニスラケットだと入るかどうか微妙です。当然、ラケットバッグは奥には入りません。
おまけにオープン時には御覧のようなカバーをしっかり固定しないといけないので、さらに荷物スペースは狭くなりますし、奥に突っ込んだ大きな荷物は取り出せなくなります(爆)。
ゴルフはやらないのでゴルフバッグは入らなくてもかまいませんが(笑)、オープンにしようと思ったら、2人用の荷物も入らないのはちょっと不便です。これはメタルトップの宿命でしょうか。
後は、スタイリングとメタルトップの性格上仕方ないのかもしれませんが、後方視界が非常に悪いです。それでいてリアのガラスも曇りがちなのでこれに関してはオープン状態の方が良いですね。それでも、シートのヘッドレストとロールバーのために真後ろの視界も割と狭いです。
荷物を乗せずに楽しむなら非常に楽しい車ですが、実用性を考えると購入の対象にならないのはちょっと残念でした。その内やってくる?新型1シリーズカブリオレ(2シリーズ?)に期待したいところです。
それにしても、こんなに気持ちの良い直6を止めてしまうなんて…今度2Lのダウンサイジングターボにも乗ってみたいですが、どんなものでしょうか。
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試乗インプレ | 日記
Posted at
2011/12/28 08:26:53