
2017年4月期作品
『月がきれい』
埼玉県川越市を舞台としたこの作品は思春期を迎えた中学生の日常にスポットを当て徹底的にリアルに拘ったものであり、自らの心の奥に忘れ去られた感情をくすぐられ、様々な感動を与えてくれました。
この作品については皆様それぞれに想い入れがあるでしょうし、既に様々な意見や感想が世の中に溢れかえっております。
私にとっても数少ない本当に大切な作品となった訳ですが、終わってみると実は最初からそうなる運命だった気がしてなりません。
久しぶりに徹底的に紐解いてみたいと思える作品に出会ってしまいました。
自分が感じ、思った事。それは「妄想」かも知れません。事実とは全く違うのかも知れません。それでも、「あぁ、そういう考え方もあるんだ?」程度にお付き合いいただき、何かのキッカケになればと思いあえて書かせていただきます。
かなりの長文です。お時間のある時にでも是非お付き合いいただけたら・・・
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気になったら考えるより先ず行動。
そんな訳で、
GWには既に川越に行っていました。
川越は小江戸と呼ばれるくらい、歴史が色濃く残っている町です。それでいて東京から近く、駅周辺や16号線沿いは近代的な建物も同居しています。
川越市はさいたま市、所沢市といった大都市と隣接しており、実は所沢市よりも人口が多いのですね。大宮を経由すると東京方面へも新宿、池袋方面へも簡単に出られ交通の便も良く、ギリギリ都内への通勤、通学圏になるのかな。
近くに西武園ゆうえんちがあるのに後楽園まで行ったのは実際には遠くないという事実と、東京への憧れという心の部分があったのだと思います。
実際、SSAから近いので
ついでに行ってしまったくらいw
更に先日、最終回を迎えた後、色々と確認したい事があり仕事帰りに車で行って来ました。どうしても夜に訪れたかったので。。2ヶ月で3回目。。。w
またいくつか貼っておきます。(拡大してご覧ください)





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実際に舞台を訪れてみると制作側の意図、世界観など様々な情報を目の当たりにします。単なる「聖地巡礼」などと言って浮かれている訳ではありません。まぁ、私をご存じの方はご理解いただけると思いますがこれは職業病みたいなもので。。。
古き良き町で暮らし続ける人々。都会への憧れを持つ人々が同居している町。中学生の行動範囲として十分に成り立つスケール感。だからこそ完全オリジナル作品としてのシリーズ構成、脚本が確立し、舞台に選ばれたのだと思います。
シリーズ構成、柿原優子さんの最近作ではオリジナルではありませんが『
orange』なんかある意味雰囲気近いかな。そう言えばあの作品舞台は松本市だっけ。
余談ですが、作中に何度も印象的に出て来た「安土城」「松本城」のプラモデル。絶対に何か因果関係があると調べたのですが・・・・・
松本城は松本藩の藩城であり、
安曇郡は松本領のひとつ。松本藩は
水野家が治めていた時代があったが、失脚して
川越藩に預けられた。
それくらいしか・・・・・調査続行中ですがどなたかご存じでしょうか?
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さて、そんな感じでこの作品を紐解くとポイントになるのは舞台の他にもいくつかあるのですが、自分的には「スタッフ陣」のクレジットを見た瞬間に実は確定していたのですよね。。(あくまでも好みのオハナシ)
先程のシリーズ構成「柿原優子」さんは「シナリオ工房 月光」所属の脚本家。
「月光」とはこれまた・・・・・
というのは余談。自分にとって大きいのはやはり「岸誠二」監督ですね。
「Angel Beats!」からのファンではありますが、この作品は「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」同様、音楽制作が「FlyingDog」なので南健Pと好き放題拘って作られた感じがします。
お2人には何度かお会いしており何となく人柄も知っていますが、「平凡な日常の中の非日常」的な作品が多い岸監督にしては徹底的に「平凡な日常の中の現実」にこだわった作品でしたね。これはアニメーションという表現方法に拘らない岸監督らしさでもあります。いつか実写映画を撮りたいとも何処かでおっしゃってました。(この作品をという意味ではありません)
岸監督らしい展開、テンポで安心して観ていられましたが、しいて言えばラストシーンで監督の悪いところが出たかなと。。
あれは「2人が幸せになれて本当に良かった」という意見が圧倒的に多く自分も確かにそう思います。
しかし、そう思わせる事こそ意図的な演出であり、冷静になると絶対に続編は無いと無理やり情報を詰め込まれ、「この後どうなったのだろう?」と妄想させてくれる楽しみを奪われ、現実を突き付けられてしまったという側面もあると言えます。
いや、制作的にはそれで良いのですが、「またやってくれたか」とトラウマが。。。
キャラクター原案は「loundraw」さん。
この方の世界観が好きで、「三月のパンタシア」を好きになったキッカケでもあります。
この世界観をキャラクターデザインの森田和明さんが仕上げている訳ですが、岸監督率いるチーム・ティルドーンに所属し数々のキャラデザ、作監をこなしています。「神様ドォルズ」「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」等々、岸監督のかなりの作品が森田氏の仕事ですね。
そう言えば、月繋がりですが・・・「Carnival Phantasm」も岸×上江洲×森田作品だったりしますw
あぁ、今だからこそ再開しないかなぁ?
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音楽の面ではさすが「FlyingDog」といったところでしょうか。
天才ピアニストの名高い「伊賀拓郎」さんが劇伴をはじめ全面的に楽曲をプロデュースされています。
最近では「魔法少女育成計画」「風夏」といったFlyingDog作品で活躍されましたが、そういう意味ではOP曲、ED曲を担当されたビクターミュージックアーツ所属の音楽プロデューサー「WEST GROUND」も同様ですね。
「WEST GROUND」はアルペジオのナノからこれまでFlyingDogで様々な楽曲を提供してきました。「まほいく」生き残りのぬーさん、奈央ぼうもアルペジオの流れからの「まほいく」そしてソロデビューになるのかw
つまり、自分にとっては大変聴き慣れた楽曲達ということになります。
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それでは、ここからが本題です。
『月がきれい』という作品最大の特徴。それは・・・
「プレスコ作品」であること。
つまり、一般的なアフレコと呼ばれる「映像に声や音楽を充てていく方法」ではなく、「声や音楽に映像を充てていく方法」です。
製作発表の時だったか、「
既に声入れは終わっている」と言っていました。現代のアニメ業界、制作スケジュール的にそんな余裕があるはずありません。
つまりこれは「あえて」そうする必要があったからに他なりません。
梶浦由紀さんはよく「充て作曲」をされますが、既に出来上がった映像に合わせて作曲をして行く為に説得力が生まれます。それ故時間的には余裕がありません。従来の声入れは完全でなくても画の動きを見ながらタイミングを合わせて声を入れて行きます。つまり「アフター・レコーディング」略して「アフレコ」です。
対して「プレスコ」は「プレ・スコアリング」と言って声、音楽などを先に収録し、画を合わせて行く方法です。これにより、演者の間合い、演技をそのまま活かす事が出来、リアルを追及するには最適な方法なのです。
この作品ではリアルな中学生の行動、仕草、思考など徹底的に取材し、出来るだけ再現しています。アフレコでは演技を画に合わせなければならず、リアル感が損なわれてしまうのです。
義務教育最後の時期である中学3年生という設定は両親から精神的に自立して行く繊細な時期であり、金銭的にも行動範囲的にも制約ある中でもがいて成長して行くリアルさは実写でも再現できない部分でもあります。
オーバーエイジの役者が演じる高校生作品は滑稽であり、知恵や行動力の付いた年代は生々しくなってしまいがちですからね。
リアルに拘った「プレスコ」という方法により、脚本は早い段階で全て出来上がり、「結末を知った上での演技」や構成が可能になるのです。
そのひとつがエンディングの「LINE」です。
毎回エンディングのLINEが話題になりましたが、最終回のエンディングで全て回収されるように時系列をバラけさせて振られていました。まぁ、岸監督ですからある程度読めましたが。。
「彼氏くん」「よめ」「彼女さん」「夫」「ダーリン」「カレリン」「ハニー」など名前は変化していましたが、言葉遣いやスタンプの使い方、そして何よりプロフィール画像のセンスがどう見ても2人のものでした。
そもそも、ハッピーエンド・フラグ、不自然で意味深に立ってましたよね。
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そして当然、音楽も同様に「音楽ありき」という事になります。
「はじめに歌ありき」という名言もありますがアレは別の意味w
実は私が今回一番言いたい部分であります。
何故そう思ったか?キッカケはサントラに収録された挿入歌でした。

OP曲、ED曲担当の東山奈央ちゃんが歌う挿入歌。これがTVサイズで収録されたのですが、どうしてもリアル感を大切にしたく、ハイレゾ版を購入しました。同時にOP/ED曲もハイレゾ版で買い直しました。
元々音質の良いFlyingDogですが、CDでは音圧が高く塊感が強く感じてしまいます。あくまでもハイレゾ版との比較ですが、同じこのシステムで聴いても解像度の高さ、分離感も相まって繊細な演奏や息遣いまで感じるような気がします。
歌だけのプレイリストを作ったのですが・・・・・
自然とこういう曲順にしていました。
こうであるべきだとの直感でした。
理由は後ほど。この理由こそが今回ブログの「正解」。
それを立証する為に更にこんなコトも・・・・・

選曲は監督はじめスタッフの好みでしょうが、私にとっても青春時代の思い出が詰まった曲たちです。
さすがにこちらはハイレゾにしませんでしたが、そもそもハイレゾ録音されていない曲ですから逆にリアルかも知れません。
そしてこの選曲こそ、「プレスコ」最大の理由でもあります。
このプレイリストを通して聴いた時・・・・・
骨が全て繋がったのです!
(作品違うけど最適な表現w)
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では、順に紐解いて行きましょう。
歌は全て東山奈央ちゃんです。これも「何故?」なんですよね。本作品は他の作品色が付いていない新人を多く起用しています。それもまたリアルに拘る証。
そんな生徒たちを見守り、導いて行く担任役が奈央ちゃんです。そんな目線で歌っているのかも知れません。
1_オープニングテーマ『イマココ』
作詞 - 川嶋あい / 作曲・編曲 - WEST GROUND
川嶋あいさんは思春期の恋心を表現するのが上手ですね。かつてよく泣かされたものです。。最近では『風夏』の氷無小雪(早見沙織)が歌う『MEMORIES』『雪花火』の作詞・作曲を担当されました。相変わらず健在ですね。
OP主題歌は作品世界を紹介するものです。
タイトルの『イマココ』とは?
歌詞からすると「大好きな人が今ここにいるいるんだよ」と、「存在」の事を言っていますが、あえてこんなタイトルにしたのですから、この言葉を通常の使われ方から考えると「長い人生の道のりの中で今このかけがえのない瞬間に居る」という意味で「←イマココ」となりますかね。
この曲のリリイベは地元横浜のプラネタリウムで行われました。応募券が付いていたのでCDを2枚購入したのは当時あまり公表されていなかったのでナイショの話でした。まぁ、落選したのでアレですが絶対に行きたかったなぁ。。
歌詞は正に不器用でぎこちなく初々しい恋愛。自分も中学生の頃は同じだったなぁ。。。
曲ですが、実はこの曲のみ伊賀拓郎さんが関わっておりません。WEST GROUNDらしい世界観で若々しさを表現しているようです。ハイレゾ版をバランスで聴くとピアノ以外にもキラキラした音がかなり気持ちよく降り注いできます。
映像は桜吹雪がかなり印象的でAパートで街並み、Bパートで学校、どれもボヤけているのですがサビから鮮明になり実写の川越祭り、そして各内容のカットが挿入されています。
これが6.5話を境に変わりましたよね。
ボヤけていたものが鮮明な日常に変わり、小太郎がN.bookに向かい一心不乱に何かを打っています。鮮明になったのは恋愛が成就し、見えている世界が明るくなったから?
イントロの映像はかなり意味深で書棚には各話のタイトル元となった書籍が並び、机の上には「13.70」という原稿が。
Aパートは日常が描かれ、Bパート終わり、小太郎のタイプする手が早くなり、茜はスタート体勢に。小太郎の稽古も本番直前。テンションが上がって行きサビで川越祭りにリンクして行く。
前半の実写と同じ動きをアニメで再現し、これが小太郎である事を再認識すると共に作品のリアル感をも再認識させている。
全力で舞う小太郎と全力で走る茜。
そして氷川神社のふうりん。よく見ると不自然にハッキリした文字がいくつか・・・
「仲良くいられますように」
「結婚ができますように」
「家族が末永く健康で暮らせますように」
「子供が元気に育ちますように」
氷川神社はそういう場所ですが、これが2人の行く末を書いたものという見方も出来ます。
小太郎が何を打ち込んでいるのか、これも「彼女と出会ったのは」ハッキリ読めますね。ノートに書いたプロットからしても、これが自分達の物語であることは確実。
そして小太郎が何かを振り切ったようにエンターキーを押し・・・原稿の全容が見えると「安曇 治」の名。
べにっぽが2体に増えていますが、よーく見ると手前のべにっぽが若干小さく描かれており、右手を繋いでいます。ED曲で「つないだ右手も」とありますが、この作品中で手を繋ぐ場面、茜から繋ぐ場合は必ず右手です。小太郎からの場合も右手で繋ぎたがるので結果的に茜は左手になりますが、右利きの場合利き手でしっかり繋ぎたくありません?
最後に意味深な「つづく」というのは2人の物語(人生)は続いて行くということ。
既にこのOP映像で結末が語られておりました。
2_『初恋』(第3話)
作詞・作曲 - 村下孝蔵 / 編曲 - 伊賀拓郎
村下孝蔵さんの名曲です。「イマココ」のアニメ盤にフルver.が収録されていましたが、こちらは良い部分だけ切り取ったアコースティックver.なのでかなり印象が違います。
他の曲も同様、伊賀拓郎さんが編曲したアコースティックver.です。
好きだよと言えずに初恋は
ふりこ細工の心
放課後の校庭を走る君がいた
遠くで僕はいつでも君を探してた
これ、どう考えてもこの曲ありきで内容が考えられたとしか思えません。他の曲も同様です。是非原曲を聴いてみてください。選曲の意味がよく解ります。
3_『やさしい気持ち』(第5話)
作詞・作曲 - Chara / 編曲 - 伊賀拓郎
個性的な原曲をよくここまでアレンジしたと感心。CMで印象的に流れているのを聴いていて絶対にハイレゾで揃えると思った曲。涙が出てきますよ。。
これまたイイトコ取りでAパートから2番のサビに飛びます。
4_『3月9日』(第6話)
作詞・作曲 - 藤巻亮太 / 編曲 - 伊賀拓郎
レミオロメンの名曲ですね。ホント、この曲にどれだけ泣かされてきたことか。。
実はこの曲、サントラに収録されていません。他の曲はラストにかかるのですがこの曲だけは途中で使用されました。この扱いの意味が収録されなかった理由かな?
このPVを改めて観ると驚きますね。撮影場所が氷川神社、氷川会館です。小指にはめた赤い糸が・・・
卒業式で歌われる事が多い曲ですが、本来この楽曲は『結婚』を祝う歌であって、『卒業』を祝う楽曲ではないのです。このPVが卒業式後に結婚式に向かっているので。。
4_『旅立ちの日に』(第7話)
作詞 - 小嶋登 / 作曲 - 坂本浩美 / 編曲 - 伊賀拓郎 / 歌 - 川越市立第三中学3年1組
これはオマケです。本編後のショートフィルムで合唱していた曲です。
埼玉県秩父市立影森中学校の教員によって作られた合唱曲で、今では全国的に卒業ソングとして定着しています。西武秩父駅の発車メロディにもなっています。なので動画はありません。
川嶋あいさんも「旅立ちの日に・・・」という曲を歌われていますが別物ですね。
5_『夏祭り』(第8話)
作詞・作曲 - 破矢ジンタ / 編曲 - 伊賀拓郎
我々「いか天」世代にはお馴染みJITTERIN'JINNの名曲です。(あえてWhiteberryとは言わない。)
これまたよくぞこんなアレンジをしてくれたものだと感心。。今回夜の川越に行ったのはこれを聴いたから。
実際に花火を見たのはTDCですけどね。
6_『fragile』(第10話)
作詞 - 持田香織 / 作曲 - 菊池一仁 / 編曲 - 伊賀拓郎
ELTの名曲、あいのり主題歌ですね。これが流れたらもう泣くしかないじゃないですか。。。
「fragile」とはフランス語で壊れやすい、はかない等の意味があります。
傷付きやすく、壊れやすい恋心。
もうね、10話は何度小太郎をぶん殴ってやりたいと思ったことか。。(ラスト数分まではね)
歌詞の「傷付けやすい日もあるけど、「いっしょにいたい」とそう思えることが、まだ知らない明日へとつながってゆくよ。」というのがこの作品の根幹であり、これを聴いた瞬間、ハッピーエンドを確信しました。
7_『未来へ』(第11話)
作詞・作曲 - 玉城千春 / 編曲 - 伊賀拓郎
Kiroroの名曲。 11話はこの曲そのもの。
私はこの曲こそ、この11話こそが物語の核心ではないかと思っています。
母は何があっても、いつでも子の味方。いつでも優しく見守ってくれている。
母は優しく、母は強い。だからこそ厳しく、ぶつかる時もある。
母から子へ、子から孫へ、その想いは受け継がれ、どんな困難があっても未来へ向かい、足元を見てゆっくり歩いて行けば良いんだよ。そんな想いが伝わってきます。
1話から事あるごとにお互いの家族、親の愛情が描かれてきました。これも高校が舞台だとあまり出来ないオハナシ。
11話では小説を閉じる手、おにぎりを結ぶ手。お茶を出す手。その薬指に結婚指輪がチラついているのが意識しなくても目に留まります。
『月がきれい』という作品は中学生はもちろん、中学生くらいの子を持つ親世代がかなり共感していると聞きます。この作品はどちらの目線でも成り立つような気がしますが、単なる中学生の恋を描くだけではなく、家族愛そのものを両方の目線で描き切っているような気がしてなりません。
例のラストカットはその証かと。
母役は永遠の17歳ですが、この作品ばかりはさすがに貫禄を見せつけてくれましたね。対する「ちわわ」も良いサポートしてくれました。よくこの2人をキャスティングしてくれました。
岸監督、やってくれましたね。絶対に11話は確信犯です。。。
12話はこの延長線でしかありません。。。
8_エンディングテーマ『月がきれい』
作詞 - 川嶋あい / 作曲 - WEST GROUND / 編曲 - 伊賀拓郎
EDは殺風景な氷川神社から始まり、一周して戻る間に季節が移り変わり、桜が満開になった時には2人が手を繋いでいます。「♪つないだ右手も」の部分でちょうど繋いでいますね。と同時に右上の月が徐々に満月になっていく。
何故この曲を最後にしたのか。
このプレイリストを続けて聴いているとある事に気付きます。
(イマココ以外)全ての曲が同じテンポ、同じ色付けのアレンジなのです。
特に『未来へ』から『月がきれい』へのつながりは同じ曲かと思うほど。
何故作品名を冠した表題曲なのか。
何故PVがこんなにシンプルなのか。
この曲が物語の全てであり、大団円だからです。
わたしにとってそれは…まるで月あかり
as the moon,so beautiful.
月のように美しい恋の物語。
各話のエンディングから最終話のエンディングに集約し、ラストカットと合わせて曲のアウトロが優しく終わって行きます。この終わり方こそ大団円つまりハッピーエンドの証。雑念なく心安らかに、この後何も聴きたくないという感覚。
今改めて・・・これは名曲。いや、名作だからこそ、音楽が完全にリンクしているからこその名曲。
川嶋あいさんに対しては作品内容に関するかなり細かいディレクションがあったのでしょう。知らなければ書けない歌詞です。
この曲ありき。だからこその「プレスコ」作品。
これが私の「正解」。
もう、全て満足。納得しちゃいました。
あれ?オレ、消えるのか??
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という訳で、久しぶりに長編ブログとなりました。これが私本来のスタイル(^^;
最後までお付き合いいただけた方、有難うございました。
あくまでも個人的な想いを書き綴っただけです。
この素晴らしい作品に少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。