
次期候補オイルについて
前回は、15W-50以上のオイル粘度とZDDP値の覚え書きしたのですが、今回は実際に次期候補として1ℓ¥1,800程度までのオイルに絞り混んでの覚え書き。
その前に、皆さんはオイル交換の際に入れるオイル量て、どうされてますか?
スパイダーを含む105系に115系、116系のエンジンオイル総量は7ℓとなっていますが、私はオイルエレメント交換の際にも、6ℓ以下程度しかオイルは入れません。
7ℓと言う数値は、新車時か、もしくはエンジンオーバーホール後に必要容量です。
要は、オイルパンやカムシャフト周辺の抜け難いオイルを含め、エンジンを開けて完全に脱脂してから、オイルエレメントを新しい物にして、オイル給油時にオイルゲージがMAXになった時の場合の数値になります。
オイル交換時にオイルゲージMAXまで入れると、オイルは熱膨張をしますので、7ℓ入れたとすると実際にはオイル量が多くなり過ぎます。
また、オイルの量が多いとオイルポンプにその分負担となり、オイル流速の抵抗が生じ、クランクケースの内圧も高目となるので、レスポンスが悪くなりがちになるし、オイル消費量も多くなり易くなります。
なるべくオイルは少なめの方が、エンジンには負担が少なく鋭いレスポンスになります。
コレ!真面目に本当にホント!
ラヴォイタの際は、オイルゲージLOWより少し多めだけしか入れてなかったので!
かと言って、オイルゲージLOWより少なくなると、コーナーで横Gが掛かるとオイルを空打ちして、エンジンを傷める場合が出てきますので、当然減らし過ぎも要注意です。
オイルエレメント交換を含めて、普通にオイル交換をするとオイルゲージ真ん中位で、だいたい6ℓ未満のオイル量ですね。
ウチのスパイダーだと、通常使いでこの量で実際は5.7ℓ程度です。
オイルパンが浅い初期の1300Jrなどの車両や、GTAなどディープパンを装着した車両に、オイルクーラー装着されてる車両だと異なりますが、オイルゲージは中程まで有れば全然問題ありませんので。
ガソリンスタンドや、ショップで交換されている方は、店舗側が利益増しの為にオイルゲージMAXまで入れる傾向が多いので注意が必要ですよ〜
特にオイル交換の時にMAX迄入れても、直ぐにオイルが減ると言う方は、1度オイルゲージ一杯まで入れないで、MAXとLOWの中間になるように入れてみて下さい。
意外とオイル減る量が軽減されますので試してみて下さいねぇ〜!
さて、ここから本題です。
出来ればオイル交換時に、1回の交換でオイルエレメント含めて総額¥12,000以下に抑えたいと思っています。
何故その金額と言うと、
ズバリ!
小遣いの範囲内に収める!
と、言う厳守しなければならない壁が有るのです。(汗)
色々とやり繰りすると、現実的なのがこの金額くらいなのです・・・(涙)
なるべく安価に入手したいので1クォートや4ℓ缶売りだと、想定価格よりオーバーなオイルも含みますが、20ℓ缶だと想定範囲内なオイルがあるのでセレクトに入れてあります。
そこでケチりたいのがオイルエレメント代!
そこで近年は、トヨタの子会社タクティーが販売している、
DRIVE JOY V9111-0104 (トヨタ純正 90915-20004相当)のエレメントで、アルファロメオ純正相当のエレメントに比べて安く使用が出来ます。
しかも、タクティの実店舗のジェームスだと1個¥1.200程度しますが、仕事上の裏ルートを駆使すれば、1個¥700程度で入手出来ますのでお財布に優しいオイルエレメントなんですね。
でも、ジェームスの店舗で皆さんは買って下さいね・・・
と言うのは・・・ジェームスのピットメニューの写真を私が撮影したので、売上貢献の為に実店舗でガンガン購入して頂けたら・・・(笑)
でもね・・・ネットでの同商品の販売価格、裏ルートと余り変わらないのですよ・・・(汗)
手間を考えると、今後はネットでまとめ買いかな・・・(大汗)
またしても脱線したので、本線に戻ります・・・
さて、肝心のオイルですが、市場に幾つものオイルがあるので、本当に何が良いのかセレクトに随分悩みましたが、手持ちの国内販売制限が有るZDDP plus が残り少ないので、取敢えずZDDPが1200ppm程度含むオイルで考えてみました。
私的には、別にZDDP信者でも何でもないですが、値が少ない事を不安に抱えて乗るのではなく、そんな事を考えずにワインディングを存分に楽しく走りたいので〜
で、候補のオイルは下記のオイルで考えてます。
◎TOTALは、国によってZDDPの値が異なり、イマイチどの情報を信じて良いのか少々不安ではありますが、10W-50で動粘度が柔らかくと言う事と、化学合成油でレース用に生産されているオイルの特徴の鋭いレスポンスと、150℃のHTHS数値も4,5と高く、レース等での高温時の安定性に長けて、凄く評判が良いオイルなのが魅力です。
主治医の 工場もTOTALの代理店になってるし、レーシング仕様オイルだと、維持出来る油温が設計より低いと、一般的なオイルよりも酸化防止剤となる添加剤とかの含む量が少ない為に、湿気などが生じて劣化スピードが一般的使用のオイルより幾分早いのが難点ですが、年間走行距離で2000km弱しか走らないスパイダーだと、せいぜい年間2〜3回1000km未満で交換となるので、レース用オイルでも大きな問題はないかと思い候補オイルに。
気になるのは、化学合成油100%だと言う事ですが、近年エンジンオーバーホールしているので、シール等は大丈夫だと願いたい・・・(汗)
1度オーバーホール前に頂き物の 、Lubross R−spec 粘度10W-60の化学合成油を入れても、全くオイル漏れ等の問題は無かったし、粘度60だと言うのにレスポンスは良かったのが印象に残っているので採用したい!
※ Amazonにて、20ℓ¥31,104 (1ℓ=¥1,555)
◎Mobil 1 は、オイル自体はデータも全て公表してるし正直なオイルメーカーと言う事で、信頼が持てます。
逆に昔のCMは怪しげ感が満載でしたが・・・(笑)
粘度もZDDPも程よい数値ですし、選択から外す理由がなかったので・・・
レースにも使ってる人が結構居るし、選択する際に無難なオイルかと思います。
150℃時のHTHSも、4,5と優れた数値ですし。
お財布にも凄く優しいと、三拍子揃った素敵なオイル♪
※ Amazonにて、20ℓ¥21,000 (1ℓ=¥1,050)

◎RED LINEは正規代理店経由の価格はバカ高いですが、ヤフオクでは1クート¥ 1.650程で入手出来るし、
ギアオイル75-140NSが非常に好印象だったので。
しかし、高温時の油膜が厚過ぎる程の値なのが、少々気になります。
スパイダーでの走行時に、油温90℃〜110℃位だとすると、あまり硬いオイル粘度だと、レスポンスが犠牲になる可能性が出てくるかもしれないので、使うのには少し躊躇しますよね・・・(汗)
HTHSは、5,8と物凄く熱ダレには強そうな値な、まさにレース向きなオイルと言えます。
※ ヤフオクにて、1クォート946mℓ¥1,650 (1ℓ=¥1,744)
◎WAKO`Sは、周りでも使用してるし、なかなかレスポンスが良いと評判なのと、国内メーカーと言う事も有り入手し易いかなと思いノミネート。
しかし、HTHSは4,99と良好な数値を示しているもの、ZDDPの値などは全く公表していなくて分かりません。
メーカー問い合わせたけど回答なしですし、ZDDP plus無しには使用するには少々不安ですね・・・
※ ヤフオクにて、20ℓ¥31,800 (1ℓ=¥1,590)
◎MOTULは、300Vが高価な為に下位グレードの4100 POWERをノミネート。
熱害の大きいRE乗りや、空冷エンジンのビートル乗りの方が多く使用されているようなので、結構イイかも!
ただし、40℃での動粘度が高めなので、レスポンスは300Vには遠く及ばないかと予想されるのが減点要因。
メーカー公表のZDDPの値の幅が広過ぎでしょ!
1000ppm〜2500ppmのどの辺なのさ〜!
まあ、少なくても1000ppmあると言う事。
たぶんSLグレードでディーゼル兼用オイルだから、おそらく1200ppm程度は有るかと。
このオイルの特徴は2輪用オイルと違って、クラッチが滑らなくなるような余分な摩擦調整の添加剤が入ってない、自動車専用オイルだと言う事が凄く魅力的♪
オイル粘度以外に摩擦抵抗になる物が限りなく少ないと言うことは、エンジンには1番大事。
レスポンスもロータリー乗りの方々から、最高だと伺ってるから
期待大です!
問題なのは私的ですが、MOTULの劣化が他のメーカーよりも若干早く感じる事・・・
同メーカーの違うクラスのオイルを試した事がありますが、800km程度で変化を感じた事が有るのが少々不安材料です。
しかも
予算内ギリギリなオイルですし・・・(汗)
※ ヤフオクにて、1ℓ=¥1,800
◎PETRONASはマレーシア国有企業で、いまやF-1のメルセデスのメインスポンサーであり、オイルサプライヤーで多くのモータースポーツに進出している新興国メーカーです。
現在のアルファロメオやフィアット純正オイルになっている
SELENIAも、レプソルが製油したオイルになるようです。
メーカーのデータシートを見ていて気付いたのですが、フォルクスワーゲン承認規格指数がVW505,00/VW505.01で有り、MOTULの4100のVW505,501と同系列のオイルになるので、モチュールが予算ギリギリで厳しいので、類似した此方のオイルもノミネート。
何故かMOTULと同じく、ZDDPの公表値が1000〜2000ppmと幅広いのが難点ですが。(笑)
※ 楽天にて、20ℓ¥33,696 (1ℓ=¥1,685)

◎YACCOは、ポルシェ乗りには良く知られたオイルメーカー。
物凄い凄く熱ダレに強いオイルだと評判です!
でも当然ポルシェオーナーは、もっと高級なグレードのフルシンセティックオイルを使ってるようですが、私が買える範疇ではVX-300止まりが限界。
少々マグネシウムの含む量が多いのが、以前に試したBRAD PENNのように、極端に泡立ちが多いオイルだと嫌なのですが・・・(汗)
でもYACCOでは、どうなのだろうか興味あります!
レース用のオイルでないので、150℃のHTHS粘度も公表してないですが、100℃での動粘度からすると熱ダレには結構強そうな感じがします。
が!
少しだけ予算オーバーなオイルなのです・・・
※ 楽天にて、2ℓ¥3,909 (1ℓ=¥1,955)
◎Gulfは、
BLAZE 15W-40を前回の
ラヴォイタの際に使ったのですが、さすがに粘度が柔らかいおかげかオイルの性能が良いのか、何方かわかりませんが、エンジンは本当に凄くレスポンス良く廻り好印象でした。
今回セレクトした中で唯一の鉱物油オイルと言う事も、少し古い設計のキャブレター使用のスパイダーには、燃料希釈とか考えると1番安心に思えるので、通常使いの出来る同メーカーの15W-50が良いかと考えて、国内の正規代理店に公表していないZDDPの値を聞いてみたところ、正確な数値は社内秘ですが1000ppm以上で、他の公表されているZDDPの高い値のオイルと同等値を含んでいると教えて貰いました。
と言うことはBLAZEは、ZDDPが1000ppm〜1200ppm程度は含まれると言う事になります。
オイルグレードも、API : SL/CF/MAと言う事で、
ディーゼルDPF未装着車だけ使用が可能で、2輪使用も可能と言う事は、相当量なZDDPが期待できます。
ただし、JASO : MAの表記があるので2輪使用の際に、クラッチ滑りを起こさないような摩擦調整剤が入っている為、2輪使用不可のオイルのような、抵抗感が少ない鋭いレスポンスを期待は出来ないかと思われます。
記載した
Gulf PRO TECHNO GP は、一般的な流通買いではできないオイルでして、
国家認定指定工場専売品となっていて、
自動車整備商工組合からの取り寄せオイルになります。
API : SJ/CF/MA相当と言うことで、SLのBLAZEよりも多くのZDDPが含まれるオイルとなるようです。
Gulfの正規代理店の方から丁寧な説明が有り、正確な数値は教えて頂けませんでしたが、、話をまとめるとZDDPは1200ppm程度か、それ以上あるかと思われます。
一般的には流通していないオイルになるので、ネットで最安値とかで購入出来ないのが難点ですが、商品自体の価格設定が希望する価格帯に収まっているようなので、このオイルは要チェックですね!
Gulfだと、最初はARROW 50 や、911専用オイルとかが良いかと思ってましたが、ZDDP値が1000ppm以下のようで、他の添加剤でZDDP以上の働きを補っている新しい設計のオイルだと、代理展の方から丁寧な説明がありましたが、少し不安材料なので候補から外し、オススメされた Gulf PRO TECHNO GPにしてみました。
実店舗にて、20ℓ辺り概ね¥19,000程度 (1ℓ=¥950程度)
う〜ん、寂しいお財布の中身からすると現実的お値段♪
※ 画像のあるオイルに意図はありません。何となく文章ばかりだと寂しかったので・・・(汗)
次点で使用は控えたオイルは此方。
KEN DALL GT1
現在使用しているオイルだが、Zincが公表値よりも少なくなったので。
Castrol EDGE
粘度40/50のHTHSが最低規定値の3.7と同じ値なため、熱ダレし易い可能性が高い。
elf MOTO4 TECH
ZDDPが2400ppm以下と多いが、2輪用となり摩擦の調整成分が多く含まれる。
NUTEC ZZ-02
予算ギリギリOKなオイルですが、DATAが全く分からず少し不安。
番外
調べる内に、粘度とZDDP値が程良くて、値段も格安なオイルを見つけたのですが・・・
POLO TURBO XLD(SL) 鉱物油
動粘度40℃ 133.9 100℃ 19.1 粘度指数 162 ZDDP 1300ppm
て、なかなかのオイルではありませんか。
でも、
でもね・・・
妖しい!
商品の説明文見てアングリ・・・
OEMと言えど、製油側には販売元の記載が無いのはど〜なの?
しかも、「POLO Lubricantsは世界15カ国以上で展開されており」と商品説明に記載されてるけど、ネットで探しても、日本国外では全く見つからないのですが・・・
信用ならんな〜
※ あくまで主観です。信じる信じまいはアナタ次第!
まだ気になるオイルは幾分有るのですが、メーカー回答待ちです。
※ 追記 8/18 回答がありました。
以前に、
LINK-OILのミッションオイル添加剤STMを入れて、シンクロが弱くてギア鳴りしてたのが激減したので、
LINK-OIL Power SP 15w-45 を試してみたいと思い、代理店に問い合わせたところ丁寧な回答がありました。
動粘度 40℃ 113.2 100℃ 14.75 粘度指数 134
残念ながらZDDPの値は公表出来ないとの事。
しかし、API : SH 規格の古い規格のオイルですので、1200ppm程度は含まれると思われます。
100℃の動粘度が45指数のオイルと言う事もあり若干低いので、レースで使用しなければレスポンスは凄く良いオイルだと想像出来ますので、ワインディング程度の普段使いなら全然問題なさそうですね。
LINK-OILですが、どうやらオイル自体の製油は
スミコーのようなので信頼性はありそう。
イイかも!
でも、チョットだけ予算オーバー・・・
工具専門エイビットにて、1ℓ=¥1.870
さて、どれにしよ?
この中だと、どれがオススメだと思います?
どれが良いか、
背中に一蹴りお願いしますね〜(笑)
追記 : 悩んで悩んで、結局候補と異なる
MOTUL 15W-50にしてみました。
なかなか、良好です♪
後日談
Gulf PRO TECHNO GP 15W-50も使用してみました。
MOTUL CLASSIC OIL 2100 15W-50 と比べると、価格は1/2以下
しかし、始動直後の低温時からの走行は、レスポンスが劣ります。
鉱物質オイルなので、暖まりにくく冷め易い性質を如実に体感出来ました。
KEN DALL GT1 20W-50よりは、粘度指数が示すほど若干は柔らかく感じますが…