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2025年05月28日

ファーストカーとしても十分使える、ちょうどいいサイズ

ファーストカーとしても十分使える、ちょうどいいサイズ
レビュー情報
メーカー/モデル名 フォルクスワーゲン / Tクロス TSI スタイル_RHD(DSG_1.0) (2021年)
乗車人数 1人
使用目的 通勤通学
乗車形式 マイカー
総合評価
おすすめ度
4
満足している点  内外装のデザインは国産車にはない、硬質で上質な印象です。プレスラインもぼんやりしたものではなくて、ビシッとカドのたったシャープなラインがフロントフェンダー後端あたりから車両後方に伸びているのが印象的。大きな18インチのホイールも、見た目という点ではかなりの存在感を示しています。



 内装も、シンプルながらデザイン性の高いものとなっていて、素材の安っぽさをあまり感じさせません。
 走りも、さすがアウトバーンを有するドイツ車だけに、高速での安定感の高さは特筆すべき部分でしょう。ワインディングや一般路でも、高いボディ剛性や引き締まったサスペンションのおかげでどっしり安定、どんな場面でも常にリラックスして運転することができます。その結果、長距離ドライブでも疲れが非常に少なくて済みます。

 1.0リットルという小排気量ながら、極低回転から十分なトルクが出ているので、アクセルを軽く踏んだ瞬間からグッとクルマを前に押し出してくれるので、街乗りでは非常に走りやすく、そして力強い走りを披露してくれます。

 他には、意外に小回りが利くところ、ドアの開閉音、握りの太いステアリングホイールになどもお気に入りのポイントです。
不満な点  不満な点として真っ先に挙げたいのが、カーナビ周りの使いにくさ。
 これは過去記事で詳細を書きましたが、とにかくカーナビ関連の使い勝手が悪過ぎます。鳴り物入りで導入されたコネクト機能も、はっきり言って使い道ナシ。こんな機能いらないから、標準で地デジを受信できるようにしてほしかったです。


 そして、前車6R系ポロと比較して明らかにコストダウンしたと思える箇所が散見されるのもちょっと不満。具体的な箇所をざっと上げていくと、 

・ダッシュボード周りがほぼすべてハードプラスティック。ポロはダッシュ上面がソフトパッドでした。
・シフト周りが左ハンドル仕様のまま。スタータースイッチやサイドブレーキが助手席側についているほか、シフトパターンも左ハンドル仕様のまま(運転手側にレバーを倒すとマニュアルモードになる)。ボンネットオープナーも助手席側足元に設置されており、これも左ハンドル仕様のままなのでしょう。
・ヘッドライトウォッシャーなし。(ポロにはありました)
・バイザー裏のバニティミラーに照明なし。
・トランクルームのボードを上げると、鉄板むき出し。
・シーラーの塗り方が雑(垂れたまま固まってる)。
・コーナリングランプがフォグランプと共用になっている。
・各座席の天井部分に、アシストグリップがない。

 というように、前車ポロよりもかなりコストダウン意識したのだろうなというところが多く見られます。
 他にも、燃費がいまひとつ、乗り心地が硬すぎといった点も不満な箇所として挙げられるでしょうか(別項で紹介)。
総評  デビュー以来、輸入SUV販売台数ナンバーワンの座を数年に渡って獲得し続けたTクロス。実際にオーナーになってみると、それもそのはずだと納得させられるクルマです。
 まず手ごろな価格。国産車・輸入車ともに年々車両価格は上昇を続けていますが、その中にあってTクロスは、輸入車としてはかなり手ごろな価格です。当時の新車価格が303万円(TSIスタイル)と、かなり手ごろなものとなっていて、国産のコンパクトSUVの最上級モデルよりも少し高いぐらいの設定でした。
 ウチのTクロスはこれにメーカーオプションを全部乗せにしてしまったので、支払い総額は385万円と、当時比較していた国産SUVより60万円ぐらい高くなってしまいました。それでも輸入車であることを考えれば、そんなに割高であるようには思いませんでした。
 クルマ自体は「これぞドイツ車!!」という印象で、高いボディ剛性にしっかりとした足回り、ダウンサイジングターボのもたらすトルクフルな走り、VWらしいシンプルながらもデザインセンスに優れた内外装と、コンパクトながらもドイツ車ならではのプレミアム性を十分に感じさせてくれる、所有欲を存分に満たしてくれる魅力に溢れたモデルです。

 TクロスはフォルクスワーゲンのSUVラインナップ中、最もコンパクトなSUVです。しかしながら、車内やラゲッジルームはそこそこの広さがあり、パーソナルユースだけでなく、ファミリーカーとして使うことも十分可能です。セカンドカーとしてはもちろん、ファーストカーとしても存分に活躍してくれる、守備範囲の広い万能選手なのです。
項目別評価
デザイン
☆☆☆☆☆ 5
 Tクロス発売当初は、日本未導入の現行トゥアレグにも通じる重厚さを感じるフロントマスクに対して、カジュアルイメージが強いリア周りのデザインが、ちょっとちぐはぐな印象でした。しかしこれが見慣れてくると、高級感がありながら親しみやすさも感じられ、素直に「カッコいいな」と思えるようになります。
 コンパクトクラスにはやり過ぎかとも思えた18インチホイールも、ボリューム感のあるSUVボディにはこのぐらいの大きさがあったほうが、見た目のバランスは良いように思います。
内装は、ダッシュボードからドアパネルまで、ほぼハードプラスティックに取り囲まれていますが、そこはデザイン性を高めることで素材のチープ感を極力なくすように仕立てられています。
フォルクスワーゲンらしい「シンプルでありながら上質」なデザインは、このTクロスにもしっかり活きているといえるでしょう。
走行性能
☆☆☆☆☆ 3
 街乗りにおいては、トルクフルなターボエンジンのおかげで、発進や巡行加速でも流れを十分にリードできる力強さを持っています。3気筒の1.0リットルターボエンジンは、極端なまでに低速でのトルクを重視したセッティングで、街乗りをしてい限りは、軽自動車よりも少し増えただけの排気量(999cc)とは思えない力強さです。
 一方で、高速道路や山道で特にパワーを要する場面(合流急加速、急坂登坂など)では、やはりパンチ力に物足りなさを感じる場面がまれに出てきます。とはいえ、普通に走っている分には「遅い」と感じることはまずないと思います。高速の120km/h区間でも、速い流れに乗って巡航することも、余裕をもってこなしてくれます。
乗り心地
☆☆☆☆☆ 3
 かなり引き締められた足で乗り心地はだいぶ固めですが、その分、重心の高いSUVボディであっても、しっかりとした安定性を発揮してくれます。高速道路での直進性の高さ、ワインディングでのどっしりした安定感のおかげで、いつでもどんな場面でも安心してステアリングを握っていられます。
 というように操安性という点では非常に優れていますが、そのバーターとして、乗り心地は明らかに硬過ぎるように思います。特に、低速で路面の荒れた場所を走る場合(舗装が継ぎはぎになった裏路地のような場所など)は、乗員が激しく上下に揺さぶられるような乗り心地となり閉口せざるを得ません。まるで、アフターパーツのローダウンスプリングや車高調でも入れたかのような硬さです。
 ただ、タウンスピード程度まで速度が上がってくれば次第にしっとりとした乗り心地となって硬さはだんだんと気にならなくなり、高速道路などの速度域までくると、安定感の高さと相まって上質な印象に変わってきます。
積載性
☆☆☆☆☆ 4
 4.1メートルという全長で、同クラスの国産SUVよりコンパクトでありながら(ヤリスクロス4.2m弱、ヴェゼル4.3m超)、荷室はかなりの容量があると思います。リアシートをスライドさせることができるので、多くの荷物を積みたい場合はリアシートを前に出してラゲッジスペースを拡大することもできますし、リアシートバックを倒せば、完全フラットにはなりません(シートバックに多少の傾斜が残る)が、広大な床面積を確保することができます。
 ファミリーカーとして家族で使うようなことも十分にできますし、我が家では大人3人+ペットの犬を乗せて泊りがけドライブにも使っていますが、全く問題ありません。
燃費
☆☆☆☆☆ 2
 前車の6Rポロ(4気筒1.2リットル)に比べ、ダウンサイジングした3気筒1.0リットルエンジンということで、燃費の良さは期待していたのですが、これは完全にポロよりも悪いです。もちろん、車重が1100kgのポロに対して、Tクロスは1270kgと170kgも重くなっていますが、前述の省燃費エンジンでトントンぐらいにはなっているのかなと思っていました。
 しかし実際には、ポロが平均12~13km/lであったのに対し、Tクロスは同様の使い方をしていても10~12km/l程度と、明らかに燃費が悪くなっています。国産の同クラスと比較しても燃費は良くないと思います。まして相手がハイブリッド車ともなろうものなら、Tクロスはハイオク仕様であることもあって、燃料代は倍以上かかると考えて良いでしょう。
価格
☆☆☆☆☆ 3
 コンパクトクラスのSUVであると考えると、国産他車と比べてやや割高な印象もあります。しかし輸入車であること、硬質なドイツ車の雰囲気を十分に味わえることを考えると、お買い得な値付けとなっているのではないかと思います。
その他
故障経験 ●納車直後にエンジンがかからなくなるという不具合が発生。ECUを交換。

●ドアミラーが片方だけ閉まったり開かなかったりすることがあり、ドアミラーの格納機能を駆動するユニットを交換。

●エアコンのコンプレッサーが時々作動しなくなり、エアコンが利かなくなるという不具合があり、コンプレッサーのマグネットクラッチを交換。

 いずれも保証期間中でしたので、無償修理です。
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Posted at 2025/05/28 17:30:45

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