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2017年12月19日

一貫したポリシーを

試乗記その2はミニバン編です。

まずは和製ミニバンの本流たるミドルクラスの草分けステップワゴンから
スパーダ・ハイブリッド
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秋のマイナーチェンジでようやく追加されたハイブリッドモデル
仕組みは先にアコードやオデッセイに搭載されたi‐MMDという
モーターで走行しエンジンは高速巡航時以外は発電に徹するという
三菱アウトランダーPHEVや日産のe‐POWERと同類と思っていいでしょう。

昨年アコード、オデッセイのハイブリッドに試乗はしており
i‐MMDの最新版を味わってみました。

まず驚いたのがエンジン音の小ささです。
先程エンジンは発電に徹すると書きましたが当然バッテリー残量が少なければ
低速域でもエンジンは作動するわけで、以前試乗したi‐MMD車は
その時のエンジン音がかなり車内に響いて来たのが気になりました。
しかもその音色がまるで屋台の裏で唸っている発電機のような
「コレがエンジンのホンダなの?」と落胆するほど低級感溢れるモノでした。

しかし今度のはエンジン音が聴こえるのは極低速時での発電中か
一気にアクセルを踏んだ時ぐらいで
音楽でも流していたら気づかないかもしれません。
ただしバッテリー容量がアウトランダーのように大容量ではないので
エンジンが掛かる頻度が高いのは仕方が無いでしょう。

さらに乗り心地の良さも印象的でした。
車重が1.8tクラスというのもありますが、実に落ち着いた挙動を示し
多少の段差で揺さぶられるといった事もありません。

ただしマンホールなどアスファルトと素材の異なる段差や深い轍の縁に乗った時の
「ゴトッ」「ゴツッ」といった突き上げ音はホンダ車共通の癖のようです。
タイヤもいたずらにインチアップせずノーマルサイズなのは好感が持てますが
そこから期待される上質な乗り心地にはもう一歩といった印象でした。

そして気になったのはやはり内装でしょうか。
ハイブリッド化にあたってフロアやフロント回りを改造しなければならなかったそうですが

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フラットな床が凸凹になったのを隠すように着けられたフロアコンソールと
そこに設置された電動パーキングブレーキのスイッチがいかにもな後付感たっぷりですし
このコンソール自体あまりにも低すぎてパーキングブレーキの操作はやりにくいし
物を置くには浅すぎて、使えなさに関しては一級品です。

単にフロアの凹凸を隠すだけならもっと低くてウォークスルーしやすいカバーだけの方が潔いし、
従来の使い勝手もスポイルしなかったのではないでしょうか?
さらにオデッセイの様なまともなコンソールボックス仕様があっても受け入れられたと思います。

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ステアリングの上に設置されたメーターはやはり見やすいですね。
左側のマルチインフォメーションもフリードほどグラフィカルな表示では無い分
かえって読み取りやすいと感じました。
またフリードと違い電動スライドドアのスイッチも見やすく操作しやすい高さにあるのも良い点ですが
左右のスイッチが密接しているので押し間違いしやすいのは一緒ですね。
ここは左右を離し、間にスイッチONOFFのレバーを置いているトヨタ・ノアの方が
遥かに人間工学に沿ったデザインだと思います。

またメーター前のポケットとの仕切りに走るメッキモールがドアミラーの中心に常に映り込むのはいただけません。
フリードも同様ですがデザイナーは自分達の携わったクルマを運転していないのでは?と思わずにはいられません。

エンジンシステムのONOFFスイッチが左側にある事と走行中はスイッチが光ったりしないことも好印象でした。
以前フリードの改善して欲しい点で指摘しましたが。何故走行中にまでエンジンスイッチが光り続けるのか必然性が全くありません。

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しかもドアミラーに映り込んで邪魔というおまけ付き。
そもそもエンジンシステムに関わるスイッチが真っ赤に光るなんて異常事態を知らせているとしか思えません。


外見の特徴とも言える「わくわくゲート」はやはり便利ですね。

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フリードだと後ろに荷物を積み下ろしするためだけにクルマを動かさないとならない場合が多いのですが、
住宅だけでなく商業施設の駐車場の実態をも視野に入れたこのテールゲートは他のミニバンにも採用し、
「ホンダミニバンの顔」にすべきではないでしょうか。


ただしテールゲート全体を上に開ける時はやはり重さが気になります。
また90度までしか開かないので身長180cmの私だとドア内側に頭がぶつかるので
中腰で作業しなければなりません。

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もっと上まで開けばいいのですがそれだと背の低い人や特に女性には手が届かないし
閉めるのが大変だからだそうですが
ならば電動テールゲートにすれば良いのではと思います。

ホンダは以前電動テールゲートを採用していたのですが子供が挟まれる事故があり、以来採用をしていないと福祉車両のイベントで聞かされましたが
そういう危険性はパワーウインドウや電動スライドドアにも当てはまるのに
もっともらしい逃げの言葉しか用意していないことに「本田技研」は何処へ行った?
と落胆してしまったものです。

しかし来年国内でも発売されるCR-Vには電動テールゲートが採用されていますから
もうそういう逃げは通用しないはず。
何より実用性を突き詰めたクルマ(バイク)づくりこそホンダの真骨頂のはずです。
だからこそセンタータンクレイアウトやわくわくゲートが生まれてきたのですから
たかが電動テールゲート問題ぐらいは技術で解決して欲しいと思います。



次はオデッセイ・ハイブリッド

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試乗したのはアブソルートEXという最上級グレードで
ヤマハ製のボディダンパーを採用しているのが興味深いですね。
国内市場においては実質ホンダのフラッグシップと言っても過言では無いオデッセイですが
Lクラスミニバンにおいてはもはやトヨタのアルファード・ヴェルファイアの後塵を拝するのが現状ですが
ハイブリッドモデルは燃費の良いLクラスミニバンという売りがアドバンテージだと思います。

MC前の同じグレードに試乗した事があるので比較すると
やはり先程のステップワゴン同様、エンジン音が遥かに小さくなっていて
高級感が増したと感じました。
MC前のは本当にエンジン音の介入が酷く、雑音でしか無いため
本当にオデッセイに乗っているのか?という印象が強かったのですが
ようやくこのクラスに相応しい静かさになったと思います。

また脚回りのセッティングも変更を受けたお陰で乗り心地が良くなっていました。
私はアブソルートしか試乗したことは無いのですが
MC前のモデルは非常に突き上げがキツく、「ゴトン」「ゴツン」といった音や衝撃にさらされ続ける
初期型ヴェゼルにも似た快適性など置いてきたかのようなハードな脚だったのですが
今回のMCでやっと納得できる水準に達したと言えます。
ただ相変わらず素材の異なる段差を乗り越える時の突き上げは先程のステップワゴン同様で、
ココをもっとしなやかにいなす様になれば上級で高級なクルマになるのになあという印象でした。

ただしハイブリッドシステムや脚回りのリファインによって滑らかさをより高めたにも関わらず
一切手が入っていなかったのがステアリングフィール
です。

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とにかくこのクルマ、ステアリングが重く、低速域でも意識して回さないと車線変更も出来ないほどで、最初レーンキープアシストが作動しているのかと思ったほど
ステアリングに抵抗感があります。
いくらなんでも市街地を走るには重すぎるし、だからと言ってインフォメーションが豊かなわけでも無くただ重いだけに終始しているのが残念です。

そのくせペダル類はやたらと軽いため踏みすぎになってしまうこともあるし
どうにもアンバランスな所が目立ちました。


またこの代のデビュー時期を考えれば仕方が無いかもしれませんが
今回電動パーキングブレーキを採用したグレードは従来足踏式だった
パーキングブレーキペダルは当然無くなり何処に行ったかと思えば
ステアリング右下という非常に見にくく、あまり馴染みのないポジションに追いやられいます。
しかもボタン類がフラットなためブラインドタッチもやりにくかったですね。

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この様な位置は現行トヨタ・ハリアーにもあるのですがあちらはATレバーをPレンジに入れると自動的に電動パーキングブレーキも掛かるため、ほぼパーキングブレーキボタンのみを操作することはありません。

しかしこのオデッセイにはそのような親切設計は無く
しかも他のホンダ車の電動パーキングブレーキとは違い
ボタンを押してブレーキが掛かり、引くとリリースされるという
逆の動作になっているのです。


さすがにコレは付け焼き刃と言えども容認できないレベルではないでしょうか
シフトレバー回りのパネルを新規設計してでも操作しやすい配置にするなど
人間工学に沿ったリファインをするのがメーカーの義務だと思うのですが、
オデッセイと言えどもそこまでしてお金を掛けていられないのでしょうかね?


それにしても両車ともi‐MMDのシリーズハイブリッドシステムのリファインには
やはり驚きました。

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好みにもよりますがより電気モーターで走る時間が長ければ長いほど
エンジン車とは違う走行フィールにEVの良さも認めざるを得ません。
特に実質トランスミッションが無い、本当のシームレスな加速にはクルマが重量級であるほど魅力が際立ってきます。
まあ私のフリードのi‐DCDが相変わらずジャダーやスナッチが酷い事も
羨ましいと思ってしまう原因ですが・・・

ただやはりメカがリファインされればされるほど
ドライバーが操作する「手に触れる」「目で見る」部分の
マンマシンインターフェースデザインの煮詰めが甘いことが目立ってしまうのも事実でした。

ホンダが掲げるMM思想は相変わらず伝統として受け継がれていますが
最近はどうにも車体のパッケージングのみに終始し、
ホンダ車を使い続けたくなるように仕向ける
ユーザー心理にまで気配りが足りていない感じがします。


そして短距離ながらもホンダセンシングの最新版も試すことができました。

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やはり全車速追従になったACCは便利ですね。
フリードは時速25kmぐらいでACCが切れてしまうので
バイパスや高速道路で使用中に渋滞区間に遭遇した時に
うっかり最後は自分でブレーキを踏むことを忘れてしまいそうになるので
是非全車種に採用して欲しいです。
しかし追従時の加減速の制御はスバルアイサイト3にはまだ及ばず、
急な加速や減速をしたかと思えば
今度は加減速への移行が遅く、ヒヤッとする場面もありましたが
フリードよりは制御が丁寧になっている印象でした。

レーンキープアシストについては妙に右側に寄って走るのですが
コレはフリードも同様なのであえてそうしているのかもしれません。
ただ白線を見失いがちなのでカメラシステムの向上は急務だと思います。
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Posted at 2017/12/19 12:56:27

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