那古野城跡

現在の名古屋城二の丸あたりに、大永年間（1521-28)の初め、今川義元の父である今川氏親（1473-1526)が、尾張進出の拠点として「柳の丸」を築城しました。
今川氏親は、一族の今川氏豊を城主として守らせていましたが、享禄5年（1532)、織田信長の父である織田信秀（1510? - 1551)に、この地を奪われました。
那古野（なごや）城という城名はこのとき付けられたともいわれています。

天文3年（1534）生まれの信秀の嫡男、織田信長は那古野城で生まれたといわれています。
翌天文4年（1535)、信秀は那古野城を幼い信長に譲り、自身は同じ台地の東南方を固めるために現在の真宗大谷派 名古屋別院（名古屋市中区）の地に古渡城を築いてそこに移りました。

弘治元年（1555)、信秀の後を継いでいた織田信長は、一族の織田信友を滅ぼして清須城（清須市）に移りました。信長が離れた後の那古野城は信長の叔父織田信光、信長の重臣林秀貞らが一時入りましたが、やがて廃城となりました。

そして、半世紀後の慶長14年（1609)、徳川家康がこの城跡に目を付け、名古屋城築城に着手しました。

住所: 愛知県名古屋市中区二の丸１