井伊直弼の墓

幕末の混乱期に幕府の要職・大老に就任し、日米修好通商条約に調印、横浜開港など西洋諸国との通商貿易開始に寄与した彦根藩主・井伊直弼の墓です。
朝廷の勅許を待たずして条約調印を決行した直弼は、攘夷派に安政の大獄を執行しましたが、安政7年(1860)3月3日登城途中の江戸城桜田門外で暗殺され首を取られました。
この暗殺事件を契機として徳川幕府は衰退、滅亡しました。
安政の大獄後、赤鬼と恐れられた直弼は、彦根藩主時代には藩金15万両を士民に配分するなど善政を尽くした藩主でした。
徳川慶喜は晩年の回想録「昔夢会筆記」で、直弼のことを「才略には乏しいが、決断力のある人物」と評しています。

住所: 東京都世田谷区豪徳寺2-24-7