北畠氏館跡庭園

北畠氏城館庭園は、享禄3年（1530）室町幕府管領・細川高国が作庭したといわれています。細川高国は足利義稙、義晴と二人の将軍を立てて十数年間権勢をほしいままにした武将で、政略家として知られていました。その娘は多気北畠氏七代北畠晴具の夫人となりました。
高国は将軍の命を受けて、甥の細川晴元や三好元長と戦い、婿の晴具を訪ねて多気北畠氏の城館に逗留していましたが、翌年戦いに破れて摂津国大物の広徳寺で自害しました。
多気北畠氏城館は、多気北畠氏八代の本城で八代具教が織田信長に降伏後、天正4年（1576）に謀殺され、城館も廃城となりました。
室町庭園の多くが寺院に所属していますが、この庭園は神社の庭園で、しかも武将の造った庭らしく素朴であり、豪放であり、野性的な魅力に溢れています。
現在は高畠神社神苑の一部で、国の名勝及び史跡となっています。紅葉がまだ一部残っており、廃城から400年経過しているとは思えない、美しい景観を見ることができました。
往時の霧山城は、ここからさらに1.3㎞の山頂にあります。

〇北畠氏館跡庭園入園料
・大人300円
・学生（高校生以上）200円
〇駐車場
・無料



住所: 三重県津市美杉町上多気1148