まとめ記事(コンテンツ)

2014/07/09

しっかりボディのくれたもの。

今回から数回にわたり、90年代初頭~中頃に登場した5ナンバーセダンを特集していきます。

基本的に大衆車であるこのクラスは注目されるような存在ではないものの、優れたパッケージングや扱いやすい身近な高性能が魅力的なモデルが多かったのも特徴。
現在のエコ一辺倒なクルマとは違い、老若男女問わずドライビングを楽しめるのがこのクラスの良い点でもありました。

そんな中で、まず最初はマツダ・ファミリア(BH系)から。



1994年、5年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたファミリアは、従来通りのセダンに加え、新たに斬新なクーペスタイルの3ドアハッチバックをラインナップ。

この3ドアには「NEO」というサブネームも与えられました。

スタイリングは上級車のように流麗とまではいかないものの、当時のマツダデザインに倣い、ゆるやかにラウンドしながらも扱いやすさを犠牲にしない機能的なもの。
NEOはフロントマスクもセダンと差別化され、どことなくランティスの弟分的な雰囲気もあります。


搭載されるエンジンはユーノスロードスターにも積まれる1.8L、BP-ZEをはじめ1.3Lまでシリーズを通して7種類。


発売当初は写真の3種類のみでしたが、リーンバーンモデルやいすゞ製4EE1-T型1.7Lインタークーラーディーゼルターボ搭載車も追加されました。

先代にあったGT-RやGT-Xといったターボモデルが廃止されたのは残念ですが、ボディ剛性とサスペンション性能が飛躍的に向上したおかげで、先代とは比べ物にならないくらい洗練した走りを身につけました。



同クラスのライバルに比べ、ユーティリティが高いのもファミリアのポイント。
室内も大人4人がゆったりと座ることが出来る広さを確保。



NEOにおいても300Lという大容量のラゲッジルームを持っていましたし、ホンダCR-XやシトロエンC4クーペと同じくリヤハッチにはバーチカルウインドーを採用し、特徴的なスタイルながら使い勝手と取り回しやすさが両立されていました。



セダンはそこそこ販売も好調で街中でもよく見かけるモデルでしたが、NEOはそのスタイリングが災いして販売は絶不調。
残念ながらマイナーチェンジの際にNEOは廃止され、何の色気も感じない普遍的な3ドアハッチバックへと変更されてしまいます。

当時は市場に受け入れられなかったNEOも、いま改めて見てみるとなかなかカッコ良く見えると思うのですが、やはり時代を先取りし過ぎてしまったのでしょうか。

登場から早くも20年経った現在、セダンに出会うことはあってもNEOを見かけることは皆無となってしまいました。



このマツダスピードのオプションを装着したクラシックレッドのNEO、ちょっと欲しくなっちゃいますね。

そんなBHファミリアですが、私の親戚宅ではいまだにこのカタログと全く同じ、セダンの1500インタープレーXが現役で活躍中。



未曾有の大洪水に見舞われた、2000年9月の東海豪雨で完全水没というアクシデントを経験しながらも見事復活、トラブルひとつなく1500スポーティエンジンの気持ち良い走りを変わらず披露しているようです。

これもひとえに「しっかりボディのくれたもの」なのか、真面目なマツダらしさがいっぱい詰まったファミリアで、これからも走り続けてもらいたいですね。

では最後は懐かしいビデオマガジン「ベストモータリング」でのガンさんインプレッションとCMをどうぞ♪


(9:48~)


Posted at 2014/07/09 17:31:37

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