まとめ記事

LEXUS RC F スーパーチャージャー取り付け

2016/01/23 58,442

LEXUS　RC F　（DBA-USC10-FCZRH）　の５．０L　V8エンジン（２UR-GSE）に世界で初めて、スーパーチャージャーを取りつけるまでのまとめです。当初はつくかどうかもわからず、控えめな目標で施工していましたが、HKS製コンプレッサーの最大サイズ「GTS８５５５」の取り付けに成功。

これを「Version１」と位置づけ、東京オートサロン２０１６に出展。

とりあえずここまでの経過をまとめます。
LEXUS　RC F　　HKS GT SUPER CHARGER　Version１

２０１６年３月８日現在、世界で唯一と思われる、LEXUS　RC F用スーパーチャージャーシステム。「開発中」とか、「開発予定」とか、「開発検討中」でない「開発完了」し、「発売済み」の世界で初めてのRC F用スーパーチャージャーシステムです。ブースト５０ｋPａ（０．５１kgｆ／ｃｍ２）時、６００PS／７０００ｒｐｍオーナーのひいき目ではありますが、非常によくできていると思います。市販最大級のインタークーラー、２台目の空冷式トランスミッションオイルクーラー等で冷却強化。エンジンルーム内も見ての通り美しいレイアウト。いかにも後付けした様な、乱雑感は皆無。純正の外見を極力残した、スマートで洗練された取り付けです。他店では未だにどこも成功していない、RC Fの燃調、点火時期セッティング。基盤から専用開発された、「HKS ツインF-CON iS with OSC」で現車セッティングが可能です。 OSC　（Ｏｘｙｇｅｎ　Ｓｉｇｎａｌ　Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）　機能により、O2フィードバック領 ...

出典：SkyBlueさん
スーパーチャージャー部品　コンプレッサー他

コンプレッサー　GTS８５５５（HKS製最大サイズ）

出典：SkyBlueさん
スーパーチャージャー取り付け　進捗１１月２１日　その１

作業風景



出典：SkyBlueさん
スーパーチャージャー取り付け　進捗１１月２１日　その２

HKS製フルードクーラー　（コンプレッサーの潤滑オイルを冷やすクーラー）　これの向かって左側にもう一台の空冷式　トランスミッションオイルクーラーを増設予定。

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スーパーチャージャー取り付け　進捗１１月２８日

工場内の様子



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スーパーチャージャー取り付け　進捗１2月5日

中間パイプ（メタルキャタライザー付き）アイコード製メインマフラー　ステンテール　アイコード製（といいつつも作っているのはZEES PROJECT）

出典：SkyBlueさん
スーパーチャージャー取り付け　進捗１２月１１日

「HKS　ツインF-CON iS with OSC」取り付け中



出典：SkyBlueさん
スーパーチャージャー取り付け　進捗１２月１９日

エンジンに火が入りました。 BOSCH製シャシーダイナモ上にてサブコンセッティング中。最終的には実走もするそうです。

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スーパーチャージャー取り付け　進捗１２月２６日

BOSCH製シャシーダイナモ上でサブコンセッティング中



出典：SkyBlueさん
東京オートサロン２０１６出展仕様

東京オートサロン２０１６出展仕様



出典：SkyBlueさん
HKS GT SUPER CHARGER

【総評】コンプレッサー：HKS　GTS8555 インタークーラー：HKS　GT-Rサイズ３層SPL パイピング：ワンオフ製作その他ワンオフ製作箇所多数。ブースト５０ｋPａ（０．５１kgｆ／ｃｍ２）時、６００PS／７０００ｒｐｍ東京オートサロン２０１６出展用、Version１となります。価格を抑えた、エントリーユーザー向けのS／Cシステムです。現在はよりハードチューンに振った、Version２へ進化の途中。【満足している点】おそらく世界で初めて、LEXUS　RC Fへの過給器取り付けとなります。東京オートサロン２０１６出展仕様。【不満な点】

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HKS ツインF-CON iS with OSC

【総評】おそらく世界で初めて、LEXUS　RC Fの燃調、点火時期等のコントロール（現車セッティング）を可能としたサブコンピューター。これなくしては、いかなる過給器、吸排気チューンも不可能です。大径マフラーポン付けでパワーアップなどありえません。（撮影の為に引き出した状態です。本来はグローブボックス裏に収納されています）【満足している点】非売品（２０１６年１月時点で）。HKS本社特注製作。【不満な点】

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HKS GT TYPEインタークーラー

【総評】 GT-Rサイズ　３層SPL LEXUS　RC F用のキットというものは無いので、パイピングはワンオフ製作。取り付けはホースメント（リーンフォースメント）内側。チューニングカーではホースメントの外側としたり、ホースメントを撤去してバンパー開口部により近づける取り付け方もあります。しかしながら、RC Fの純正バンパーカバーは非常に柔らかい素材でできており、裏側からホースメントの支え無しでは形状を保つのも困難。ホースメントを撤去しようとすると、バンパーカバーを固い素材で作り直さなければなりません。衝突時の安全性も大幅に低下します。やむを得ず、現在の位置に取り付け。走行風は回り込みますので、冷却性能への影響はほとんど無い、はず。【満足している点】【不満な点】

出典：SkyBlueさん
HKS トランスミッションオイルクーラー

【総評】 LEXUS　RC Fには純正でも車体右側下部に空冷トランスミッションオイルクーラー（ATフルードクーラー）が付いています。過給器取り付けに伴い、ATへの負荷増大対策として、空冷トランスミッションオイルクーラーを増設。純正クーラー⇒増設クーラー⇒AT戻り　となります。【満足している点】【不満な点】

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icode ステンレスマフラー

【総評】ステンレスＥＸメインマフラーｽﾃﾝﾃｰﾙ１９０，０００円(税別) 中間パイプﾒﾀﾙ触媒付ステンレス　３００，０００円(税別)　　愛知県のicode(アイコード）という会社の製品ですが、ガス検のプレートには「ZEES Project」と刻印されています。つまりZEES Projectから、icodeへのOEM（納入先（委託者）商標による受託製造）なんですね。

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LEXUS　RC F　エキマニ第１触媒交換

取り外した純正エキマニのセラミック触媒部分を切り落とす。 HKS製メタルキャタライザーを再溶接。

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SARD BREATHER TANK

【総評】製品名「BREATHER TANK」。通称スワールポット。高回転、高負荷時に発生しやすくなる、冷却水のエア噛み（気泡の混入）を除去するパーツ。純正冷却水リザーブタンク移設により生じたスペースを活用して取り付け。【満足している点】【不満な点】

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Defi Defi-Link Meter ADVANCE BF Defi-Link Meter ADVANCE BF ターボ計

【総評】過給器付き車両には必須。スーパーチャージャーと同時取り付け。【満足している点】メーターフードも同時取り付け。（フロントガラスへの映り込み防止用）ピークホールド、ワーニング、オープニング・エンディングセレモニー等、多彩な機能。【不満な点】

出典：SkyBlueさん
【RC F　スーパーチャージャーシステム　「Version１」　の完成を振り返って】

まずは入り口から大誤算でした。
２UR-GSE　（５．０L　V８）のチューニングを引き受けてくれるショップさんが見つからない（滝汗）

ターボやエンジンチューンを得意とする有名店、２０件以上に問い合わせしたでしょうか。
全部断られました。

「２UR-GSEエンジンは経験が無いから…」
「ECUの制御がわからないんだよね～」
「LEXUSのエンジンチューニングはちょっと…」
「キットの設定がないとウチでは扱えないですね」

ほぼこのセリフです。

当方も冷やかしでなく、ワンオフ製作を頼むからには相当額の現金を用意している旨、伝えてもダメでした。

正直申し上げて、有名どころのほとんどのプロショップさんは、HKS、TRUST等の巨大パーツメーカーの開発した、キットパーツをつけるだけの存在だと感じました。
もうあきらめるか…、と思いかけて電話した２０数件目のショップさん。
失礼ながらチューニング雑誌等で見かけたことも無く、全く期待はしていなかったのですが…

「あぁ、ウチは取り付けできますよ」

あっさりと言われ、耳を疑いました。

隠れた？実力店、実力者集団。

正にそんなキャッチフレーズの似合う、すごいショップさんです。
派手な広告も宣伝もしないけれど、ワンオフ製作の実績、中身がすごい。

このショップさんと出会えなければ、永久にムリだったかも知れません。