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まとめ記事(コンテンツ)
徳小寺 無恒さん
2008/02/05
条件 自動切換えヨンクってなんだ!?
現在はすっかり忘れ去られている「レオーネ」の存在だが、このクルマ無くしては今の富士重工は無かったクルマである。
富士重工といえば、かつて独創的な軽自動車「スバル360」や「スバル1000」が有名だが。。。
先取 スバル360にワゴンがあったって知ってましたか?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/180020/
一本 ワイパーのスバル360初期型を知ってますか?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/1383084/
商用 スバル360のヴァンを知ってるか!?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/1394184/
レオーネも、かつては富士重工を支える大切な車種であった。
しかし、スバル1000 から進化した筈のレオーネは、正直、絶望的にデザインが悪かった。
これが二代目になると、かなりまともになったのだが、それでもまだまだ洗練されているとは言えず、当時は富士重工には「デザイナーが居ないのでは!?」と実しやかに囁かれていた。(苦笑)
それが三代目のAA系になると、少々、直線平面基調過ぎるが、随分とカッコよく登場してきた。

そういえば、この頃のアルシーオーネも、富士重工のCADには「円弧」や「曲面」のモードが無いのでは!?とか、三角定規だけでデザインされた!?とまで言われるくらい、ペキペキのデザインだったっけ。。。閑話休題
鋭角 初代アルシオーネって何だったんだろう?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/755953/
この三代目レオーネは、不幸にして、運輸省の型式認証の時に、事前に提出した書類より重量が軽かったので、急遽、バンパーに 鉛 を詰めて誤魔化そうとしたのがバレテ、発売が延期になった・・という曰く因縁のあるクルマでもあった。
詳しいハナシは後日したいのだが、今回は、富士重工らしいギミックを紹介したいと思う。
当時の富士重工には、フルタイムのヨンクは持っていなかった。
つまり、フロントとリヤとを直結にする「パートタイム・ヨンク」しか存在しなかったのだ。
この「パートタイム・ヨンク」は、システムがシンプルで、直結にする分、駆動力は最強になるのだが、交差点などの低速でスティアリングの切り角が大きいと、前輪と後輪の回転差を吸収できなく、ガクガクなったり、果てにはエンスト・・なんていう弱点があった。
だから、常にヨンクに入れられなくて、ドライヴァーは状況を見て、ヨンクスイッチを入れたり切ったりしていた。
そんな面倒な事はできない!というのが大勢であって、それに対する富士重工の答えは、必要な時に自動でヨンクになる・・・画期的なシステムを開発して、このAA系レオーネから搭載した。
その画期的なシステムとは・・・

これが当時、もらった資料なんだが、簡単に言うと、ヨンクの効果が最大限発揮される時を判断して、自動で「ヨンク」にするというシステムなのだ。
条件とは・・・
1.ワイパー・オン
2.ストップランプ・オン
3.キックダウン時
の何れかの条件になった時だけ 「ヨンク」 になるという、コンピュータなんて使わない、超!シンプルな仕組みなのだ。
つまり、ワイパーが動いていたら「雨」か「雪」だろう。
ストップ・ランプが点いたら「ブレーキング」だろう。
キックダウン中は「急加速」なんだろう。
そんな時は、「ヨンク」にすれば安定性が増す・・という判断だ。
「雨」や「雪」だったら、路面の摩擦が少ないから、タイアがスリップしてタイトコーナリング現象が吸収されるだろうし、制動中もタイトコーナリング現象は気にならない、ましてや急加速時はスティアリングを大きく切っている馬鹿は居ないハズだ!という、ある「意味理詰め」な、技術屋集団「富士重工」らしいギミックと言えよう。

しかし、このシステムも「センターデフ」を搭載した「フルタイム・ヨンク」の一般化で、一気に廃れてしまった。
富士重工が自信を持って生み出した「AUTO 4WD システム」は、ある意味「パートタイムヨンク」から「フルタイム・ヨンク」への過渡期の遺産と言えるかもしれないが、システムが単純で、必要な時にだけ「ヨンク」になる、このシステムは、もしかして現代でも使える 実用的なヨンクかもしれないと僕は思うのだ。
シンプルだから重量増も最低限だし、いくら安定すると言っても、晴れた日の街乗り程度ならヨンクなんて不用だし、そう考えれば「理に適った」仕組みだった・・と省みているのだ。
あまり日の目を見なかった 「AUTO 4WD システム」 システムだが、コンピュータを使わなくても、実用的なシステムができるんだよ!という、富士重工の飛行機野郎たちの声が聞えた様な気がするのだった。
Posted at 2008/02/06 00:45:53
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