まとめ記事

欧州車のブロアモーターを分解修理してみた。

2020/12/03 3,288

欧州車のブロアモーターは異音（鈴虫音）が出るのが早いようです。何が原因で異音が出るのかを調べる為分解修理してみました。欧州車のブロアモーターのモーター本体はほとんどBOSCH製ですのでBMW、アウディー、ミニ、ポルシェ、フォルクスワーゲン、ボルボ等も修理可能と思われます。原因判明後にモーター本体のメタル軸受けをベアリングに改装し問題解決です。

分解から異音の原因判明まで。
モーター下部に注油される方もいますが、効果は限定的で長くは持たないと思います。
ベンツブロアーモーター修理（ベアリング化による鈴虫音退治）①

ベアリング化後のシャフト軸受け部分解してみて良くわかった事。 1.加工前の軸受けはメタルで時間経過と共に油分切れで擦れて異音（鈴虫音）が出る構造。新品に交換しても根本的な問題は解決しない事。 2.モーター内部のメタル受けにはグリスが塗布されているがこれが硬化し異音（鈴虫音）が出るのであろう事。 3.メタル部に外部から注油しても効果は限定的で短期間で終わるあろう事。 4.ブラシとコミュテータは意外と減らない事。 5.作業は非常に大変な事。

出典：Lachelnさん
ベアリング改装から細部清掃まで。
モーターブラシの残量の確認、モーター構成部品の異常等が確認出来ます。
またブロアモーターを新品同様に清掃出来ます。
ベンツブロアーモーター修理（ベアリング化による鈴虫音退治）②

ブラシとブラシホルダーブラシ残は約15mm程ブラシホルダーの長さと内部スプリングを最小に縮めた長さから考察すると新品のブラシは約20mm程度と思われる。約50,000kmの走行で5mmの減り。以外と減らない物だ。ブロアーモーターの使用頻度で変わってくると思うが200,000kmでブラシ残量0となる？ブラシも交換しようと色々調べたが、単体での供給は無し。国内のブラシメーカー6社に問い合わせをしたがいずれも供給出来ないとの事。海外のサイトでも取り扱いなし。国内1社から特注で制作可能かもしれないのでと現物を送ったが材質が特定出来ないとの事でメーカー在庫のカーボンで作成してみるが、不具合は保証出来ないとの事。不具合例として軽度のものは所定の回転数が出ない。重度ではモーター、コミンテータ損傷、ブラシの異常摩耗。それでは使えない。電動工具のブラシを加工しようともしたが、連続使用時間が異なるし電気回路のショート又は取り替えたらずぐに摩耗も困るのでこのまま施工する事にする。ベンツのブラシは特別なのだろうか？

出典：Lachelnさん
組立てから完成まで。
羽の取付けにはちょっとしたコツがあります。
これをしないとモーター自体がブレます。
組立て完成後は新品同様です。
記事では一か月半後異常なしですが、現在約2年経過ですが異常なしです。
ベンツブロアーモーター修理（ベアリング化による鈴虫音退治）③

羽の取付け羽には回転時のバランスを取るためのウェイトが付いている。あらかじめ、分解前にウェイトの位置を控えてあるのでその通りに組み込む。

出典：Lachelnさん