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まとめ記事(コンテンツ)
2024/07/27
【雑学】バッテリーテスターの種類(中編)
そのバッテリーテスターですが、大まかに分けると前回書いたように2つですが、正確には3つの方式があります。
(1)負荷測定方式(ロードテスター)
これは、実際のエンジンスタートに相当する負荷電流をかけて、始動(放電)時の最低電圧と回復電圧を測り、良否を判定する方式で、従来型のロードテスターのことです。
既に廃盤になってますが、業者向けのGSユアサのバッテリーアナライザーMBA-500などがそうです(画像は取説より引用)

あとは、ライフウインクもこれと同じ原理のものです。
具体的には、150~200A程度の電流を10秒ほど流して測定するようですが、それ故に、先の自動車ジャーナリストのような訳知り顔の人は「大電流を流すからバッテリーへの負荷が大きく、測定することで却って劣化を早める(場合によってはトドメを刺す)」などと言って、「ダメな測定方法」だと決めつけますが、仮に200Aを10秒流しても、単純計算なら0.56Ah相当なので、バッテリーの5時間率容量の1~1.5%にしかなりません(取り出す電流が大きいので、単純比較はできないが)
逆にこの程度でトドメを刺されるようなら、そもそもご臨終(よくぞ限界まで使ったな)というだけです。
いずれにしても、バッテリーの容量(スターターを回す能力)がどれだけ残っているかを直接測定する方式なので、一番理にかなった方法ですが、時代遅れなイメージは拭えません。
(2)交流インピーダンス法によるコンダクタンス測定方式(CCAテスター)
よくCCAテスターの説明で出てくる「コンダクタンス(電気伝導率)を測定して、CCAを導き出す」方式がこれです。
交流インピーダンス法とは、交流電圧と電流の位相がずれる電気回路の反応を解析して、コンダクタンスを測定する方法です。
そのアルゴリズムについては、ミドトロニクス社が特許を持っています。
「温度や充電状況によって測定結果が左右されない」と謳っていますが、全く影響がないと言う訳ではなく、実際には誤差も出るようですし、そもそもアルゴリズムによって数値を導き出しているのであくまで推計値ですが、信頼性は高いと言われています(お値段の方も高いですが・・・)
なお、コンダクタンスとは、直流回路では電気抵抗の逆数、交流回路ではインピーダンスの逆数の実数部ですが、ややこしくなるので説明しません(詳しく知りたい方は検索してください)
簡単に言えば、直流電流を流してバッテリーの内部抵抗を計測するタイプのものと目的はほぼ同じですが、測定方法及び精度が大きく異なります。
コンダクタンスの具体的な測定方法は、こちらをどうぞ(古河バッテリーの販促資料より引用)

ちなみに、このテスターを内蔵したバッテリーは、簡易なライフウインクよりも後に製品化されましたが、凝った仕組みの分だけ値段の方も高く、殆ど売れずに、すぐに廃盤になってしまったようです。
(続く)
Posted at 2024/07/27 08:36:59
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