まとめ記事(コンテンツ)

2025/04/04

VARTA、BOSCH、ACデルコの違い【改訂版】


日本向け(JIS規格)のボッシュやACデルコは韓国製ですが、筐体が同じであることからもわかる通り、製造元はVARTAで知られるクラリオス・デルコアコーポレーション(元々はジョンソンコントロールズの一部門、事業売却で分社独立)です。

ですが、各社の「松」クラスのアイスト対応バッテリー同士を比較すると、VARTAだけかなり安い。
(前に紹介したアイシンのゴールドレーベルよりも安い)

「そりゃ、ブランド力の差でしょ?」とか、「同じならVARTAが得じゃない?」と言った意見が聞こえてきそうですが、果たして中身も一緒なのでしょうか?


まず、VARTAのシルバーダイナミックから(画像はいずれもアマゾンより)

公称CCAは660、5時間率容量は60Ah(Q-90)


次は、ボッシュのハイテックプレミアム。

公称CCAは660、5時間率容量は60AhでVARTAと同じなのに、なぜかQ-85。


最後にACデルコのプレミアムEFB。

公称CCAは660、5時間率容量は60AhでこれもVARTAと同じ(なのにQ-85)
なお、公称RCは125分(※1)


各社のHP等を見比べると、筐体が同じなだけに、「2重カバー構造と防爆フィルター」は一緒でした。
また、「EFBバッテリー」というのも一緒。

ちなみに、EFBバッテリーとは、「クラリオス・デルコア社独自の特許技術グリッドを組み込んだトップパフォーマンスバッテリー」とのこと。
日本のメーカー(商社)でも、EFBバッテリーをオリジナルブランドで販売している会社が数社ありますが、要はクラリオス・デルコア製ということです。

なお、このEFBバッテリーは従来品比で寿命200%、充電受入れ性能130%を謳うが、FBのエクノISウルトラはこれをさらに上回る210%、160%を実現している(詳しくは、前回ブログをご参照ください)

(閑話休題)


さて、ではどこが違うかというと、ズバリ極板(グリッド)ですね。

BOSCHのハイテックプレミアムは、「高性能ファインメッシュハイティングリッド」という目の細かいグリッド(エキスパンド格子)を採用して、化学反応の促進=充電受入れ性能が高い事を謳っています。


ファインメッシュハイティングリッド(エキスパンド格子)

なお、ACデルコのプレミアムEFBのグリッドは不明です。
格下のプレミアムゴールドでは「フレーム格子」の記載があるも、プレミアムEFBでは、なぜか未記載なので。


一方、VARTAのシルバーダイナミックはフレーム格子を採用していますが、画像で確認する限り、上記のACデルコのプレミアムゴールドと同じ物のようです。


シルバーダイナミックのフレーム格子


参考)ACデルコのプレミアムゴールドのフレーム格子


因みに、グリッドですが、大別してフレーム格子とエキスパンド格子があります。
・フレーム格子のうち、一般的な鋳造格子には、ブックモールド(重力鋳造)製法と連続鋳造製法がある。
・同じくフレーム格子のうち、打ち抜き製法(スタンプフォーム、略称SF製法)は、圧延した鉛合金シートを打ち抜いて、格子体の成形を行う製法の事ですが、従来製法に比べ、薄肉化及び成型自由度の向上が可能。
・エキスパンド格子は、金属板を特殊な機械によって千鳥状に切れ目を入れると同時に押し広げ、菱形あるいは亀甲形の網目状に加工するもので、材料コストの節約が可能なだけでなく、格子の重さにばらつきが少なく、生産効率も大幅に向上させることが可能。

このうち、BOSCHのハイテックプレミアムのエキスパンド格子と、VARTAのシルバーダイナミックのSF製法によるフレーム格子(以下、SFフレームと称す)とでは、どちらが優れているかは一概には言えないようです。
・ボッシュによれば、エキスパンド格子は目が細かく化学反応が促進されるので、充電受入れ能力が高く、高性能であるとの主張。
・バルタによれば、SFフレームの方がエキスパンド格子よりも伝導効率が良く、堅牢で耐久性が高いとの主張。
但し、コスト的にはSFフレームの方が高コストとなります。

なお、国内メーカーで唯一SFフレームを製造しているFBによれば、電位特性に優れるほか、エキスパンド格子では上下にしか枠がないのに対し、SFフレームでは上下左右に枠格子体を有するので、強度と耐久性が高いとバルタと同じ主張をしています。



FBのECHNO[エクノ]IS HighGradeのSFフレームの説明



FBの広報資料より


以上より、この3つの中から価格も含めて判断すれば、文句なしで、
VARTA一推しでしょう(※2)


(※1)
なお、公称RCから性能ランクを計算すると、約102.6なので100相当(Q-75)であり、同じRCであろう他2社の製品も含めて、Q-85~90(115相当)を謳っているのは、明らかにJISに準拠していないのでは?

(※2)
アマゾンのレビューを見ると、製造管理の問題か、出荷検査が甘いのかは判りませんが、やはり国内メーカーに比べると不良品比率は高いようです(日本企業は「不良品発生をゼロに」なんてスローガンを掲げていますが、海外企業は不良品が4~5%出るのは仕方がないという考え方なので)

なので、もしハズレ品を掴まされた場合、アトラスと同様に保証を受けたくても受けられない可能性があるため、個人的にはアマゾンで買うのはちょっと・・・(そもそもアマゾンは、正規品ではなく並行輸入品という噂も)

因みに、アマゾン以外だとWEBいち(カインズグループのオートアールズが運営するネットショップ)が14,380円で最安のようですが、正規品ゆえに保証が受けられる等の安心感はありますが、価格面でのメリットはやや薄れます。

(画像はアマゾン、各社のHP等から引用)

Posted at 2025/04/04 09:42:36

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