まとめ記事(コンテンツ)

2014/12/13

【特殊工具】 自作ピストンピンプーラー:ダイハツEF系エンジン ピストンピン抜き&圧入 【SST】

みなさま お姉様 ごきげんよう♪

ダイハツEF系エンジンのピストンピンはコンロッドに圧入されております
整備書には特殊工具(ピストンピンを押す鉄棒とピストンを受ける台 おおよそ¥2万)と油圧プレスを使用して ピストンピンを抜いたり圧乳 いや圧入したりしなさいね と記載されていました
WEB徘徊しても4stエンジンのピストンピン圧入は油圧プレス使用(それも数トンクラスが必要)がデフォのようです
ちょっと青空ガレージ系には敷居が高い作業...ですわね


えっと 結論から言いますとEF系エンジンのピストンピンは自作したピストンピンプーラーで抜いたり圧乳
もとい 圧入出来ました
抜いたり&圧入したり出来ました 大事なことなので2回云々....

理屈はピストンピンに六角穴付きボルト(キャップボルト)を差込み 反対側から六角ナットで締め付けて引っ張るという超シンプルな技です


↓このようにピストンピンに六角穴付きボルトを通します


↓真鍮の水道パイプジョイントを電動グラインダーで加工して ピストン側面の受けとします


↓ピストン側面受けを六角穴付きボルトに通します


↓六角ナットを取り付けて 後はオイル吹きつつネジ込んでゆくだけです

それなりのチカラは必要でしたが コンロッドをバーナーで炙ったりしなくとも 常温でピストンピンは抜けてきました
ちなみにメーカー製コンロッドは鍛造後に熱処理が施されていることが多いようで ピストンピンをコンロッドへ抜き挿しする時にチカラワザのガスバーナーで赤熱するまで炙って云々というのはあまり芳しくないのではと フランソワは考えます

さて 1本目のピストンピンが抜け これはイケますわね 意外と楽勝!と嬉々としながら2本目に取り掛かったのですが
が しかし! ぎゅうぎゅうと今度はなかなか抜けてくれる気配がありません

あぅち! 真鍮製のピストン側面受けの口が開いていました

そして六角ナットを受けていた厚さ3mmの平ワッシャーも皿バネ状態へトランスフォームして...

むむう それだけのチカラが作用しているのならば ピストン側面受けはもっと強固な材質に変えねばなりません

と 青空ガレージにて使えそうなブツを物色 前タイヤのハブへフロントドライブシャフトを留める六角ナットの内径寸法が外径18mmのピストンピンにジャストフィット!

クルマの最重要部分に使われている六角ナットなら強い!ハズ?

電動グラインダーで整形すること約5分
ピストンと干渉する部分を切り落とし

↓このようにジャストなフィット


試しにコンロッド単体でピストンピンを圧入してみると
グイグイと板ラチェットレンチでも気軽にピストンピンをコンロッドへと圧入出来ました


ピストンピンを抜いた後のコンロッド穴です


しかしフランソワは間抜けでした
EF-VEのピストン側面形状が新品と中古で異なっていたということをすっぽり忘れておりました


もう一度ピストン側面受けをハブの六角ナットから電動グラインダーででっちあげます



ピストンが割れてしまわないようにピンボス部分で支えます


これでピストンピン圧入作業へ移行出来る♪ と思いきや お約束の難局発生!
圧入側では手配した六角穴付きボルトが短くて六角ナットが全く掛かりません

はて困った事案をどう乗り切るか
長い寸切りボルトを買ってくるのが多分正解なのでしょうが フランソワは妙案を捻り出します
引くのがダメなら押してみればいいじゃない

↓ロドスタのB6エンジンブロックのクランクキャップの間に車載ジャッキを置いて簡易プレス機をセットアップ!
ジャッキアップでピストンピンを押し込む算段です

コレでなんとかコンロッドへとピストンピンを途中まで圧入出来ましたが...
正直なところ コレはお薦め出来ません
なんというか もの凄く力がいります 心臓バクバクします

↑上記のプーラーでは想像していたよりは少ないチカラで作業出来たのですが この簡易プレス機はとてつもないチカラで全力でジャッキアップしないと圧入出来ませんでした
どのくらいのチカラが必要かというと 頻繁なジャッキアップで使い込んでネジ部がバカになったロドスタの車載ジャッキをやむなく無理やり回すしかない時のような按配でした 超々全力の額に青筋必須状態です
これはとんでもないトンのチカラが掛かっている...とてもとても心臓に悪く あとひとリキミすれば脳溢血を起こしそうな作業でありました

今回の作業は押すよりも引くほうが10倍くらい圧倒的に楽な結果となりました
押してダメなら引いてみな とは太古のヒトもピストンピン抜くのに額に青筋状態だったのでしょうね

というワケで4時間程かかってなんとかダイハツEF系エンジンの圧入式のピストンピンの抜き挿しが出来ました

さてここでウンチクです
ざっくり言いますと 六角穴付きボルト(キャップボルト)は六角ボルトより引っ張りに強いです
強度区分10.9や12.9の材質はSCM系 所謂あのクロモリ鋼です
今回使った六角穴付きボルトは多分M10で 締付軸力で検索すると強度区分10.9で3.5トンくらいに耐え 5.5トンで伸びる=塑性変形してしまうようですね

↑このことから たった一本の高張力ボルトですが十分に数トンを発生する油圧プレス機の代役を務めることが出来るということですわね
Posted at 2014/12/13 23:30:02

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