まとめ記事(コンテンツ)

2013/11/04

アクセラに見るマツダ"スポーツグレード"の行方(3)

少し間が空きましたが、以下のブログの続きです。

 アクセラに見るマツダ"スポーツグレード"の行方
アクセラに見るマツダ"スポーツグレード"の行方(2)

実はこれらを書き始めたときには、マツダが今後のスポーツグレードをどうしようとしているのかは、ちょっと確信が持てていませんでした。その事はブログの中でも告白していますが、書き進める内、またタイムリーにお友達のアクセラ試乗記などを平行して読む中で、なんとなく「こうかな?」というのが自分の中でまとまって来ました。

ちょっと間が空いた言い訳です(^_^;)。

おさらいになりますが、前2本のブログの要旨は、

1.アクセラにマツダスピード版を出さず、SKYACTIV-D2.2塔載車にXDを名乗らせたことから、今後もBLアクセラ版のようなマツダスピードグレードは出ないだろう。

2.マツダは相変わらず"走る歓び"を前面に出したクルマ造りをし、それは今後も続くハズ。

3.現在のマツダ車は"人馬一体"により走る歓びを追求しているが、それは従来のスポーティーカー、スポーツカーの方法論とは一線を画するもの。

4.マツダ車の走る歓びが、従来のスポーティーとは異なる手法によって実現している以上、従来型のスポーツグレードは、ブランドイメージ向上に寄与しないばかりか、標準車の評価にマイナスの可能性すらある。

と、こんな感じです。

丁度一年前、アテンザのデビューと相前後してマツダの開発責任者が、当初ラインナップしなかったAWDの開発を示唆したり、CX-5に続いて好調な販売実績を背景にイヤーモデル的な改良を行う旨の発言をしていました。例の横浜でのオフ会で、どうやら口外禁止の情報リークがあったようですが、出席できなかったボクはその内容を知りません。

何か色々と検討や開発が進んでいるのは確かでしょうが、その内容はまだ闇の中です。

メディアはAWDの登場を示唆する発言から一斉にマツダスピード・アテンザの登場に期待したよーですが、ボクは正直なところ懐疑的でした。出るという確信があれば待ちましたが、初代アテンザのマツダスピードが一体いつリリースされたのかを紐解いた時点で、これから検討するなら数年は出ないと逆に確信したくらい(笑)。

で、ラインナップにマツダスピードを持っていたアクセラが代替りする際、SKYACTIV-D2.2を塔載するグレードがXDなのか、マツダスピードなのか?に注目していたワケですね。結果はご覧の通り。よってもってこれは廃止(休止)だろうと。

以上、テキトーな事を書いているように見えて、実はボクの予想は理詰めです。自動車会社の内部事情は当然解りませんが、中で働くのは同じ人間ですし、買うのは我々消費者です。会社がどうなろうとしていて、消費者が何を欲し、買ってくれたかを紐解いていけば、未来予想はある程度の範囲に収束していくもんなんですね(^_^;)。

以前にも紹介したマツダ(新)社長のインタビュー記事で、彼は非常に重要なメッセージを発しました。

「われわれの強みにフォーカスした商品づくりとは、ひと言でいえばスポーツカー、スポーティカーで培ったものだ。」

記事はこの発言のサブタイトルとして「●スポーツカーのDNAをすべての車種に」としています。

このことを素直に受け取ればマツダが今、やろうとしている事は「全車、全グレード、スポーツカー化」と言えそうです。つまり全グレードがスポーツグレード。であれば、改めてスポーツグレードは不要ということになります。

しかし、ちょっと待って下さい。今のマツダ車は従来のスポーティーという概念とは異なる乗り味だと既に述べていますよね?話が矛盾するというか、こんがらがる要因です。

ここで、今のマツダの目指す乗り味を従来の標準グレード、スポーツグレードと差別化する意味で、「Fun to Driveグレード」と呼称します。便宜上ね(^_^;)。

要は、例えばホンダのアコードハイブリッドは標準グレードしかなく、レクサスのISは標準グレード、スポーツグレード(F SPORT)があるのに対して、アテンザは標準グレードもスポーツグレードも存在せず、Fun to Driveグレードのみである、という風に捉えます。

それは何か?と言うと、マツダがスポーツカー、スポーティカーで培ったもの(DNA)を持つもの、一言でいえば"人馬一体"であり、それを実現する手法として"ダイナミックフィールの統一感"を持ったクルマということになります。

マツダはロータリーを活かすために専用設計のスポーツカーシャシーにフォーカスし、レーシングカーではない市販のスポーツカーの理想のレイアウトとして、フロントミドシップ(前後50:50の重量配分)のRX-7を生み出しました。そのDNAはロードスターに引き継がれ、代を重ねる度に"人馬一体"というキーワードと共に、マツダのDNAをもっとも色濃く表すクルマとして認知され、現在に至ります。

そしてこのRX-7からロードスターという流れの中で、絶対的な速さの追求というスポーツカーが従前、当たり前のように持っていた(事実、RX-7はそれを追求していた)宿命のようなモノから開放されます。否、マツダはある意味「スポーティ≒絶対的な速さを求めること」を超越したんですね。

マツダのクルマは特段速くは無い(苦笑)。でも走らせると楽しい。

なるほど、確かにアクセラSKYACTIV 20Sもアテンザ25Sも、驚くような速さはありません。しかし楽しい(*^^*)。

これがマツダ車の強みなのだと、つまりはそういうことなのだとボクの中では理解が纏りました。

~つづく~


※蛇足ですが、もし今日書いた内容がマツダが目指している方向を正しく言い当てているとしたならば、それは実はボクが22年前、マツダが目指すべきと信じた方向性とピタリ一致するんですね(苦笑)。なるほど昨今、ボクがマツダ車オーナーに戻ってきた理由を、今更ながらに確認しました(^_^;)。
Posted at 2013/11/04 02:58:34

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