交通事故が起こった際は、通常は治療費と車両の修理費しか賠償されません。
一般的にあまり知られていないことですが、実は、
下取り価格の下落分も相手の保険会社に賠償させることが可能なのです。
下取り価格の下落を、評価損または格落ち損と呼びます。
相手の保険会社と交渉が必要なのですが、「評価損を賠償してくれ」、なんて裸一貫で言っても、一切取り合ってもらえません。保険会社も商売ですから、余計なカネは払いたくないからです。
ではどうするか?
個人対企業という図式になるのですが、具体的には、
自身の主張を記した文章と
相応の根拠となる資料が必要です。
企業に話を聞いてもらうには、まず書類がないとダメです。それこそ話になりません。
以下、先日私が被害にあった追突事故において、保険会社と交渉した際に用意した書類です。ネットであれこれ探し回っても、これをやれば良い、あれを揃えれば良いといった情報は断片的にはあれど、まとめられたものはありませんでした。
そこで今回、同じように評価損の賠償請求を考えている人のために、具体的に揃えるべき書類をシェアしてみます。
結果的に、私は満額回答を勝ち取りました(約12万円)。被害状況(根拠として添付する評価損額)によっては、さらに高額な賠償額を勝ち取ることが可能です。長文になってしまうので詳細は割愛しますが、以下のようなものです。
1.評価損賠償請求書
こういう経緯で評価損の賠償を請求しますよ、って主張するもの。
2.交通事故証明書
事故当事者と、事故が起こった日時、場所を証明するもの。あってもなくてもどちらでもOK。
3.事故状況説明書
2.よりも、さらに詳しく事故時の状況を説明するもの。あってもなくてもどちらでもOK。
4.修理費用請求書
ディーラーで修理完了後に発行してもらう。初度登録年度と走行距離が記されている。
7.過去の裁判例との比較をするのに必要。
5.事故減価額証明書(または外板価値減価額証明書)
あなたの車は修復によりこれだけの下取り価格が下落しますよ、って証明するもの。一般財団法人日本自動車査定協会で発行してもらう。
6.5.の査定料金領収書
査定は有料ですが、5.と一緒に賠償請求が可能です。
7.過去の裁判例
自分の車は評価損の賠償があって然るべきだ、と主張するためのもの。
評価損の賠償を争点とした裁判で原告が勝訴した例が複数あり、それらと比較し、自分の車よりも事故発生時の車齢が古く、かつ走行距離も長いケースを引き合いに出し正当性を主張しましょう。
簡単に書きましたが、素人でも弁護士を通さずとも十分に交渉が可能です。
さらに詳細が知りたい方は
noteに記載していますので、よろしければ
そちらもご覧ください。
Posted at 2020/10/23 19:23:32 | |
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