

夏実「あ~あ、せっかく係長(警部補)に会えると思ったのに~。警羅に出てるんじゃなぁ…」

美幸「仕方ないわよ、私達はそもそも係長に会いに来たわけじゃないし。夏実はあの年頃の大ファンだものね。…あ、そうだ。せっかくココ(17分署)に来たんだから、いい所見に行きましょ?」
夏実「え?なになに?」
夏実「ってぇ、ここ駐車場じゃない~。来た時見たわよ」
美幸「夏実は17分署に来たのは初めてだから知らないわよね?」
夏実「へ?」
美幸「ここには、刑事課の、それも係長の班の専用のスペースがあるの」
美幸「ここよ!」
夏実「うっわぁ~~~~!……どれがなんの車か分からないけど」
美幸「もお!あなたもせっかく車の免許取ったんだから、少しはトゥデイ以外にも興味持ってよね?」
夏実「あい…」
美幸「じゃあ、まずこの車から説明するわね」
美幸「これは日産の、R34スカイライン25GTーXターボ」

美幸「前期型の4ドアモデルね。フロントバンパー左側のエアロダクトが特徴、…って…アレ?」
夏実「ね、これって確か係長の車じゃなかったっけ?これがあるのに、なんでいないの?」
美幸「そうね…。でも、色が違うわ。それに係長のスカイラインのグレードって確か20GTじゃなかったかな…」
美幸「あっ!それにこっちも!」
夏実「どうしたの?」
美幸「これよ、レガシィよ」

美幸「これはスバルのツーリングワゴンで、2.0GT…でも、確かこれもアドバンテージラインだったはず…」
夏実「買い換えたんじゃないの?」
?『それは「劇場版」仕様ってことで』
美幸「ああ、なるほど」
夏実「へ~え」
美幸・夏実「え?何?今の声?」
美幸「ま、まぁいいかな…」
夏実「ところで美幸、この車は誰の?」
美幸「レガシィは、ほら、中嶋君と同じ位に背が高くて…」
夏実「あ~あの人!舘ひろしみたいにダンディーな人ね。葵ちゃんの正体知って、心底落ち込んでたわね~(笑)」
美幸「そうね(笑)。でも、あのダンディーさは、ケンちゃんも少しは見習って欲しいわね…」
夏実「あぁらん?ケンちゃん、って中嶋君のことぉ~?」
美幸「////!?」
夏実「ひゅーひゅー」
美幸「な、夏実があんまりケンちゃんケンちゃんって言うから、う、うつっちゃったじゃない!」
夏実「いいじゃないのぉ、2人きりの時はそう呼んでるでしょうから?」
美幸「何よそれ!?勝手に決めないでよね!」
夏実「良いから次の車次の車教えて!」
美幸「もぉ…」
美幸「じゃあ、この車は…」
夏実「あっ!あー知ってる!よく見たら知ってる!これ、速水さんが乗ってるのと同じだ!」
美幸「そうね、トヨタのスープラ3.0GTターボ」

美幸「誕生した当時はトヨタ最速を誇り、そのパワーは今でも通用するわね。数は多くないけど交通取り締まり用PCとして配備され、更に、20年以上経った今も現役で使用し走り屋や暴走族からその名を知られ恐れられるのは」
夏実「本庁交機隊の速水警部補率いるスープラ隊のみ、ってことね。ああ~あの人も格好イイのよね~~!分駐所に間借りしてる臨海署の刑事課の安積係長も格好イイのよ~~~!!」
美幸「あなた…ほんっとに中年が好きなのね…。ちなみにこれ、誰の車か知ってる?」
夏実「…え~と」
美幸「ほら、ボブカットで、唇が厚くて口元にホクロがある巡査部長よ。係長の「公私」のパートナー」
夏実「うぐぐ…思い出した。い、いいのよ別に!ファンはファンなの!徳野さんだって奥さんいるし…」
美幸「はいはい(笑)」
夏実「そういえば、アタシこれと同じ車、どっか別の時に見たことあるような…」
美幸「次はこれ」
夏実「ライオンみたいなマークついてる。それに、ハンドルが左側…」
美幸「名前を見てみたら?」
夏実「え~~~と……、ぷじょっと?」
美幸「違うわよ!プジョー406セダン!後期型ね。フランスの車よ。ピニンファリーナのデザインね」

夏実「へ??ぴ、ぴりから…ふぁみま??」
美幸「…も…もぉいいわ…」
夏実「いやーでもさすがイタリア車!お洒落だわ~」
美幸「フランス車よ!!(怒)」
夏実「ひええ(汗)」
美幸「まぁったく…!この車は、映画の「TAXi」で使われたのが有名ね。映画とはいえあれだけの改造は興味があるわ…。ちなみに、この車はあの三つ揃いスーツ着た人よ。覚えてる?」
夏実「あー、あのいつもクールにしてる人ね。この車に似合ってそう。にしても、三つ揃いなんてまるで「スコッチ」ね」
美幸「次の車は、コレ」
夏実「これは私だって知ってるわよ~。ポルシェでしょ?」
美幸「じゃ、ポルシェのなんて車?」
夏実「え!?え、えーと。うーんと……あ!ポルシェのロブスター!!」

美幸「ボクスターよ!!(怒)986ボクスター!!」
夏実「ちょっ、ちょと間違えただけじゃない~(げっそり)」
美幸「まったくもお…。この車は、ポルシェの経営難を救ったと言われる存在ね。でも、2シーターのこのモデルがPCとして適してるかは、どうかと思うわね…。ちなみにボクスターの名前は、搭載しているボクサーエンジンの名前と、オープンモデルのスピードスターを組み合わせてできた名前よ」
夏実「な、なんかよくわかんないけど…でも、この車も格好いいわよね」
美幸「あ、そう言えば、あの2人のこと覚えてる?」
夏実「あの2人?」
美幸「歩ちゃんと麻里ちゃんよ。私達が研修指導を担当した」
夏実「あぁ覚えてる覚えてる!歩ちゃんはものすっごい外車嫌いで、強引に外車を捕まえようとしてたから、麻里ちゃんが落ち着かせようと大変だったわ~」
美幸「歩ちゃんは、お父さんの影響で車が好きだったみたいだけど、麻里ちゃんは夏実なみに車知らない子だったわね~。あの2人、元気でやってるかしら?」
夏実「今度、覗きに行ってみよ!……ところで、このポルシェは誰の?」
美幸「え?え、ええ……、持ち主、なんだけど…。…噂の「磯崎」って人なの」
夏実「磯崎って………、あ!磯崎って、確か本庁の!」
美幸「そう…。木下警部補や、蟻塚警視正でさえはっきりとした素性が分からない女性警察官…。噂じゃ、なんでも陰陽道なんかに詳しいとか聞くけど…」
夏実「なんでそんなオカルトな人が、ここに?」
美幸「研修という形で、刑事課強行犯係に来たらしいけど…」
夏実「ふうん………。でもま、あたしらには関係ないってことね!」
美幸「フフ。そういえば、そうね」
夏実「陰陽だか隠密同心だか知らないけど、あたし達に解決できない事件はなぁい!!!」
美幸「そ、それは言い過ぎよ(汗)」
ガオン!!
夏実「?」
美幸「直列6気筒の音…、RBかしら?」
夏実「うわぁ~、綺麗な青い車…」
美幸「あら、こっちに来るわね?」

警部補「いよーう、小早川に辻本じゃないか?どうした」
美幸・夏実「係長!」
夏実「係長、お久しぶりです!」
警部補「相変わらず君らも元気そうじゃないか。で、何やってんだここで」
美幸「今日は、ここの交通課に用があって、それなら係長にも会って行こうって…」
夏実「でも、係長が警羅でいなくて。それならここに寄っていこうって、美幸が」
警部補「そうかそうか。待たせて悪かったな」
美幸「いいえ、とんでもないです。ところで係長、この車は……?」
警部補「新車だ。R34の後期型で、25GTターボだ」

警部補「どうだベイサイドブルーだ、イカしてるだろう」
夏実「R34って…、え~と、あの車と同じですよね?2台も使うんですか?」
警部補「ああそおだ。うちの管轄はどーにもあぶねぇ連中が多い。車が破損することも多い。だから、修理に出してる間の代車的な感じでもう1台用意したのがこいつだ」
長々とお付き合い頂きました。
m(_ _)m
(笑)
京商製のR34後期型、ベイサイドブルーです。最近みょーに欲しくなって、先日非番の時にちょいとひとっ走り買ってきまして。でふと思い付いて、所有してるノーマル車の同スケールを集めてみました。改めてみると、後期型も悪くないですねぇ。
しかし相変わらず、置く場所が困るな~~(笑)。
ところで今回は(も?)、色々とネタを混ぜてあります。「逮捕しちゃうぞ(OVA及びコミック)」「東京ベイエリア分署」「太陽にほえろ!」「彼女のカレラ」「サイレントメビウス」と、全部分かった人は偉い!
分かるわけねーだろ!!(笑)