※この記事は2017年12月17日記載の「BAYSIDE BLUE」番外編「わが町」のリメイク記事です。(再放送風)
「ど~も~、今夜はクリスマスツリーでぇ~す♪」
彼女はまさしくクリスマスツリーのコスチュームを着ていた。

なるほど、深緑の生地がツリーで、飾り付け風のアップリケが着いている。
「なんでツリーなんだよ」
「だってぇ、サンタさんじゃ定番じゃん。可愛いでしょ?」
「まあ、どんな格好でも脱がしちまえば一緒か」
俺は安物のソファに座った。薄いクッションに強力なバネがやたらに軋む。
「やだもお~」
そう笑顔で言いながら、彼女は俺の膝の上に座り、両腕を俺の首に回す。張りのある肌とその体温、そして香水の香りが、急速に頭の中を熱く満たして行く。その時、携帯が鳴った。画面には「木村」と出た。今日は玲子と当直のはずだ。
「悪い、ちょっとタンマ」
俺はツリーを抱き締めたい衝動を抑え、ソファに座らせると、鳴り続ける電話を取り、キッチンまで歩き、舌打ちをしてから応答した。
「なんだ」
「係長、木村です。事件です。殺しです。もう係長の家の前まで来てますんで、待ってます」
ただの喧嘩沙汰ならともかく、どうやっても断ることができない内容を伝えられた。玲子が当直の今夜、俺は久々に金で解決できる馴染みのアバンチュールを楽しもうと思ったが仕方ない、なにせ俺は刑事だ。俺は泣く泣くツリーにチップを渡した。
「すまんな」
「いいの。また呼んで」
彼女も俺の対応には慣れたもので、せめてのサービスと戸締まりは任せてと言い、軽いキスをくれた。俺はマグナムの入ったショルダーホルスターと手錠ケースを身に付け、上着とコートをひったくる。
玄関前では、覆面に乗った木村が待っていた。ルーフに赤灯は載っていなかった。俺は助手席に乗り込み、聞いた。
「殺しだってのに、サイレン鳴らさずに来たのか」
すると木村は苦笑いした。
「いやぁ…、実は喧嘩からの強盗事件で。被害者はかなり出血してるみたいですが意識はあります。転がってた鉄パイプで殴られたとかで。容疑者は被害者の財布を取って逃走しています」
俺は不愉快なのを微塵も隠さずに言った。
「なんで殺しだ、なんて言ったんだ」
木村は畏縮して言った。
「いやぁ、玲子さんがそう言わないと来ないだろうからと……」
俺はまた舌打ちをした。まあ遊んでいるのがバレているだろうとは思っていたが。俺はため息を着くと、足下に転がる赤灯をルーフに載せ、木村に言った。
「とりあえず行け」
「はい」
木村が返事をした後、俺はサイレンのスイッチを押し、眠らない街に盛大に鳴り響かせた。

この覆面のサイレンは今時は少なくなった、いかにもな電子音のサイレンだ。それを待っていたかのように、木村は遠慮なくアクセルを踏み込み、急発進した。
今年も~、イブもクリスマスも~、予定なし~。
まあこんなご時世ですし。
リメイクにあたり、いつだか予約して買ったのに包装さえ剥がしてなかったレイズの機捜ティアナ出動。

いいなぁ。
我が愛車、久々にエンプティランプ点くまで走ってみた。久々に給油量が50リットル超え。

最近、やたらと燃費悪いんだよなぁ・・・。
しかし昨年辺りから褐色成分は常に補充できるが、相変わらずショートカット成分が足りない!!
と思ってたら。
北川景子のショートカットが実にイイ!!
そんだけ。
寒いなぁ。
Posted at 2020/12/24 23:08:33 | |
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