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2013年08月26日

カローラフィールダー試乗

カローラフィールダー試乗 昨日日曜日は、昨年5月11日にモデルチェンジした、トヨタ自動車 カローラフィールダーを試乗してきました。

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 (carview!、2012年5月11日)
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新型カローラはクルマ版“らくらくホン”?
 (同、2012年5月30日)
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 (同、2012年7月10日)



車好きたちの間ではトヨタの評判は悪く、中でも特にカローラは槍玉に挙げられがちな車でした。
面白味がない、優等生、無難すぎる、器用貧乏、自己主張がなさすぎる、可もなく不可もなく、何でも平均点でこなせる代わりに一点飛び抜けた何かがない、短所がない代わりに長所もない、誰からも嫌われない代わりに誰からも好かれない、適当に乗って調子が悪くなったら適当に棄てる車、等々…。
そして御多分に漏れず、かつての僕もそう思っていました。

確かに、否定的に捉えられるのも仕方ない側面もありました。
車への興味どころか免許証すら持っていない人が携わったりとか、カローラ担当は出世コースなのでその座を巡って醜い足の引っ張り合いが横行したとか、開発に際する醜聞には枚挙に暇(いとま)がありません。
普及車の必要性の薄まったバブル経済期でも頑なにコンセプトを変えなかったのが裏目に出たのも、ネガティヴイメージが定着した理由の一つでしょう(その代わり、カローラレビン・カローラFX・カローラⅡなどの派生車種がありましたが)。


しかし近年は、状況が変わりつつあり、再び普及車が見直されてきたように感じます。

このグローバル化の時代にあって、各社色々な車たちが世界戦略車としての役割を担うようになって以来、日本車は大型化・大排気量化・高級化へと次々と舵を切っていきました。
残された国内専売車は、軽自動車だけという歪な現象に。

そこへ来てカローラが、究極の中庸を謳うが故に今まで馬鹿にされていたのが、実はあらゆる意味で日本と日本人に合った車だったのだと、多くの人に見直されてきたように思います。
これもグローバル化の反動なんでしょうかね。

カローラの歴史はトヨタの歴史でもあります。


僕自身も、昔は「尖ったものでないと駄目なんだ! 目立ってないと駄目なんだ! “普通”なんか大嫌い!」と思っていました。中二病だったんですね。
ですが最近考えが変わり、普通であることがいかに難しいか、しかしそれ故にいかに高潔で偉大かを、実感するようになってきました。
奇をてらうことなんて、実は簡単なことだったんですね。

発表会において豊田章男社長は、「私の様にカーライフのスタートをカローラと共にする人もいれば、車を知り尽くしてカローラに行き着く人もいる」と言いました。
僕も少しはカローラの良さを理解できるようになってきたでしょうか。





今回お邪魔した、トヨタカローラ新潟 新発田店です。



こちらが試乗車。

グレードは標準的な1.5G、駆動方式はFF、変速機はSuper CVT-i、外装色はスーパーレッドⅤ。
型式はDBA-NZE161G-AWXEK、エンジンは直列4気筒DOHC「1NZ-FE」、最大トルク136Nm/4800rpm、無鉛レギュラーガソリン駆動、燃料タンク容量は42L、JC08モード燃費は19.6km/L、乾燥重量1140kg(総重量1415kg)。アイドリングストップ装置搭載。
車両本体価格は\1,459,048(消費税5%込み\1,532,000)~\2,152,381(消費税5%込み\2,260,000)、エコカー減税対象車(取得税と重量税が免税)。

車台はヴィッツやアクアと、エンジンと変速機はオーリスと、それぞれ共有。
幾ら5ナンバー枠の国内専売車とはいえ、カローラも年々大きくなっているように思えていましたが、新型は小さいですね。
事実寸法そのものは先々代と同じくらいにまで小さくなったと言いますが、数値を見るよりも実物は遥かに小さく見えます。
目の錯覚もあるのでしょうが、普通なら大きく見せるやり方が一般的なだけに、小さく見せるのは逆に新鮮です。

今時珍しくAピラーを立たせており、“箱”感を強調しています。
前部は、フェンダーの丸みを強調して、踏ん張る力強さをイメージさせます。
対して後部はうねりを抑えてなだらかな面処理にしており、扱いやすさを想像させます。



車内。
珍しく、インストゥルメントパネルがセンターコンソールまでなだらかに繋がっていません。独立しています。
助手席側は、エアバッグはダッシュボード天面に内蔵され、下部のグローブボックス以外にも正面にアッパーボックスがあります。扉が上に開き、ボックスティッシュがしまえそうな容量です。
質感は流石にプラスチッキーではあるものの、建付けは非常にしっかりしており、確実な操作ができます。この辺はトヨタが最も得意とするところですね。



前席。
座った感じは、椅子に座っている感覚です。
膝を直角近く曲げて背筋を伸ばすので、脚を投げ出して仰向けに近くなり目線も低いスポーツカー的な着座姿勢とは正反対です。当然、体を包み込むバケットシート的な感触もありません。
でもその分、リラックスした運転が出来そうです。
直立姿勢から少ない動きで乗り込めるので、体が痛いときも無理なく乗り込め、運転できそうです。



内装。
インパネは2種類選べ、こちらはブルーブラック(カーボン調シボ)。カローラ、それもスポーツグレードでもないのにカーボンとはw
至って普通だけど、デザインそのものはそこはかとなく高級感と安定感が両立しています。

デザインのせいでスイッチ類がインパネ上方に集中しており、そのお蔭でステアリングからの動線が最短距離です。
数は必要最小限で、一つ一つが大きいので、運転しながらでも確実な操作が行えそうです。

メーターも白く、数字が大きいので、シンプルで視認性は良好です。



後席。
こちらは見た目以上に広いです。
ドアも大きく開くので、お年寄りにも乗り降りは容易かと。

例によって、中央席のバックレストが、左右席のアームレストを兼ねています。
座面まで完全には下がりきらず、インナードアハンドルの角度と平行になるので、乗せる腕の角度も自然になります。
カップホルダーはドア側のみにあり、珍しくこちらには無し。

前席もですが、インナードアハンドル自体が大き目なので、肘掛として余裕があり、どこを掴んでもドア開閉の動作ができ、咄嗟の動きにも対応します。



荷室。
5ナンバー車だけに、今まで見てきた車たちに比べて横幅は流石に狭いですが、その代わり奥行きがあります。
容量が横向き長方形ではなく正方形に近いというのが、非常に便利そうです。

左右壁面にはドアノブレバーのようなものが見えますが、これを引くと後席バックレストが自動的に倒れます。これは便利!
今までの車だったら、リアドアを開けて後席バックレストのつまみを引っ張って倒すという、一々面倒な動きが必要でした。これは少ない動きで済み、効率的です。

レバーの隣には、買い物袋や手提げバッグをぶら下げられる、格納式フックが埋め込まれています。




では運転してみます。
おお、普通だ!w 本当に普通だ!www
CVTで、車体も軽いので、変速は滑らか。でもちゃんと踏めば踏むだけ加速してくれます。
ブレーキも、オーリスのようなカックンブレーキではなく、踏力に応じて加減してくれるのが心地良い(オーリスの場合世界戦略車であり、以前トヨタはブレーキ問題で濡れ衣による訴訟をアメリカで受けているので、その対策でもあったのでしょう)。

この平凡さ、逆に新鮮です。

カローラは、普通であることや、緩く乗れることを売りにした車だというのを、改めて認識しました。

近所の佐々木駅前の狭い空間を、ぐるりと回ったりバックしたり。
5ナンバーサイズの小ささの恩恵を感じます。見晴らしが良く、車両感覚が掴みやすく、その分小回りが利きます。

そのまま真っ直ぐディーラーに帰還。
本当に近所をぐるりと流してきただけで、随分あっさり終わりました。担当に出てくれた若いお兄ちゃんは、面倒臭いからさっさと終わらせたかったんですかね?(´ω`)





前述の通り車台やパワートレーンからして、ヴィッツとオーリスの中間みたいな車です。
正直、個人的な好みならオーリスです。でも今時貴重な5ナンバーサイズであり、大きすぎず小さすぎず、何でも程々で、緩く乗れるという点で、こういう車は貴重です。

先代から、CMのイメージキャラクターにキムタクを採用しており、イメージの若返りを図っていますが、カローラの本質はやっぱり「中高年向け」で「平凡」です。
でもそういう、どんなに時代が変わってもコンセプトがぶれないというのが、ユーザーにすれば安心して買えるんでしょうね。
「お年寄りに優しい社会は皆に優しい社会」と言います。僕自身、随分リラックスして乗れました。
将来歳を取ったら、カローラも悪くないかなと思い始めました。


ところで、自己主張が少ないということは、オーナーの個性を落とし込めるということでもあります。
これを元に走りの味付けを強化したのがオーリス・RSであり(順序は逆ですが)、ヴィッツ・GRMNターボという念願の3ドアターボモデルも登場しました。
なので、軽量小型というメリットを最大限活かした、TRDターボの登場が待たれます。
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Posted at 2013/08/26 23:59:30

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