
更に前回の続きです。
ハスラーを
見学し、
試乗した後は、更に車を進めます。
今度は、
マツダ アクセラスポーツを試乗してきました。
・【スパイショット】次期マツダ・アクセラの開発車両
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年2月11日)
・次期マツダ・アクセラの開発車両の情報が流出、車内も公開
(同、2013年5月9日)
・マツダ新型アクセラのリーク画像キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!
(同、2013年6月26日)
・マツダ「アクセラ」全面改良キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !! 国内でHVモデル投入!
(同、2013年6月28日)
・【マツダ】アクセラ セダン公開キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!
(同、2013年7月15日)
・【マツダ】アテンザの小型版「アクセラ」 発売迫る
(同、2013年10月3日)
こちらも開発中の頃から気になっていた車。
ようやく発表されたと思いきや、雪が降って行けなかったのですが、この度ようやく実車を見に行くことが出来ました。
CX-5に続き
アテンザも最近見掛けるようになってきましたが、アテンザの実車は写真で見る以上に大柄です。
日本の道路には、もう少し小柄なほうが有利だと思います。
個人的にも、大きな車よりも小さな車のほうが好みであり、何より身体感覚の延長を認識しやすいです。
そこへきてこのアクセラは、「アテンザは格好良いし惹かれるけど、もう少し小さいほうが…」というニーズに応えられる車です。見た目からして、ミニアテンザみたいなものですからね。
このアクセラ、実際かなり売れているようです。
ガソリン、ディーゼルターボ、ハイブリッドと、3種ものパワートレーンが用意。
ボディもセダンと5ドアハッチバックの2種から選べる。
敢えて今の時代に逆行し、走行性能を追い求め、しかし
最高速や馬力や燃費といった分かりやすいスペックに頼っていない。
MTがある。
価格も値ごろ。
そもそもマツダ自体が、
アベノミクスの後押しもあって、今は絶好調。
それは突然人気が出たのではなく、地道な「乗って楽しい車造り」や、
SKYACTIV TECHNOLOGYによる「楽しさと環境性能の両立」が、徐々に受け入れられてきたからなのですね。
・【アベノミクス効果すげええ】 マツダ純利益2.6倍!!!!!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年2月6日)
・アメリカで大ヒットを続けるマツダ! でも生産が追い付かない...
(同、2013年9月27日)
・マツダ、ハイブリッド・アクセラを発表 燃費30.8キロ 237万3千円から
(同、2013年10月10日)
・利益幅の小さなアクセラHV HV無しでは商売にならないマツダの苦肉の策
(同、2013年10月15日)
・【マツダ アクセラ 新型】発売1か月で1万6000台受注…月販目標の5倍
(同、2013年12月22日)
先んじて販売された欧米では、手堅い人気を得ることに成功しています。
彼の地は日本とは交通事情が異なり、高速で巡航可能な道路が充実しているので、日本のように「燃費さえ良ければそれで良い」「室内や荷室がmm単位で広ければそれで良い」とはなりにくい環境です。よって自ずとそれなりの走行性能も求められます。
それはどちらが良いか悪いかという問題ではなく、山が多く人口が密集しがちで信号も多く高温多湿な日本と、平地が多く国境を簡単に越えられて温暖湿潤な欧州という、根本的な環境が異なるから当然の帰結なのですが。
しかしそんな国々で評価されたということは、単純に売れ筋である
Cセグメントスポーティ5ドアハッチバック市場に便乗商法しただけではない、本質的なものが彼らのお眼鏡に適ったと思って構いませんよね。
見た目も、中身も、乗り味も、欧州車的な味わいがあり、かと言って決して猿真似になっていない。

気になります。

今回お邪魔した、
新潟マツダ自動車 新潟マツダ新発田店です。
それにしても……全然雪がねえ!Σ(゚Д゚;)
新潟はいいなあ(´ω`)


こちらが試乗車。
グレードは20S・ツーリングLパッケージ、駆動方式はFF、外装色はソウルレッドプレミアムメタリック、搭載エンジンはPE-VPR“SKYACTIV-G 2.0”、乾燥重量は1310kg、燃料タンク容量は51L、JC08モード燃費は19km/L、変速機はパドルシフト付き6AT、型式はDBA-BMEFS、標準小売価格は\2,200,000(消費税5%込み\2,310,000)。
す、凄い…(;゚Д゚)
実車は、写真で見る以上です。単純な丸っこくて流線型なだけのデザインではありません。
伸びやかで、抑揚があり、グラマラスで、量感があり、躍動感があり…。
格好良いという言葉は相応しくありません。むしろ優美です。
本当に、往年の
ファミリア(アクセラのご先祖様)から随分様変わりしました。
そしてそれだけに、前ナンバープレートの位置が惜しい。
・
新型アクセラ ナンバープレート位置問題
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年10月27日)
個人的に、セダンよりもスポーツ、且つ斜め後ろから見たリアヴューが好みですね。
実に優美なラインです。
イメージカラーの赤がとても映えますが、白も似合いそう。


内装も、中々。
安全性や質感の向上を謳ってやたら分厚く重くするでもなく、しかし感触や質感があります。
ドア内張りやダッシュボードなどの至る所にソフトパッドが貼られており、全体的に赤ステッチが張り巡らされ、かなり質感は高いです。
所々にはカーボン加飾もあり、引き締められています。
ブレーキペダルのみ吊り下げ式で、アクセルペダルはオルガン式。この辺りも欧州車みたいです。
そもそもドアがずっしりしており、開閉の感触が重厚です。
本当に、欧州車みたいです。
アクセラは小柄な部類に入りますが、内部はそれに反して狭さは感じさせません。
先代のアクセラは「走行中の空気の流れの中に身を置く」というのをコンセプトとしたのか、包まれ感はありましたが、その分狭く感じました。対してこちらは、センターコンソールが低くなり、インストゥルメントパネルは垂直に近くなり、開放感があります。
初代のそれに先祖帰りを果たしたとも取れるデザインです。
シートも、適度なホールド感があります。特に調整していないにも関わらず、また様々な身長や体格の人が乗るにも関わらず、実にしっくり来ます。
座り心地は良く、かと言って決して柔らかくなく、適度な硬さがあります。
何より、着座位置が低い! それだけで興奮してしまいます(;゚∀゚)=3

後席も、かなり広めです。
流石に今時の軽やコンパクトカーやミニバンには劣りますし、頭上の空間もぎりぎりですし、乗り降りも若干難儀しますが、利便性を求めた車ではないですからね。これで及第点です。
それよりも、着座位置の低さに反して、足元には余裕があり、前席の下に爪先を入れられます。
前席バックレストの形状も見直されており、それらにより先代以上の居住性を実現したとのこと。
それも、見た目以上に広く感じる要因です。
中央席が倒れてセンターアームレストとなり、カップホルダーも装備されているのは、今の主流ですね。

荷室は、もっと広い!
見た目からは想像も付かない広さです。
接待ゴルフに行く場合も、2個分は余裕で積めそうな…w


う~ん、凄い…。
本当に欧州車みたいです。一体どこのBMWですか? アウディですか? メルツェーデス=ベンツですか?
変にデザインに凝るでもなく、機械としての機能美を追及しています。質感も高く高級感があります。
ステアリング中央のマツダエンブレムが、殊更に大きくあしらわれています。
ナビは、敢えてのオンダッシュナビなのですね。倒すことは不可能ですが、運転中でも視界は遮らない位置と高さと大きさです。
センターコンソールに、ジョグダイアル式のナビ操作ボタンがあります。
レクサスもそうでしたが、これらは現在の欧州車の流行に倣ったのですね。
それでは乗ってみます。
うおおおっ、戦闘機や戦闘ヘリコプターみたいな、
HUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)!!

こういう、直接目に見える部分で先進性をアピールされると、たまりません。
まして若干でもミリヲタを齧った過去があれば、尚の事痺れます。
メーターは回転計がアナログで、速度計がデジタル。先程のハスラーとは逆ですね。
照明は白ですが、発光しない部分とのコントラストが弱められており、暗闇の中でぼんやりと浮かび上がります。

と言うか、全体的なデザインは、
マクラーレン・オートモーティヴ MP4-12Cに似てるんですけど!Σ(;゚∀゚)

走り始める前から興奮が収まりません。
暫し平坦な市街を流します。
殊更に力強いなどの感触はありませんが、しっかり走り、しっかり曲がり、しっかり止まってくれます。
曲がりたい方向へステアリングを回せば、決して軽すぎず重すぎない感触で、滑るように車体が向きを変えてくれます。
何と言いましょうか…。どっしりしてるんだけど、その割に動きが機敏。加速も良いのだけど、決して暴力的なまでの力強さではなく、至って滑らかな加速なんですよね。
ブレーキも、トヨタ車や欧州車のようなカックンブレーキ(ペダルに足を載せただけでいきなり急制動)でないのが、乗りやすいですね。
微妙な力加減がしやすいです。
先進技術で固めて「車に運転させられている」のではなく、「車を自在に操る」感覚が味わえます。
但し、静粛性は高く乗り味は快適で、また車重が軽いのもあるせいか、気が付くとぐんぐんスピードが上がります。飛ばしている意識は全く感じさせないだけに、注意が必要ですねw
住宅街でも、ボディの小ささが功を奏し、取り回しもしやすいです。
今の主力車種は、世界戦略車として大型化する傾向にありますが、少なくとも日本で乗る分にはこのくらいが丁度良い。
そして愈々本命の、
国道7号線“新新バイパス”での、高速走行。
70~80km/h前後の流れに乗って走ります。
確かにこれは凄い! 殊更に力を込めてアクセルを踏んでなどいないのに、しっかり走ります。
かと言って、獰猛なまでの力強さではなく、あくまで優雅に。エンジン音もそれなりに聞こえてきますが、必死そうな唸り声を発するでもなく、過剰な演出じみた音がするでもなく、静かな中でのスポーツ性と言いますか…。
本当に、今の時代のNAは、進化しました。ターボでなくとも走ってくれるし、どこまでもどこまでもこのまま走れそうな、大人の余裕を感じます。
足回りも、硬すぎず、かと言って決して柔らかくなく、乗り心地とスポーツ走行を両立しています。
こんな上質な車が、日本という国で日本人によって造られ、世界で認められ、それなりの価格で買えるなんて…。
個人的には、信者というほどではないにせよMT派であり、又このくらいの車格や排気量やキャラクターならMTで振り回したいという考えです。
しかしこのアクセラの場合、むしろパドルシフト付き6ATのほうがキャラクターに合っているかも分かりませんね。
…と言っていた傍から、6MTキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
・新型「マツダ アクセラ」SKYACTIV-G 2.0 6MT搭載車の予約販売を開始
(マツダ公式ウェブサイト内ニュースリリース、2014年1月30日)
・マツダ、アクセラにガソリン6MT車追加キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2014年1月31日)
NAでこんなに走ってくれるのなら、或いはマツダスピードほど硬派である必要はないかも知れませんね。
・
マツダスピード アクセラ 10月に国内デビュー!!!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年9月12日)
現に、マツスピ仕様はターボを搭載しないことが決まっているとのこと。
先代のマツスピアクセラは、ボンネットエアスクープ、専用アルミホイール、6MTと、専用装備で固められていて個性的でした。
尚、個人的には、マツスピ+6MT+白を芯に、細々と手を加えたい。
シグネチャーウィングとフォグランプ部の銀メッキを赤く塗り、グリルをマツダエンブレム含めて黒く塗り、黒いホイールに赤いリムステッカーを貼り、ルーフにカーボン調ダイノックシートを貼り、ボンネットに助手席側にオフセットされた赤いレーシング・ストライプを貼り…。

そう。
メルツェーデス=ベンツ A45・AMG・4MATIC・エディション1のイメージです。

ところで、試乗前のアンケート用紙には「車のどういう部分に重点を置きますか?」という設問があり、デザインや乗り心地などといった項目の中に混じって、「生産地」という項目もありました。
国内で生産していることの、これはマツダによる自負やアピールなのでしょうか。「勿論世界で売れる車を目指してはいるけれど、ちゃんと足元の日本を疎かにしてはいないよ」という。
例えばこれが中国や韓国で造られたとしたら、たとえそれがどんなに良い車であったとしても、やっぱり引っかかるものを感じずにはいられませんからね。
何の捻りもなく世界戦略車をそのまま持って来たり、メーカー側や世界販売の都合だけで車種の安易な統廃合を繰り返すメーカーとは、一線を画します。
単に良い車を造るだけなら、どこのメーカーでもどこの工場でも造れると思います。
ですがこのアクセラには、理念といったものさえ伝わってくるようです。
こういうメーカーこそ、もっと売れて欲しいです。
新型アクセラ試乗しました(20S Touring L Packege
(YouTube、2013年10月31日)
マツダ新型アクセラ試乗2.0Lガソリン車 【女性レポーターが試乗 Vol.16】
(同、2013年11月21日)