スズキも「新型ワークス」でホンダに対抗、軽スポーツカーブーム復活!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2015年2月19日)
S660、ロードスター、アルトターボRSの3車どれを選ぶ?
(同、2015年3月14日)
ダイハツ「コペン」とホンダ「S660」 買うならどっち?
(同、2015年4月4日)
コペンとS660の違いを比較して分かったメリット・デメリット
(くるまン。、2015年5月26日)
ダイハツ工業 コペンローブ、及び
コペンセロ。
本田技研工業 S660。
スズキ アルトターボRS。
これで、僕も一通り運転出来ました。
バブル経済末期の、軽自動車スポーツカーの絶頂期を思い出させて、胸が熱くなります。
これで、AZ-1後継や、ヴィヴィオ・RX-R後継や、ミニカ・ダンガン後継もあれば完全再現となったのでしょうが、その代わり今は、
ケイタラム・カーズ セヴン・160があります。

かつての平成ABCトリオほど過激ではないのは、時代ですね。
エンジンは主に燃費重視の普及エンジンを特製チューンしており、CVTがあり、アルトRSに至ってはセミAT一択。
でも、燃費の良い車とか、人や荷物が沢山乗れる車とか、車室内や荷室の空間をミリ単位で競う車とか、そういうのばかりが席巻する中にあって、各社よくぞやってくれました。
ABC三兄弟に対抗して、さしずめ、
A.C.S.とでも呼びましょうか。
これだけ揃うと、選ぶ楽しみがあります。
しかも、日本の公道には軽が動きやすい。
普通車で同じことをやれば、硬派に仕上げても軟派に仕上げても、高額になっても安価になっても、どちらに転んでも間違いなく集中砲火に晒されていたことでしょう。
本格スポーツカーというと、3ナンバーの大型車か高級外車ばかりとなって久しい。
更に、只でさえ需要が少ないのに、専用部品や専用製造工程が増えるせいで、益々高額になってしまいがちです。
それが軽だからこそ、“あばたもえくぼ”で、少々の粗も逆に良さに転化出来ていると言えます。
三者三様。
それぞれに個性が異なるのも、良いですね。



二代目コペンは、FFで、電動開閉式ルーフを備え、荷室もあり、見た目によらず車室内には余裕があり、内装デザインもごく一般的。
着座位置の低さが度々取り沙汰されますが、AZ-1&キャラよりは高く感じますw それ故、もし腰を痛めたとしても何とか座れそう。
三者の中では最も重く(それでも一般的には充分軽いほうですが)、それをダウンサイジングターボに物を言わせて走らせるという、欧州車的な発想を感じます。
排気音も図太くて情感を刺激されます。
比較的緩くオープンカーライフが楽しめそうであり、どちらかというとパイクカーに近いかも分かりません。
この取っ掛かりのしやすさが、軽スポーツ人口やオープンカー人口を増やすのに貢献するのです。

S660は、本格派。
凝った内外装デザイン、アナログ回転計とデジタル速度計を組み合わせたF1のようなメーター、ハードトップではなく幌で、しかも手巻き式、シートは重厚で深く包まれ、荷室はなく、車室内は狭く、ドリンクホルダーさえ助手席に追いやられている。
ビートを受け継ぐミドシップ。
着座位置も最も低い。
日常使用とは完全に無縁な、非日常を味わうためだけの、純粋に走りに特化した車。
そしてそれ故、敷居が高いとも言えます。
軽自動車でありながら、誰にでも買える車ではありません。
車両本体価格が最も高く、前後異径タイアであることも、ハードルの高さの一因です。
これは、普段使いとして実用本位の車を既に用意している人が、完全趣味用のセカンドカーとして買うべきなのかも知れません。
だからこそ、こんな車が売れているというのは、日本経済の復活の証しとも言えます。
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ホンダ、軽スポーツカーのS660を2割増産! 納車期間の短縮へ
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2015年5月27日)

アルトRSは、最も取っ付きやすい。
前述の2台が純粋培養の出自を持つのとは対照的に、こちらは通常の
アルトの、飽く迄ヴァリエイションモデルの一つ。
よって箱型ボディで、雨や風や暑さや雪を常にしのげるルーフがあり、足元も車室内全体も広く、後席があり、荷室があり、ドアが5枚あり、やや癖はあるもののATやCVTと同じ感覚で操作でき、寒冷地仕様の4WDもあり…。
丸型二灯ヘッドランプといい、ホイールの形状といい、わざわざ「ターボ」を名乗ったグレード名といい、懐かしい雰囲気。
着座位置も高く(それでも現在主流の軽トールワゴンより遥かに低いのですが)、その高さ故に子供や高齢者にも同乗してもらいやすい。後席には、現在主流とはいえ、チャイルドシート固定ラッチが標準装備。
この中では最も万人受けし、何より最も値段が安いので、より多くの人に買ってもらいやすい。
アルトワークスを知る世代からは、往年のイメージをどうしても重ね合わせてしまいがちですが、敢えてワークスを名乗らなかった事実が示す通り、これはアルトワークスとは似て非なる車。
それもまた、逆説的に、この車の敷居の低さを物語っています。
アルトRSの最大の武器は、馬力ではなく、むしろ軽さ。
ハイパワーに物を言わせて豪快に飛ばすのではなく、軽さと小ささを活かして、“柔よく剛を制す”で機敏に駆け抜ける。発想が日本的とも言えます。
ライトウェイトスポーツカーの醍醐味です。
個人的には、普段乗っている愛車が愛車なので、この中では最も普通であるアルトRSに興味が…。

同じ軽スポーツという括りながら、比較すればするほど、三者は方向性を全く異にしているのが判ります。
狙ったのかどうかは不明ですが、巧みに棲み分けが出来ています。
だからどれが一番優れているというのはないですね。
嗜好性やターゲットが違うだけで、どれも優れている。
購入する人の好み、目的、生活様式、家庭事情などに応じて、これだけ選べる自由があります。
こんな時代がまたやってきたなんて、夢のようです。
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軽自動車 | クルマ
Posted at
2015/07/29 19:13:56