「火中の栗」三菱自工をあえて拾った日産の野望
(DIAMOND online、2016年5月20日)
燃費偽装問題、2年前に指摘されていた火種
(同、2016年5月21日)
三菱自で暫定政権、日産が狙う「リスクは避け果実は取る」
(同、2016年5月30日)
訂正:三菱自の燃費不正は経営陣の圧力 国交省、スズキには再報告要請
(REUTERS、2016年5月19日)
訂正:三菱自、相川社長が6月引責辞任 益子会長は新体制発足まで続投
(同、同日)
焦点:三菱パワーに賭けた日産ゴーン社長、提携効果実現には曲折も
(同、2016年5月22日)
日産の山下元副社長が三菱自開発トップに、改革推進へ=関係筋
(同、2016年5月23日)
嫌な予感は的中しました。
一種の大政奉還だとして話題になった相川哲郎COOですが、6月24日付けで引責辞任するとのことです。
代わりに、新体制に自工を受け渡すのが自分の使命だと言って、益子修CEOが、それまでの間COOを兼任。
繰り返しますが、相川さんが、一体何をしたというのか。
燃費不正のあった車はどれも、益子が代表取締役社長(現在のCOO)だった時代に開発・販売されていたもののはず。
なのに、益子の責任を、なぜ誰も追及しないのか。
なぜ、日産への身売りを英断と褒め称えるような報道しかしないのか。
マスコミへの不信感が募る理由は、それだけではありません。
燃費不正が騒がれた当初は、
「上意下達の社風に問題がある」
「筋の通らない命令には頑として歯向かう、気骨のある開発者が不在なのが、そもそもの原因」
などと糾弾。
しかしその後、相川さんが現役時代に、i(アイ)の開発を中止しようとしていた上層部に反して、型式を偽装するなどして密かに開発を進めていた過去があると知られるや否や、
「三菱には上意下達がない」
「上司の命令を聞かない社員ばかりだから、このような不祥事を何度も繰り返すのだ」
「こんな人がトップに立てば、組織は自ずと腐るのは当たり前。一刻も早く辞めるべきだ」
などと態度を一変。
その場その場で主義主張をころころ変えてばかりで、一貫した批評性がない。
一体お前らはどっちなんだよ!
特にロイターは、過去の「ロイター通信社」時代はいざ知らず、2008年に買収されて「トムソン・ロイター」となって以降は、海外でも売国極左メディアとして悪名高いですからねぇ。
お前らマスゴミどもに、三菱を責める権利など、あるわきゃねぇだろ。
捏造、誤報、隠蔽、不正、利権…。
それで日本と日本人の尊厳をどれだけ踏み躙ってきたことか。どれだけ不利益をもたらしてきたことか。
そしてそれを謝るどころか、新聞の隅に小さく記載するだけであり、海外向けに英語で書いた電子版では、未だに嘘を垂れ流して訂正しない。
そんな自分たちのことを棚に上げて、さも正義の味方であるかのような顔をして、三菱を批判するのだから。
リンク先の記事はどれも益子を称える内容ですが、読めば読むほど、奴の罪はあまりにも重すぎるという感想しか湧いてきません。
リコール隠しで揺れる三菱自工を立て直すために遣わされておきながら、11年もの任期の間、一体何をしていたのか。
立て直すどころか、却って三菱自工をここまで駄目にした戦犯ではないか。

「開発部門は戦前の戦闘機開発から歴史があるので、プライドが高く閉鎖的で、外部からの声に耳を傾けない」という話も、下手な言い訳にしか聞こえません。
当時社長だったにも拘わらず、部下を統率出来ず、経営者としての力量が無かったということなのですから。
自らの恥を白状したにも拘わらず、自分で気が付かず、マスコミでさえもそこに触れない。
或いは、益子の言うことを誰も聞かなかったというのは、それが間違った命令であり、無能なリーダーの指示を仰いだところで却って裏目に出るのは、火を見るよりも明らかだったからでは?
どう逆立ちしたって不可能なノルマを一方的に課され、達成できなかったら懲戒解雇されるのが、始めから判り切っていたからでは?
それだけ、誰からも信頼も尊敬もされていなかったということでは?
そもそも、「俺は悪くない。悪いのは現場の連中だ」という、保身のためのアピールを暗に仄めかしてもいます。
リーダーとしてだけでなく、社会人としても失格。
卑劣にも程があります。
これの一体どこが、「ジリ貧の三菱を救った救世主」だというのか。
勝ち馬に乗ることとコストカットしか取り柄がなく、リーダーシップはなく、経営ヴィジョンもなく、弱い相手に責任を押し付けるばかりで、本来しなければならない目の前の仕事には無関心。
組織を率いる器ではありません。
叩き上げの開発部門出身であり、三菱重工業とも深い繋がりのある、相川さん。
それを追放して、三菱商事から派遣されてきた益子が、再任。
益子は、燃費不正が明るみになるや否や、光の速さで日産に助けを求めた。それどころか、報道によれば、それ以前から日産とは日に陰に繋がりを作ろうと躍起だった。
折しも日産も、従来付き合いのあったみずほ銀行と徐々に手を切り、逆に三菱商事系の銀行と取引を始めていた。
新体制人事は、日産は元より、三菱商事からも派遣。
逆に、自工を本来子飼いにしていたはずの三菱重工業は、人員は送り込まず株式も徐々に手放すなど、少しずつフェードアウト。
色々と符合する要素が多すぎます。
これだけあまりにも都合の良すぎるタイミングばかりだと、一部でまことしやかに囁かれていた「三菱グループ内の御家騒動」説にも、信憑性が増してくるというものです。
即ち、重工と商事による派閥争いであり、自工はそのための生贄にされたと。
勿論、以前書いたように、それによって日産としても“漁夫の利”を得た。
と言うか、日産も、自工旧経営陣も、皆グルだった。
「ジリ貧の三菱を救ったところで、日産にすれば旨味は無い。だからゴーンはやはり救いのヒーローなのだ」
「マツダはフォードの子会社になって救われた、それを思い出させる」
と言う人もいますが、あの時とは状況が異なるのだから、論点がずれているとしか。
フォードはマツダの技術や理念や車造りに理解を示し、表向きは親会社子会社ながら友好的な関係を結び、最終的には自立を助けてやりました。
しかし今のゴーン体制下の日産を見ていると、三菱に体力と自信を取り戻させて、ゆくゆくは自立させてやる気が、果たしてあるのか非常に疑わしいのです。
養分だけを吸い取ったら、後は生かさず殺さず。
現に、再建プランが未だに発表されない辺りに、それが現れているような気がしてなりません。
今後の三菱自工は、益子以上のコストカッターによる改革で、営業利益は右肩上がりになることでしょう。
しかしその実態は、日産の下請けとして、日産車のOEMが中心になり、往年の三菱らしい車など消えてなくなりそうな気がします。
今の日産の姿を、縮小再生産するかのように。
「良い車を造ることで利益を上げる」のと、「まずは金儲けと売名。車はそのためのツール」というのは、似て非なる物ですから。
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Posted at
2016/06/02 23:13:01