政府、旧型車の増税検討 軽自動車も、業界反発 エコカー減税は拡充
(乗り物速報、2013年11月17日)
営業用車の増税を政府・与党が検討、自家用との格差縮小
(オタク.com、2013年12月6日)
新車登録から11年以上経過した車は重量税増税へ 古い車を長く乗り続けるのは環境にやさしくないと判断
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年12月8日)
2015年から、軽自動車と旧車は増税に!(追記有り)
(autoblog、2013年12月12日)
【続報】軽自動車と旧車が増税となる「平成26年度税制改正大綱」発表!
(同、2013年12月13日)
軽自動車の税金がおよそ倍に跳ね上がることが決定したばかりですが、更に軽以外の車種への増税も仄めかされてきました。
それも、旧車、商用車、新車登録から11年以上、オートバイなど、多岐に渡ります。
自動車関連だけでなく、消費税の来年4月からの8%増税、年金支給開始年齢の68歳への引き上げ、国民健康保険料の値上げ、果ては死亡消費税の導入案…。
・全国民対象、「死亡消費税」 首相官邸の会議で提案される
(痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2013年6月18日)
・国民健康保険料値上げがやばすぎると話題に 年収300万円で16万円増
(同、2013年6月22日)
なのに景気は一向に良くならない。
先だって軽の増税が決まったとき、
・軽自動車税 年7,200円→24,500円程度まで増税か 原付も増税へ 4ナンバー優遇も廃止へ
(乗り物速報、2013年11月1日)
・軽自動車の増税は弱い者いじめ?
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年11月9日)
・軽自動車乗り憤死 2015年10月以降、軽自動車税が2倍の1万4400円へ 検討開始
(同、2013年12月6日)
「メシウマwwwww」
「貧乏人どもザマァwwwww」
「こっちが右折待ちで渋滞してるとき、軽が横をちょろちょろすり抜けたりして、すっごく目障りだったんだよな。これで軽がこの世から全滅すると良いな♪」
「外車や3ナンバーばかり高いなんてふざけた話だったんだよ。これで適正値になったんだよ。むしろまだまだ安いくらいだ」
「増税が嫌なら乗り換えればいいじゃん。コンパクトカーのほうがよっぽど安全だし燃費もいいのに、軽が安いなんてどう考えてもおかしかったんだよ」
「軽しか乗れないような社会の最底辺からは、もっともっと身ぐるみ剥がせばいいんだよ。安倍ちゃんGJ!」
「アベノミクスマンセーしてたネトウヨの皆さ~ん、今どんな気持ち~?wwwww ねえ、ねえ?wwwww」
「要するに、貧乏人には生きる資格はないってことなんだよ。言わせんな恥ずかしい(^^)」
などと異口同音に囃し立てていた人々も、これでもはや他人事ではなくなりました。
当初の威勢はどこへやら、今では掌を返して軽オーナーと一緒に管を巻いているのが、いっそ憐れみを誘います。
都心部においては車は嗜好品だから、取れるところから取れるだけ取るという考えに、どうしてもなりがちなんでしょうねえ。
だからこういう法案を、臆面なく推進できるのでしょう。
官僚の世界では、自分の出身官庁に関する法案が成立すれば、古巣に帰ってきたときに英雄扱いされるといいます。定年退職後も良い天下り先を斡旋してもらえたりと、それこそ死ぬまで安泰。
だからあれこれと要らぬ法案を議員に提出したがる。
そうでなくとも今は、東日本大震災からの復興や、笹子トンネルに代表される
老朽化したインフラの整備、民主党政権によって完膚無きまでに破壊された政府機能の立て直し、2020年東京五輪成功へ向けて、とにかくお金が必要な時期。

一にも二にもお金。そのためには増税で掻き集めなくては。
そこへきて、車というのは、今や日本人のほぼ全員が所有しているので、広く浅く万遍無く取れるとの公算もあるのではないかと思います。
極論、生活保護を不正受給している潜在的犯罪者や、在日特権に甘んじている不法入国者とその子孫や、暴力団や、宗教法人など、あの手この手で“合法的に”脱税をしている反社会勢力からも、強制的に徴収できる。そしてそういう連中は、往々にして、庶民には縁のない外車や高級車を乗り回していると相場は決まっているもの。
何より、彼らとて物を買わない訳にはいかない。
そんな勢力からも徴収する名目として、自動車税や消費税の増税は、きっと効果的なのだろうと思います。
勿論、裏を掻かれないだけの法整備や罰則があれば一番良いのですけど、日本は法治国家であるからには、法整備には気の遠くなるような手順と時間と根回しが必要です。
しかしそれを待っている間に、連中には逃げられてしまいます。
因みに僕個人の場合は、軽で、登録から19年経っているから、二重の増税となります。そこへきて更に消費税も上がるので、ガソリン代や車検費用もいきなり跳ね上がります。

文字通りの三重苦。正直、かなりきついです。
しかしいつも思うのは、軽は税金の安さゆえに僻まれて攻撃対象となりがちであるものの、なぜか「
軽が安いのではない。普通車とそれ以上が高いのだ」という論調にはならないのが、心底不思議です。
マスゴミが日本の企業や政府を批判する際、何かにつれ「海外では~」「アメリカでは~」「欧州では~」と叫ぶのが常套句ですが、その流れで言うなら「自動車先進国である欧米を見習い、普通車の税率を軽に近付けて下げるべきだ」という論調になるべきです。
しかしそういう論調は、今のところほとんど目にした経験がありません。
それこそマスゴミのミスリードに、皆まんまと乗せられているのではなかろうかと。
・
自動車ユーザーの98%は、自動車にかかる税金を負担と感じている--JAF調査
(ピカピカニュース2ch、2013年9月18日)
(余談ながら、増税反対派の旧車オーナーの弁として「欧州では自動車は文化だから、クラシックカーを政府ぐるみで大切にする」という人がいますが、それは必ずしも正しくはありません。
欧州でも日本と同じように、排ガスや税制や景観を理由として、何度となくクラシックカーが狙い撃ちにされています。
・
【レポート】「17年以上前の車はパリで走行禁止!」 パリ市長の法案に議会は大紛糾
(autoblog、2012年11月16日)
日本と違うのは、世論がそれに異を唱え、それが業界団体にとっての援護射撃になっている点です。
それに、クラシックカーを優遇する分は、新車に皺寄せが行っています。A~Bセグメントやダウンサイジングターボが流行りなのは、政府がそんな新車ばかりを優遇するからです。日本のエコカー減税のように)
安倍政権の狙いは恐らく、
1.円安で大企業が儲かる
↓
2.下請けの中小企業が儲かる
↓
3.従業員の給料が上がる
↓
4.皆がお金を使う
↓
5.国内にお金が循環する
↓
6.内需で食べている企業が儲かる
↓
1へ戻る
ということなのだろうと想像します。
でも、そう首尾良く行くのかなという一抹の不安を感じるのも事実です。
企業で最もコストが嵩むのは、人件費。だから企業はこぞって機械化を推し進めて人員が要らないようにし、機械化できないところは一人当たり四~五人分の仕事を押し付け、余った分は人員整理という名目でリストラをしたがり、僅かに残った従業員も正社員を出来るだけ多く削って派遣社員かパートタイマーかアルバイトにしたがるのです。
そして企業の役員というのは、僕ら庶民とは根本的に異質の人種。どんなに景気が良くなろうとも、昇給して従業員へ還元する、即ち人件費を上げる事態だけは、何が何でも阻止したいと考えることでしょう。
たとえそれが政府命令であっても絶対に呑まないと明言しています。
・イトーヨーカ堂、パートの比率を高めて正社員を半減へ パートに責任ある仕事をさせる異常さ
(暇人\(^o^)/速報、2012年12月24日)
・【悲報】大手企業100社「安倍総理が何と言おうと給料は上げない」
(同、2013年2月14日)
・時代を先取り、正社員を大量首切りしたセブン&アイの功罪
(ピカピカニュース2ch、2012年12月30日)
どんなにアベノミクスで企業が儲かったとしても、企業や資本家はそれを元手に、より人件費の安い新興国へと主軸を移していき、残された日本人は益々貧乏になっていくのではないか。
新自由主義経済とはそういうものであり、一旦動き出した歯車は、結局誰にも止めようがないのではないか。
そう思えてなりません。
車に話を戻しても、なぜ1970年代後半から1990年代前半に掛けて車が売れていたのかというと、勿論日本が好景気だったからというのもありますが、理由はそれだけではないのですよね。
車が買いやすい価格だったからです。買った後も維持しやすったからです。
どんなに昔はバブル経済だったといっても、皆が皆、高級車や外車やスーパーカーを買っていたわけではありません。そういうのは現在と同様一部の金持ちにしか売れなかったし、一般家庭は中級かやや下のヒエラルキーに位置する車を買っていたもの。
それが今や
スタグフレーション。
新車価格はどんどん上がっていき、税金はそれに輪を掛けて上がる一方。しかし若者や庶民は先の見えない非正規雇用しか道はない。昔とは状況が異なります。
万が一アベノミクスにより給料が上がったとしても、物価や税金はそれ以上のペースで上がっているからには、安心してお金を使える状況とは言い難いのではないでしょうか。
かと言って、今更販売価格を下げれば、その分工場や小売店や企業が悲鳴を上げる。
・あなたは「競争原理」によってワナを仕掛けられたも同然だ
(DARKNESS、2013年10月14日)
・安物しか買わないと、いずれ安物しか買えなくなる理由とは
(同、2013年11月12日)
・“1台売って儲け10円” 驚きの薄利のホームセンター業界 万引きにも苦しめられる
(ピカピカニュース2ch、2013年11月27日)
悩ましい問題です。

耳目に心地良い甘言を弄する政治家ほど、選挙で当選した途端に掌を返す。
それは民主党政権で、多くの人が嫌というほど実感したはずです。
第二次安倍内閣には、基本的に支持しているものの、細かいところでは色々と不満がないわけではありません。
しかし民主党のように国民を騙して裏切ることはしていない分、まだ信頼できるかと思います。
ジョン・F・ケネディは、第35代大統領就任演説で、「国民の皆さんは、国から何かしてもらうことを期待しないで下さい。むしろ私が望むのは、国民一人一人が国のために何ができるかです」と言いました。
孔子の言葉にも、「良薬は口に苦く、忠言は耳に逆らう」とあります。
第一次安倍内閣当時とは打って変わり、今の安倍晋三総理は、強力なリーダーシップを見せ付けてくれるようになりました。
物申すにはまだ時期尚早かも知れません。
増税は正直きついですし、本音を言えば止めて欲しいのですが、成果が表れるまでもう少し見守りたいと思います。