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ふじぃのブログ一覧

2013年12月21日 イイね!

N-WGN試乗

N-WGN試乗11月24日に見学した本田技研工業 N-WGN(ワゴン)ですが、一昨日19日木曜日に試乗してきました。

ホンダ N-WGN(エヌワゴン)公道試乗レポート/渡辺陽一郎 (1/4)
 (オートック ワン、2013年12月4日)
【インプレッション】ホンダ「N-WGN」「N-WGNカスタム」
 (Car Watch、2013年12月18日)


Nシリーズ第4弾、N-ONEに続くトールワゴン、Nシリーズにおける本命。
更に磨きがかかったとのことであり、気になります。





今回お邪魔した、Honda Cars 村上 岩船店です。

ゆ、雪がない!Σ(゚Д゚;)
風こそ強いものの、それは地元も同じだし、こんなに雪がないなんて…。
新潟は良いなあ(´ω`)




こちらが試乗車。
グレードはG・Aパッケージ、駆動方式はFF、変速機はインパネシフトCVT、外装色はカトラリーシルバー・メタリック、型式はDBA-JH1、標準小売価格は\1,190,477(消費税5%込み\1,250,000)。
4WDではない以外は、以前別のお店で見学した展示車と、全く同じですね。


では、早速出発。

おおっ、これは!
自然吸気NAなのに、随分しっかり走る!
N-ONEはどっしりと安定感があり、走りも力強く、軽らしからぬ重厚な乗り味が魅力でした。
対してこちらは、軽さや小ささを活かしてきびきび走り回る印象です(後で調べたら、N-ONEよりも若干軽量化しているとのこと。或いはコストダウンの副産物かも分かりませんが)。
N-ONEを試乗したことを思い出し、NAだから非力でエンジンも五月蠅いだろうなと身構えていましたが、予想を良い意味で裏切られました。
E CONボタンを押して、燃費重視にしてみても、それでも尚しっかり走ってくれます。
Nシリーズ、随分進化しました。ホンダの技術、凄すぎます。

エンジンは、N-ONEと同じ、S07A(直列3気筒DOHC)なんですよね。
詳細スペックを調べたら、
・内径×工程…64.0×68.2
・圧縮比…NA:11.8、ターボ:9.2
とほとんどN-ONEと共通ながら、NAの圧縮比だけが、N-ONEの11.2から変化してるのですね。
そうでなくともN-ONEにおいて微々たる年次改良は施されているでしょうし、その際培ったデータが反映されたであろうことを思わせます。

N-ONEと違い、フロントサイドウィンドウには三角窓があります。そのせいで、心なしかN-ONEよりも視界が広く感じられます。
唯一、フロントウィンドウの上方向の視界が、狭く感じられるでしょうか。まあこれは、N-BOXのようなトールワゴンではないから仕方ない。

只、アイドリングストップには、未だに慣れません(いえ、たまの試乗でしか乗っていないから、当然だけど)。
快適に止まろうとして、徐々に徐々にブレーキを踏む力を強めていき、止まるか止まらないかといったポジションで、若干ペダルを緩めます。
しかしそんなアナログ運転は、最新のデジタル装置には相性が悪いようで、一旦は機能したアイドリングストップが解除されてしまいます。
止まるときはがっしり踏み込まないとアイストが機能してくれず、デジタル運転が蔓延する理由の一旦が垣間見えそうです。





もう一台、ターボモデルもあったので、そちらも乗り比べします。
N-WGNカスタム、グレードはG・ターボパッケージ、駆動方式はFF、変速機はパドルシフト付きインパネシフトCVT、乾燥重量は850kg、JC08モード燃費は26.0km/L、外装色はプレミアムゴールドパープル・パール、型式はDBA-JH1、標準小売価格は\1,438,096(消費税5%込みで\1,510,000)。

眩しく光る、角ばった銀鍍金グリル。ホンダの“カスタム”の系譜であり、又現行のライフ(DBA-JC1後期型、CBA-JC2後期型)とも共通の意匠です。
ライフ後継であることを(まだ生産中止になってないけどw)、この顔が物語っています。

カスタムであると同時に、過給機付きでもある。外観から何からここまで違うと、乗り比べが俄然楽しみになってきます。



デザインはNAモデルと共通ながら、色や質感を変えて差別化を図っています。
又それが、N-ONEの“プレミアム”グレードとも共通する色彩です。分かりやすい見た目の豪華さに頼らず、それが却って高級感があります。
シートは、サイドサポートが赤いステッチの目立つ本革製、座面などの人体に触れる部分が斜め格子模様の入ったファブリック。
全く軽自動車らしくありません。


ステアリングも本革で、グリップは太く、ステアリングスイッチが目立ちます。
こちらにはナビが付いています。
メーターは安心の三眼式。やっぱりこれが落ち着きます。
ホンダのカスタム系に倣い、ブルーメーター。夜も、紫色のフットランプが光るそうです。


後席も基本はNAモデルと同じながら、カスタムならではの仕上がりです。
これはもう、軽の姿をしたミニバンですね。


では乗ってみます。
NAモデルで拍子抜けした直後なだけに、ちょっと新鮮味は薄れます。
でもそれはNAモデルの走りが良すぎたからであって、何もターボモデルが劣るわけではありません。
こちらも、ターボモデルらしく、しっかりと走ってくれます。何より、パドルシフトが楽しい。
相変わらず、出だしの加速、巡航での安定感、旋回時の姿勢、どれも安定しています。
この日は横風が強く、非力な車や背の高い車なら横転しそうなほどです。ですがそんな強風など物ともしない安定感と力強い走りで、風切り音も殆ど聞こえず実に快適。
気が付くとアクセルをぐいぐい踏み込んでいます。

一点気付いたことと言えば、シートでしょうか。
心なしかホールド性が上がっているような…?
デザインはNAモデルと共通であるはずですが、異種素材を組み合わせた副産物として凹凸が強調され、それが結果的にホールド性が若干とはいえ高く感じられたのかと?




個人的な本命はN-ONE・ツアラーでしたが、こちらも中々に素晴らしい。
何より、NAモデルに対して抱いていた色眼鏡を、粉砕してくれました。
乗る前まではターボモデルしか眼中にありませんでしたが、実際に乗ってみれば、NAでもターボと遜色ない走りを味わえます。

ホンダは軽には後発にも拘わらず、これほどの車を造って来ようとは…。
真剣度合いが見て取れます。成程、スズキやダイハツ工業が焦る理由です。

次は、アルトエコやミライースの対抗馬であり、燃費と価格に特化した、N-FREE(仮称)ですね。
こうなってくるとそちらにも期待が高まります。
Posted at 2013/12/21 23:59:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2013年09月30日 イイね!

スペーシアカスタム試乗

スペーシアカスタム試乗28日土曜日は、5月27日発表・6月12日発売の、スズキ スペーシアカスタムを試乗してきました。

元となったスペーシア共々、実はあまり興味はなかったのですよね。
女性向け・主婦向けに特化したスペーシアを、単に目付きを悪くして黒系の色に変えただけで「男性向けだよ」と言われても…という気持ちがありまして。
そもそもミニバンやトールワゴン自体、興味の範疇外ですし。

しかし、プロフィールにも書いてある通り、予てから「人が乗れて、荷物が積めて、楽な姿勢で運転できて、何より冬でも走れる車があればなあ」と思うようになってきており、一時は買い替えを真剣に悩んだこともあります。
買い替え案は、15日の「第2回 福島ABCCミーティング 2013」に参加したことで取り止めになりましたが、普段使いに便利なファーストカーの存在を、依然として夢想します。
そんな時に、一台しか持たないのであれば決して候補になり得なかった軽トールワゴンが、もし二台体制するとしたら魅力的に映ります。
本命は、本田技研工業 N BOX+・2トーンカラースタイル・G・ターボパッケージ・4WD(DBA-JF2前期型)に、キャンピングカー的な装備を満載することですが、鈴菌感染者としてはこちらも気になる一台です。

それに、何だかんだで、新車はそれだけでわくわくしますからね。





今回お邪魔した、スズキ自販新潟 スズキアリーナ小新です。

この辺りも随分開発が進みました。
以前は一面の田圃と、背の高い植え込みに囲まれた宅地が点在しているのみでした。それがいつの間にやら、郊外型大型店の建設ラッシュです。
この日はケーズデンキが完成間近であり、ジョーシンも鉄骨部分が建築中でした。



こちらが試乗車。
グレードは上位のTS、エンジンは直列3気筒DOHCターボ、駆動方式は4WD、外装色はクールカーキパールメタリック、タイヤサイズは165/55R15。
重量は950kg、燃料タンク容量は27L、JC08モード燃費は25.0km/L、最小回転半径は4.6m、最大トルクは95N・m/3000rpm、標準小売価格は\1,745,100(消費税5%込み\1,662,000)。
一律、型式はDBA-MK32S、変速機はインパネシフトCVT、ENE-CHARGE搭載、充電制御付きアイドリングストップ装置搭載、eco-cool搭載。


パレットSW(CBA-MK21S/DBA-MK21S)の後継車であることが、より分かりやすい外観です(実際、当初は二代目パレット&パレットSWとして開発が進められており、土壇場で名前が変わったという経緯があります)。
デザインもさることながら、渋い外装色が多用されていることで、精悍さを演出しています。かといって、スズキらしく決してやりすぎていないところが好印象。まして次期タントカスタムの情報が出てきたばかりなだけに、余計このシンプルさに好感を持ちます。
夜になって灯火を点灯すれば、スケルトングリルも横一直線に光るそうです。乗っていると分からないし、この日は日中だったので点けられなかったのが残念w

ライムグリーンやエメラルドグリーンは最近ひっそりと設定されようになっており、元となったスペーシアにもフォレストアクアメタリックはあります。
しかしカーキとは、何とも渋くて男らしい色を設定してきました。
スペーシアって何色が多いの?
 (スズキアリーナ小新 スタッフブログ わたしのひとり言。、2013年10月4日)

長岡ナンバーなのですね。

ターボ搭載車では、燃費はクラストップだとか。
個人的には20km/Lを超えていれば充分優秀なほうであり、それ以上は気にならないのですが、メーカーとしてはそうはいかないですからね。
それに何より、こう燃料代が年々上がっていく昨今にあっては、少しでも燃費の良い車に意識が傾くのは、当然のことです。ましてそれが趣味車ではなく普段使い用であれば、尚の事。

殆どはメーカーオプションではありますが、軽のハンディキャップを補う、各種安全装置がふんだんに用意されています。
レーダーブレーキサポート誤発進抑制機能エマージェンシーストップシグナルESP等…。
そこには、一昔前に染み付いた軽の「安かろう悪かろう」というネガティヴイメージは、最早ありません。そしてこれが、スペーシア&スペーシアカスタムに限らず、今の軽の常識です。
但し、競合他車にはある、後席用のサイドカーテンエアバッグが最初から設定すらないのは、マイナス要因。



内装も渋い。
黒地のファブリック、要所要所にはピアノブラックパネル、エアコン吹き出し口などにはシルバーリング。
スペーシアから色を変えただけで、うまく印象を変えています。仕上がりやイメージは、ワゴンRスティングレー(DBA-MH34S)に近いでしょうか。

肘掛が、丁度肘の当たる部分が抉れており、前腕を預けると至って快適です。
その代わり、ピアノブラックなので、質感こそ高いものの手垢で汚れが目立ちそうです。

シートは流石に平坦であり、ホールド性とは皆無。
ですがスポーツカーではないのだし、ベンチシート的に使ったりすることを想定しているのだから、仕方ないですね。
それよりも、楽な姿勢で座れるので、体を壊しても病院まで楽に運転できそうです。



元々のスペーシア自体、家具のように収納に気を配った設計なので、こちらもそれに倣っています。

ダッシュボードは下半分が張り出しており、小物を置けるテーブル状になっています。グローブボックスの上にボックスティッシュを内蔵し、テーブル中央からテッシュを取り出せます。
更に上半分は小さく開き、下半分のグローブボックスは相当に大きく開き、インストゥルメントパネル下の足元の部分も大きく開きます。
写真では起こしたままでしたが、運転席と助手席の間にある肘掛にも、蓋付きの収納スペースがあります。
収納を増やそうとして無暗に窪みを多用するだけでなく、蓋を設けているのは、外観を損ねないので良いですね。こういうところに、細やかな気配りのできるスズキらしさを感じます。

しかし、天井といい助手席ダッシュボードといい、こんなにボックスティッシュを仕舞ってどうするんでしょうね?w



後席は中々に広いです。
ドアは天井が高いというのは今までもありましたが、心なしか左右への余裕も感じます。
Bピラーには垂直に、天井にも水平に、それぞれグリップが装備されているので、捕まればバランスを崩すこともないでしょう。
また頭上は高く、足元も低いので、子供やお年寄りにも乗り降りは楽ですね。

このTSには「ワンアクションパワースライドドア」が装備されています。
アウタードアハンドルのスイッチを押すと、ドアが自動で開きます。閉めるときも、インナードアハンドルを閉める動作をすれば、こちらも自動で閉まります。
大きな荷物を持って手が離せないときは勿論ですが、雨で傘を開閉する合間でも、これなら便利です。

また、開放感のための大きなサイドウィンドウが仇になって眩しくなりがちですが、このTSでは「ロールサンシェード」が装備されています。
上下引き出し式のロールカーテンであり、これなら眩しい西日から守ってくれます。

その代わり、収納はドアのドリンクホルダーくらいで、それ以外に殆どありません。
収納は前席、特に(お母さんの座る)助手席に集中しており、(子供の座る)後席は居住性重視っぽいです。



リアハッチはほぼ90°に開きます。
あまり高く上がりすぎないのは、元々のスペーシア自体が女性向けだからですかね。
身長175cmの僕には、頭がぶつかりそうですがw

荷室の広さは、まあまあこんなものかと。
それに、シートアレンジで以て荷物のサイズに対応するのは、今の軽トールワゴンの基本ですね。




それでは乗ってみます。
おやっ! ターボ付きだからというのもあるでしょうが、中々しっかり走る!
ちょっと色眼鏡で見ていたというのもありますが、正直目から鱗が落ちました。

勿論、しっかり走ると言っても、軽トールワゴンレベルでの話。
スポーツカー並みの出力など与えようものなら、重心が高く安定性の劣る車体を無理矢理振り回すことになるので、簡単に横転するであろうことは、想像に難くありません。
あくまでソフトに、滑らかに。
CMのキャッチコピーでは「エネチャージでグーン、ターボでダーン!」と、さも高出力によるスポーツ走行が味わえるかのように謳っていますが、実際には滑らかな加速感です。

平坦な都会のど真ん中を流すだけならNAでも良いでしょうが、起伏とカーブの激しい田舎の山道を快適に走るためには、ターボは必須です。

ただ、アイドリングストップとは、若干相性が悪かったのかも。
ブレーキペダルを一定の踏力で踏み続けると、完全に停まった際に車体が前のめりに揺れるわけですが、それを防いで快適に停まるため、僕は完全に停まる寸前に若干ブレーキを緩めます。
しかしこのスペーシアカスタムでそれをやると、一瞬作動しかけたアイドリングストップが、車体は完全に停まったにも関わらず再始動してしまいます。
ワゴンRスティングレーのときはならなかったのに。それとも、装置自体はマイナーチェンジしておらず、軽トールワゴンということで僕が意識的にやりすぎたからでしょうか。

ディーラーに戻ったら、「正面玄関に横付けして良いですよ」と言われたものの、規定の位置へバックで停めさせてもらいます。車庫入れの体験です。
この試乗車は「スマートフォン連携ナビゲーション」を装備しており、シフトノブをRレンジに入れると、液晶モニタが自動的にバックカメラの画面に切り替わります。車体が大きくて目視しにくい車の場合、重宝します。





うおお、高い!Σ(゚Д゚|||)
同じディーラーに展示してあったスイフトスポーツ並みだ!
…いや、今の軽は皆こんなもんか。それだけふんだんに新技術を投入しており、しかしスペースに余裕がない分コストもかさむんでしょうね。
それに、往年の平成ABCトリオも、新車価格はこんなものでした(経験者)。



カタログとオプションカタログ、チラシをもらって帰ります。
その際、「エネチャージ試乗フェア」として、景品をもらえました。事前に情報を仕入れていなかったので、嬉しい誤算。
芳香剤や車内扇風機などありましたが、スポーツドリンクを入れて持ち運べる、これにします。




この種の車の宿命としてのデメリットは、やはり気になります。
車高が高いから、洗車はおろか、ルーフの除雪は難儀しそうです。
最低地上高も低いから、雪が積もって轍だらけになった道路は走れなさそうであり、そもそも道路まで出られませんし、帰宅後はシャシーにこびり付いた融雪剤を流水で濯ぎ落としにくい。
背が高く平面だから、常に風の吹いている川沿いや田圃の道路を走ると、横風をまともに受けて横転の危険に晒されます。
冬を考えると、やっぱりジムニーが最強なのは言うまでもありません。


軽トールワゴンとは、要は軽のミニバン。
キャラが自分のための車だとしたら、これは家族を始めとした他人のための車です。

僕が理想とする自動車像とは異なりますが、一台くらいはこんな風に楽に運転できる車・家族と共に過ごすための車があっても良いかな……そんな風に考えが変わりつつあります。

プチバン購入動機 1位は「運転が楽な車が欲しかった」
 (ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年7月5日)




スズキ・スペーシア【開発者インタビュー】
 (web CG、2013年3月28日)
個性派ハイトワゴン「スズキ・スペーシア カスタム」発売
 (同、2013年6月12日)
「スズキ・スペーシア カスタム」を写真で紹介
 (同、2013年6月13日)
スズキ・スペーシア カスタムTS(FF/CVT)【短評】
 (同、2013年7月4日)

スズキ「スペーシアカスタム」は【6月】発表!【ターボ】でも驚異の燃費【26km/L】!
 (Ethical & LifeHack、2013年5月31日)
スズキ「スペーシアカスタム」の【カタログ画像】を公開!注目の【デザイン】も公開!
 (同、同日)
スズキ「スペーシアカスタム」カタログ公開②:【インテリア&実車】画像も!【6/12】発売!
 (同、2013年6月12日)
スズキ「スペーシアカスタム」発表!【エネチャージ✕ターボ】で【グーン・ダーン】の走り?
 (同、2013年6月15日)

スズキ、ターボ車でクラストップの低燃費の軽乗用車スペーシア カスタムを発売
 (carview!、2013年6月12日)
グッと精悍! 新型スペーシアカスタムが登場
 (同、2013年6月13日)
スペーシア カスタムのオススメグレードは?
 (同、2013年7月2日)

スズキから、新型ハイトワゴン軽乗用車「スペーシア カスタム」発売!
 (autoblog、2013年6月12日)

スズキ 新型 スペーシアカスタム 試乗レポート/今井優杏 (1/3)
 (オートック ワン、2013年6月24日)

【スズキ スペーシア カスタム 試乗】一家に一台のファーストカーになりうる、愛犬も喜ぶ“男性用スペーシア”…青山尚暉
 (Response.、2013年7月29日)

スズキ スペーシアカスタム (松本英雄)【ニューモデル試乗】 : 2013/08/23
 (カーセンサー.net、2013年8月23日)


・【WOT→100】 スズキ スペーシア ターボ 加速、CVT変速チェック
 (YouTube、2013年3月15日)

・【HD】スズキ新型スペーシアカスタム TS 速攻試乗インプレッション!
 (同、2013年6月13日)

・2013 New SUZUKI Spacia Custom - Exterior & Interior
 (同、2013年6月19日)

・大人気!スズキ 新型スペーシア カスタム ene-charge 誕生 試乗車
 (同、2013年7月20日)

・スペーシアカスタム ターボ TS試乗
 (同、2013年8月27日)
Posted at 2013/09/30 23:09:31 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2013年09月07日 イイね!

208・GTi試乗

208・GTi試乗一昨日5日木曜日は、日本仕様が5月15日発表・7月1日発売された、プジョー 208・GTiを試乗してきました。

プジョー208GTi。心躍る、とても罪深い存在
 (carview!、2013年7月22日)
【プジョー 208 GTi 試乗】固定概念を捨てた新208の柔軟性に拍手…家村浩明
 (Response.、2013年8月9日)
温故知新のホットハッチ
 (web CG、2013年9月3日)


ベースモデルは、先代である207に比べて最大10kgの軽量化に成功したという報を聞いてから、それを利用したスポーツモデルの登場を心待ちにしていました。
外車というと小型であっても重厚でどっしりしており、ターボの力に物を言わせて走るイメージですが、軽さを武器にしたライトウェイトスポーツカーの格好の素材になるだろうと。
そこへタイミング良く、本当にスポーツグレードであるこのGTiが発表されたのが、嬉しかったです。
GTiというと真っ先にゴルフを思い浮かべますが、これの場合は、往年の205・GTiの名前を復活させた由緒正しいものだとか。

外車というと氾濫しているのはドイツ車であり、たまにイタリア車(500)を見る程度。
しかし新潟市内に行けばフランス車も結構見掛けるので、どんなものか気になっていました。
人生初のフランス車です。





今回お邪魔した、プジョー新潟です。
おおっ、青だ、建物が青だ! “ブルー・ライオン”プジョーらしいです。
しかも奥には、懐かしのヤナセの看板がw



こちらが試乗車。

駆動方式はFF、変速機は6MTのみ、外装色は専用色であるシャーク・グレー。
型式はABA-A9C5F03、エンジンはターボチャージャー付き直列4気筒DOHC、排気量は1598cc、無鉛プレミアムガソリン駆動、燃料タンク容量は50L、JC08モード燃費は13.8km/L、タイアサイズは205/45R17、乾燥重量1200kg。
車両本体価格は\2,847,619(消費税5%込み\2,990,000)。

流石に3ナンバーではあるけれど、小さい! 外車というと大きいイメージが刷り込まれていますが、最近の欧州車は小さいですねえ。ヴィッツの横幅をもう少し広くしたイメージです。
欧州では排気量や燃費が日本以上に厳しく規制されつつあり、世界戦略車であっても影響を受けずにはいられないようです。いや、むしろ世界戦略車だからこそ、新興国でも売るために小さくしていく傾向があると。
お蔭で日本でも現実的なサイズや排気量や価格なのが、良いですね。

全体像は日本車と大差ない、ありふれた外観ですが、よくよく見れば凝っていることに気付かされます。
前後ランプの造形が凝っています。しかも、内蔵されているLEDウインカーランプは、猫の瞳孔をイメージした配置と光りかたをします。
ヘッドランプも、少し前までの日本車のような目付きの悪いものでもなく、レトロな丸型でもなく、心なしか猫科の哺乳類を思わせます。
灯火類だけでなく、プレスラインや、ボディのうねりも。

ナンバーが、「・2-08」なんですね!
ちょっと調べたら、ここプジョー新潟の試乗車は、全て車に因んだ希望ナンバーが宛がわれているようです。す、凄い(;゚∀゚)



外観は至って普通ですが、この車は“神は細部に宿る”を体現しています。
フロントグリルは、単なる格子状ではなく、チェッカーフラッグをイメージしているとのこと。
グリル直下には、GTiであることを自己主張する赤いラインがありますが、これは欧州仕様のオプションにあるトリコロール・カラーだと個人的には良かった。
他、各所には赤い差し色が散りばめられており、よって外装色は黒系だと映えます。「PEUGEOT」「GTi」の文字が、刻印の凹みがわざわざ赤く塗られています。



車内は更に赤が。
インナードアハンドルに至っては、グラデーション塗装という凝りよう。
変速機は6MTのみというのが、漢(おとこ)らしい。
シートも外車らしく重厚で、しっかり体を包み込んで固定してくれます。本革とファブリックの組み合わせが、高級感とスポーティ感を両立しており、例によってシートバックにも「GTi」の文字が押印。
運転席と助手席の間には、可倒式の肘掛けが。欧州車に必須の装備ですね。


内部は流石に狭く、後席はあるものの実質2人乗りです。カタログでも、後席については一言も触れられておらず、写真も一枚もありません。実際に座った感じも凄く狭いです。スイフトの後席も大概でしたが、或いはそれ以上かも知れません。
普通ならデメリットになるところですが、これは只でさえ小さな208の、更にGTiグレード。だから逆にスポーティイメージに拍車を掛けます。決して短所とは成り得ません。



ダッシュボードには本革が貼られ、例によって赤いステッチ。
デザインも左右対称で、インストゥルメントパネルに機能を集中させており、シンプル且つスポーティ且つ上品です。

左右は横基調の直線ですが、インパネは大きくうねりの利いた曲線です。スイッチもそのカーブに合わせています。
インダッシュナビはタッチパネル式で、インパネから上半分が飛び出ています。まるでオンダッシュナビのようにも見える不思議。

208最大の特徴は、メーター周りですね。
小径ステアリングホイールの上に、メーターが鎮座するという不思議。
文字盤の背景も、一見するとドライカーボン柄のようですが、よく見るとフロントグリル同様こちらもチェッカーフラッグ柄です。

全体的に、上質なのは勿論、凝っていつつも不思議なのが、芸術の都の車らしいですね。



収納も、このサイズであれば、及第点。
まして後席は実質的には使わないであろうことを考えると、むしろ広すぎるほどです。
勿論、GTiは実用性に重きを置いたグレードではないから決してネガティヴ要因とはなりえませんが、こうして見ると、日本車は限られたスペースやディメンションでいかに創意工夫を凝らしているかが分かります。





では運転してみます。
エンジンスタートは、一般的になってきたプッシュボタン式ではなく、キーを挿し込んでシリンダーをひねる型です。
今や懐かしい!? 簡単で快適な車が増えてきただけに、こういう動作には儀式めいたものを感じます。
そしてエンジンを始動させると、メーター周りの赤い縁取りが光ります。くどいくらいに赤、それも一々演出を利かせるのが、欧州車らしいです。日本車ももっと見習えw
そうそう、写真には撮り忘れましたが、シートベルトにも赤いラインが走っています。く、くどい!w


まずは市内を、国道116号線に乗って、長岡市方面へ普通に流します。
例によって欧州車らしく、ブレーキが利きすぎます。フットペダルに軽く足を載せただけで、足の重みだけで作動し、それがまた物凄い効力(´ω`)
特にギアを低くして走ったわけではないのに、低中速のトルクがあり、実用域も快適に走れます。というか、むしろ加速が良すぎるくらい。
街中を流しているだけでも、乗り心地は既にごつごつします。足回りは相当固められててボデイ剛性も高められているであろうことが、察せられます。

黒崎インターチェンジから国道8号線“新潟バイパス”に乗り入れ、聖籠方面へ走ります。
念願の高速走行を体感!……と思いきや、この時は交通量が多く、ここでも普通に流した程度でした(´ω`)
ここでは5~6速に入れて、60km/h前後で、左車線をゆっくり巡航します。
長距離高速巡航での乗り心地を追求したグランドツアラーではないから当然なのですが、街中より速く走っているのもあって、乗り心地は悪いです。道路の僅かな段差を拾って、縦の衝撃が走ります。しかしこれは何度も言うように、快適性を求めてなどいない硬派な車であって、逆の意味で快適です。

女池(めいけ)インターチェンジで降りて、市道16号線を通って、デイーラーへ戻ります。
う~ん、やっぱり、ほぼ直線道路を高速で走るよりも、低中速できびきび走り回るほうが、この車のキャラクターに合っているような気がします。
低中速のトルクがあり、回頭性が良く、カーブでも姿勢が安定しているから、高速道路よりも山道のほうが楽しいかも分かりませんね。
ステアリングホイールが小径なのも、カーブの楽しさに拍車を掛けます。初めて写真で見たときは違和感がありましたが、メーターへの視認性も良く、案外すぐに慣れました。





他人に勧められるとなると普通の208になるのでしょうが、個人的にはこのGTiですね。
小型、軽量、ターボ、6MT、3ドア。足回りも剛直であり、日本車ではもはや希少な、純粋なホットハッチです。
しかも、くどいくらいに雰囲気満載。

このGTiに限らず、普通の208でも、3ドア仕様はMTなのが羨ましい(但し、GTは、GTiの日本導入により在庫分のみで販売終了)。
効率一辺倒だけではない、操る楽しさを残しているのが、自動車先進国欧州たる所以でしょうね。


見た目は上質ながら、乗り味は荒々しく、他国の車には見られない独特の芸術的センスがあり、熱い気持ちになれる一台です。
Posted at 2013/09/07 22:27:11 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2013年08月30日 イイね!

XVハイブリッド試乗

又しても前回の日記の続きです。




トヨタ自動車 カローラフィールダー・1.5G・CVT(DBA-NZE161G-AWXEK)フォード・モーター マスタング・V8GTクーペプレミアム(5thジェネレイション後期型)と見てきた後は、再び新発田市へ。
今度は、4月18日発表・6月24日発売の、
スバル XVハイブリッドを試乗しました。

XVハイブリッド発表 スバル初のハイブリッド車
 (carview!、2013年4月18日)
注目のXVハイブリッド プロトタイプに試乗!
 (同、2013年5月23日)
スバルファンもこれなら納得
 (webCG、2013年8月29日)



昨年ガソリン駆動車のXVを試乗していたので、こちらは試乗しないつもりでした。
しかし、ハイブリッドとは言ってもトヨタのそれとは根本的に違い、燃費のためではなく走りのために補助的に使っているというのを各所で見て、一体どんなものか気になっていました。

【スバル XVハイブリッド 技術発表】吉永社長、「オリジナル」を強調
 (Response、2013年4月18日)
【スバル XVハイブリッド 技術発表】吉永社長「自分たちで開発して本当に良かった」
 (同、2013年4月19日)
【スバル XVハイブリッド 技術発表】吉永社長「どの車種にするか大事な決断だった」
 (同、同日)


成程、トヨタの子会社となっており、確かに技術供与は受けたけど、あくまで独自開発なのですね。
同じハイブリッドカーではあるけれど、プリウスやアクアなどとは根本的に違う車と見て間違いないでしょう。


かなり売れているようであり、月産月販目標550台に対して7000台の受注があり、12月にならないと納車できないほどだそうです。
元々スバル初のハイブリッドなので生産工程には色々と余裕がなく、そこへ予想を遥かに上回る受注があったのも、明らかに拍車を掛けています。
スバル初のハイブリッドというのが売り文句となっただけでなく、元々のXV自体が人気だというのも、売れている理由の一つではないでしょうか。

【スバル XVハイブリッド 発売】2週間で5580台を受注…3割は60歳以上
 (Response、2013年7月10日)
【スバル XVハイブリッド 発売】年内納車ギリギリ…ユーザー層も着実に拡大
 (同、同日)
富士重高橋専務、XV ハイブリッド受注7000台超…納車は年明け以降に
 (同、2013年8月1日)


面白いのは、この車は、60代以上の年配者を中心に売れているとのデータです。
実用的で、格好良く、しかし分かりやすい派手さがなく、若々しさと落ち着きという相反する要素が同居しているからですかね。レガシィにもそんな雰囲気がありますね。
度々引き合いに出しますが、ピンク色にして丸型前照灯を付けて「ほら、クルマ好き女子向けだよ~」とか言われても、頭の良い女性ほど逆に敬遠するのと同じです。どんなに年配者に媚びたところで、そんな車は年配者からの支持は得られない。精々若者がネタとして短期間乗り回す程度。
若者や中堅どころが考える年配者向けと、当の年配者が乗りたい車は、往々にして温度差が激しいものです。





今回お邪魔した、新潟スバル自動車 新発田店です。
もう夕方です。こんなことなら、カローラフィールダーの次に、寄り道していけば良かった。



こちらが試乗車。

グレードは2.0i-L、駆動方式はAWDのみ、変速機はパドルシフト付きCVT「リニアトロニック」のみ、外装色は専用のプラズマグリーン・パール、内装色は専用のシルバーアルカンターラ/トリコット、メーカーオプションであるルーフレール装着。
全長4450mm、全高1550mm(ルーフレール装着の場合+45mm)、全幅1780mm、最低地上高200mm、重量1510kg・総重量1785kg(各種オプション装着により変動)。
型式はDAA-GPE、エンジンは水平対向4気筒DOHC「FB20」、自然吸気NA、排気量1995cc、最大トルク196Nm/4200rpm、無鉛レギュラーガソリン使用、JC08モード燃費は20km/L。アイドリングストップ機能搭載。
車両本体価格\2,550,000(消費税5%込み\2,677,500)、エコカー減税対象車(取得税と重量税が免税)。

基本形はガソリン車と同じなので、特段書くべきことはないですね。相変わらず格好良く、個性的です。メーカーオプションであるルーフレールを付けていたほうが、様になりますね。
ハイブリッドカーであることを自己主張する黄緑色の専用色が良い感じ。緑色の車、もっと増えろー!
細部には、これまたハイブリッドカーには定番の、青いインナーレンズ。
ガソリン車に比べて120kg増・35万円増とのこと。
バッテリーは、エコカーで一般的なリチウムイオン電池ではなく、古典的ともいえるニッケル水素電池を使っているのだとか。メカニズムについてはさっぱり分からないのですが、出力や耐用年数はどんなものでしょうかね?



車内。
2.0i-L、及び2.0i-L・アイサイトの専用色です。ガソリン車や2.0iの黒一色よりも、快活で若々しいイメージですね。
こちらも、ガソリン車とほとんど同じなので、詳細は省きます。



早速運転してみます。
もう夕方なのでライトを点けますが、イルミネーションが綺麗! メーター類は青、計器類は橙と使い分けられており、暗闇に映えます。
色分けされていることで、夜中でも操作を間違えることはなさそうです。お洒落なだけでなく、何気に便利。

こちらもガソリン車のときの記憶と大差ないので、特段書くべきことはありません……と言うか、それこそが特筆すべきことなのですよね!
ハイブリッドというと、どうしてもプリウスを基本に考えがちです。低中速では音を立てずに走り回り、重量感や加速感が感じられず、動いているのか止まっているのか判らない。確かに燃費は良いし、エコカー減税を始めとした様々な恩恵は受けられるけど、それでは車ではなく走る白物家電だと言われています。そして僕もその通りだと思います。
しかしこのXVハイブリッド、ハイブリッドということを全く意識させません。相変わらずうるさすぎず静かすぎず、しっかり走りしっかり曲がりしっかり止まる。実に快適。
快適とは言っても、ラグジュアリーサルーンのそれではなく、車としての基本性能に忠実な、運転がストレスなく楽しいという意味での快適さです。

AWDでクロスオーバーSUVとは言っても、不整地を切り拓くためのそれではなく、基本はあくまで舗装路。
国道7号線“新新バイパス”を、聖籠インターチェンジまで高速で走っても、終始安定しています。むしろ、あまりにも性能が安定しすぎていて、ついついアクセルを踏み込みたくなるほどです。加速は力強く、どんなにアクセルを踏んでもちゃんと応えてくれます。実に頼もしい。
燃費を稼ぐためのハイブリッドではなく、言わば過給器代わりのハイブリッドみたいなものですね。同じハイブリッドでも、ここまで違うか!
こうなったら、6月20日発表・翌日発売された本田技研工業 アコードハイブリッドや、7月17日のマイナーチェンジでデュアルジェットエンジンを搭載したスズキ スイフトも、試したくなりますね。

帰路は下道ですが、視認性は良好です。
住宅街の中をちゃんと曲がれて、ブレーキもしっかり効く。
着座姿勢そのものは、スポーツカーみたいな仰向けに近い姿勢ですが、そもそもの着座位置が高いので広く見渡せます。





これだけ環境意識の高まっている昨今、燃費の悪い水平対向エンジンには分が悪いです。
しかしそれを、ハイブリッドという武器を身に着けて、再浮上しました。
普通なら時流に流されて燃費一辺倒になるところですが、モーターを補助的に使うことで走りを重視し、ブランドイメージも保ったままで。
にも拘わらず、従来の固定客以外の層の心を掴むことにも成功しました。

「ハイブリッド初の4WD」という宣伝文句も有効です。
今の時代は何かというと世界初を謳いたがりますが、その割に実際乗る分にはどうでも良い機能が多かったりして、どちらかというと株主向けのポーズなのだろうなと感じています。
そんな中にあって、ハイブリッドで4WDというのは、雪国の人間にとっては待ち焦がれた存在です。

確かに、これは売れます。


この技術が、いずれ他車へも波及していくんでしょうかね。
Posted at 2013/08/30 16:42:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2013年08月26日 イイね!

カローラフィールダー試乗

カローラフィールダー試乗昨日日曜日は、昨年5月11日にモデルチェンジした、トヨタ自動車 カローラフィールダーを試乗してきました。

新型カローラ発表 1.3リッターモデルも復活
 (carview!、2012年5月11日)
歴代カローラ揃い踏み 初代~11代目を写真で
 (同、2012年5月20日)
新型カローラはクルマ版“らくらくホン”?
 (同、2012年5月30日)
11代目の新カローラは年寄りクルマなのか?
 (同、2012年7月10日)



車好きたちの間ではトヨタの評判は悪く、中でも特にカローラは槍玉に挙げられがちな車でした。
面白味がない、優等生、無難すぎる、器用貧乏、自己主張がなさすぎる、可もなく不可もなく、何でも平均点でこなせる代わりに一点飛び抜けた何かがない、短所がない代わりに長所もない、誰からも嫌われない代わりに誰からも好かれない、適当に乗って調子が悪くなったら適当に棄てる車、等々…。
そして御多分に漏れず、かつての僕もそう思っていました。

確かに、否定的に捉えられるのも仕方ない側面もありました。
車への興味どころか免許証すら持っていない人が携わったりとか、カローラ担当は出世コースなのでその座を巡って醜い足の引っ張り合いが横行したとか、開発に際する醜聞には枚挙に暇(いとま)がありません。
普及車の必要性の薄まったバブル経済期でも頑なにコンセプトを変えなかったのが裏目に出たのも、ネガティヴイメージが定着した理由の一つでしょう(その代わり、カローラレビン・カローラFX・カローラⅡなどの派生車種がありましたが)。


しかし近年は、状況が変わりつつあり、再び普及車が見直されてきたように感じます。

このグローバル化の時代にあって、各社色々な車たちが世界戦略車としての役割を担うようになって以来、日本車は大型化・大排気量化・高級化へと次々と舵を切っていきました。
残された国内専売車は、軽自動車だけという歪な現象に。

そこへ来てカローラが、究極の中庸を謳うが故に今まで馬鹿にされていたのが、実はあらゆる意味で日本と日本人に合った車だったのだと、多くの人に見直されてきたように思います。
これもグローバル化の反動なんでしょうかね。

カローラの歴史はトヨタの歴史でもあります。


僕自身も、昔は「尖ったものでないと駄目なんだ! 目立ってないと駄目なんだ! “普通”なんか大嫌い!」と思っていました。中二病だったんですね。
ですが最近考えが変わり、普通であることがいかに難しいか、しかしそれ故にいかに高潔で偉大かを、実感するようになってきました。
奇をてらうことなんて、実は簡単なことだったんですね。

発表会において豊田章男社長は、「私の様にカーライフのスタートをカローラと共にする人もいれば、車を知り尽くしてカローラに行き着く人もいる」と言いました。
僕も少しはカローラの良さを理解できるようになってきたでしょうか。





今回お邪魔した、トヨタカローラ新潟 新発田店です。



こちらが試乗車。

グレードは標準的な1.5G、駆動方式はFF、変速機はSuper CVT-i、外装色はスーパーレッドⅤ。
型式はDBA-NZE161G-AWXEK、エンジンは直列4気筒DOHC「1NZ-FE」、最大トルク136Nm/4800rpm、無鉛レギュラーガソリン駆動、燃料タンク容量は42L、JC08モード燃費は19.6km/L、乾燥重量1140kg(総重量1415kg)。アイドリングストップ装置搭載。
車両本体価格は\1,459,048(消費税5%込み\1,532,000)~\2,152,381(消費税5%込み\2,260,000)、エコカー減税対象車(取得税と重量税が免税)。

車台はヴィッツやアクアと、エンジンと変速機はオーリスと、それぞれ共有。
幾ら5ナンバー枠の国内専売車とはいえ、カローラも年々大きくなっているように思えていましたが、新型は小さいですね。
事実寸法そのものは先々代と同じくらいにまで小さくなったと言いますが、数値を見るよりも実物は遥かに小さく見えます。
目の錯覚もあるのでしょうが、普通なら大きく見せるやり方が一般的なだけに、小さく見せるのは逆に新鮮です。

今時珍しくAピラーを立たせており、“箱”感を強調しています。
前部は、フェンダーの丸みを強調して、踏ん張る力強さをイメージさせます。
対して後部はうねりを抑えてなだらかな面処理にしており、扱いやすさを想像させます。



車内。
珍しく、インストゥルメントパネルがセンターコンソールまでなだらかに繋がっていません。独立しています。
助手席側は、エアバッグはダッシュボード天面に内蔵され、下部のグローブボックス以外にも正面にアッパーボックスがあります。扉が上に開き、ボックスティッシュがしまえそうな容量です。
質感は流石にプラスチッキーではあるものの、建付けは非常にしっかりしており、確実な操作ができます。この辺はトヨタが最も得意とするところですね。



前席。
座った感じは、椅子に座っている感覚です。
膝を直角近く曲げて背筋を伸ばすので、脚を投げ出して仰向けに近くなり目線も低いスポーツカー的な着座姿勢とは正反対です。当然、体を包み込むバケットシート的な感触もありません。
でもその分、リラックスした運転が出来そうです。
直立姿勢から少ない動きで乗り込めるので、体が痛いときも無理なく乗り込め、運転できそうです。



内装。
インパネは2種類選べ、こちらはブルーブラック(カーボン調シボ)。カローラ、それもスポーツグレードでもないのにカーボンとはw
至って普通だけど、デザインそのものはそこはかとなく高級感と安定感が両立しています。

デザインのせいでスイッチ類がインパネ上方に集中しており、そのお蔭でステアリングからの動線が最短距離です。
数は必要最小限で、一つ一つが大きいので、運転しながらでも確実な操作が行えそうです。

メーターも白く、数字が大きいので、シンプルで視認性は良好です。



後席。
こちらは見た目以上に広いです。
ドアも大きく開くので、お年寄りにも乗り降りは容易かと。

例によって、中央席のバックレストが、左右席のアームレストを兼ねています。
座面まで完全には下がりきらず、インナードアハンドルの角度と平行になるので、乗せる腕の角度も自然になります。
カップホルダーはドア側のみにあり、珍しくこちらには無し。

前席もですが、インナードアハンドル自体が大き目なので、肘掛として余裕があり、どこを掴んでもドア開閉の動作ができ、咄嗟の動きにも対応します。



荷室。
5ナンバー車だけに、今まで見てきた車たちに比べて横幅は流石に狭いですが、その代わり奥行きがあります。
容量が横向き長方形ではなく正方形に近いというのが、非常に便利そうです。

左右壁面にはドアノブレバーのようなものが見えますが、これを引くと後席バックレストが自動的に倒れます。これは便利!
今までの車だったら、リアドアを開けて後席バックレストのつまみを引っ張って倒すという、一々面倒な動きが必要でした。これは少ない動きで済み、効率的です。

レバーの隣には、買い物袋や手提げバッグをぶら下げられる、格納式フックが埋め込まれています。




では運転してみます。
おお、普通だ!w 本当に普通だ!www
CVTで、車体も軽いので、変速は滑らか。でもちゃんと踏めば踏むだけ加速してくれます。
ブレーキも、オーリスのようなカックンブレーキではなく、踏力に応じて加減してくれるのが心地良い(オーリスの場合世界戦略車であり、以前トヨタはブレーキ問題で濡れ衣による訴訟をアメリカで受けているので、その対策でもあったのでしょう)。

この平凡さ、逆に新鮮です。

カローラは、普通であることや、緩く乗れることを売りにした車だというのを、改めて認識しました。

近所の佐々木駅前の狭い空間を、ぐるりと回ったりバックしたり。
5ナンバーサイズの小ささの恩恵を感じます。見晴らしが良く、車両感覚が掴みやすく、その分小回りが利きます。

そのまま真っ直ぐディーラーに帰還。
本当に近所をぐるりと流してきただけで、随分あっさり終わりました。担当に出てくれた若いお兄ちゃんは、面倒臭いからさっさと終わらせたかったんですかね?(´ω`)





前述の通り車台やパワートレーンからして、ヴィッツとオーリスの中間みたいな車です。
正直、個人的な好みならオーリスです。でも今時貴重な5ナンバーサイズであり、大きすぎず小さすぎず、何でも程々で、緩く乗れるという点で、こういう車は貴重です。

先代から、CMのイメージキャラクターにキムタクを採用しており、イメージの若返りを図っていますが、カローラの本質はやっぱり「中高年向け」で「平凡」です。
でもそういう、どんなに時代が変わってもコンセプトがぶれないというのが、ユーザーにすれば安心して買えるんでしょうね。
「お年寄りに優しい社会は皆に優しい社会」と言います。僕自身、随分リラックスして乗れました。
将来歳を取ったら、カローラも悪くないかなと思い始めました。


ところで、自己主張が少ないということは、オーナーの個性を落とし込めるということでもあります。
これを元に走りの味付けを強化したのがオーリス・RSであり(順序は逆ですが)、ヴィッツ・GRMNターボという念願の3ドアターボモデルも登場しました。
なので、軽量小型というメリットを最大限活かした、TRDターボの登場が待たれます。
Posted at 2013/08/26 23:59:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ

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「「車種もドンピシャな東方Projectモチーフの隠れ痛車を捕獲!」特徴的な翼のデザインをスズキ・キャラのガルウイングで再現
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何シテル?   07/03 23:51
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