
今日は、
BMW ミニ・クーペ(R58型)を試乗してきました。
実はBMWから復活したミニには、今まであまり興味はなかったんですよね。
オリジナルのほうに思い入れがあったのと、都会に出れば当たり前のように見掛けるし、雰囲気車の域を出ないという色眼鏡から、逆に有難味が薄かったというのもありますし。
それが、最近は中々に格好良いオプションパーツを纏った車両を見掛けるようになってきたので、従来の先入観が良い意味で崩れてきました。
メーカーも国籍も違うのにミニとしての伝統をちゃんと受け継いでおり、同じミニでも派生車種が豊富で見てて飽きないし、何より、世界戦略車でありながら日本において規格外の大きさや性能ではない。外車なのに5ナンバーなんですからね、実に貴重です。
こういうのって良いですね。

今回お邪魔した、
ミニ新潟です。
外壁には、
実車と同サイズのミニが張り付いていますw


店内には、9月18日に三種類が発表された日本限定特別仕様「
ロンドン・デザイン・モデル」の内、
ミニ・クーパーS・ワン“ベイズウォーター・エディション”・6AT(DBA-SV16)が展示されています。
これに限らず、ミニの特別仕様やオプションパーツは、お洒落で小粋なものが多いですね。
外装色は専用のカイト・ブルー。
誰か、これを買って、
KAITO兄さん仕様の痛車を作ってくれません?w


こちらが試乗車。
グレードはクーパー、変速機は6AT、外装色はホワイト・シルバー・メタリック、コントラスト・ルーフはジェット・ブラック、型式はCBA-SX16。
日本仕様は一律右ハンドル、駆動方式はFF、直列4気筒DOHC、排気量は1598cc、自然吸気NA、乾燥重量は1200kg。
メーカーオプションであるバイキセノン・ヘッドライトと、コニカル・スポーク・アロイ・ウィール(17インチ)装着、内装はカーボン・ブラック。
ミニとしての伝統的な意匠を残しつつ、スポーティで、軽快そうです。
ルーフは低く、居住区は小さく、フロントウィンドウが全モデル中最も傾斜しており、更にオプションの17インチを履いているというのも、ミニの小ささを一層際立たせます。
ミニはオプションが豊富で、色やパーツを自由にカスタマイズすることができるので、世界で一台だけ自分だけのミニを作り上げることができるそうです。
プラモデル感覚で、想像するだけで楽しくなります。
内装も、円を基調としたデザインで統一されています。
日本車が同じことをやると女性向けに特化した柔和なだけのデザインになりがちですが、ミニの場合独特の個性があります。
後席が丸々なくなっていることもあり、見た目によらず荷物は沢山積めそうで、ハッチゲートもかなり大きく開き、案外実用性もありそうです。
因みに、内装含めてもっと色々撮りたかったのですが、デジカメが壊れてこれ以上撮れなくなってしまいました(でも家に帰ったら直ってた。何だったんだ…)。
では乗ってみます。
見た目によらず、内部は思いの外広く、シートも大柄です。
センターメーターは、輸出先に応じてステアリング位置を変えても応用が利くとして一時期流行りましたが(初代bBとか)、視線移動が大きくなるから果たしてどうなんだろうと思っていました。
実際には、センターメーター(速度計)は異様に大きいので思いの外見やすく、そもそも運転席の目の前にある回転系の中にデジタル表示で現在速度が表示されます。これなら安心。
ドアを開け閉めした際も、このサイズにしては造りや音が重厚。
コースは市街地を流れに任せて流した程度であり、流石に国道8号線“新新バイパス”をぶっ飛ばすことはありませんでしたw
でも、少なくとも街中で乗る分には、挙動はしっかりというよりどっしりしており、必要充分というより若干オーバースペックとさえ思われるくらいの余裕を感じます。
排気音も、物凄く図太く攻撃的な音を轟かせます。気分が高まります。
オーディオからはラジオが流れていましたが、音響もしっかりしており、外界の音やエンジン音や排気音に邪魔されることもなく、快適です。
外車はブレーキの感度が良すぎて、ちょっとベダルに足を乗せただけで急制動みたいな効き目がするというイメージですが、ミニは適度な感度と踏み心地で、その辺も安心して運転できます。
可愛らしい見た目に反して、乗り味は中々に重厚です。
クーパーは三つあるグレードの中でも下位であり、よりスポーティな「
クーパーS」、本格派の「
ジョン・クーパー・ワークス」もありますが、別にサーキットや峠を攻めるのでなければ、このクーパーでも充分すぎるほどですね。
とはいえ、JCWのみの白地に赤い特別塗装は、物凄く格好良くて惹かれます。

ユニークなデザインアイコンが満載なのはクーペですが、個人的な本命はむしろ「
ロードスター」ですね。
でもロードスターのカタログは置いてないそうで、がっくり。
他、「
クラブマン」も非常に個性的なステーションワゴンであり、何より往年のクラブマンをそっくり再現しているのが、気になります。
BMWが、そのブランドイメージにより自縄自縛となっていたところへ、傘下に収めたミニブランドでずっとやりたかったことをやっているという説もありますね。
しかしBMW色に染める上げるどころか、ミニとしての伝統を尊重して、変えていけない部分は変えていないのが、好感が持てます。
英国車の伝統と、ドイツ車の品質と、少年的な遊び心が合わさった、中々良い車です。
Posted at 2012/10/17 22:54:32 | |
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試乗記 | クルマ