日産の新しい軽自動車「DAYZ」 発売前にリコールwwwwwwwwwwwwww
(ピカピカニュース2ch、2013年6月5日)
販売前後に不具合が発覚するのは、別段珍しいことではありません。
メーカーとしても開発や販売を急ぐあまり、最後の詰めが甘いまま生産を進め、その結果として不具合に気付くのが遅れてしまうのでしょう。最近も、プリウスやアテンザやCX-5やキザシにも、リコールがあったばかり。
だから車を買う際のアドバイスとして、「話題の新車を逸早く乗りたいのなら初期型、長く乗りたいのなら熟成されたモデル末期」と言われているのですし。
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モデル末期に買う奴って何なの?
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年5月25日)
設計段階でのシミュレーションが完璧であり、ロボットを使って寸分違わぬものを造ったからといって、出来上がったものも完璧になるなんて、そんな虫の良い話がこの世の中にある訳がない。
机上の空論と現実とは異なるものであり、研究所から一歩も外に出ないで頭の中で考えているだけでは、実際に造ってみないと分からないことは山程ある。
だからリコールはどうしても避けて通れない問題です。まして車なんて複雑で高度な機械の集合体なのだから、尚のこと。
勿論買う側としては苦労して稼いできたお金、それも決して安くはない金額を注ぎ込むのだから、より完璧を期して欲しい気持ちはあります。
それでも尚、ヒューマンエラーは付いて回る以上、リコールはある程度仕方ないと思います。
むしろ、企業イメージに傷が付くのを恐れずに、良くぞ公表してくれたという気持ちのほうが大きいです。
ただ今回の場合は、色々と引っ掛かるものを感じます。
まず、
DAYZ&
eKワゴンを造っているのは、日産自動車と三菱自動車工業の合弁会社「
NMKV」であり、生産は三菱の
水島製作所。
・三菱「新型軽」を【NBOX】並に生産中? → 三菱の軽部門は【日産】が買収?
(Ethical & LifeHack、2013年3月8日)
・日産「デイズ」&三菱「新型ekワゴン」が生産開始!【日産✕三菱】の【イイトコどり】?
(同、2013年5月28日)
表向きは共同開発であり、実際三菱側からも様々な提言はあったでしょうが、傍目には「日産主導で三菱は生産だけ」という風に見えます。
…と言うより、リーク情報が事実なら、三菱のラインを日産が乗っ取ったとしか。
設計も設備も従業員もサプライヤー(下請け・孫請け業者)も、三菱関係のそれは一掃。それに対する現場の混乱振りが、リコールという形で噴出したようにも思えます。
それはあたかも、サンヨーの技術や特許を奪うだけ奪っておいて、報いるどころか従業員も会社も完膚無きまでに叩き潰し、揚句その技術を中国や韓国に破格の値段で売りとばしたパナソニックを彷彿とさせます。
・【鬼畜】パナソニック、三洋電機の従業員を9割減らして解体へ
(暇人\(^o^)/速報、2013年5月18日)
・三洋電機ついに消滅! パナソニック、買収資金8,000億円がドブ銭に
(アルファルファモザイク、2013年6月12日)
二社とも、アメリカ・中国・東南アジアで売れているものの、肝心の国内では今一つぱっとしないメーカーというイメージです。
特に日本では軽自動車が売れ筋でありながら、日産なぞは高級路線に舵を切り、庶民向けの車を疎かにしてきた。その弊害として、例えばNシリーズで猛攻を仕掛ける本田技研工業に出し抜かれてしまっただけでなく、最近では肝心の高級車でさえ微妙になってきた。
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日産、グローバルでも不調。国内は【軽自動車】のせい?【EV戦略】のミス?
(Ethical & LifeHack、2013年2月12日)
従来の日産の軽はOEMが主流であり、それは高級路線ゆえに軽はあくまで片手間だったのが、近年国内状況が変わってきたので慌てて舵を切ったのでしょう。
それ自体は良いのですが、高級車や世界戦略車やEVにばかり注力しすぎて、時勢を見誤った感が無きにしも非ず。
事実、生産も販売も中国に軸足を置きすぎたばかりに、その中国に引きずられる形で利益も株価も落ち込み、安部政権に中国への「譲歩」や「配慮」を迫っている。状況の変化に対応できるような体制を整えることもせずに。
つくづく、今の日産は、暗黒期のトヨタ化したんだなあと思います。
そしてNMKVの片翼を担う三菱というのは、根っからの車屋ではなく技術屋でもなく、財閥系企業であり、旧態然として硬直した企業風土が度々問題視されています。
だからなのか、何度も何度もリコール騒動に事欠かない。むしろ過去にはもっと悪質な事例もありました。
・三菱リコール隠し
(ウィキペディア フリー百科事典)
・三菱自が、アウトランダーPHEVリコール 電池に不具合
(ピカピカニュース2ch、2013年6月5日)
想像するのは、現場の作業員に責任を押し付けて、企業として根本的な改善(現場が効率的で合理的な作業ができるような環境や制度を整えてやるとか)をする気がないのかなあと。
どうせリコールを隠すなら、人知れず改修して何食わぬ顔で送り出すくらいはして欲しいところ。
そもそも三菱は、新車開発やモデルチェンジやマイナーチェンジに消極的で、忘れた頃に申し訳程度に一車種だけ発売し、あとは微々たる年次改良だけを重ねているイメージです。
本当に車を売る気があるのでしょうか。
出来上がったものを見ても、一歩も二歩も先を行く他社に少しでも追いつくため、色々と無理をしているように見えます。デザイン、燃費、車内空間、質感…。
その割には、何か一つ際立つものが見受けられません。
燃費のミライースやワゴンR、安全装置のムーヴ、車内空間のパレットやタントやN-BOXやスペーシア、拡張性のN-BOX+、デザイン性や走りのN-ONE、女性向けというのを研究したアルトラパンやミラココア…。
「軽は貧乏人の乗り物」「安かろう悪かろう」と蔑まれた時代から、それでも一歩ずつ地道に続けてきたメーカーは、今やそれぞれ際立つ個性と高い完成度があります。
ノウハウというのは一朝一夕には身に着かないものであり、だからこそ老舗には信頼があるのです。
それが解っているからこそ、ホンダはF1の技術者を投入してきたのであり、本気度が違います。なのに日産と三菱には、それが感じられません。
・ホンダN-ONEに試乗してきたけど、走りの性能が凄すぎる、F1の技術で作られている
(ピカピカニュース2ch、2012年11月7日)
・今、軽自動車が大人気 見栄を気にする人が減り、軽の弱点も解消されているのが主な理由か
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2012年11月25日)
・日本独自の規格で、日本人のためだけに作られた「ガラ軽」こと軽自動車が大人気!
(ピカピカニュース2ch、2013年5月12日)
かくの如く今の軽はハイレベルなのに、今更太刀打ちできるのかな、それもよりによってこの二社が…というのが、正直なところです。
美辞麗句を並べ立てれば並べ立てるほど、空虚さが際立つだけです。
NMKVもDAYZ&eKワゴンも、まだ始まったばかりだから順風満帆に行かないのは仕方ないことですし、だからあまりネガティヴな発言は慎むべきなのでしょうが、少なくとも現時点では他社のような期待が持てないのが正直なところです。
Posted at 2013/06/07 11:57:53 | |
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