11月24日に見学した
本田技研工業 N-WGN(ワゴン)ですが、一昨日19日木曜日に試乗してきました。
・ホンダ N-WGN(エヌワゴン)公道試乗レポート/渡辺陽一郎 (1/4)
(オートック ワン、2013年12月4日)
・【インプレッション】ホンダ「N-WGN」「N-WGNカスタム」
(Car Watch、2013年12月18日)
Nシリーズ第4弾、
N-ONEに続くトールワゴン、Nシリーズにおける本命。
更に磨きがかかったとのことであり、気になります。

今回お邪魔した、
Honda Cars 村上 岩船店です。
ゆ、雪がない!Σ(゚Д゚;)
風こそ強いものの、それは地元も同じだし、こんなに雪がないなんて…。
新潟は良いなあ(´ω`)

こちらが試乗車。
グレードはG・Aパッケージ、駆動方式はFF、変速機はインパネシフトCVT、外装色はカトラリーシルバー・メタリック、型式はDBA-JH1、標準小売価格は\1,190,477(消費税5%込み\1,250,000)。
4WDではない以外は、
以前別のお店で見学した展示車と、全く同じですね。
では、早速出発。
おおっ、これは!
自然吸気NAなのに、随分しっかり走る!
N-ONEはどっしりと安定感があり、走りも力強く、軽らしからぬ重厚な乗り味が魅力でした。
対してこちらは、軽さや小ささを活かしてきびきび走り回る印象です(後で調べたら、N-ONEよりも若干軽量化しているとのこと。或いはコストダウンの副産物かも分かりませんが)。
N-ONEを試乗したことを思い出し、NAだから非力でエンジンも五月蠅いだろうなと身構えていましたが、予想を良い意味で裏切られました。
E CONボタンを押して、燃費重視にしてみても、それでも尚しっかり走ってくれます。
Nシリーズ、随分進化しました。ホンダの技術、凄すぎます。
エンジンは、N-ONEと同じ、
S07A(直列3気筒DOHC)なんですよね。
詳細スペックを調べたら、
・内径×工程…64.0×68.2
・圧縮比…NA:11.8、ターボ:9.2
とほとんどN-ONEと共通ながら、NAの圧縮比だけが、N-ONEの11.2から変化してるのですね。
そうでなくともN-ONEにおいて微々たる年次改良は施されているでしょうし、その際培ったデータが反映されたであろうことを思わせます。
N-ONEと違い、フロントサイドウィンドウには三角窓があります。そのせいで、心なしかN-ONEよりも視界が広く感じられます。
唯一、フロントウィンドウの上方向の視界が、狭く感じられるでしょうか。まあこれは、N-BOXのようなトールワゴンではないから仕方ない。
只、アイドリングストップには、未だに慣れません(いえ、たまの試乗でしか乗っていないから、当然だけど)。
快適に止まろうとして、徐々に徐々にブレーキを踏む力を強めていき、止まるか止まらないかといったポジションで、若干ペダルを緩めます。
しかしそんなアナログ運転は、最新のデジタル装置には相性が悪いようで、一旦は機能したアイドリングストップが解除されてしまいます。
止まるときはがっしり踏み込まないとアイストが機能してくれず、
デジタル運転が蔓延する理由の一旦が垣間見えそうです。


もう一台、ターボモデルもあったので、そちらも乗り比べします。
N-WGNカスタム、グレードはG・ターボパッケージ、駆動方式はFF、変速機はパドルシフト付きインパネシフトCVT、乾燥重量は850kg、JC08モード燃費は26.0km/L、外装色はプレミアムゴールドパープル・パール、型式はDBA-JH1、標準小売価格は\1,438,096(消費税5%込みで\1,510,000)。
眩しく光る、角ばった銀鍍金グリル。ホンダの“カスタム”の系譜であり、又現行の
ライフ(DBA-JC1後期型、CBA-JC2後期型)とも共通の意匠です。
ライフ後継であることを(まだ生産中止になってないけどw)、この顔が物語っています。
カスタムであると同時に、過給機付きでもある。外観から何からここまで違うと、乗り比べが俄然楽しみになってきます。


デザインはNAモデルと共通ながら、色や質感を変えて差別化を図っています。
又それが、N-ONEの“プレミアム”グレードとも共通する色彩です。分かりやすい見た目の豪華さに頼らず、それが却って高級感があります。
シートは、サイドサポートが赤いステッチの目立つ本革製、座面などの人体に触れる部分が斜め格子模様の入ったファブリック。
全く軽自動車らしくありません。

ステアリングも本革で、グリップは太く、ステアリングスイッチが目立ちます。
こちらにはナビが付いています。
メーターは安心の三眼式。やっぱりこれが落ち着きます。
ホンダのカスタム系に倣い、ブルーメーター。夜も、紫色のフットランプが光るそうです。


後席も基本はNAモデルと同じながら、カスタムならではの仕上がりです。
これはもう、軽の姿をしたミニバンですね。
では乗ってみます。
NAモデルで拍子抜けした直後なだけに、ちょっと新鮮味は薄れます。
でもそれはNAモデルの走りが良すぎたからであって、何もターボモデルが劣るわけではありません。
こちらも、ターボモデルらしく、しっかりと走ってくれます。何より、パドルシフトが楽しい。
相変わらず、出だしの加速、巡航での安定感、旋回時の姿勢、どれも安定しています。
この日は横風が強く、非力な車や背の高い車なら横転しそうなほどです。ですがそんな強風など物ともしない安定感と力強い走りで、風切り音も殆ど聞こえず実に快適。
気が付くとアクセルをぐいぐい踏み込んでいます。
一点気付いたことと言えば、シートでしょうか。
心なしかホールド性が上がっているような…?
デザインはNAモデルと共通であるはずですが、異種素材を組み合わせた副産物として凹凸が強調され、それが結果的にホールド性が若干とはいえ高く感じられたのかと?
個人的な本命はN-ONE・ツアラーでしたが、こちらも中々に素晴らしい。
何より、NAモデルに対して抱いていた色眼鏡を、粉砕してくれました。
乗る前まではターボモデルしか眼中にありませんでしたが、実際に乗ってみれば、NAでもターボと遜色ない走りを味わえます。
ホンダは軽には後発にも拘わらず、これほどの車を造って来ようとは…。
真剣度合いが見て取れます。成程、スズキやダイハツ工業が焦る理由です。
次は、アルトエコやミライースの対抗馬であり、燃費と価格に特化した、N-FREE(仮称)ですね。
こうなってくるとそちらにも期待が高まります。