日産の歴史見てきました（その２）　・・・　快進社のモデル

(前回の続き）

快進社、ダット自動車製造のモデルと自動車にまつわる法規制を紹介してみたいと思います。

１９１２年（大正元年）　試作第１号車として、英国スイフト社のシャーシーを輸入し、ボディを架装した
　　　　　　　　　　　　　　　「神速号（スイフト号）」　を製作
　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ベースとなった英国スイフト社の自動車

１９１４年（大正３年）　試作第２号車として、「ＤＡＴ（ダット・脱兎）自動車」を製作
　　　　　　　　　　　　　　東京大正博覧会に出品
　　　　　　　　　　　　　　ＤＡＴとは、出資者の田健次郎、青山禄郎、竹内明太郎のイニシャルである
　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＤＡＴ自動車
　　　　　　　　　　　　　　　

１９１５年（大正４年）　試作第３号車として、「ダット３１型」　を製作
　　　　　　　　　　　　　　カタログも作られた

１９１８年（大正７年）　「軍用自動車補助法」が制定される
　　　　　　　　　　　　　　軍が緊急でクルマが必要になった場合、クルマを提供するかわりに
　　　　　　　　　　　　　　購入費を補助するというもの　

１９１９年（大正８年）　　初の生産車　「ダット４１型」　を製作（１０台）、
　　　　　　　　　　　　　　　前年に豊島区東長崎に移転拡張した工場で製造を開始
　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ダット４１型
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　水冷直列Ｌ型サイドバルブ４気筒２２６２cc　

１９２２年（大正１１年）　平和博覧会に　「ダット４１型」　を出品、金杯を受賞する

１９２３年（大正１３年）　軍用保護自動車　「ダット５１型３／４トン貨物車」　を製造（１０６台）
　　　　　　　　　　　　　　　設計は橋本増次郎
　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ダット５１型
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　エンジンは４１型と同じ

１９２６年（大正１５年）　無免許で車庫のいらない　「小型自動車（排気量３６０cc）」　が規定される
　　　　　　　　　　　　　　　多くの３輪自動車が製造されるようになる

１９２９年（昭和４年）　　１９２６年（大正１５年）にダット自動車製造となってから初のモデル
　　　　　　　　　　　　　　　「ダット６１型１トン貨物車」　を製造（９４台）
　　　　　　　　　　　　　　　設計は後藤敬義 、エンジンは５１型に対し、２４３６ccに排気量アップ

年不詳　　　　　　　　　　　「ダット７１型」　を製造

１９３０年（昭和５年）　　「小型自動車」　の規格が排気量を３６０ccから５００ccに変更


１９３１年（昭和６年）　　商工省と軍、鉄道省が中心となり、国産車製造の発展を促すため、
　　　　　　　　　　　　　　　「商工省標準自動車」　が規定される

１９３１年（昭和６年）　　軍用保護自動車に対する国の資金が逼迫し、作れなくなったため
　　　　　　　　　　　　　　　小型自動車の「ダット９１型」を試作

　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ダット９１型試作車

１９３２年（昭和７年）　　ダット９１型をベースにした小型自動車「ダットサン１０型」を製造
　　　　　　　　　　　　　　　エンジンは水冷直列４気筒４９５cc 

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ダットサン１０型のカタログ

１９３３年（昭和８年）　　「小型自動車」　の規格が排気量を５００ccから７５０ccに変更
　　　　　　　　　　　　　　　ダットサンも排気量を７５０ccにアップした「ダットサン１２型」を製造
　　　　　　　　　　　　　　　この年「自動車製造株式会社」となり、翌年「日産自動車株式会社」に
　　　　　　　　　　　　　　　改称した最初のモデルとなった
  　
   　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ダットサン１２型フェートン

１９３６年（昭和１１年）　国産車の大量生産のため、「自動車製造事業法」　を制定
　　　　　　　　　　　　　　　自動車製造を許可制とした
　　　　　　　　　　　　　　　この法律により、フォード、ＧＭが事実上締め出されることとなった

まだまだ続くよ