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2018年08月10日 イイね!

トヨタ新型クラウン試乗

こんばんは。
クラウンは走りがよくなったということで、ぜひ乗ってみたいと思っていました。
コネクティッドカーの知識を蓄える前に試乗をしたので、肝心なその機能を確認し忘れてしまったのが残念です。

試乗車:クラウン 2.5ハイブリッドG 2WD  価格562万1400円(税込)
     クラウン  2.0RS            価格518万4000円(税込)



●デザイン
今回クラウン初の6ライトウィンドウということで、リアドアガラスの更に後ろに小窓を設けて、流麗なスタイルを作り上げています。レクサスLSとも通じるところがありますね。個人的には先代のデザインよりも好きです。
Cd値は記載されている資料がありませんでしたが、先代が0.27だったので、デザインから考えると同等かそれ以上良くなっていると思われます。
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写真はRSで全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mm、ホイールベース2920mm
車両重量2.5ハイブリッドG 2WD:1750kg、前軸重860kg、後軸重890kg(前後配分49:51)
車両重量2.0RS:1730kg、前軸重910kg、後軸重820kg(前後配分52.6:47.4)
Cピラー(新型ではDピラー)あたりのラインは旧型のほうが、いかにもセダンらしい端正なデザインで好きでしたね。
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●パワーユニット
ハイブリッド
A25A-FXS型2.5リッター直列4気筒DOHC+1kM型モーター
エンジンはカムリに搭載された新世代のダイナミックフォースエンジンを縦置きに改変。
燃料噴射はD-4S(直噴+ポート噴射)。
スペックは135kW(184ps)/6000rpm、221Nm(22.5kgm)/3800-5400rpm
動力分割・伝達機構はTHSⅡでメカは先代のキャリーオーバー。制御は見直しを行い、アクセル操作による加重移動がしやすいようにしています。
THSⅡは内部に発電用のモーターと動力用のモーターがありますが、カタログや雑誌には動力用モーターしか書かれていません。動力用モーターのスペックは105kW、300Nm。
THSⅡは遊星歯車による動力分割・伝達を行っているため、変速機はありませんが、ベルト式CVTと同じように擬似的に6段を作って変速できるようになっており、パドルシフトが付けられています。
走った感じは、低回転では回転数と加速感が一致して違和感がなく走り出しがスムーズ。自然なトルクが出ています。高回転では加速感よりもエンジン回転のほうが高く、うなり音が大きくなって幻滅してしまいました。

ガソリンエンジン
先代のマイナーチェンジで搭載された8AR-FTS型2リッター直列4気筒DOHCツインスクロールターボ。
燃料噴射はD-4Sのターボ版「D-4ST」で、直噴+ポート噴射であることは同じ。
スペックは180kW(245ps)/5200-5800rpm、350Nm(35.7kgm)/1650-4400rpm
プラットフォーム刷新で排気の取り回しが良くなり、排気効率向上。また制御の見直しによって先代よりも7kW(10ps)出力が向上しています。
2リッターターボはハイブリッドに比べて低速トルクが少なくもたつきを感じますが、あくまでも比較して乗ったから気になっただけだと思います。高回転までスムーズに回ります。でも特に面白みはないですね。ミッションは8段ATで、変速は非常にスムーズです。

ハイブリッド、ガソリンともにドライブモードセレクトでSPORT、SPORTS S、SPORT S+を選択すると、エンジン音聴かせる設定ですが、多少大きいかなと感じる程度でした。


●ハンドリング
車速感応型電動パワーステアリングです。
ハンドリングは素直で、コーナーが連続する切り返しでも特に違和感はありませんでした。


●足回り
4輪マルチリンクサスペンションで、タイヤは2.5ハイブリッドがヨコハマBluEarth-GT AE51で、サイズは215/55R17 94V。2.0ターボはブリジストンREGNO GR001 225/45R18 91W。2.0ターボの試乗車にはTRDの19インチアルミホイールとタイヤが装着されていました。
プラットフォームは新たにTNGAを採用し、ディーラーマン曰く、フロントミッドシップとなっており、低重心化もされているとのことでした。
ハイブリッドは直進安定性もよくどっしりしています。しかし、コーナーでは後ろの電池が重いせいかリアが振られる感じが出ます。2リッターターボでは振られる感じはなく、逆にリアが軽快な感じですが、直進時の安定感はハイブリッドのほうがいいですね。パワーユニットと同じで比較して乗ったからそう感じただけで、安定感が不足しているというわけではありません。
RSにはAVS(アダプティブ バリアブル サスペンション)が装備されています。RS系以外のグレードにはオプションでも設定がありませんので、この装備が欲しい人は必然的にRS系を選択することになります。
AVSとはいわゆる無段階の可変ダンパーで、各輪のサスペンションの付いたGセンサーによりバネ上の加速度を感知して、その量に応じてリニアソレノイドバルブへの電流値をコントロールしてダンパーオイルの流量を制御して、4輪独立して可変する装置です。無段階で制御なのですが、ドライブモードセレクトとセットになっており、あえて段階を設けています。足回りに関しては標準、コンフォート、スポーツ、雪道の4種類の制御があります。ドライブモードのECO・NORMAL・SPORT Sモードが標準制御、COMFORTがコンフォート制御、SPORT及びSPORT S+がスポーツ制御、SNOWが雪道制御です。
ニュルブルクリンクで鍛えたとのことでしたので、もっと固い足を想像していたのですが、AVS装着車でSPORT S+を選択してもあまり固くは感じられませんでした。いままでのクラウンユーザーを意識したのでしょうか。欧州車のように固めてしまってはクラウンらしくなくなってしまうし、チューニングが難しいところではありますが、昔のクラウンらしいゆったりとした乗り味でもなく、かといってすごくスポーティーなわけでもなく、クラウンというブランドを意識しすぎて逆に中途半端というか、わかりにくく特徴がない感じになってしまっているのではないかと思いました。


●ブレーキ
ハイブリッドは電子制御ブレーキで、回生ブレーキと油圧ブレーキを電子制御で制動力を組み合わせて使っています。2リッターターボは通常の油圧ブレーキ。
どちらも効きのリニアさやペダルの剛性感など特に違和感はありませんでした。
パーキングブレーキは電気式で、信号待ちなどで踏み続ける必要がないホールド機能がついています。


●シート
フロントシートは背もたれはホールドが適度で背中の当たりもよいですが、クッションはもも裏の当たり方に違和感があり底付き感もあって、長時間乗っていると疲れそうな感じでした。
リアシートは座面が少し短い感じはしますが、収まりは悪くありませんでした。
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●静粛性
ディーラーマンは、豊田章男社長がエンジン音を効かせるようにチューニングさせたと言っていましたが、確かに昔のようにとにかく周りの音は聞こえないようにするといった感じではありません。
ちょっと残念だったのはクルマを止めた状態でリアシートに座ったときに排気口と思われるところから結構外の音が入ってきていたことです。走り出したら気にならなくなるのかもしれませんが、クラウン=静かさ、といったイメージが自分の中にあったので気になるところです。


●インパネ
デザインは横基調でタッチディスプレイ式スイッチを使ってボタン類も少なくスッキリしたものです。
先代のデザインより好感が持てます。タッチパネル用ディスプレイは私の身長では角度が寝ているように感じられて、操作時に見にくく、いちいち目視しないといけなかったので、もう少し立ててもよかったのではないかと思いました。タッチの反応自体はよかったです。もう一つ残念なのはステアリングセンターがシートセンターに対し左に2~3cm程度ずれていたことです。ブレーキペダルはステアリングセンターに対して明確に右側にあったので問題はなかったのですが、せっかくプラットフォームを新設計したのにステアリング系は別のクルマの流用なのでしょうか。ステアリングセンター位置がシートセンターと一致し、右足を自然に置いたところにペダルがあるというのが長時間乗っても疲れないうえでの基本だと思うのですが(マツダはこだわってますね)、クラウンほどの価格のクルマがこの基本を守れていないというのは、残念というほかありません。
久々に感動したのは空調の吹き出し口が電動で左右にスイングしていたこと。そこだけはクラウンらしさを感じました。(一部グレードを除く)
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メーターはトヨタお得意のオプティトロンメーターです。写真だとわかりづらいかもしれませんが、実物を見ると文字盤が浮き出ているように見えてなかなか面白いです。それからカラーヘッドアップディスプレイがRS系とS以外のグレードには標準装備です。(RS系とSにはセットオプションの設定あり)
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●コネクティッド機能
コネクティッドカーということで、クラウンにはDCM(データ通信モジュール)と8インチT-Connectナビが標準で装備されています。ただし通信は別契約で、クラウン専用のテレマティックス「T-Connect for CROWN」を利用するには利用契約をする必要があります。3年間は無料で、4年目以降は年間17,280円(税込)の利用料がかかりますが、スマホの利用料の高さを考えれば、通信し放題で月額1,440円はそれほど高くないのではないかと個人的には思います。
サービスの内容は以前のブログで紹介していますので、ご興味のある方は、以下リンク先をご覧ください。

「つながるクルマ」コネクティッドカーについて学んでみました。①

またオプションでITS Connect(27,000円(税込))というものが装備でき、信号機などのインフラやITS Connectを搭載した他車と通信ができるようになっています。
こちらの機能についても以前のブログで紹介していますので、ご興味のある方は、以下リンク先をご覧ください。

「つながるクルマ」コネクティッドカーについて学んでみました。③



●安全・快適装備
トヨタセーフティーセンスが標準装備されています。以前は搭載する機能によってPとかCとか名称に区別があったのですが、2018年4月からトヨタセーフティーセンスに統一されています。

トヨタセーフティセンスの機能は以下のとおり
①LTA(レーントレーシングアシスト)
 ウィンカーを出さずに車線をはみ出しそうになると警告を発するとともに、ステアリング操作を
 サポート。ステアリングにスイッチがあり、ON/OFFできます。
②レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
③プリクラッシュブレーキ(対歩行者・自転車検知機能付)
④AHB(オートマチックハイビーム)、AHS(アダプティブハイビームシステム)
 オートマチックハイビームは自動でヘッドライトのハイ/ローの切替してくれる機能、アダプティブ
 ハイビームは照射範囲も変えて前走車や対抗者、歩行者に対してまぶしくならないようにする
 機能で、グレードによるヘッドライトの違いによりどちらかが装備されます。
⑤RSA(ロードサインアシスト)
 速度表示の標識を認識して、ディスプレイに表示してくれる機能
⑥TMN(トラフィックムーブメントノーティフィケーション)
 信号が青に変わって前のクルマが進んでしまっていても気づかなかった場合、知らせてくれる。

トヨタセーフティーセンス以外の安全装備
①インテリジェントクリアランスソナー
 前後に超音波センサーを搭載し、ペダルの踏み間違いによる誤発進を抑制します。
②カラーヘッドアップディスプレイ
③リアクロストラフィックオートブレーキ/リアクロストラフィックアラート
 駐車場からバックで出ようする際、左右後方から接近してくる車両をミリ波レーダーで、歩行者を
 カメラで検知し、ドアミラーのインジケーターに表示するとともに警告音を発します。衝突の可能性
 がある場合は自動でブレーキを制御します。
④パノラミックビューモニター&インテリジェントパーキングアシスト2
 パノラミックビューモニターは車両を上から見たように周囲の映像を表示してくれるもの。
 インテリジェントパーキングアシスト2は2代目プリウスに初めて採用されたインテリジェントパーキ
 ングアシストの進化版で、ステアリング操作のみ自動で行うところは変わりませんが、駐車位置の
 選択がディスプレイで簡単行えるように進化しました。
⑤ブラインドスポットモニター
 斜め後方の車両の存在をドアミラーにインジケーターが点灯。その状態でウィンンカーを操作する
 と、インジケーターが点滅して注意喚起したり、衝突の可能性が高いと判断した場合はハザード
 ランプを高速で点滅させて後方車両に注意喚起する機能がある。ただし、警報は鳴りません。
⑥デジタルインナーミラー
 ルームミラー全体に後方のカメラ映像を表示。ヘッドレストなど邪魔なものがあっても、後方の視界
 がきちんと確保されます。

以上いろいろとありますが、①のみが全車標準装備で、他はグレードによってオプションになっています。
例えば試乗した2.5ハイブリッドG 2WDですと、②、③、⑤が標準装備で、④が125,280円(税込)の
オプション、⑥が43,200円(税込)のオプションで、車両本体と合計で578万9880円(税込)です。
2.0RSで同じ装備にしようとすると、②~⑥すべてオプションですので、②~⑤がセーフティーパッケージPlusというセットオプションで246,240円(税込)、⑥が43,200円(税込)のオプションですので、車両本体価格と合計で、547万3440円(税込)になります。


●ラゲッジスペース
ボディが大きいわりに意外と容量は少なめです。FRということが影響しているのでしょうか。
例えば2.5ハイブリッドでは何もトランクに影響のあるオプションを付けていない状態で431リッター。アクセサリーコンセントを装備すると376リッター、さらに追加でリアオートエアコンを装備すると334リッターとだいぶ小さくなってしまいます。
下の写真は2.5ハイブリッドで何もオプションを付けない状態のものです。
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センチュリーは別格として、トヨタのセダン系最上級車ということで、トヨタの最新技術が詰まったクルマなので、装備について理解するのがなかなか大変でした。でもこのクルマを理解しておけば、大概の日本車の技術にはついていけるという、変な確信が持てました。
さて単純にこのクルマが欲しいかと聞かれると、「う~ん」と唸ってしまいたくなるんですよね。
悪いクルマではないけれど、これに600万円出すんだったら私はほかのクルマを買うと思います。
2点私の中で大きく気になったことがあり、まず第一はシートです。どんなに装備がよくてもシートがしっくりこないとダメですね。ステアリングやペダルの配置もそうです。クラウンの場合ステアリングにも問題はあり、そちらまだ我慢できるとしても、シートがいまいち自分にはしっくりきませんでした。安全装備やコネクティッド機能も大切ですが、私の中ではクルマとして基本的な部分がきちんと出来ていることがまず第一です。
もう一つは私のように1980年代からクルマ好きとして過ごしてきた人間には、昔のクラウンのイメージが染みついていて、「これがクラウン?」と思ってしまうところです。1983年にデビューした7代目のクラウンは「いつかはクラウン」のキャッチコピーが似合うクルマでした。石畳の道の凹凸をサスペンションが吸収してボディをフラットに保って走るコマーシャルでの姿は今でも忘れられません。私の中ではゆったりとした動きのサスペンションによる乗り心地、鬼のような静粛性、応接室のようなシート、直線基調のインパネ、電動で動く空調吹き出し口などがクラウンに対するイメージであり、クラウンらしいと感じられるところなのです。対して新型にはそういった私がクラウンらしいと感じられる部分がほとんどないのです。「このクルマだったら、別にほかの車名で出してもいいんじゃないの?」と思ったのが正直なところです。
下の写真は7代目クラウン
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トヨタとしてはユーザー層の若返りを図って数を売りたいのでしょうが、無理に変える必要があるのかと思ってしまいます。最新の予防安全技術やコネクティッド機能を装備しつつも、デザインは昔のおじさんくさいまんまが、クラウンらしくていいんじゃないかと思いました。
Posted at 2018/08/10 22:00:14 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2018年07月29日 イイね!

「つながるクルマ」コネクティッドカーについて学んでみました。③

こんにちは。
トヨタが6月26日の新型クラウンとカローラスポーツ発表・発売から始めたコネクティッドカー戦略で、
1つ書き忘れていたことがありました。

実はクラウンにはカーテレマティックス以外にもつながるクルマとしての機能があります。
トヨタはサポトヨのコマーシャルでちょっとだけ宣伝しているのですが、
「ITS Connect」というDCMとは別の通信機を搭載すると、道路と通信したり、人や他車と通信したりすることができます。
でもトヨタがコネクティッドカーとうたっていながらこちらの通信機はオプション(27,000円(税込))としているところがちょっと残念だなと思いますが、まだ搭載しているクルマも少ないし、インフラ側も整っていないという現状があるのでしょう。
T-Connectはトヨタ独自のものですが、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)は官民合同で推進してきたもので、やっと規格がまとまってきて、車載機を搭載できる段階までこぎつけたところです。

他社に先駆けてトヨタは2015年10月の先代クラウンのマイナーチェンジで初めて搭載しました。
その後2015年12月のプリウス、2017年2月の新型プリウスPHV、2018年1月のアルファード/ヴェルファイヤーと順次搭載できるクルマを増やしていきましたが、まだほんの一部だけです。

インフラとしては下の写真のとおりの通信機が交差点に設置されはじめたばかりです。
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設置場所は以下のトヨタのサイトに出ています。
https://toyota.jp/technology/safety/itsconnect/


実現できる機能はサイトのほうがわかりやすいと思いますが、一応以下に示しておきます。

路車間通信

①交差点でウインカーを出して右折しようとするとき、対向直進車や横断歩道の歩行者の存在を
 知らせてくれる。

②赤信号の見落としを教えてくれる。

③赤信号の待ち時間の目安を教えてくれる。

④前方の信号が赤信号になり停止することが予測されるときに、エコアクセルガイドのゲージを
 ゼロとすることで、ドライバーが無駄な加速をし続けないよう促す。(プリウス、プリウスPHVのみ)


車車間通信

⑤先行車が通信利用型レーダークルーズコントロール対応車であれば、先行車の加減速情報に
 すばやく反応してよりスムーズに追従する。

⑥サイレンを鳴らしている緊急車両の進行方向や自車との距離をなどを教えてくれる。
 (2018年6月現在、愛知県名古屋市周辺のみ)

⑦交差点で発信しようとするとき、接近している右または左からの車両の存在を知らせてくれる。
 (クラウンのみ)

⑧交差点でウインカーを出して右折しようとするとき、対向車の存在を知らせてくれる。
 (クラウンのみ、①と機能は同じですが、①は道路との通信であるのに対し、こちらはクルマとの
 通信です)


個人的にはT-ConnectよりもITSの機能のほうがコネクティッドカーというイメージです。
この安全に寄与する有益な機能ですがなぜかカローラスポーツは新型車にもかかわらず、オプション設定すらありません。
単純に通信機を搭載するだけなく、メーターをITS対応のものにしなければならず、コスト的にカローラクラスに採用するには厳しいのでしょうが、オプション選択の余地もないというのはどうなのでしょううか。
一般にまだあまり認知されていないので、標準装備とするには厳しいのでしょうが、トヨタにはハイブリッドカーを赤字覚悟で普及させてきた実績があるのですから、こういった有益な機能はせめてオプション設定をして選択の余地を残していただき、普及を後押ししてほしいと思います。
Posted at 2018/07/29 21:53:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | 考えごと | クルマ
2018年07月28日 イイね!

「つながるクルマ」コネクティッドカーについて学んでみました。②

こんにちは。
今では「つながるクルマ」とか「コネクティッドカー」なんて新しい言い方がされていますが、通信ができる機能というのは結構昔からあったんですね。言葉が変わると同じこと言っていても違うことを言っているように感じてしまいます。カーテレマティックスと同じ意味で使われている感じがしていますが、私の中ではカーテレマティックスという言葉も馴染みがありませんでした。私はスポーティーなクルマばかりに目が行き、エンジンやトランスミッションやサスペンションなど、ハード的な技術にしか興味がなかったので、このあたりの知識は完全に抜け落ちていました。

今回トヨタをメインに携帯の通信の発達とともにクルマの通信について歴史を振り返ってみたいと思います。
いつものことながら、調べていったらどんどん深みはまってしまいました。
文字ばかりの長文になってしまい、あまり面白みのない内容ですが、ご興味のある方は御覧いただければと思います。
前回と同じく私的に調べたことですので、誤りがあった場合はご容赦ください。



クルマの通信の技術は、携帯電話の通信技術の進歩とともにありました。


最初は携帯の通信がアナログからデジタルに1993年に移行した第二世代携帯(2G)の時代からになります。
1997年7月に㈱トヨタメディアステーションという会社を立ち上げ、1998年4月より「MONET(モネ)」というカーテレマティックスサービスを開始。当時はDCMという通信機はありませんでしたので、携帯電話を通信機として使用し、MONETに対応するナビを端末とする構成でした(2005年12月にサービス終了)。MONETはクラウンやアリストなどエレクトロマルチビジョン装着車にディーラーオプションとして設定されました。
当時のサービス内容は事故や渋滞などの道路交通情報、駐車場やレストランなどの各種施設情報、行楽地のイベントなどの娯楽情報、ニュースや天気予報などの一般情報、電子メールなどの個人情報の「閲覧」がメインでした。しかし運転しながら見るのは危険なので、それらの情報を音声で読み上げる機能もありました。当時は対話する機能はありませんでしたが、このサービスが前回紹介させていただいたT-Connectのサービスの中で⑦オペレーターサービスや⑧エージェント(音声対話サービス)に発展していきます。
今と違うのは外部のインターネットサイトに接続できたということです。でも通信速度は9600bpsと今から想像もつかないような遅さでした。


1999年9月に㈱日本緊急通報サービスが警察庁、消防庁と主要な自動車・電気メーカー、警備会社や通信キャリア、損保会社など民間企業40社が参加して設立され、「HELPNET(ヘルプネット)」という緊急時通報サービスが2000年9月より開始されます。このサービスはセルシオ・シーマなどに専用の車載機を搭載し、提供されました。これはT-Connectで⑥ヘルプネットとして現在でも提供されています。ただしこの当時MONETのサービスとは切り離されていました。


携帯電話が2001年に第三世代携帯(3G)に移行します。NTTドコモが2001年5月にFOMA「W-CDMA方式」を、2002年4月にauが「CDMA2000 1x方式」の提供を開始します。
それに伴いトヨタも今までの仕様を見直します。
まず組織変更として2002年4月1日付で情報を扱う㈱トヨタメディアステーションの業務を2000年10月に設立したガズーメディアサービス㈱に移管し、㈱トヨタメディアステーションを解散します。このガズーメディアサービス㈱が現在のT-Connectのサービスを提供するトヨタコネクティッド㈱の大本になります。
2002年10月にはWILLサイファの発売とともに「MONET」にかわるサービスとして「G-BOOK」のサービスを提供開始します。またここで初めて通信機に携帯電話を使用するのではなく、専用の通信機DCM(データ通信モジュール)を使用する仕様となり、WILLサイファに標準装備されます。通信速度は第三世代通信となり144kbpsに向上しました。DCMの開発は今日に至るまで一貫してデンソーが行っています。
サービス内容としては、これまではほとんど閲覧しかできなかったものが、双方向通信が可能になり、オペレーターサービスを受けられるようになったことです。また第三世代通信なったことでGPSが使えるようになり、クルマのトラブル時にはクルマの位置情報をロードサービスに素早く知らせてオペレーターに連絡すればサポートしてくれる体制が整えられました。クルマと通信できるようになったことでクルマの状態を見て、点検や車検などのメンテナンスについてメールで知らせてくれる「リモートメンテナンス」サービスも加わりました。これがT-Connectの②eケアヘルスレポートや③コネクティッドメンテナンスパックに発展していきます。また楽曲をダウンロードして音楽を聴いたりカラオケをしたり、ゲームができたりといったエンターテイメント性も加味されました。しかしG-BOOKからはウィルス感染の問題もあり、外部のサイトに接続できないようになりました。
(G-BOOKは2019年3月31日をもってサービス終了予定)


2003年には採用車種を順次拡大し、DCMだけでなく再び携帯電話も通信機として利用できるようになりました。

2003年4月、サービスを提供するガズーメディアサービス㈱が社名変更し、デジタルメディアサービス㈱となりました。

2003年8月、ダイハツ向けに「G-BOOK」のサービス提供を開始。

2004年、スバル向けに「G-BOOK」のサービス提供を開始。
(2019年3月31日をもってサービス終了予定)


2005年4月、「G-BOOK」にかわり、「G-BOOK ALPHA」及び「G-BOOK ALPHA Pro」のサービスを開始。「G-BOOK ALPHA」が通信機に携帯電話を使用するサービス、「G-BOOK ALPHA Pro」がDCMを使用するサービスになります。DCMは新型となり、auの「CDMA2000 1xEV-DO」方式に対応し、通信速度が2.4Mbpsと格段に向上しました。アルファードのマイナーチェンジからオプション設定されています。値段は6万3千円と(税込)と結構なお値段でした。
サービスの内容は、いままで別建てのサービスであったヘルプネットがG-BOOK ALPHAのサービスの中に組み込まれました。新たにDCMを使用する「G-BOOK ALPHA Pro」のみのサービスとして
「G-Security」というサービスが加わりました。これはセキュリティアラームが作動した場合やセキュリティがセットされた状態でエンジンが始動した場合にメールでお知らせしたり、警備員派遣を要請できたり、また万が一盗難にあった場合は追跡をしたりしてくれるサービスです。
MONETからG-BOOKになったときには、双方向通信ができるようになったり、GPSを活用できるようになったりといった進化がありましたが、G-BOOKからG-BOOK ALFAへの進化としては、クルマから情報収集をするようになったということです。今で言うビッグデータの活用がこの時から始まっていました。具体的にはナビでVICSの渋滞情報だけでなく、車両から走行情報を収集し、独自に生成した交通情報(プローブコミュニケーション交通情報)を組み合わせて、より高精細な渋滞回避ルート検索をするようになりました。ただし、トヨタはこの時点ではこの機能を強調していませんでした。


2005年8月30日、日本でレクサス店が開業したのに伴い、レクサス向け「G-LINK」サービスを開始。
レクサスGSに採用されました。
サービス内容としてはG-BOOK ALFAに準拠していますが、ヘルプネットの機能がエアバッグ連動となっていて、エアバッグが作動したのを感知するとヘルプネットへ通報されるようになっています。


2006年2月、マツダがMPVに「MAZDA G-BOOK ALPHA」を初採用。
(2019年2月28日をもってサービス終了予定)

2006年4月、「G-BOOK ALPHA」の一部無料サービスを開始。
ホンダのインターナビや日産カーウィングスなど他社のカーテレマティックス事業に対抗。


2007年4月「G-BOOK ALPHA」、「G-BOOK ALPHA Pro」にかわり、「G-BOOK mx」、「G-BOOK mx Pro」のサービスを開始。ノア/ヴォクシーのフルモデルチェンジで初採用されました。
DCMは進化しておらず、通信速度は2.4Mbpsのままでした。
サービスとしてはナビ機能の強化として地図を常に最新の状態に保つ「マップオンデマンド」機能。
またプローブ情報の活用も進化して、リアルタイムでの情報収集(5分おき)を行い、さらに精度を上げています。それによりトヨタも大々的に宣伝するようになりました。これらの機能はどちらかというとDCM装着を前提にしています。当時はあまり調べもせず、初年度無料でも月額千円(税込)は高いなどと思っていましたが、パケット使い放題でこのサービスを受けられたなら、今考えたら少しも高くないと思いました。しかしDCMが4万9350円(税込)とまだ高かったから高いという印象があったのかもしれません。
このあたりからエンターテイメント系のサービスが縮小していきます。特に音楽系は著しく2001年にAppleのipodの出現によりネット配信へと時代が変わり、G-BOOK mx対応ナビではBluetoothでipodなどと接続して音楽が聴けるようになりました。


2008年2月、サービスを提供するデジタルメディアサービス㈱が社名変更し、トヨタメディアサービス㈱となりました。


2010年12月、ドコモがXi(クロッシー)と呼ばれるLTE(3.9G)のサービス開始。


2010年12月、スマートフォン向け「smart G-BOOK」とケータイ向け「G-BOOK mo」のサービスを提供開始。
「音声ガイド付通信ナビ(目的地までのルート案内)」「オペレーターサービス」「ヘルプネット」「ドライブプラン」など、トヨタの純正ナビと同等のG-BOOKサービスを提供。


2011年にはDCMがモデルチェンジし、通信方式がドコモの「W-CDMA HSPA」方式となり、通信速度が上り5.7Mbps下り7.2Mbpsとなりました。このDCMが現在のT-Connectでも使われています。
どうも2011年で「G-BOOK mx」もVer.2.0に進化しているようですが、詳しく載っている資料が見当たりません。
サービスとしてはT-Connectの①「eケア走行アドバイス」と②「eケアヘルスチェックレポート」が追加されています。また限定的ではありますがYAHOO JAPAN!のサイトから施設検索を行えるようになりました。


2012年2月、ソフトバンクが「SoftBank 4G」と呼ばれるLTE(3.9G)方式のサービス開始。
2012年9月、auが「au 4G LTE」と呼ばれるLTE(3.9G)方式のサービス開始。


2013年6月、車両より収集した位置・速度・走行状況などの情報を含むビッグデータを活用した交通情報や統計情報を企業に提供するサービスを開始。同時にスマホ向け「smart G-BOOK」を一新し、個人向けにも情報提供を開始。


2014年5月、auが「au 4G LTE CA」と呼ばれる4G通信のサービスを開始。


2014年6月、「G-BOOK mx」にかわる新たなサービスとして「T-Connect」を発表。
それに伴い、レクサス用の「G-LINK」もサービス内容がT-Connectに準じた新「G-LINK」に進化。
今まで接続方法はDCMによる接続とBluetooth対応の携帯電話による接続でしたが、あらたにスマホのテザリング機能を利用したWi-fi接続も可能になりました。
Appsという画面でスマホのように自分が使いたい機能をインストールような仕組みに変わりました。
以前はPCでユーザー登録して使用というPCとの連携が主でしたが、今回は特にスマホとの連携を重視しています。
サービスについては前回のブログで紹介しておりますので割愛させていただきます。


2015年3月、NTTドコモが第四世代携帯通信である「Premium 4G」のサービスを開始。


2017年7月、サービスを提供するトヨタメディアサービス㈱が社名変更し、トヨタコネクティッド㈱となりました。


2018年6月26日、コネクティッドカーの本格展開を発表。同日クラウンとカローラスポーツを発表・発売。



時系列でざっとカーテレマティックスの流れを追ってみましたが、いかがでしたでしょうか。
1997年といえば携帯が普及してきて、インターネットも始まったばかりのころ。そんな時代からカーテレマティックスは始まっていたのですね。プリウスが発売されたのが1997年ですから、ハイブリッドカーの進化と時を同じくして、カーテレマティックスも進化してきたのですね。
20年もの間、この進化をほとんど見てこなかったことを反省しております。今まで外国企業の華やかな動きばかりに目が行きがちでしたが、トヨタという企業は伊達に大きいわけじゃないなと思いました。
トヨタは2020年までにほぼすべての乗用車をコネクティッドカーにすることも発表しています。
携帯通信も第五世代を2020年までに実用化することを目指しています。
もっともっと面白い進化がみられそうです。
これからもカーテレマティックスの進化についても見守っていきたいと思います。

それにしてもG-BOOKが2019年3月31日で終了とは。T-Connectに移行したのが2014年ですからG-BOOK mxを利用している人はわずか5年で使えなくなってしまうということでしょうか。それとも何かバックアップ体制はあるのでしょうか。ユーザーとしては短期間でサービスがなくなるというのはその付加価値にお金を払っているだけに嫌なことですよね。進化の後に残されたものも気になるところです。
Posted at 2018/07/28 18:52:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | 考えごと | クルマ
2018年07月21日 イイね!

「つながるクルマ」コネクティッドカーについて学んでみました。①

こんにちは。
最近のクルマの技術の変化について、理解してついていくのはなかなか大変です。
やっと予防安全技術について頭に入ったと思ったら、こんどは「つながるクルマ」とは。

新型クラウン、カローラスポーツ登場で、「つながるクルマ」いわゆるコネクティッドカーという言葉が強調されていて、なんのことかわからなかったので、調べてみました。
あくまでも私的に調べたものですので、誤りがあった場合はご容赦ください。


以下はトヨタについてのことになります。

これはトヨタがコネクティッドサービスを2018年6月26日から開始したことと関係があります。
そのサービスを開始してから最初に対象になったクルマが新型クラウンとカローラスポーツということです。じつはプリウスPHVもすでにコネクッティッドカーになっていたのですが、トヨタも大々的には宣伝していませんでした。
よくよく調べると「つながるクルマ」というものは相当以前から存在していたのですね。


ではいままでのクルマと何が違うのか。
ハードウェア的には単純に言うと、通信ができるようになったということですね。
いままでオプションだった通信機「DCM」が標準搭載されたということです。
「DCM」とはData Communication Moduleの略で、モバイルルーターみたいなものと言ったらよいのでしょうか。


当然データ通信をするためには通信料がかかってきます。
スマホだったらNTTドコモやau、ソフトバンクなどと料金プランを決めて契約をしますよね。
その料金プランにあたるのがクラウンでいうと「T-Connect for CROWN」というもので、
通信を行うには、この契約を行う必要があります。
契約を行ってから3年間は無料で、4年目以降は17,280円/年(税込)の通信料が発生します。
月額にすると1,440円ですから、スマホよりは断然安いですよね。
カローラスポーツの場合はサービス内容が異なる「T-Connect DCMパッケージ」または「T-Connect DCM単体」の契約となり、こちらも最初の3年間は無料で、4年目以降は12,960円(税込)の通信料がかかります。


それからスマホ買うときには機種を決めますよね。その端末にあたるものがクルマの場合はナビになります。つながるためにはDCMに対応したナビが必要になります。それが「T-Connectナビ」です。
新型クラウンの場合は「T-Connect for CROWN」対応ナビが標準装備されています。カローラスポーツの場合はディーラーオプションの「T-Connect」対応ナビを別途装着する必要があります。


では料金プランを決めて、端末を決めて実際に使用できる状態になったら、何ができるのか。
スマホではインターネットに接続していろいろなものを見たり、検索したりしますが、
T-Connectの場合は、トヨタスマートセンターというところに接続し、以下に列挙するサービスを受けることができます。

「安全・安心」
①「eケア走行アドバイス」
 警告灯点灯時、車両から発信される情報をもとにコールセンター(または販売店)から適切な
 アドバイスを受けることが可能
②「eケアヘルスチェックレポート」
 エンジンオイル量、電子キーのバッテリー、警告灯点灯状態等についてスマートフォンなどで
 確認可能。また車両からの情報をもとに、販売店から最適なメンテナンスのアドバイスを受ける
 ことも可能
③「コネクティッドメンテテナンスパック」
 定期点検に加え、車両情報(走行距離)を活用し、最適なタイミングでメンテナンスを受けること
 ができるパック
④「My TOYOTAドライブ診断」(スマホアプリMy TOYOTA for T-Connectで提供)
 ドライバーの運転傾向をもとに、「安全な運転」「エコな運転」のふたつの観点から自動診断し、
 採点とアドバイスをスマートフォンに配信。また、安全な度合いに応じて翌月の保険料が割引
 される保険プランとも連動(保険プラン連動はクラウンのみ)
⑤「マイカーSecurity」(スマホアプリMy TOYOTA for T-Connectで提供)
 ドアの開閉やハザードランプの点灯状態、オートアラームのON/OFFなどがスマートフォンで
 確認でき、遠隔でドアロック、ハザードランプ消灯のリモート操作も可能
⑥ヘルプネット(エアバッグ連動タイプ)
 事故や急病時には、専任のオペレーターが警察や消防に取り次ぐほか、エアバッグ作動時には
 自動でオペレーターに接続。また、車両データをもとに重症度を推定してドクターヘリ等の早期
 出動判断を行うD-Call Netにも対応

「快適・便利」
⑦オペレーターサービス
 専任のオペレーターが、ナビの目的地など、きめ細かくさまざまなリクエストに対応
⑧エージェント(音声対話サービス)
 音声対話で目的地の検索・設定、ニュースや天気予報などの情報検索が可能
⑨ハイブリッドナビ(クラウンのみ)
 トヨタスマートセンターの道路交通情報とユーザーの走行情報をもとに、より短時間で到着する
 最適なルートを配信。従来の5ルート検索パターンに加え、新たなルートも提供
⑩マップオンデマンド
 地図を常に最新の状態に保ちます。(3年間)
⑪LINEマイカーアカウント
 LINEのトークでナビの目的地設定を行えるほか、ガソリン残量や天気などのお出かけに便利な
 情報を得ることが可能

これらのサービスの中で、以前からあったサービスが大半ですが、今回クラウン、カローラスポーツ登場時に新たに加わったサービスはスマホによるドライブ診断④とクルマの機能の遠隔操作⑤、それとスマホのLINEアプリを使ってクルマと対話できる⑪です。唯一エンターテイメント性があるのはLINEでの対話ですが、まじめな機能ばかりでなく、もっとクルマに乗ることが楽しくなるようなエンターテイメント性のある機能が増えてくれたら、クルマに興味を持ってくれる人が増えるのではないでしょうか。などと言いつつ、私がマジメな話ばかりしてしまっていますね。

話が長くなってしまったので、次回のブログで「つながるクルマ」技術の歴史について深掘りしてみたいと思います。
Posted at 2018/07/21 20:53:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 考えごと | クルマ
2018年06月16日 イイね!

テスラ モデルX試乗

こんにちは。
ルボランカーズミート2018に行った際、勢いで試乗を申し込んでみました。
テスラに乗ると誰もが衝撃を受けると思います。
すでにモデルSには試乗しており、試乗記をアップしていませんでしたが、いつかこの衝撃をお伝えしたいと思っていました。
文章が長くなってしまいましたが、ぜひおつきあいいただければと思います。


試乗車 モデルX 100D  価格:1241万円(税込)
グレードは3種で全車AWDです。
バッテリーの容量でグレード分けされていて、グレード名の「100D」の100は100kWhを表しています。
テスラ自慢の運転支援を味わうならば、エンハンストオートパイロットのオプションを選択する必要があります。(616,000円)


●デザイン
特徴的なのはリアドアの「ファルコンウィング」です。5人乗り、6人乗りまたは7人乗りとありますが、乗り降りは非常にしやすいです。ドアを開くときに左右への張り出しが心配ですが、すごいのはL字のまま開くののではなく、センサーで障害物を感知すると、ドアをV字に折りたたみながら障害物をよけて開閉することです。障害物に当たりそうなときは自動で停止します。
ちょっとずんぐりむっくりしたデザインではありますが、テスラを経営するイーロン・マスクはロケット事業を手掛けていることでも有名でご存知の方も多いと思いますが、そのロケット事業の「スペースX」社の技術を用いて空力を徹底的に磨き、この大きなSUVでありながらCd=0.25を達成しています。
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サイズは全長5037mm×全幅2070mm×全高1684mm(全高は概算値)
車重は2440kg、前軸重1230kg、後軸重1210kgで前後重量配分は50.4:49.6と非常に優れています。
軽くはありませんが、ボディのほとんどにアルミを使っています。
リアスポイラーは固定式になっています。
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フロントにはパノラミックウィンドシールドが装備されていて非常に開放感があります。
フロントだけでなくリアの頭上もガラスになっていてどこの席にいても開放感があります。
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ちゃんとサンバイザーもありました。照明付きのバニティニラーも装備されています。普段は横のドア側に収納されています。暑さや開放感が気になる人はサンバイザーより後ろのティンテッドの部分(ガラスがブルーになっているところ)を覆い隠すパネルがあるとのことです。
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暑さについて店の人は、空調も強力で日差しが強いアメリカで売られているクルマなので、問題ありませんと話していましたが、試乗しているときは頭上からの日差しが結構暑かったです。それでもこの開放感は魅力的だと思いました。


●パワーユニット
75Dと100Dのグレードにはフロントとリアに各1個、出力193kW(262ps)、330Nm(33.6kgm)、電圧320Vのモーターがついています。ハイパフォーマンスバージョンのP100Dにはリア375kW(510ps)、660Nm(67.3kgm)のモーターが装備され、0-100km/h加速3.1秒と、この世のものとは思えない加速をします。私はモデルSでハイパフォーマンスバージョンのP95Dに乗りましたがまるでジェットコースターのようで、ほんとに死ぬかと思うくらい怖かったです。私はハイパフォーマンスバージョンを体感していたため、通常のグレードでは恐怖を感じるとこまではいきませんでしたが、それでもこの100Dでは0-100km/h加速4.9秒ですから十分速いです。
よく電気自動車はエンジン車のように排気音がしないからつまらないとか言われたりしますが、この加速を味わうとそんなこと関係なしに思わずニンマリしてしまいます。


●バッテリー
100Dには100kWhのリチウムイオンバッテリーがフロア下に装備されています。
バッテリーには8年、距離無制限の補償が付けられています。
バッテリーは能力を発揮するために水冷式となっていて、冬には電気ヒーターを使って温水を流して自動でバッテリーがよい状態を保つよう制御しています。
充電器の接続口はリア左サイドにあります。
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充電に関して、詳しく聞くのを忘れてしまいました。
家庭用の200V充電器は本体は無料で、工事費のみ15万円程度かかるそうです。
日本のCHAdeMOにも対応しています。
テスラでは空になってから充電するのではなく、こまめに充電することを推奨しています。


●ハンドリング
電動パワーステアリングで、設定でノーマルとスポーツの2段階があり、スポーツにすると多少鋭くなります。AWDであることは全く意識することはありませんでした。
デザインのところで紹介したとおり、重量配分が非常に優れていて、しかもフロントとリアのオーバーハングには重量物がほとんどないため、これだけの車重であるにもかかわらずハンドリングは軽快です。直進安定性も問題ありません。


●足回り
足回りは4輪ダブルウィッシュボーンで、全グレードにエアバネを装備して、5段階に車高を変更できます。走行中でも変更可能です。
タイヤはミシュランのLATITUDE Sport 3で、サイズは前255/45R20 105Y、後275/45R20 110Yです。
オプションで22インチも選択可能です。
乗り心地は非常にいいです。車体をフラットに保ちます。タイヤが大きいわりにタイヤの重さで足がバタバタする感じがまったくありません。SUVとしてはよくできた足です。


●ブレーキ
フロントはベンチレーテッドディスクに4ポッドキャリパー、リアにも4ポッドキャリパーでディスクはソリッドです。
効きは自然で、特に問題はありませんでした。重量配分がいいせいか、前につんのめるような感じもありません。
パーキングブレーキは電気式でオートホールド機能があり、信号待ちでペダルから足を離してもホールドしてくれるので楽です。
ペダル配置はステアリングセンターより右寄りにあり、足がねじれることもなく踏みやすかったです。
以前モデルSを試乗したときに、店の人が「どこにも書いてませんがブレンボを採用している」とおっしゃっていました。


●静粛性
フロント席では非常に静かに感じられました。
リア席は結構内装材がミシミシと音がしたり、リアタイヤからのロードノイズが聞こえてきて、フロント席ほど静かではありませんでした。


●シート
フロントシートは背もたれのサイドが少し張り出した形状でホールド性をよくしています。
座り心地はソフトですが底付き感もなく、長時間乗っても疲れなそうでした。
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こちらのリアシートはオプションの6人乗り仕様です。写真ではわかりづらいですが、1本足で支えているおそらく世界初のシートではないでしょうか。なかなかお洒落なデザインで、3列目に座ったときシートレールが邪魔にならなくて足入れ性がよいです。
フロントシートに比べるとクッションのももが当たるあたりの張り出しがあってちょっと圧迫される感じがあるのと、背もたれが平板で体が落ち着かない感じがあります。
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フロント・リアともに表皮に合成皮革を使用していて見た目すべりそうなんですが、足回りがよいせいか身体がふられることはありませんでした。
現在は動物保護の観点から、ステアリングを除いて本革は使っていないとのことでした。


●内装(インパネ)
非常にすっきりしていてボタンがほとんど見当たりません。インパネにはバックスキンを貼っていて、ダブルステッチの縫い目を入れていたりと多少見た目の質感を上げていますが、ベントレーなどイギリスの高級車のような厚化粧とは対極にあるようなシンプルさです。
オーディオや空調、車高の調整などのクルマの設定変更といったものはすべてセンターの17インチタッチスクリーンで操作します。
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ナビの地図はGoogleマップを使い、ルート検索はテスラのシステムで行っています。
なお通信に関してはNTTdocomoのSIMが内蔵されていて、通信料はテスラが負担していて、ネット検索などもすべて無料で利用できます。
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こちらが設定画面です。変に表示が凝っておらず、画面上のボタンも操作がしやすいです。
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ディスプレイの操作で、すべてのドアの開閉が行えます。
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ドアの開閉は、この可愛らしいクルマ型をしたかわいらしいキーでも行えます。
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このクルマはパソコンやスマホのようにアップデートができる様になっており、中古車を買ってもアップデートをすれば最新の仕様にすることができるという、今までのクルマにはない特徴をもっています。アップデート時にメーターのデザインが変わったりもします。
ヘッドアップディスプレイの設定はありませんでしした。
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また便利な機能として、クルマから離れていてもエアコンをつけておけるという機能があります。
たとえば食料品を買ってクルマの中に置いてから食事や別の用事を済ませに行ったりする、といった使い方ができてなかなか便利だと思います。他社の電気自動車も調べてみましたが、そもそも考え方がテスラとは異なります。テスラの場合は「クルマを離れている間の室内温度を一定に保つ」というものですが、他社の場合は「出発時に室内が快適な温度になっているようにする」という考え方で、最長でも三菱アウトランダーPHEVの30分、他のメーカーでは10分しかエアコンを効かせることができず、テスラのようにバッテリー残量が20%になるまで連続運転できるようにはなっていません。機能がないよりはましですが、テスラほどメリットを享受できるメーカーはありませんでした。


●安全装備
下の図はセンサー及びカメラの搭載位置を示しています。
モデルXは運転支援のために8台のカメラ、12個の超音波センサー、1台のミリ波レーダーを搭載しています。
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①リアカメラ
②フロントバンパー・リアバンパー内に12個の超音波センサー
③左右ドアピラーに各1台のカメラ
④フロントガラスに3台のカメラ
⑤左右フロントフェンダーに各1台のカメラ
⑥フロントバンパー内にミリ波レーダー1台
これらを制御し運転支援を行うソフトがオプション(616,000円)となっており、このソフトはあとから購入してインストールすることができます。(あとから装着する場合は740,000円)
このオプションによって実現する運転支援走行は、感動ものです!
他のどのクルマよりも自動運転に近い動きを実現しています。
法的には手放し運転は違法とのことですが、白線や防音壁などがきちんと認識できて前走車がある場合には、手放しで運転できるほど制御がすばらしい。またウィンカーを出せば自動で車線変更を行い、移動する車線にクルマがある場合には、きちんとクルマをよけて車線変更を行います。
また、縦列駐車や通常の車庫入れもタッチパネルのボタン操作1つで簡単行えます。
センサーの数も多くコストもかかっていますが、それを利用し運転支援するソフトの技術も卓越しているのでしょう。
いままでのプリクラッシュブレーキやアダプティブクルーズコントロール、ブラインドスポットモニターといった個々の技術の積み重ねではなく、全ての安全技術の融合といったほうがよいのでしょうか。
まるでクルマが生きているような不思議な感覚を味わえます。


●ラゲッジスペース
バックドアは電動開閉式で、リモコンでも操作できます。
容量は3列目の後ろで351リッター、その他の場合は記載がないので不明ですが、写真の5人乗り仕様では結構広いラゲッジスペースがあります。
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開口高さに床の高さも合わせていますので、シートの後ろの床下に深さ10cm程度の結構な収納スペースがあります。
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開口部近くの床下には、少し見ずらいですがかなり深い収納スペースがあります。
電気自動車では当然のことながらマフラーがないので、その分このような大きな収納スペースをつくることができます。
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AWDにもかかわらずフロントにもラゲッジスペースがあり187リッターの容量を確保しています。
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●販売方法
まずインターネットで試乗を申込み、試乗を行います。試乗後、後日メールにて見積が送られてきます。この見積りは購入しなければならないわけではありません。購入を希望しない場合はそのままほっておけばよいですし、購入したければメールを返信するだけで契約になります。
下取り車がある場合もインターネットから申込を行い査定をしてもらうのですが、他の買い取り業者と比較してもらって構わないとのことです。
試乗時お店の方はクルマの魅力について徹底的に説明してくれます。かといって購入を強引にすすめてくるようなこともありません。何よりもお店の人が楽しそうに働いてることが印象的した。
今までのディーラーでは試乗に行くと、商品であるクルマの説明をろくにせずに強引に見積作成や査定、購入をすすめられて辟易することがあります。ノルマがあるからこういう売り方になるのでしょうが、テスラのようにまず商品の魅力についてきちんと説明してから「いかがですか?」とすすめるのがすじではないでしょうか。これこそ私が求める販売方法だと思いました。



いままで私の中では、現在のようなパワーユニットが多彩な時代には、趣味性は少し置いて、経済性や使い勝手を考えればPHEVがよいのではないかと思っていました。近所の買い物では電気自動車として使い、こまめに充電してガソリン代を節約し、遠出するときにはガソリンを給油してハイブリッドとして走れるのが良いのではないかと。しかし維持費を考えると、エンジンやトランスミッションを搭載している限りはオイルやバッテリーや冷却水の交換をしなければなりませんし、場合によっては部品の整備も必要になってきます。ところが電気自動車はそういtったものが必要なく、ブレーキパッドですらエネルギー回生システムの減速効果であまり減るということがありません。しいて言えばワイパーゴムとかタイヤの交換くらいでしょうか。そしてテスラのように大容量バッテリーを搭載していれば長距離にも不安はありません。税金の面でも優遇されており、購入時の諸経費もだいぶ想像するよりも安いです。ネックは大容量バッテリー搭載によって車重が2tを超えるため重量税がかかってきますが、それも通常のガソリン車よりも優遇されています。
上記のようなことを総合して、もし最先端のクルマに乗りたいとお考えの方がいらっしゃったら、ハイブリッドカーやPHEVではなく迷わずテスラの電気自動車をオススメしたいと思うほど、そのくらい気に入りました。
それにしてもまったくのゼロからスタートした自動車会社がよくここまでのクルマが作れますよね。
エンジニアリング会社に頼っているとはいえ、ほんとにすごいと思います。テスラだけでなく、もしかしたらこのような新興メーカーが今後現れるかもしれないということですよね。既存のメーカーにはほんとに脅威だと思います。

さて私のブログでテスラの魅力がうまく伝わっていたらよいのですが、いかがでしたでしょうか。
お断りしておきますが、私は決してテスラのまわし者ではありません。
純粋にクルマ好きとして、テスラが気に入ったのです。
買う買わないは別にして、ぜひ試乗体験していただきたいです。衝撃を受けること請け合いです!
Posted at 2018/07/01 08:48:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ

プロフィール

「ついにトヨタが勝ちましたね!中嶋選手も雪辱を果たせましたね!」
何シテル?   06/17 22:25
VWのダウンサイジング直噴過給エンジンTSIとツインクラッチミッションDSGの技術に興味を持ち、2008年2月にVWゴルフトゥーランに試乗してその走り...
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