こんばんは。
11月はイベントづくしでしたね。
お台場旧車天国へも初めて行ってきました。
今回ロータリー誕生50周年ということで、「マツダロータリー天国」と題して歴代のロータリー車が集まっていました。
私はトヨタ、日産、ホンダでクルマ人間として育ったくちなので、マツダ車の歴史にはうとく、今回も勉強しながらご紹介させていただく次第です。
ローターリーといえばまずは「コスモスポーツ」。この時代のどのクルマよりも先進的なデザインで、今見てもかっこイイですよね。1964年の東京モーターショーでお披露目され、1967年5月30日販売開始。
エンジンは10A型で、491cc×2ローター。スペックは110ps/7000rpm、13.3kgm/3500rpm。ミッションは4速でありながら最高速は185km/h、0-400m加速は16.3秒。
1968年7月から発売された後期モデルではエンジンは10B型となり、ポートタイミングの変更にともなう吸入効率向上により128PS/7000rpm、14.2kgm/5000rpmにパワーアップ。ミッションが5速に変更となったこともあり、最高速は200km/h、0-400m加速は15.8秒に向上。

リアのテールランプも他社にはない独創的な造形で一目でコスモスポーツとわかるところがいいですね。
2番目のロータリー車は「ファミリアロータリークーペ」。
1967年11月にファミリアが2代目にフルモデルチェンジし、その追加モデルとして1968年7月に登場。
エンジンは10A型で、100PS/7000rpm、13.5kgm/3500rpm。ミッションは4速で、車重が805kgと軽量であったため、最高速は180km/h、0-400m加速は16.4秒でした。
1969年7月にはセダンにもロータリーを搭載。「ファミリアロータリーSS」の呼称となります。

テールランプはクーペと同じ、丸4灯ですね。
3番目のロータリー車はルーチェ。
1966年8月20日ファミリアの上級車種として、初代「ルーチェ1500」が発売されます。
デザインは先日日本自動車殿堂入りを果たした宮川秀之氏経由で、当時ベルトーネに在籍していたジョルジェット・ジウジアーロに委託されたものでした。
1967年の東京モーターショーにルーチェにロータリー搭載のプロトタイプカーが「RX87」として出品されました。
1969年10月2ドアクーペボディにロータリーエンジンを搭載した「ルーチェロータリークーペ」が登場。
エンジンは655cc×2の新開発。スペックは126PS、最高速は190km/h。
1970年5月初代カペラが登場。マツダのロータリー車として初めて12Aロータリーが搭載されます。
573cc×2ローター。スペックは120ps/6500rpm、16.0kgm/3500rpm。
最高速は190km/h、0-400m加速は15.7秒とかなりの速さです。
1971年10月にはロータリー初のオートマチック車(REマチック)が設定されます。
前期型の中に丸目4灯と角目2灯がありますが、順番が不明です。
下の写真は丸目4灯のクーペ。

こちらは角目2灯のクーペ。
初代カペラに続き、5番目のロータリー車はロータリー専用車として1971年9月に発売された「サバンナ」。
当初は10A型ロータリーエンジンに4MTの組み合わせでしたが、1972年9月には12Aロータリーに5MTの日本GP優勝車の市販バージョン「サバンナGT」が登場。
下の写真は前期型スポーツクーペGSⅡ。

こちらは後期型のなんと「スポーツワゴン」。サバンナにワゴンがあるなんて知りませんでした。
もちろん見るのは初めてです。グリルが前期型と異なっています。
1973年6月、後期型として昭和50年度排出ガス規制対策として12Aロータリーエンジンにサーマルリアクターを装備した「AP」が登場。AP=Anti Pollution(公害対策)の略。サーマルリアクターとは「ロータリーエンジンの最高燃焼温度が低い事を利用し、NOxの発生を抑える一方、平均燃焼温度が高い事を利用し、HC、COを、エンジン外で再燃焼させる仕組み」だそうですが、モノを見ないとよくわからないですよね。1974年11月には10A型がカタログ落ちし、GTも含めてすべてAP仕様となります。1975年11月には昭和51年度排出ガス規制仕様にマイナーチェンジします。

REAPのバッジがあるので12Aロータリーですね。
1973年12月、2代目ルーチェに13Bロータリーを初めて搭載した「ルーチェGT」が登場。
1975年には初代コスモが登場。
この年代になると私の記憶にも残っています。
13B(654cc×2)135PSと12A125PSの2種類のロータリーが搭載されていました。(レシプロもあり)
下の写真の丸目4灯は前期型。リアにRE-130のエンブレムが付いているので13Bロータリーでしょうか。

下の写真の角目2灯は後期型。テールランプの形が前期型と全く違います。
こちらにもリアにRE-130のエンブレムが付いています。
1975年4月、最上級車「ロードペーサー」登場。
これはかなり貴重です。本でした見たことがなく、現物を初めて見ました。
当時オーストラリアのGMホールデン社と提携し、ボディをホールデン社から調達し、13Bロータリーを搭載したモデル。スペックは135PS/6000rpm、19.0kgm/4000rpm。ミッションは3AT。
371万円(5人乗り)の値段を見てビックリ!当時として相当高価だったでしょう。売れなかったのもわかる気がします。

スピードメーターが横長タイプでなんともGMっぽいアメリカンなインパネ。コラムシフトですね。

シートは分厚くて座り心地がよさそうです。
1977年10月、2代目ルーチェに追加モデルとして縦2灯の「ルーチェレガート」として登場。1978年7月にレガートのサブネームが外れ、これが3代目のルーチェとなりました。こちらもコスモと同様13Bと12Aのロータリーが搭載されました。

オーナーさんが写真を撮らせてくれました。当時としては高級車だったとは思いますが、今見るとシンプルで飽きが来なさそうないいデザインです。

シートも座り心地がよさそうです。
1978年3月、サバンナ(輸出名RX-3)の後を継ぐスポーツモデルとして、初代RX-7が登場。
12Aロータリーで130ps/7000rpm、16.5kgm/4000rpm。ミッションは5MTと3AT。
リトラクタブルライトを採用し、空気抵抗係数Cd=0.36とでした。
エンジンの搭載はフロントミッドシップとなり、重量配分は50.7:49.3と良好でした。
初代のセブンといえば、このグリーンのカラーが印象的ですよね。
最後は番外編。
モデル名等は全くわかりませんが、輸出仕様のトラックで、ロータリーを搭載しています。
自己満足で長々とマツダロータリー車をご紹介させていただきました。
最後までお付き合いいただいた方、ありがとうございました。
お台場旧車天国では、マツダロータリー車以外にもなつかしいクルマがたくさん来ていて楽しいイベントでした。気が向いたらまた別のクルマもご紹介したいと思います。