S60が我が家にやってきたのは2011年の3月なので、もうすぐ2年ということになります。メンテナンス関連の近況やメディアのレビューでは見ることが少ない長期間乗ってみてのインプレッション、特に最近感じていることなどを今回はつらつらと書いてみたいと思います。少し長くなりますが、よろしければお付き合い願えればと思います。
◎メンテナンス関連
2月上旬にディーラーで2年目の定期点検を済ませました(今回もサービスパスポートで無償対応)。サービス対象外の部品交換等もなく、特に追加の費用は発生しませんでした。今回、車載コンピュータープログラムが更新されました。サービスの方は気がつく程の変化はないです、と仰ってましたが、シートベルト未装着時の警告音が今までより早く鳴るようになりました(少々煩わしいですが、まあ許容範囲)。また、後輪のブレーキパッドがあと半年はもたないでしょうと言われましたので、これは夏ごろに交換になりそうです。
なお今回は交換をお願いしなかったのですが、ワイパーのビビリ音が最近大きくなってきました。おそらくブレードの損耗とガラス面の汚れの両方が原因だと思います。パッドの交換時にまとめてディーラーにお願いするのか、自前でできるなら交換しようかと迷いますが、最近のクルマ、特に輸入車は純正以外の交換用ブレードの入手が困難なことがしばしばで、現S60についてもネットがざっと調べましたが上手く見つけることができませんでした。どなたか良い情報ご教授いただけるようしたら、是非お願いします。
また先日ガソリンスタンドで、天井部分のコーティングがもう残っていないと指摘されました(なので再コーティングをと勧められましたが、これは断り)。新車購入時にディーラーにお願いして、費用は10万円くらいしてたと思いますが、寿命はこの程度なんですかね。確かに汚れにくい、水洗いのみで綺麗になる等、便利な点も多いのですが、費用対効果の点から少し考えてしまいます(購入時は気が大きくなっているので「いっとけー」という気分でしたがww)。
一方、タイヤは2年、約 20,000km 時点でもう少し持ちそうですが、あと1年は厳しい感じです(これも年央に要対応かもしれません)。前回ブログで触れた際には、後輪の方が減りが早いようだと書きましたが、現時点では前後ほぼ均等に減っています。なので4輪一度に換えるとそれなりの出費になりそうです(泣)。なお、前車のシトロエンC5は、タイヤの減りの早さ(特に前輪)が大きな泣き所で柔らか目のタイヤを履くと2年は全然持たなかったのですが、それと比べるとタイヤ交換に関しては経済性はやや改善されたと言えます。
◎トラブル関連
一度、ドアロックがキー操作により解除されなくなるトラブルがありました。この種のトラブルは前車でも無かったので、かなり焦ってディーラーの方にすぐ見てもらったのですが、コンピューターを再起動したら異常は解消し、以降再発していません。トラブルらしいトラブルはこれだけで、あとは快適に使っています。2年間乗ってみて、シトロエンC5(旧世代)に比べるとやはり機械的信頼性には差があるな、との印象を持ちました。C5は新車時を頂点として、放射性物質の崩壊ではないですが、時間経過とともに徐々に壊れて(分解)していくように感じられ、定期、非定期の点検・修理でなんとか崩壊を食い止めている、そんな印象、というか実際(笑)であるのに対して、ボルボは新車時の状態をほぼそのまま保っている、少なくとも2年間で感じられる劣化が殆どないという印象です。信頼性の面からは、日本車レベルとはいかないでしょうが、少なくともドイツ車なみとは言えるのではないでしょうか。
◎長期使用インプレッション
先に書きましたが2年間、2万キロ走行になります。今回ブログを書くに当たって新たに写真を撮りましたが、やっぱりスタイリングには惚れ込んでいますし、特に後ろ半分の流れるようなカーブは格好良いなあと思います。燃費は7.0~7.3km/Lで、ほぼ街乗りですので仕方がないかとは思うものの、やや不満の残る数値です(特にみんカラで他のS60ユーザーの実績を見ると)。動力性能、直4 1.6Lターボ+DCTは、やはり大排気量車NA+AT、あるいは低過給エンジン+ATに比べると、よく言えば活発、悪いく言えば"がさつ"な感触で、スムーズさと力感を両立させたT6、直6 3Lターボ+6ATモデルが最近、魅力的に感じています(購入時にちょっと迷った経緯もあるので特に)。
操縦性能は購入時の印象変わらずで、とても良いと思っています。乗り心地ですが、動き出しがやや固く、大きな入力には柔らかく大きく応答する2相性的な乗り味は、高速道路では良いのですが街乗り中心ではやや硬さが先に立ち、気になる時があります。T6は更に硬いのですが入力の大きさに依存した変化は感じず、直線的な応答性であったよう記憶しており、最近はむしろこちらのサス設定が好ましいではと感じています(どちらかと言えば、ですが)。ただ乗り心地の面に限れば、シトロエンのハイドラクティブサスペンションがやはり優れていると実感され、路面からのさまざまな強度の入力を、程度によってソフト(小)からハード(大)までシームレスに懐深く受け止める実に快適な乗り心地でした。乗るたびに癒されるという体験は、やはりシトロエンC5の方が濃厚で、S60の乗り心地はその点では”普通のクルマ”の範疇にあると思います(当たり前ですが)。
ということでS60は、総じて良いクルマであるとの印象は2年経っても変わっていません。総合性能としては、日本車やドイツ車に近いレベルにあるのではないかと思います。特長を挙げるとするならば、これはボルボ車全体に言えることだと思いますが、”ストレスを感じないクルマ”であると言えます。ただ、このボルボ車の長所がより色濃く備わっているのは、おそらくT4ではなくT6であり、経済的(購入費用、燃費、維持費)に許されるのであれば、私ならT6がS60のベストの選択ではないかと思います。
最後に、上でボルボ車はストレスを感じないと書きましたが、その特徴はシトロエンを代表とするフランス車のように癒しを感じさせるものではなく、またイタリア車のように刺激的でもありません。やや辛口になりますが、「乗って疲れないが、やや退屈なクルマ」というのが、S60を、ではなくボルボ車を一言で評するのに相応しいのではないかと思うのです。
如何お感じになられておられますでしょうか、ユーザーの皆様。
了
Posted at 2013/02/16 10:37:08 | |
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