
先日来、主に自動車雑誌に載せられているクルマの評価記事を分類・整理して、10回に渡って方法論として論考してみましたが、今回はその番外編として、web site にアップされている、クルマの試乗記などの評価記事を対象に若干の考察をしてみたいと思います。
まず、考察の対象とするのは、いわゆる「みんカラ」のような個人の愛車ログ、あるいは、それらを集約したような site ではなく、「Carview」のようなビジネスサイトとします。それほど厳密に確認していませんが、Googleで検索すると site の数は国内では数十のオーダーで存在するのではないかと思います。代表例としては、勿論「Carview」の他に、「WebCG」、「All About」、「CORISM]、「CarNifty」、「OPENER」、「VividCar」などなど、あと「価格com」もありますね。
自動車雑誌の評価記事を分類した手法に準じて、コンテンツを分析すると、下記のように、紙媒体に比較してweb site では、”ない”、あるいは”ごくまれにしか取り上げられない”項目がいくつかあるものの、主要なコンテンツ群は共通していることが分かります。
1)クルマ評価記事
2)クルマの客観的な性能評価とまではいえない試乗記事、例えば旅行記など、いわゆる企画ものの記事
3)クルマの形式や諸元をカタログ的に、あるいは上記1)に似せたスタイルで詳しく解説を交えて紹介するもの。また、いわゆる新車のスクープ記事
4)自動車の技術に関する
詳細な解説記事
5)
自動車会社の概要や歴史、経営方針、今後の自動車作りの展望などの取材記事や解説記事、モーターショーの取材記事
クルマ行政に関する規制動向の記事など
6)主に自動車評論家の手になるコラム、エッセイ等
7)モータースポーツ関連記事
8)タイヤ、ナビ、およびクルマに関わるライフスタイルやファッション、アクセサリー(時計など)、更にはデジタルガジェット等に関する紹介や解説記事
9)その他、目次、次号予告、車両価格表、販売台数など
それでは1)のクルマ評価について、これも短期絶対評価、短期相対評価、長期絶対評価の分類(すみません、この辺りの評価法の説明は私の過去のブログをご参照いただければと)で、その記事を見てみると、これがほぼ全て、短期絶対評価による記事であるとの結論になります。短期相対評価は、本当に一部の web site の不定期の企画として取り上げられる程度で、長期テストなど見たこともありません。この側面は、双方向のコンテンツ交流が容易であるというネットの特長を生かして、ほぼユーザー?側に依存しているといって良いでしょう。
一方、web site のコンテンツの最大の特長は、表現様式として動画を組み込めることで、これがある種のキラーコンテンツとして、少々レベルの低い記事で構成されている site であっても、それなりに格好がついみえる理由になっていると思われます。
以上、まとめますと、web site に存在するクルマ評価記事のレベルは基本的には紙媒体のそれに比べると、現時点では残念ながら質的なレベルは低いと結論されます。これは、電子媒体の誕生してからの歴史が短いことに加えて、おそらくかけているリソース(時間、ヒト、お金)が少ないことが理由の一つと思われますが、デジタル化が着々進行している昨今、いろいろな意味でコンテンツのレベルアップが求められており、動画のような紙媒体にはない強みを生かすことで、新しい時代の”より高品質”のクルマ評価記事が電子媒体として発信されることが強く期待されていると思います。
Posted at 2011/05/28 20:45:38 | |
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