• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

yutty1325のブログ一覧

2011年05月21日 イイね!

39:クルマ評価の方法論に関する一考察:第10回 まとめと自動車雑誌のクルマ評価のあり方

39:クルマ評価の方法論に関する一考察:第10回 まとめと自動車雑誌のクルマ評価のあり方この話題も今回で10回目になりましたが、これで一応最終回になります。長々と続けてきましたが、今までの論考を簡単にまとめると以下のようになります。

・総合自動車雑誌の最も重要なコンテンツはクルマの評価記事である。
・クルマの評価法は4つに分類され、それぞれ、短期絶対評価、短期相対評価、長期絶対評価、長期相対評価である。
・各評価法には一長一短がある。
・自動車雑誌では、長期相対評価を除く、3つの評価法の一部あるいは全部が採用されている。
・長期相対評価は、インターネットのような製作者とユーザーの双方向の相互作用が可能な媒体を活用することにより、最良の評価法として、今後、実施される可能性がある。

 上記考察を勘案すると、自動車雑誌のあるべき「クルマ評価」は、全コンテンツの中で量的、質的に最も注力されており、かつ、少なくとも3つの手法をその長所・短所を把握した上で、うまく使い分けて記事を構成していることが、要件になるのではないかと思います。

 それでは実際はどうでしょうか?先にコンテンツ分析に使用した、「モーターマガジン」誌、「Auto Car」誌、そして「Car Graphic」誌について、各評価法の採用頻度、記事の数量などを比較したものが、添付の画像になります。

・クルマ評価に関する記事の量はほぼ同じだが、全体に占める記事の割合が最も高いのが「Auto Car」誌で、低いのが「CG」誌。
・3つの評価法を採用しているのが、「Auto Car」誌と「CG」誌で、「モーターマガジン」誌は長期絶対評価(長期テスト)は採用していない。
・長期テストの質が高いのは「CG」誌(読者アンケートを含めて既存雑誌の中では一番か)。
・「モーターマガジン」誌は、その代わりに短期相対評価には3誌中で最も力を入れている。一方、「CG」誌の記事は、量的には最もレベルの低い短期絶対評価に偏っている傾向あり。

 これらの結果からは、先に考察した”あるべき姿”に最も近く、バランスの取れた誌面構成なのが「Auto Car」誌。一方、「モーターマガジン」誌は(予算に余裕がないためか? その分工夫して)やや限定した誌面作りをしており、「CG」誌は、各評価法の意味付けをよく認識しているものの、総合誌として幅広い範囲をカバーすることを意図しているため、クルマ評価という観点からは、やや安易な方向に記事の内容が流れていることが伺われます。皆さん、各雑誌を読まれての感想と上記の分析結果との間に共通性がありましたでしょうか? あるいは違和感をお感じになったでしょうか?個人的には感覚と分析結果は、良く一致しているように思えました。

*上記の雑誌の評価は、特定号の内容分析に基づいたものです。厳密な解析には複数号をそれなりの期間にわたってサンプリングする必要がありますが、そこまでは手が回りませんでした。あるいは今回の結果には違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、その点はご了承いただきたく思います。

 今回は上記3誌についてのみ分析対象としましたが、例えば「Engine」誌や週刊誌の「ベストカー」誌、「ルボラン」誌などがどんな結果になるか興味が引かれるところです。時間があれば、この話題のフォローアップとして、それらの分析結果をアップさせていただくかもしれません。

 それでは、これにてクルマ評価の方法論に関する話題は終わりということにしたいと思います。拙文を読んでいただきました皆様には心より御礼申し上げます。
Posted at 2011/05/21 23:56:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ評価 | クルマ
2011年05月21日 イイね!

38:クルマ評価の方法論に関する一考察:第9回 長期相対評価法(承前)

38:クルマ評価の方法論に関する一考察:第9回 長期相対評価法(承前) 前回の長期相対評価法に関する話題の続きになります。「Car Graphic」誌の長期テストでは、しばしば評価車ユーザーに対するアンケート調査結果が紹介されます。例えば燃費実績だったり、トラブル報告であったり。これらユーザーはいわば、自家用車を対象に長期絶対評価中の方々でもある訳で、彼らのレポートをまとめて総合的に評価を行うことは、その車種についての個々の評価のばらつきを平坦化し、普遍化する操作であると言えます。複数の車種のそうした評価を比較することにより、先に述べた同一搭乗者で利用条件を統一するという前提条件を完全ではないですがあるレベルまで克服して、いわば「長期相対評価」が可能になると考えられます。

 では、そのようなことが実際に可能なのでしょうか?自動車雑誌では今のところ見あたりません。しかし、インターネットでは実現されています。そう、「Carview」の”ユーザーレビュー”がまさにそのような評価が可能なデータを提供してくれているのです。当該サイトの閲覧者が、レポートを適切に評価、利用することにより、かなり高度なクルマ評価が可能になると理屈的には言えます。

 ただし問題がない訳ではありません。最大かつ深刻な懸念は、各々のユーザーレポートの品質に大きなばらつきがあり、これが最終的な比較評価の確度にネガティブな影響を及ぼし得るということです。これはデータを適切に取捨選択することによりある程度克服することができると考えられますが、これとは別の方策として、ユーザーレポートの評価指標や方法を整備することでデータベースの品質を向上させることが考えられます。

 前回、自動車雑誌では「長期相対評価」の実施は困難であると書きましたが、今後検討してみる価値があることとして、インターネット媒体の活用と連携を図り、「Carview」のユーザーレポートのようなデータベースを、オーナーの協力のもとに、より高品質なかたちで構築し、適宜趣旨に沿ったクルマを複数台選んで比較し、統合評価した結果を、雑誌記事として掲載するというアイディアがあります。電子書籍化の流れが加速する昨今、各自動車雑誌の制作者の皆様におかれましては、是非、私からの提案である本可能性につき、ご一考頂ければと思います(なんて、冗談ですが...笑)。

 さて、今まで複数回に渡って、主に自動車雑誌上で行われている「クルマの評価」というものを4つの評価法に分類・整理して、順番に論じてきました。本話題につきあっていただいた皆様(そんな物好きな方が何人いらっしゃるかは分からないのですが)、少しは面白かったでしょうか?今回で考察は一応終わりとし、次回は、実際に複数の自動車雑誌の試乗記事を比較分析し、これら4つ(長期相対評価は現状採用されていないので、実質3つ)の評価法がどのような比率で採用されているかを検証してみたいと考えています。
Posted at 2011/05/21 16:13:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ評価 | 日記
2011年05月21日 イイね!

37:クルマ評価の方法論に関する一考察:第8回 長期相対評価法

数ヶ月~数年に渡って複数台を同時期に評価してクルマの相対的な位置づけを明確化することによってクルマの評価を行う手法。原則、同一操縦者で利用形態も統一されることが望ましい。理論的には最も網羅的にまた詳細にクルマの性能を評価できる最高の手法といえます。

 しかしながら、現実的には、この評価方法を厳密に実行するとなると、広い意味で費用がかかりすぎるという点で、これまで説明してきた3つの評価法に比べて、実施困難であると言わざるを得ません。過去に自動車評論家の徳大寺有恒氏が著作の「間違いだらけのクルマ選び」中で、同時期に複数台のクルマを個人所有して並行して使用されていることを書かれていましたので、このような状況が「長期相対評価」に比較的近いとは言えますが、それとても、タイプの異なるいろいろなタイプのクルマであることがせいぜいで、例えば、Cクラス、3シリーズ、A4といった同クラス、同価格帯のクルマを横並びに長期間使用して、ファミリーカーとしての性能を総合評価するということは、おそらく試みられたことないでしょう。少なくとも私の経験からは、そのような記事はいまだかつて読んだことはありません。

 ではこのような評価は今後も実現不可能であると断言できるのでしょうか? 答えはNoで、ある点を妥協すればそれに近いものは既に実施されているのです。

 続く
Posted at 2011/05/21 14:39:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ評価 | クルマ
2011年05月21日 イイね!

35:クルマ評価の方法論に関する一考察:第7回 長期絶対評価法

35:クルマ評価の方法論に関する一考察:第7回 長期絶対評価法 数ヶ月~数年に渡って一台のクルマの評価を行う手法。次項で説明しますが当該評価法を複数車を対象に横並びに評価することは非常に難しく、基本的には1台を”絶対評価”することになります。雑誌ではロードテスト、長期テストなどと称される記事がこの評価法に該当します。また上手く書かれたユーザーレポートは、この評価法の典型といえます。

 長期絶対評価法は、短期評価に比較してどうしても手間と時間、すなわち費用がかかる手法のため、雑誌によっては採用されないか、採用されても小規模になりがちです。本評価法のメリットとして、まず、運転者がその車に“慣れる”ことにより、操作方法や、運転技術、知識の不足、個人差といったものが平坦化され、より精度の高い評価が可能になる点が挙げられます。次に、長期間にわたり様々な状況下でテストされるため、そのクルマの性能が十分に評価されることが挙げられます。

 一方、長期絶対評価のデメリットとしては、“絶対評価”のため相対化・普遍化のレベルが低くなることです。そういった点で、当該評価法は、前述の短期相対評価と補完的な位置づけにあるといえます。さらに二つの評価法を組み合わせて採用しているかどうかで、その雑誌のクルマ評価に対する姿勢を垣間見ることができます。

 いくつかの雑誌では、ライターの自家用車をそのまま長期テスト車と位置づけて評価記事を掲載していますが、どうしても評価の客観性の面では限界があります。テスト車両を雑誌社が購入し、複数の評価者を置くことで、個人間の偏りをある程度克服できると考えられますが、非常に費用がかかるので、実際にここまで徹底した評価を試みているのは、「Car Graphic」誌の一部長期テストだけではないかと思います。

 次回は、最後の長期相対評価について説明します。
Posted at 2011/05/21 11:11:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ評価 | クルマ
2011年05月21日 イイね!

34:クルマ評価の方法論に関する一考察:第6回 短期相対評価法

34:クルマ評価の方法論に関する一考察:第6回 短期相対評価法 短期絶対評価法と同様に数時間~数日の試乗期間での評価ではありますが、原則、同一走行条件で複数台を評価してクルマの相対的な位置づけを明確化することによってクルマの評価を行う手法。くりかえしになりますが、操縦者、走行路、天候などの諸条件を統一して、かつ基本同時に行うことが前提であり、加えて、いかなる観点・指標で評価するか、またどのようなクルマを選んで相対評価を行うかが非常に重要であり、記事の質を決定することになります。

 素人レベルのクルマ評価と明確に差別化できること、輸入車の合同試乗会などの機会を利用すると比較的費用を抑えられることから、自動車雑誌では最もその企画に力を入れている評価法であり、その出来映えについて雑誌やウェブサイトの力量を問われるともいえます。きちんとした意図なく、クルマを取り上げて比較評価しても、得られる情報の質は低く、そのような記事は際物的な「企画」となり、記事の価値としては一段低いものと言わざるを得ません。

 なお、合同試乗会で“一気乗り”などと称している企画記事は、読み物としては派手ですが、上記のような「クルマ評価」としての指標や評価軸の吟味が全くなされていないので、ただ単に、短期絶対評価の記事をまとめただけの低レベルのものですので、この点でも注意が必要です。

 一方、当該評価法に属するものとして、複数車の同時、同条件での評価ではないものの評価基準を精密化、具体化し、多数の評価車について詳細なデータを取得してデータベース化することにより、相対化、普遍化する評価手法もここに分類されます。この種の評価法は、本国「Auto Car」誌などの海外の自動車雑誌で良く行われている手法で、「Driver」誌のDs総研の記事がそれに近いように思われますが、データベース化に当たっての技術、費用の両面での難易度の高さから、国内雑誌で採用されることは、”残念ですが”、まずありません。
Posted at 2011/05/21 09:54:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ評価 | クルマ

プロフィール

「久しぶりの投稿です。」
何シテル?   03/21 11:29
yutty1325です。シトロエンC5からの乗り換えで、ボルボS60に乗っています。下手の車好きです。ブログにはクルマを中心とした話題を取り上げていきます。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

デジタル一眼を引っ張り出してきました 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2013/10/10 23:27:42

愛車一覧

ボルボ S60 ボルボ S60
2011年3月にシトロエンC5(2001)より乗り換えました。10年のクルマの進歩を感じ ...
日産 スカイライン 日産 スカイライン
2台目の所有車。国産車はこれが最初です。96年~01年にかけて乗ってました。軽快な身のこ ...
フォルクスワーゲン ジェッタ フォルクスワーゲン ジェッタ
初めての自家用車。米国赴任時代に中古車として入手して、94年~96年にかけて2年間普段使 ...
シトロエン C5 シトロエン C5
2001年~2011年まで所有。子持ちの自家用車としては使い勝手が良く、ハイドラクティブ ...

過去のブログ

2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation