275回でレンジローバーのFMCを取り上げたついでに余談としてもう一回ブログを続けます。かの偉大なる初代レンジローバーに思いを馳せ、そのスペックを眺めていてふと気が付きました。Wikipediaなどから引用すると以下のような数値になるようです。
全長4470mm 全幅1780mm 全高1780mm ホイールベース2540mm 車重1723kg
エンジン:4.2L V型8気筒 200馬力 駆動方式4WD
サスペンション:コイルスプリングによるリジッドアクスル式
今のモデルに比べると随分と小さく軽いなあという印象です。大きなキャビン、広い視界、広くて使いやすい荷室、4WDとストロークの大きな足回りのもたらす乗り心地と悪路走破性の両立と、他車に比べてのレンジローバーの特長は、一貫して変わっていない印象なのに、です。レンジローバーを使う人間のサイズや、使い方に大きな変化がないとするならば、やはり世のクルマ全体が代替わりする度にサイズを拡大していく中で、相対的な位置づけを変えないために自らもサイズアップを繰り返してきたから、なのでしょうか?
では、次に同じランドローバーの別のあるクルマのスペックを書き出します。
全長4515mm 全幅1910mm 全高1768mm ホイールベース2660mm 車重1920kg
エンジン:2L 直列4気筒ターボ 230馬力 駆動方式4WD
サスペンション:コイルスプリングによるストラット/トーションバー
そう、ランドローバーのボトムレンジを担う、フリーランダー2のデータです。びっくりしますね、全高が僅かに低いだけで、初代レンジローバーよりも大きく、重いクルマなのです。衝突安全性能の確保のためのスペースや車体構造の分を差し引くと、ほぼ類似のサイズ感を持つクルマではないかと考えられます。また価格的にも庶民にも手の届く範囲であり、道具として使い倒すことができる値段であることも重要です。
前回ブログにも書きましたが、初代レンジローバーは「道具としてのクルマ」に新たな境地を切り開いた画期的なクルマでした。あらゆる意味でその精神が受け継がれているのは、あるいは正当な後継者として初代レンジローバーと同じような使い方ができるのは、今のレンジローバーではなく、むしろフリーランダーなのではないのか、というのが今回のブログの結論です。
実際、フリーランダー2は、ランドローバー社のラインナップのなかでも個人的には最も好きなクルマですし、今でも強烈に欲しいです。
了
Posted at 2013/02/11 23:31:38 | |
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