
ちょうど1年前に、Amazon の国内電子書籍市場への参入のニュースを大いなる期待を込めて185回目のブログに取り上げたことを思い出しました(
ここ)。当時のニュースでは2012年の4月にも販売開始とのことでしたが、著作権等の交渉に時間を要して結局はその年の12月までスタートがズレこむことになったのは皆さんご承知のとおりです。
電子書籍リーダーとしては Kindle Paper White が、そして少し遅れてKindle Fire HDが発売された訳ですが、もともと E-ink の端末に期待していたのでPaper Whiteを早速買い求めて使い始めました(Amazon で予約したが1ヶ月待ちで、そうこうしているうちに立ち寄った上新電機で普通に買えた、という笑えない話もありましたが)。
もっぱら通勤の電車内での読書に使用していますが、文庫本の代わりに活字を読むということであれば、E-inkは期待通り読みやすく、さらに大部の本や複数の本も軽く持ちやすい端末ひとつに収まるので、ポンとPaper Whiteをカバンに入れるだけかさばらないなど、道具としてまずは合格点が付けられると思います。また3G回線付き端末としたので思い立ったら何時でもどこでも購入、ダウンロード、読書開始となるのは、従来にはない、ある意味、画期的な読書体験で知らず知らずのうちに読書量がかなり増えました。
一方、ちょっと気になる点は、紙の本のようにページを自由に行き来できないことでしょうか。これは結構ストレスが溜まります。ソフトウエア的に改善をお願いしたいところです。後はバックライトを常時使用していると数日でバッテリーがなくなってしまうこと。なので最近は余程のことがないとバックライトはオフにしています(この場合、忘れてしまうほどバッテリーが持ちます)。あと技術的には弱点とは言えないですがE-inkの性質上、写真、イラスト等の描写には限界があることでしょうか。まあ総じて長所が多く、短所は少ないといって良いですし、紙の本を代替するだけのポテンシャルはあるというのが、使ってみての結論(感想)です。
さて、少し話を変えますが、前回ブログで電子書籍の普及の障壁になっているのは以下の3点ではないかと指摘しました。
①値段が高い(まずは書籍そのもの、そして端末代も)
②品揃えが少ない(紙>>電子)
③多くの出版社が独自の規格、システムで販売しているので煩雑で利用しにくい。
AmazonのKindle Storeは、①と③については結構頑張っているのではないでしょうか?Amazonの利便性の高い買い物システムに乗っかっていることは大きな強みですし、割引セールも頻繁にあり、狙って買えば結構割安感も得られます。ただし、競合と比べても健闘はしているものの、書籍数はまだまだと言わざるを得ません。当初5万冊からスタートしたと記憶していますが、どんどん数は増えていると思うので今後に期待です。
ということで、個人的には10年来待ちに待った国内電子書籍市場の本格化ですが、まずは今後の期待込みで満足できるものになりつつあると感じています。ただ、みんカラの話題として一点、クルマ雑誌などのメディアは、写真などの多さや重要度を考えみるとやはりPaper Whiteには向いているとは言い難く、となるとKindle Fire HDの2台持ち、あるいは最近これも日本の電子書籍市場に参入するとアナウンスされたApple iPadに行くか悩ましいところです。
了
(口絵の写真は、Amazonのジェフ・ペゾスCEOです。念のため)
Posted at 2013/02/13 00:50:14 | |
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