2011年08月18日
学術論文を公表する場合、導入部として研究の着手に至るまでの経緯、特に先行する研究事例につき、引例を挙げて言及するのが通例です。先日、ブログに書かせていただいた、「クルマはだんだん大きくなっている?」は、勿論、学術論文でも何でもないので、そのようなルールを取り上げて、敢えてどうこうという訳ではないのですが、なぜこのようなことを思いついたのかについて、一言だけ補足しておきたいと思い、今回のブログの話題としました。
今回の着想については、(勿論)完全オリジナルではなく、以前のブログにも紹介した、米国の著名な古生物学者である、スティーブン・J・グールドの、著書「ニワトリの歯」の中の、「ハーシーのチョコレートバーにおける系統的体小化」というエッセイに啓発されたからです。彼は、工業製品に良く見られる特徴として、時間と共にサイズが小さくなっていくというトレンドを取り上げて、実際のサイズの推移をグラフ化するとともに生物進化との相違について論じていました。
確かに食料品もそうですが、現在の目でみても、PC、携帯電話やテレビなども、プロトタイプから技術的な進歩とともに、そのサイズは縮小の経過をたどることが多いように思われます。しかしながら、代表的な工業製品である自動車は、(その当時は漠然とではありましたが)そうではなく徐々に大きくなっていっているような感触があり、不思議に思うと共に、いつかデータを収集してその実態と理由について考察できないものかと考えていた次第です。
研究手法を真似ても研究対象を変える、あるいは新たな研究手法を用いて同じ対象を研究することは、科学的に意味のあることで一向に構わないことなので(同じ手法で同じことを研究するのは、勿論二番煎じで無意味です)。そこで、グールドの研究手法を参考に、データを収集し分析を試みたのが、今回の経緯になります。
さて、もう一つ言及したい事は、紹介の方法についてです。このネタは、そもそも「みんカラ」でブログを始めた動機の一つでもあり、その後、ブログを続けつつ、並行して準備やストーリを考えてきました。なので、本来、収集分析したデータをもう少しきちっと紹介したいと思っていたのですが、本格的に分析しだすと結構手間隙を要する事、それと、まあ、本業でもない、単なる一考察をブログで紹介するという状況を考えると、まずは骨子だけでも紹介することで事足りるのではないかと判断し、あのようなかたちでアップさせていただいという次第です。
ということですので、内容については詰め切れていないところも多々あり、サポートデータも貧弱ですので、見苦しいところもあろうかと思いますが、そこは何卒ご容赦いただくとともに、ご意見等ございましたら是非、お聞かせいただきたいと思っています。よろしくお願いします。
今回の話題をアップする事で、当初考えていた大きな目的はまがりなりにも達成できたのですが(^^♪、
これからどんなことを取り上げてブログを続けていきますかね。
Posted at 2011/08/18 10:11:21 | |
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