2013年03月02日
前回のブログにて、過去の JCOTY 受賞車を再吟味して、歴史に残る革新的なクルマ、いわゆる Innovatative Car Of The History、ICOTH を選んでみようという試みを始めました。今回は”その2”として、具体的な評価方法について考えてみたいと思います。
革新の定義が「破壊的創造」であるとするならば、クルマ本体の新しさだけではなく、既存の価値観の破壊、換言するならば既存のクルマに代わってどれだけ消費者に受け入れられたかも重要な考慮点になります。したがってクルマの新規性、すなわち①コンセプト、②技術、③機能、④デザイン(パッケージを含む)のそれぞれに新しさはあるかを評価するとともに、多くの人にそのクルマの持つ新しさを体験させることができたか、どのくらい売れたかを、⑤普及度として評価する必要があると考えました。
加えてそのクルマの登場が、以降のクルマの開発にどのくらい大きなインパクトを与えたかも革新性を計る上で外せない評価軸になります。今回はこれを、⑥自社のクルマ開発へのインパクト(垂直方向)と、⑥他社の開発に対するインパクト(水平方向)の、2つの項目に分けて評価することとしました。
以上、評価方法としては、①コンセプト、②技術、③機能、④デザインの、それぞれに新規性ありと判定された場合は1点を与えることとし計4点、さらに⑤については、ヒットしたクルマに1点、大ヒットした判定される場合は2点とし、⑥は次世代までコンセプトが維持されて1点、2世代以上、あるいは他車種まで波及効果があった場合で2点と重み付けを行いました。最後に⑦では、他社による追随があった場合に1点、さらにそのクルマの登場を端緒にして新たなカテゴリー(ジャンル)が発生した場合は、より大きな波及効果があったとして2点を与えることとにしました。総合評価は、新規性で最大4点、普及度で最大2点、波及効果は合わせて最大4点で、計10点が最高点になるというわけです。
次に評価の対象となる各車の情報ソースは、写真も含めて基本、wikipedia(日本語版と一部英語版)によるものとします。これは勿論、あれこれ調査するのが難しいという理由が大きいですが、それ以外にも、得られる情報の質と量のレベルを揃えるという、より積極的な意味があります(これはJCOTY受賞車を対象とすることと、ある意味同じアプローチ面での工夫です)。更にwikipediaが広く一般に公開されている情報であることも重要なポイントです。
ということで、1回分遅くなりましたが、次回に1980年から1989年のJCOTY受賞車10台についての評価結果を報告したいと思います。引き続きお付き合い頂けますと幸いです。
了
Posted at 2013/03/02 18:24:43 | |
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