今回は、5年乗ってみての感想などを書いてみたいと思います。購入1ヶ月後にみんカラのレビュー欄に以下のよう書きました。
<満足する点>
・格好の良いエクステリアデザイン。
・パワフルかつトルクフルな1.6L直噴ターボエンジンとスムースなデュアルクラッチトランスミッション
・ボルボとは思えないスポーティなハンドリング。
・前後席ともに(革)シートの出来の良さ。
・環境性能に工夫があること(特にDriv-e)
・iPhone による無線でのハンズフリー電話と音楽再生
・普段は体感できませんが最新の安全装備
<不満な点>
・各種装備の充実により複雑化する操作体系
・燃費はもう少し伸びて欲しい(街乗りでリッター7.6km程度)
・Driv-eモード選択時の長い坂道での空走感(慣れますが)
・黒外装色は美しいですが洗車が大変
デザインは5年経っても色褪せないと感じています。現行のS60は確かに各部がリファインされているのですが、一方では特にフロントビューなど無難なデザインになっていると思います(これはS60に限らずエクステリアデザインのマイナーチェンジでは良くあることではありますが)。
動力系もパワフルであることは間違いないですが、DCTの特性と相まって少し乱暴な挙動を示すとの印象は5年経っても拭えませんでした(出だしの加速の唐突感や、ギアのつながりが少しギクシャクする傾向など)。昨今、9速や10速にもなるATの多段化と細かい変速制御技術が一層進歩して、CVTやDCTなどの新たに登場した他のトランスミッション技術に対する優位性(シエア)は揺らいでいない、という状況を踏まえると、今となっては本モデル(T4 Drive-e)の弱点と考えるべきではないかと思っています。
燃費改善を目途としたそのDrive-eは、結局デメリットが大きく使用しなくなりました。また燃費も5年通算、街乗りメインでは7km/L強というところでしょう。特筆すべきものではないというのが結論です。一方でシートの良さは、やはりボルボの(S60の)長所と言えるのでしょう。ハンドリングと乗り心地も高レベルにあるので、これらを合わせてのドライバーズカーとしてのコンフォート性能は、今も満足すべきレベルにあります。
各種操作体系やiPhoneとの連携などは、5年間の技術進歩が著しく、今となってはむしろシンプル(あるいは見劣りする)と言えます。先日、新型 XC90 の展示会で見た同車の新世代・最新の装備とは比べるべくもなし、といったところです。まあ、ここは仕方がない部分とは思いますが。
信頼性、これはおそらく国産車と同等のレベルに達しているのではないでしょうか?部品代や整備費用は輸入車相応に高いような印象ですが、5年間ほぼノートラブルでしたし、普段乗っていて壊れる気は全くしません。ここは前車シトロエンとは全然違うところで、輸入車のなかでボルボの美点の一つとして強調しておきたく思います。
あと、次の車のボディカラーは黒は選ばない(笑)
さて、購入2年目の感想として過去のブログに以下のように書きました。
~S60 は、総じて良いクルマであるとの印象は2年経っても変わっていません。総合性能としては、日本車やドイツ車に近いレベルにあるのではないかと思います。特長を挙げるとするならば、これはボルボ車全体に言えることだと思いますが、”ストレスを感じないクルマ”であると言えます。その特徴はフランス車のように癒しを感じさせるものではなく、またイタリア車のように刺激的でもありません。やや辛口になりますが、「乗って疲れないが、やや退屈なクルマ」というのが、S60 を、ではなくボルボ車を一言で評するのに相応しいのではないかと思うのです~
この総評は、5年目でも基本変更なし、です。現車 S60 は、生活環境が変わらない限りは、できるだけ長く乗りたいと思いますし、そのことに躊躇する不満は一切ないのですが、乗り換えるとしたら、次も S60 するか、あるいはボルボにするかの判断は、この「退屈さ」をどう捉えるかにかかっているように感じています。その答えは、次の車検を迎える2年後までに出したいと思うのです。
了
Posted at 2016/03/21 15:58:52 | |
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