気付きというか、何かについて「ああそういうことだったか!」と腑に落ちる瞬間がたまにあります。たとえそれが極々つまらないことであったり、個人的な事柄であったとしても。今回は最近訪れたそういう経験について書きたいと思います。
愛車一覧にありますが、現所有ボルボS60の前は先代シトロエンC5に乗っていました。

購入9年目でエンジントラブルにより泣く泣く手放すことになりましたが、クルマとしては大変気に入っていたのでトラブルなかりせばもっと乗り続けていたと思います。話を戻すと、修理不可となったため急遽、次のクルマの購入検討と相成ったのですが、その際、モデルチェンジ後のC5も遡上には昇りました。結局、機械的信頼性への不安が最大のネックとなって断念したのですが、しかし候補から外した別の理由がもう一つあり、その辺りのことを含めて現世代C5のインプレッションとして書いたブログNo.22を抜粋して再掲します。
******
デザインはドイツ車を意識したものになり、またカンパニーカーとしての用途も想定したとのことで、旧C5に比べてエクステリアはデザイン優先で確かに格好良くなりました。また後席の空間も二人がけを前提にしつらえられており、その意味では快適性は増している感じました。一方、旧C5の、グラスエリアが広く明るい室内、ハッチバックの使い勝手と広大な荷室、後席3人がけが可能で頭上にも余裕がある広い室内空間などの美点は失われ、ファミリーカーとしての資質は低下していると思いました。
******
ということで先代シトロエンC5は自分にとっての(信頼性を除いて)理想のファミリーカーとして心に残り続け、その思いはS60を愛車とした後も消えることはなく、後継となるクルマをシトロエンのラインナップ、あるいは別メーカーのクルマの中に探し続けることになったのでした。山崎正義の歌ではありませんが...
で、それから5年が経過したのですが、先日、何気にネットを巡っていた際に、このクルマのインプレッションを読み、ああ、このクルマこそが先代C5の後継車であったのだ、気付かされ、そのことがストンと腑に落ちたのです。
グランドピカソではありません、あくまで5人乗りのピカソの方です。~グラスエリアが広く明るい室内、ハッチバックの使い勝手と広大な荷室、後席3人がけが可能で頭上にも余裕がある広い室内空間などの美点~まさにこれらが、C4ピカソの特長として挙げられていたのです。ネット記事で読むドライブフィールも、ミニバンらしからぬロールを抑えた車体の挙動、素直なハンドリング、柔らかいが高速になるほどフラットになる乗り心地、優れた直進性、更には必要十分なエンジン性能、といずれもハイドロではないものの、C5のそれとほぼ共通するであろう記載を見るにつけ、このクルマはミニバンというくくりで語るべきではなく、ファミリーカーとしてのあるべき姿を追求したシトロエンからの回答であるのだと、勝手に納得した次第です。
ということで、最近はC4ピカソのことが気になって仕方がありません。是非、久しぶりにディーラーを訪れて試乗してみねば、とまで考え始めている自分がいます。
がしかし、工業製品としてはあるまじき各部の(長期)信頼性の不足や、日本車、ドイツ車、ボルボには見られない作り込みのある種の雑さが、やはり相当の懸念材料ではあります。イタフラ車は、このあたりを改善しないと今後生き残っては行かれないのではないかとまで思ってしまいます。どんなに素性の良いクルマであっても、ファミリーカーとして家族の納得が得られません。
とは言え、やっぱり魅力あるよなーと思い直したりするこの頃ではあります。もしオーナーのどなたかがこのブログを読んで、「いやいや最近のシトロエンの信頼性は大丈夫だよ」と背中を押して貰えることを期待しながら、今回はおしまいにしたいと思います。
了
Posted at 2016/04/20 23:54:26 | |
トラックバック(0) |
フランス車 | クルマ