
どんどん便利になっていく世の中ではあるが、例えば携帯電話を買えば本体の倍あるような取説を読まねばならず、その専門用語を調べるために、さらにデカイ辞書だのパソコンだのを開かねばならないということの
どこが便利だというのかね、諸君!?
私はアナログ人間なのである。
なので、今までETCの存在を知りつつも、あえて、あえて付けていなかったのだ。
ほら、そんなに遠くにいかないしー。
(両方の実家とか近いしー)
カード払いはぁー、若かりし日に、●井のキャッシュディスペンサーの取り立て電話でPTSDになってるしー。
(↑ある人には「ねぇ、Yukizoさんてバカなの?ねぇ、バカなんでしょ?」と言われたのだが、これってみんなフツーに経験することなんじゃないか?と勝手に思ってたおれはバカなのかなぁ)
だ
か
ら
いつもニコニコ現金払い!
そして、
料金所のオッちゃんとのコミュニケーション
(副題:一期一会・心のふれあい)
さらに言うと、料金所という所はF1のピット戦略のように、確かな経験と知恵がモノを言うテクニカルセクションなのであり、数々のドラマが生まれる所でもある。
例えば私がバイクで西●BPを走っていたとする。
(ここから妄想モード。公道では安全に運転しましょう)
前方に新型ピュア・スポーツが見えた。
速度差は20km/h、数センチほど蛇行するトレースライン、シミ一つないGWのライディングジャケットから、それほどのやり手には見えない。右車線に出て追い越しをかける。
ちらりとミラーを見ると、ソイツも追い越し車線に躍り出てきた。旧型のビッグ・ツアラーに抜かれたことが気に触ったらしい。
パワーウェイトレシオが“1”を切るようなマシンでアクセルを開ければ、あっと言う間に差が縮まってくる。
おもしろい。
さりげなくアクセルを段階的に捻り上げてやる。速度計の針は頂点から右に傾倒してゆく。周りの景観がワープし、空がヘルメットを吸引しはじめる。
再びミラーをのぞく。やっぱりだ。
クレージーな相手であれば、マフラーエンドにビッタリと貼り付いてくるところだが、ヤツは50m~100mほどの変則的なマージンを取っている。車間と速度コントロールができず、着いてくるだけで精一杯の様子だ。
それでも気に入らない。
今まで一人で踏み出せずに味わえなかったエクスタシーを、私という先導者を利用して“安全に”貪ろうとしているその姿に!
さらにアクセルを捻り上げることも考えたが、400m先に料金所が見えた。
一般車がわらわらと車線を変えてレーンを選んでいる。運良く、左端と真ん中、2つのレーンが空いた。
ふふふ…。
私は緩やかに減速すると、左のレーンに飛び込んだ。なぜ追い越し車線に近い真ん中ではないかというと、スタート時に右の確認だけで済むからだ。減速時に追いついたヤツは、真ん中の空きレーンに滑り込むようだ。
もう、勝負はついた。
この先は予想できる。
左のグリップとディマースイッチボックスの間には、予め100円玉を2枚を挟んである。それを掴み、オヤジに手渡す。
「領収書は?」
「不要」のハンドジェスチャー。返した手でアクセルを捻り、絶妙にクラッチをミートさせる。ストップからリスタートまでの時間、わずか1.5秒。
右後方を目視確認した際、ウェストバッグから慌てて小銭を出していたヤツが、驚いた様子でこちらを見上げた姿があった。
次々とギアをエンゲージさせ、その先の高速コーナーを4速全開で突入する。
ストレートはビギナーでもアクセルさえ開ければ250km/h位までは出すことができるだろう。しかし、ここはそうはいかない。
外海から強く吹き付ける風と、バンピーな路面からのショックを身体でいなしながら、イン側の壁に向かってフルバンクで突っ込んでいけるだけの経験と、おのれのライディング・テクニックに対して確信がなければならないのだ。
ここで優劣を証明してやってもよかったが、つまりはそこまでにも及ばない相手という事だ。
イン側の分離帯に料金所が隠れる寸前に、常時点灯式の光源が揺れてスタートするのが見えた。しかし、ヤツが全開で追ってくることはない。前方がクリアな状態で全開をクレるほどの度胸はないと見切っている。
↑そのはずが
ヤツはETCレーンに飛び込み、そのままノンストップで通過。
あれ?おい!おめー、ちょっとズルくね!?それって!!!(泣)
こっちが
ロスタイム1.5秒でも、相手がETC付きだった日にゃぁ…(涙)
姑息な知恵と経験が水の泡
それがきっかけではないのだけど、ETC付けたのです。
クルマに。
(つづく)
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たのしいじだうしゃ | 日記
Posted at
2007/11/16 09:13:01