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2005年05月21日 イイね!

洗車必殺技(マネしないでね)

洗車っていうのは楽しいですね。
ちょっと暑い日の夕方や早朝に、水を浴びながらの洗車は気持ちがいいものです。
スポンジなどで車体を触っていると、デザイナーやモデラーの描いた軌跡をトレースすることができます。今まで気が付かなかったディテールや、こだわった場所、生産のために妥協したと思われる場所などを見つけてはニヤニヤする私は変態ですが、何か気分がモヤモヤしているときなどは、洗車という行為は、心も洗い流されるような気分になります。

その日も朝の6時に洗車場に出向き、一人でゴシゴシやっていると、天気が良いせいか、次から次へとやってきます。ところが、最近は念入りにする人が少ないのか、コーティングが一般的になったのか、高圧ノズルでババッと吹くと、拭きもせずにそのまま走っていってしまいます。みんな忙しいのだなぁと思いながらもノンビリと作業を続け、やっとワックスをかける段階に入ったときでした。

スルリと入ってきた、ガンメタのR30スカイラインから降臨したのは、ポール・ニューマンならぬ旧マン、つまり70近いジイサマ。農家のような帽子に作業着、足は長靴という出で立ちです。ほぼノーマルのスカイラインは、多分にジイサマが新車からずっと乗ってきたような感じで、ヘタったサスでシャコタン「ハの字」気味です。

まぁ、ここまでは、懐かしいなぁとか、「スカG」ならぬ「スカ爺」だなや、と思う程度でしたが、高圧スチームが出始めると、ジイサンはコレを武蔵坊弁慶のように豪快に振り回し始めました。これには周囲も少しビックリしましたが、他人に干渉しないのが日本人ですから、まぁ仕方ないと黙っています。

私はこれを対岸の火事とばかりに、少し離れた拭き上げ場でニヤニヤしながら傍観していましたが、ジイサマはスチームが終わると、こちらにクルマを移動させてきました。この洗車場の拭き上げスペースには5台入ることができますが、なにぶん狭いので白線が引いてあります。ところがジイサマ、モーロクして白線が見えないのか、完全無視して斜めに止めます。まるでニューモデルの展示車の様にカッコよく。

その直後、「グワーン!グワワーン!!」とスカイラインのエンジンがレッドゾーン近くまで豪快に吹き上がりました。モーロクしてブレーキと間違えて踏んだのかと思ったら、ワザとやっているようです。豪快スチームでプラグがリークしたのかもしれませんが、血の気の多いカニ走りっ子もビックリの全開ブリッピングは数分続き、その後、拭き上げのためにジイサマが再び降り立ったのですが、開けはなったドアからは、音量MAXの山本譲二が、漏れるというよりバックドラフトです。

この洗車場の看板には、周辺の迷惑になるのでエンジンの空ぶかし&大音量のオーディオは控えろ云々と書かれていますが、ンなこたァ気にしちゃいません。「爺さんが演歌を聴きながら洗車」とはホノボノですが、やってる内容はドキューーンなヤングと何ら変わりのないものでした。

こりゃー、注意した方がいいのかなー、と、一瞬考えました。が…

私は以前、終電でヨイヨイのジイサマに「お前らが日本をダメにした!」とからまれ、そんな覚えがないどころか、私は割りを食った方、ジイサマの方がソレに該当すると思ったので「何を言ってらっしゃるのですかクソジジイ」と言ったら逆鱗スイッチだったらしく「公園まで来い!ぶん殴ってやる」と決闘を申し込まれたことがあります。
酔拳マスターと矢吹ジョーを足して2で割って激しくシェイクしたような、奇ッ怪なファイティングポーズのジイサマを、バッタを捕まえるように押さえ込んで派出所に届け、奥様が引き取りに来られたのですが、この事件以来、命知らずのジジイ恐怖症になったので、とりあえずはニヤニヤしながら見ていることにしました。

ジイサマの洗車は、言葉で言い表すのが難しいのですが、一般の洗車とは雰囲気が違うのです。何か、馬とか牛とかを拭くような、そんな感じに荒々しく、ボディがベッコンボッコン言おうが気にせず、とにかく力の限りに拭き上げるのです。その間も演歌は大音量、山本譲二から八代亜紀にメドレーはチェンジし、ますますヒートアップ。

そのうちに「バーン!ガチャズバーン!」と、ドアを何度も開け閉めし始めました。
飯を食った直後に「婆サン、メシゃーまだかね」というボケジイがいるとは聞いたことがありますが、入るためにドアを開けた直後に忘れるのはヤバいよなぁ、と思ったらそうではないようです。
「バァーーンッ!ガチャズバァァァーーーンッ!!」と、老体にみなぎる力を振り絞り、ストライカーも砕けんばかりに幾度も繰り返されるドアの開閉をみて、やっと私は理解しました。

この行為は、多分に自らが編み出した洗車秘技「水切り」なのです。
すばらしい!何て独創的なアイデア!でもマネしないけど。

4枚全てのドアを「ズバーン!」とやって水切りは完了、再びボンネットを開けるとアクセルワイヤーをひっつかみ「グワグワグワグワオアアアアアアアァーーーーーッツ!!!!」と、演歌もかき消されるほどの限界回転数まで、何度も何度も何度も何度も何度もブン回します。
そうです、これもジジイオリジナル、もう一つの水切り必殺技だったのです。

見たことも聞いたこともないような技が炸裂した「オレ流」ならぬ「ワシ流」洗車も終了。意気揚々と走り去ってゆく姿を見送りましたが、やっぱりMTだったようで、1速でパワーバンドまで吹かしきってシフトアップする様はゼロヨンみたいです。サスのへたったスカイラインの尻は地面にこすりそうでした。

洗車時であってもエンジンとボディ剛性に極限を強いるジイサマ、それにずっと仕えている30スカイラインは「おしん」か「小公女セーラ」並に健気ですが、自らの乱暴操作が原因だけでなく、普通の経年的なマイナートラブルもあったでしょうから、それを直して乗り続けているであろうジイサマも、ある意味ご立派なのかもしれません。いや、無理にでもそう思わないと。

ただ、ヤカマシイのが大きな減点っつーか、すべてを台無しにしているのですが。

あ、それとこの場をお借りしてですが、皆様に感謝いたします。少ない言葉やアイコンタクトだけであっても、いろいろなものが伝わってきます。ありがとうございました。
Posted at 2005/05/22 03:49:26 | コメント(1) | トラックバック(0) | たのしいじだうしゃ | クルマ
2005年05月16日 イイね!

ギリギリの免許更新(その2)

ギリギリの免許更新(その2)3~5年お付き合いする免許証の写真のことで、同僚Hとバカ話。

H「免許証の写真って、ヒドイ写りばっかりですよね」

Y「そうだね、それが酒の肴になる人は半数以上いるんじゃないだろうか」

H「お笑いの人なんかは、わざと変な顔するらしいですよ。ここは笑いを撮るために、何かやったほうがいいですね」

Y「その芸人は何度目かで怒られたんじゃなかったっけか?」

H「別にボクが怒られるワケじゃないし。まぁ、いくつか考えてみましょう」

Y「お前さん、今日は忙しかったんじゃないの?」

H「ソレとコレとは別です」

●申請用写真1枚 
 申請前6か月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景のもの、
  サイズは 縦3cm×横2.4cm・白黒でも可

Y「コレが葉書に書かれていたもんだけど、どんな表情や、格好がダメとかは具体的に書かれていないんだよね。」

H「つーことは、裁判で争っても勝てるので、思いっきり好きにやった方がいいですよ。」

Y「面白半分でオレを国と争わせようとしてんのだろう。」

H「微力ながら応援しますよ。がんばれーって。」

Y「…で、具体的にはどんなのがいいと思う」

H「そうですね…『肉』のカッティングシート作りますから、前日おでこに貼って日焼けサロン行ってください」

Y「トシ取ってからシミになったら、遺影にも使えるかもしれんなぁ。オマエがやれよ」

H「オンナの人は化粧とか服装はいいんでしょ?じゃあ、思いっきり女子高生のカッコして、『心は18歳の乙女。これが本当の姿よ』って言ってみたらどうでしょう」

Y「日常の姿であれば問題ないのだろうけど、役所までセーラー服で行くのがキツイなぁ。あと内部で免許関連以外の書類まで作られるかもしれないな。」

H「つまりはコスプレはアリってことですよ。」

Y「そういう趣味はないんだが、街行くイケメン達だって、ヨン様、キムタク様のコスプレしてるわけだから、どこまでが許されるかだ。」

H「ヨン様とキムタク様はユキゾウさんではムリがあるので、江頭とか、出川哲朗とかがオススメですよ」

Y「なにおう!」

H「塩沢ときやダンスマンみたいなヘアスタイルもインパクトありますが、あの頭じゃ写真枠はみ出るだろうけど、それはアリですかね?」

Y「そういや、あの人たちがクルマから乗り降りする時は『御笠路マン』みたいにドアに引っかかるんじゃないなと心配だ」

H「そんな関東ローカルなこと言ってもだれも知りませんよ。本題に戻りますが…」

Y「コスプレの話だよな。『普段、いっつもこんな感じです』ならいいわけだ。(勝手に決めつけている)都知事選にも出馬した、あの人なんかも、戦国武将の格好でOKとれそうだし、ミスター・マリックもデカイグラサンで大丈夫なワケだ」

H「そうです。だから、その姿で行けばOKです。」

Y「女子高生はいやだぞ」

H「猫ミミとかメイド服はどうですか。で、書類を書き間違えたりとドジっ子ぶるんです。『にゅー』とか『にょー』とか言って」

Y「また秋葉ネタか。シラネーよ。だいたい、三十路も折り返したオッサンができるネタかい!」

H「赤い彗星のカッコはどうですか。顔にヤケドがあるとかウソついて」

Y「アレは実写でやったら結構ヒくんじゃないか。だいたい、かぶりモンはダメだろうテ。」

H「では、頭のてっぺんをジェルか何かでツノ立てていきましょう。何ですかそれ?って聞かれたら、『自分、リーダーなんで』と言えばどうにか…」

Y「なるわけないだろ」

H「じゃあ、『ちなみに、首から下は地井武雄です』って言ってみましょう」

Y「意味わかんねーよ!」

H「ところで、上下逆にしても顔に見えるヒゲのオッサンとかいますけど、アレって間違って逆に貼られることはないんですかねぇ。ちょっと心配です」

Y「いらぬ心配よりも、今日が締め切りの仕事の心配をした方がいいんでないか?」

つづく
Posted at 2005/05/16 19:36:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | たのしいじだうしゃ | 日記
2005年05月15日 イイね!

ギリギリの免許更新(その1)

締め切りに追われる商売をしていると、最後にどうにかなればOKという変なクセがつくもんです。

まぁ、アレです。野球に例えると、初球打ちでヒットを打つと、それが当たり前だと思われたり、また凡フライになって叱られるよりは、フルカウントとファウルで粘って、相手が疲れ切ったところで送球ミスを誘う方がいいわけで、例えアウトになってもねばり強いと褒められるわけです。

ちなみに、仕事の話を野球の話に例えて言う人間は信用しない方がいいそうです。(爆)

そんなこんなで、今日はギリギリの免許更新に行ってまいりました。最近は日曜でもやっているらしく、役所仕事をちょっと見直したのですが…

早朝7時起床。雨が降りそうだったので、何の気ナシにクルマで行きましたが、神奈川・二俣川試験場に到着すると、これがとんでもないメチャ混みで、永遠に駐車場に入れそうもありません。なので、近所のパーキングに入れることをひらめき、「オレってチョー天才!」とハシャギましたが、私程度が考えることなど、すでに大勢がやっているわけで、どこも空いてるはずはないのです。

ついさっき「役所仕事を見直した」のは早くも撤回で、「日曜日は広いコースを駐車場として解放しろコノヤロ」と、カンカンになりながら家に帰り、バイクに乗り換えて再び保土ヶ谷バイパスを疾走し、どうにかこうにか午前中の受付に間に合いました。ヤレヤレ。

ところが、構内もとんでもない人の数。こんなに並んだのはネズミーランド以来10年ぶりだったでしょうか。「見たきゃ来やがれ。ああ、あと変なモン持ってくんなヨ」という、あの鼠国のことはまた別の機会にとして、とにかく受付の段階で帰りたくなってました。
しかし、これだけの人の中には、私と誕生日と年齢・性別・血液型も同じ人がいるんじゃないかと、変な想像もしたのですが。

小一時間ほどで受付と証紙を買い、その次は写真。
免許証の写真は「容疑者面」が圧倒的に多いですが、多分に写真を撮られるころには渋滞ストレスがマキシマムに達しているからかもしれません。また、数年間付き合う写真のためか、前日に美容室でバッチシ決めたと分かる人もいれば、こっちが心配になるほど、ボロ雑巾のような頭のオッチャンも見かけます。

私は写真を持っていったのですが、試験場・即日交付の場合はこっちで撮るのでダメ。バッチリ決めた写真は使えず、バイクのメットでクチャンクチャンになったヘアで、ハイチーズです。ヨン様スマイルでキメたろかと思いついた時には撮影は終わってましたトホホ…

ところで、免許証の写真撮影で、どこかの芸人はいつも変な顔をするので怒られたと聞きましたが、どこまでがダメで、どこまでが許されるんでしょうか。そんなこんなのバカネタを次回に書いてみますわ。

つづく
Posted at 2005/05/16 01:11:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | たのしいじだうしゃ | 日記
2005年05月11日 イイね!

ガソリンスタンドの思ひで

ガソリンスタンドの思ひでこのところ、ガソリンの価格高騰が気になりますね。
それで思い出したのは、高校時代にGSでバイトをしていたことです。

今考えると、時給が安くても女の子のいる飲食関係をやっていれば、華やかなセイシュンを送れただろうに、と心の底から後悔しているのですが、当時硬派ぶっていた私は、バイクやメカのことをいち早く覚えるには、GSでバイトするのが一番だと思ったのです。
思えば、これが未だに安住の地にたどり着けない「大後悔時代」の幕開けだったのですが、真っ正直では損をする世の中をまだ知らず、宝島を目指す少年のように、キラキラした目をしていたのでしょう。(今はリパックされたサンマのように澱んでます)

私がバイトしていたGSというのは、外壁なんかも古くてボロいため、バイトにギャルが入ってくることは絶望的でした。
親睦会といえば、同時期に入った、1つ歳上の工業高校に通うド硬派な先輩(私が水冷のバイクを買ったら「軟派な野郎め。漢は空冷GPzだゾ」とご指導いただいた)と、若いころに白黒のクルマを裏返したり、中南米の毒虫みたいな色のロゥレルに乗っていた社員が2~3名、そして経営陣の一族(酒ターボ系)が集い、小さい料理屋でスッポン鍋をつついては社長の武勇伝が炸裂、一同はアクビをかみ殺して聞くという、よく言えばアットホーム、悪く言えばイタリアン・マフィアみたいな感じだったのです。

勢いで買ってしまったバイクのローン返済のため、私の日常は、平日は放課後から夜までバイト、日曜は神奈川県の南西部あたりでガソリンをまき散らしていたので、女の子との接点はほとんどありません。
どこかネジ曲がったセイシュンを哀れんだキトクな友人に紹介されたり、また物好きな女が寄ってきて、一応のカノジョができても「オレの大事な単車に女は乗せねェ(普通、逆。「大事な女は単車に乗せない」が正解)」と硬派ぶってシングルシートを外そうとしないので、当然女の方から離れて行き、フラれたという事実を認めることなく「足手まといがいなくなった」と強がっておりました。

まぁ、そんな女っ気ナシ、ギトギト油っ気アリなバイト漬けのセイシュンではありましたが、結構おもしろいこともあるもんです。

ある日、SA22のセブンが入ってきて、灯油の給油機に横付けしたのです。降りてきたのは、二十歳くらいのチリチリパーマに細ヒゲ、細長いメガネは45度スラントカスタムのニイチャン。多分、こんな息子を「ちゃん」付けで呼ぶオフクロに頼まれ、渋々と灯油を買いに来たのだろうなと思ったら、クルマにいれろと。
ロータリーは灯油でも回ると何かの本で読んだらしく、「マジマジィ!?ガス代がスッゲ安く済むジャン。オレってスッゲーアッタマいいー!」と、鼻息も運転も荒くセブンをぶっ飛ばして来たわけです。

社長がヤメとけと説明しても、グワンとして聞かないどころか「オレは客だぞ言うこと聞けねえのかヨー」とスゴむので、仕方なく入れてやると、意気揚々とロータリーサウンドも高らかに去っていきました。

それから小一時間後、夕方のラッシュ時だというのに、突然クルマの流れが途絶え、何か変だなと思っていたら、さっきのセブンが時速10キロ以下で、大渋滞を引き連れてご帰還されました。先ほどまでの軽やかなサウンドはどこへやら、ズンドコベロンチョズボバビボベパッスンと絶不調。それでもホントに回って走った12Aは健気で大したもんです。

セブンから降りるなり「テメーオヤジ走らねーじゃねェーかコノヤロウヨー!」と逆ギレ。ところが「オメーが入れろっつったんじゃねェーかこのクソバカヤロウコンチキショー!!」と強烈なレシーブエースで社長がキメると、ニイチャンがセカチューモードに急変して哀願したのには、たまらずウラに回ってギャハハと大笑いしたのを覚えてます。

GSでやってはいけないミスに、ガソリン車に軽油の誤給油ってのがあります。
細心の注意を払っていたので、ほとんどの従業員がこのミスをしなかったのですが、ある台風の日、高速道路が封鎖によりタンクローリーの到着が遅れ、地下タンクはスッカラカン寸前、という事態がおきました。
当然、今日は店終いかなーと思ったら、社長が灯油をポリ缶に入れ、ガソリンと軽油の地下タンクにグビグビと注入しはじめたのです。
うわおぉ、ついにご乱心遊ばされたかと、心配な顔をしている私を見ると、「ガソリンなら10%、軽油なら30%灯油を入れても問題ないんだよ」とニンマリしながら言いました。その笑顔は、齢70にして小悪魔アイドルと同じ輝きだったのが印象的です。
悪質なGSでは日常茶飯事なことだとか聞きました。

もう一つのミスとして、キャップの閉め忘れがあります。
そのGSも2年後にはリニューアルして広くなり、後輩が何名か入ってきたのですが、ある日の閉店後、表に出ると先に上がったはずのコイツらが不安そうな顔をして待っていたのです。カツアゲでもされるのかと、シッコチビリそうになりましたが、「すみません、これ…」と手渡されたのがそうです、ここに存在してはならないガソリンキャップ。社長に言うと死ぬほど怒られると思ったのでしょうか、バイトで最年長の私に泣きついてきたのです。

うわぁぁぁ…

そのうち集計を終えた社長が出てくるので、とりあえず少し離れた海岸線のタムロ・スポットまで行きました。街灯の明かりでよく見ると、某メーカーのもので、かなり新しいこともわかりました。
このGSはディーラーと月極で契約していたので、納車前に10リッターだけとか給油することが多く、多分ソレなのでしょう。
まぁ、ある意味ラッキーです。ガソリンは最小限しか入ってないのでこぼれないし、買った客は、すぐ給油してキャップがないことに気がつくので、事故になる可能性は低いはず。

問題なのは、これを社長に話したところで、ディーラーから苦情があっても事実は隠すでしょうし、正直に言ったところで信頼関係がドウタラ、後輩はクドクド説教など、結構ややこしいことになる、ということが予想されます。

さて、どうしたもんか…。「ヤバいっすよね、どうしましょうか先輩…」ちっと待て、何かシラネーうちにオレまで当事者になってんのか?オレはカンケーねーじゃん!と呆れつつも、普段は「ガッコなんて行ってられないっスよ、センコームカつくっスよ、クラスのヤツにヤキ入れてやったスよ!ゆきぞうさん、ダサいっすよ!」と無敵なはずの後輩が、今は「金貸しのCMに出てくる、ちんまい犬」状態なわけでして、結局いい方法を見つけられなかった私は、これをむんずとつかむと、海に向かってブン投げていました。

夜空に弧を描いてゆくキャップを、流れ星を見た3歳児のような顔で見ている後輩共に「今日の起きたことは、誰のためにもならないので忘れろ」とFBI秘密捜査官みたいなことを言って家に返し、もしかして、オレってカッコイイ?頼れる先輩??なんてニョホホーと小躍りしながら帰宅したのですが、布団に入った途端、あの連中の口の軽さを思い出し、ガタガタ震えたりもしました。
結局、これは何事もなく終わってしまったのでよかったのですが。

あと補足ですが、私が最高にムカついた客というのは、年齢に関係なく、スタンドマンをメイドか何かと勘違いするエバりん坊でした。
こういう客はセコビッチでもあるので、給油が終わった後に、他の客がやっているのを見て、エアだの、灰皿だの、窓の内側だのと、スペシャルDXなサービスを強要するんですが、私はイジワルだったので、エアはテキトー、灰皿の芳香剤は最小、窓拭は最低ランクのゾーキンをチョイスしてました。

もちろんヨン様のような笑顔で。
なので、自分が客になってからというもの、スタンドマンにはペコペコしとります。

今回のカットのお題、「セルフスタンドと知らずに、ずっと待ち続けた」というテーマだったっけか。私もやりました。
Posted at 2005/05/12 09:21:57 | コメント(3) | トラックバック(0) | たのしいじだうしゃ | 日記
2005年05月10日 イイね!

ビバ・オッサン

ビバ・オッサンどうにもこうにも、ダサダサのタイトルですが、自分がホントにオッサン化してきたのを気づき始めたのはいつからでしょうか。

三十路を超えたあたりに、「オレはまだ若い」なんて思ったことがあり、後輩にも「若いですねー」なんて世辞を言われた記憶もあるので、もうこの時点でオッサンというセグメントに入ってしまっていたのでしょう。

「オッサンの定義とはなにか」では、先日書いた日記などのように、電車の中で傍若無人に振る舞うことなども一部ですが、その他にもイロイロとありそうです。

例えば、素晴らしいスタイルの女性が歩いていたりすると、機能が落ちているはずの視覚センサーが、突然に超高速オートフォーカス&光学ズームしたり、ナビゲーションが狂って追尾し、スリップストリームから香しいにほひをラムエア加給しようとするケースがあるようです。

さすがに私はそこまではしませんが、電車の横でウトウトしていると、横に座った美しい女性のフレグランスな香りにホワ~っとなっちゃったりします。
ただ、何の気なしにのぞき込んでみると、結構な低年式の旧者だったりもするので、最近の板金修復技術の高さはクルマだけでないのだなぁと、テクノロジーの発達に感心したりもするのですよ。

自分のことで気になるのは、排ガスがヤバいというか、かなり不完全燃焼気味のアフターファイアの回数も増えたことでしょうか。ユーザー車検に行った時、排ガスのテストで使うプローブを手にした時、コレを自分の尻に突っ込んで、×が出たらやだなぁなんて一瞬考えました。
それから、どこからともなくにじみ出る体臭ですね。カミさんに相談したら、最近はペットのエサに混ぜる良いクスリがあるとの答えが返ってきたので、思わず海に向かってダッシュしたくなりましたよ。ホントに。

こうもなってくると、臭いというものが非常に気になります。口には出さないだろうけど、陰でいろいろ言われているんじゃなかろうかなど。

思い出しました。

私が500を物色している2年ほど前、あるお店にMS-8が置いてあったんです。
MS-8というのは、外装こそ落ち着いたクルマですが、内装はインパネシフトにフロントベンチシートとアバンギャルドで。イカしたクルマだと思っていたので、いかにも買う素振りを装って見せてもらうことにしました。

最初は若い兄ちゃんが、やる気なさそーに相手をしてくれたのですが、新車を見たいという客が来たので、そっちの方にすっ飛んで行きました。
代わりに来たのは、そこの工場長だかなんだかのオッチャンです。

このオッチャン、なんとなく高出力酒ターボ仕様に見えましたが、アフター5だけでなく、ヘタしたら昼間も少しタービンを回しているような疑惑も抱きました。

年齢を全く感じさせない機敏な動作で猛烈にMS-8をプッシュするのですが、何だかよくわからんのです。「このエンジンはスゴイですよ。V6で、スンゴイパワーあるんです」とか「これはねー、後席もスンゴイ広いんですよー」など、とにかくMS-8はスゴイと。

さらにエキサイトしてくると、
「これはねー、車幅よりもトランクが広いんですよー」と、意味不明なことまで言い出す始末。
バブル時のマツダは四次元ポケットまで開発していたのでしょうか。

そのトランクを見ていた時、ある異変に気がつきました。オッチャンの口臭がかなり強烈だったのです。それでもオッチャンは接近戦を好むようなので、たまらず「室内を見たい」と運転席にもぐり込みました。

しかしオッチャンは、運転席に首を突っ込むようにして、さらにMS-8のスゴさをアピールします。

「このハンドルの横のスイッチ、これはスゴいんですよー。オーディオの調整ができるんです。でも、これはデッキを変えてあるんで動きませんが」

激臭とズッコケ・セールストークで、意識が遠のきそうになりましたが、私は映画・エイリアンのリプリーのように、エアコンの調子を見る素振りでブロアを全力噴射し、さり気なく窓を閉め切りました。

強烈な口臭から開放され、ホッとした私は、なぜあのオッチャンの口臭を店の人間は誰も指摘したりしないんだろうか…、やっぱり言いづらいのだろうが、明らかに商売としてはマイナスだろうなァ…、なんて考えてましたが、実はこんな油断をしている場合ではありませんでした。

何と、運転席の窓ごしに立っていたオッチャンはしびれを切らし、まるでボンネットを飛び越えるようにして反対側に回り込み、助手席から締め切った室内に乗り込んできたのです。この一連の動作は恐ろしく速く、SWATとかカージャックみたいでした。

ここでMS-8のベンチシートが災いし、オッちゃんはセンタートンネルに跨るほど、ズイと身を寄せてきます。

「このオーディオパネルはねー、スゴいんですよー。フタが閉まるんです!

ガッスンガッスン(乱暴に閉める音)「アレ?」ガッスン!ガッスン!!ベキッ!

「畜生、閉まんねェなー…まぁ、こんなモン、閉まんなくてもいいんですけどねー!」

至近距離から降り注ぐ口臭。たまらず、ベンチシートの真ん中あたりに何があるのかを聞くそぶりで、助手席の端に追いやりました。

「ああ、これはねー、スゴイんですよ。ほら、こうやって小物入れと灰皿とカップホルダーが出てくるんです。スゴイでしょー!でも、このカップホルダーはこぼれるんですけどね。設計不良です。」

何じゃそりゃ~ッ!!

結局、逃げるようにして店を出てきたのですが、いろいろ見たはずのMS-8は、とりあえずはスゴイクルマであるということ以外、何が何だかよく覚えていませんでした。

あ、ヤバイ、仕事しなきゃ。

何にも画像がないのも寂しいので、数年前にやった仕事なんぞ。お題は、山口百恵の歌を若いコは知らない…とか何かだったと思います。
Posted at 2005/05/10 13:28:41 | コメント(3) | トラックバック(0) | たのしいじだうしゃ | 日記

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