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2008年02月15日 イイね!

あのクルマに乗ることのメリットとリスク(後編)

あのクルマに乗ることのメリットとリスク(後編)

前回の続き

職場の近所にあるプチ豪邸にとまっているベンツ、電気が点きっぱなしだったのです。

♪ピンポーン


 女「はーい」

インターホンから若い女性の声。


 Y「通りがかりの者ですが、お宅のクルマ、ランプが点きっぱなしですよ」

 女「えっ?」

 Y「いや、だから…」

 女「すみません、父のクルマなんですが、すでに出かけてしまっていて…」
 
 Y「誰かクルマのこと、わかる人はいないんですか?」

 女「免許を持っているのは父だけなんです」

 Y「そうですか」

 女「あの、点きっぱなしだと問題があるんですか?」

 Y「え?あぁ、朝まで点いてりゃバッテリーがあがるかもしれません」

 女「バッテリーって、何ですか?」

 Y「クルマに付いている電池の事ですよ」

 女「それが無くなったら大変なんですか?」

 Y「エンジンが掛からなくなります」

 女「まぁ、大変。その場合、どうしたらいいんでしょう。」

 Y「んー、その場合は…って、私はクルマ屋じゃないんです。ただ、気の毒に思って知らせてあげたんです。」

 女「あっ、すみません。そんなつもりじゃなかったんです。ちょっと待ってください!」


ちょうど廊下のあたりの擦りガラスを人影が素早く横切った。
直後、二つのロックが解錠され、頑丈そうな玄関の扉が開き、小柄な女が飛び出してきた。


 女「わぁっ、寒い!」

年齢は20代後半位だろうか。薄手のフリースの上下にアップにした髪がしっとり塗れている。すっぴんだ。
形の良い卵をひっくり返したような、つるりとした小振りな顔に端整な目鼻立ち。美人。キュートな唇が寒さで歪み、白い吐息がこぼれた。

 女「ごめんなさい、親切に教えていただいたのに、こんな寒いところに立たせてしまうなんて」

 Y「えっ、いや、寒いとは言ってもあなたほどでは…。このとおりコートも着ていますから」

 女「あら、そうですよね。」

いたずらっ子のように白い歯を見せる彼女。私も口元が弛んだ。

彼女からキーを受け取り、メルセデスの中に入る。レザー臭に満たされたキャビンの雰囲気は庶民の生活感を一切感じさせない。メーターベゼルの隅まで塵ひとつなく清掃され、それを定期的にプロが行っていることが一目でわかる。

あまりジロジロ見てもいけないので、すぐにライト・スゥイッチを切って外に出た。

 女「ありがとうございました」

ロック操作のハザードランプで彼女の顔が断続的に照らされる。
そのコントラストで浮き上がる顔は映画のワンシーンのように美しい。

…しかし、この違和感はなんだろう。初めて会った他人に思えない。

 Y「どういたしまして」

 私はキーをゆっくりと差しだし、広げられた小さく細い両手に触れないよう、注意深く手渡し、視線を帰り道へ向けようとした。瞬間、彼女の大きな瞳がいっそう大きく変わったように思えた。

 女「あ、あの…」

ハイトーンになった女の声に私は少し驚いたが、それを感づかれないように静かに動きを止めた。

 Y「大丈夫だって、カギはかかって…」

 女「…あの、ユッキー先生ですか?」

あっ。と思った。

 Y「あれ…、もしかして…」

 女「ええ、○○塾の時の…」

思い出した。
二十歳位の時にバイトしていた塾の教え子。バレンタインにチョコをくれたあの娘だ。当時、まだ幼かった彼女に何の反応も示さなかったが、テレビに出ているアイドルよりも美少女で性格も良い娘だった。
心臓を誰かにつねられたように直立しているのが辛くなる。

 Y「ぐ、偶然だね…」

 女「…ええ。」

沈黙。お互いにどこに視点をあわせたらいいのかと躊躇する。数秒が妙に長く感じた。

 女「お、お仕事先、この近くなんですか?あっ、私、父の仕事の関係で東京に越してきたんです。もう、15年近く前ですが…」

 Y「そうなんだ…。けれど、ずいぶん綺麗になったね。びっくりしたよ。」

 女「えっ、いやだ。そんなことないですよ…。もうおばさんです、そうだ、立ち話も何ですから、家に寄っていって下さい。」

 Y「い、いや、いいって、こっちのお節介なんだから…」

 女「そんな事言わずに…」

あっ、と思った時には、両手で腕を捕まれていた。とっさの行為は彼女自身も驚いている様子だった。

その瞬間、僕の胸の中で何かがはじけ飛んだ。





























ねぇぇぇーっ!


ぜ っ た い に

ねぇぇぇー!!!!!




んなこと、あるわきゃねー!!!!


ふん、どーせ死兆星の下に生まれたオレのような男の人生に、そーんなロマンスあるわきゃねーわな。。。

orz

10秒以内に目の前を

素っ裸のオッサンがロードマンで三角乗りして駆け抜ける

とか、

べろんべろんに酔っぱらった朝青龍と亀田にぶつかって殴られて上手投げされる

方が確率高いわ。


なーに、バッテリが上がった程度じゃビクともしないような家だこりゃ。知らせてやったところで嫌味なクソばばぁ家政婦に不審者扱いされるのがオチだべ。ったく、バカバカしい。

プチブルな家の車庫でこうこうとランプ点きっぱのベンツ。
ソレを“自業自得なのじゃぁぁぁ!”と放置して帰路についた。



いやー、ベンツに乗るってのはいろいろ大変だなやー。




おしマイケル
Posted at 2008/02/16 00:09:19 | コメント(9) | トラックバック(0) | たのしいじだうしゃ | 日記

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