G54Bの予備ヘッドオーバーホール(その2)
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
  中級 |
| 作業時間 |
30分以内 |
1
作業の合間にディーラーから左ハンドルのヘッドが降りたよーとの連絡。
ディーラーはインマニやインジェクターなんかも付けたままさっと降ろしちゃうんですね。このまま内燃機屋さんに出すとの事だったので、残念ながら予備ヘッドは使わない事になりました。。。
2
それでも後学の為にオーバーホールだけは一通りやっておく事にします。
摺り合わせの際に邪魔になるバルブステムシールはプライヤーでこねくり回して外します。事実上再使用は不可能なので、予備部品をお忘れ無く。
3
普通はバルブ摺り合わせというと、タコ棒でやるのが基本ですが、タコ棒にも良し悪しがあって、バルブの表面がツルツルじゃないとそもそも吸盤自体が付きません。。。あと、プロはバルブラッパーというエアツールで時間を掛けずに作業しているようです。
このヘッドの場合は排気バルブの燃焼室側が物凄い梨地になっていて吸盤が全く付かない状態だったというのと、出来るだけ労力は掛けたくない(その分当たりの確認をより厳格にやりたい)という理由から、電気ドリルを利用した摺り合わせを実施する事にしました。
やり方は簡単で、バルブステムと似たような径のドリルを用意して、バルブステムとドリルの間を耐油ホースやゴムホースで繋ぎ、カムシャフト側に引っ張りながらドリルを左右に回すだけ。G54Bはバルブステムが8,5mm前後なので、耐油ホースを10cm程切って使用しました。
人によってはそのままドリルチャックに銜えたり、フレキシブルシャフトを使う場合もあるようですが、ゴムホースの方がオーバートルクが掛かった際にホースがねじれてステムから外れるのでバルブガイドに負荷を掛けずに済みます。
コンパウンドは中目のみ使用し、バルブステムには5-56を塗布。コンパウンドが摩擦で細かくなると次第に回転抵抗がきつくなってホースがねじれてくるので、その度にバルブを抜いて新しいコンパウンドを付ける。この作業をインテークは数十秒、エキゾーストは数分程度ドリルを回しつつ、何度も繰り返します。
4
作業前のバルブシート。
ボコボコとか段付きとかではないけれど、全体が黒く汚れている。この状態ではどれ位摺り合わせれば当たりが出るのかはまだ分かりません。
5
排気側を何工程か摺り合わせた後。コンパウンドの付着状態からいくと、一応は当たりが出た状態にはなってはいるんですが、ウエスで拭き取るとこういう風になってる場合が多かった。
バルブシートにブツブツとカーボンでも噛んだような痕があり、そこだけが黒く変色しています。恐らくはほんの僅かに窪みが出来ていて、そこにカーボンが溜まって当たりが出ているのではないかと思われます。
作業してみて初めて分かった事は、「バルブの当たりが出た段階で作業を終えるべきか」「飽くまでも巣穴を出来るだけ消すまで摺り合わせを続けるべきか」という難しい判断があるという事。
本来はバルブとバルブシートの当たり幅(出来るだけ狭くする方がいいらしい)など、シートカットの必要性の有無を内燃機屋さんが判断するという難しい問題もあるのですが、とりあえず当たり面の状態をより綺麗にすることを目指して、多少当たり幅が広くなるのを妥協してでも念入りに摺り合わせを行うことにしました。
こんなのタコ棒でやってたら排気側だけで丸1日はガチで掛かっちゃうでしょうね。。。
6
吸排気とも殆ど巣穴が無くなる位まで摺り合わせました。
プロから見たらこりゃまじーよって位、当たり幅広がっちゃってるかもしれませんが…。
7
バルブの摺り合わせが粗方済んだら、「バルブステムシールを付けずに全てのバルブを仮組みして」再び灯油でのリークテストを実施します。
バルブステムシールを付けない理由は、万が一当たりが付いていないバルブがあった場合、再度摺り合わせを実施しなければならないからです。
幸いにして漏れは解消され、良好な当たりが出たことを確認出来たので、もう一度バルブを外して、12mmのソケットで新しいステムシールを打ち込んでバルブを元通り組み付けて作業終了です。
バルブシートを錆などで荒らしたくない場合、保管の際にはカムシャフトかロッカーシャフトのどちらかは外したまま収納した方が良いかも知れませんね。
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