• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Coptic_Lightのブログ一覧

2017年08月27日 イイね!

オートモビルカウンシル2017 - その5(日本車編)

オートモビルカウンシル2017 - その5(日本車編)「オートモビルカウンシル2017」観覧記、今回で最終回。我らが日本車です。

世界トップクラスの地位を築いた日本車ですが、それまでには長い研鑽の時代がありました。その研鑽の時代、欧米車と比べても決して劣っていないものもあります。会場にはそんな日本車がたくさんありました。トヨタ、日産、マツダ、スバルがそれぞれメーカーブースを構えていました。


== トヨタ ==
プリウス(1997年)

トヨタは、ブースのもっとも目立つところにピカピカの初代プリウスを置いていました。トヨタのテーマはハイブリッドの歴史。自動車の黎明期から現代までの、自動車の動力源をめぐる歴史の勉強にもなりました。さすがトヨタはまじめです。もうちょっと気を抜いても良いと思うんですけどね(笑)

このプリウスは本当に綺麗でした。

登場時、外観以上にこのインパネが新鮮だったかと。

中央席への3点式シートベルト採用はトヨタの良心。当時、少なくとも他の同クラスの日本車にこの装備を持つ車はなかったはずです。日本車全体でも、他には2代目セルシオか、出たばかりの新型センチュリーくらいかな?

おそらく「トヨタ博物館」の展示車両を持ってきたのでしょうか。愛知に行く機会があったら、立ち寄りたいです。

スポーツ800(1977年)

ナンバープレートに「GT HYBD CAR」とありますが…

これは「ガスタービン・ハイブリッド」のこと!グランツーリスモではなく、ガスタービン。第22回東京モーターショー出品車だそうです。



トヨタのガスタービンエンジン試作車といえば「GTV」ってありましたよね。それは知っていたのですが、ヨタハチにこんな車があったとは知りませんでした。

今、トヨタのハイブリッドカーがこれだけ市民権を得ているのは、それ相応の努力と準備があったからなのですね!

ハイブリッドのレーシングカーも。
TOYOTA GAZOO Racing TS050 HYBRID(2017年)





…正直、非常に鈍重に見えます。速いレーシングカーとは、見た目からして速いというのが定説ではないでしょうか…

== 日産 ==
ダットサン・ロードスター(1935年)





日産は、1933年12月の会社設立からわずか2年足らずでこの車を量産しています。たいしたものだと思います。

戦後も、短い時間でオースティンのノックダウン生産および純国産化に成功しています。

【日産 オースティンA40サマーセット】

7年前、日産本社ロビーに展示されていた時の写真です。

プリンス・スカイラインスポーツ・クーペ(1960年)

プリンスの残照。

このクーペは去年、横浜のグローバル本社ギャラリーでも展示されていましたが、それ以降にも再度レストアを実施したそうで、さらに美しくなっています!

当時のショーモデルに近づけるためか(実際、この車はプロトタイプでありショーモデルでもありました)、フェンダーミラーが撤去されています。

同時代の欧米車と比べても、決して引けを取らないと思います。ただ、腰高なのは仕方ないですね…

堂々としたフロントマスクと、伸びやかなリアエンド。モダンなデザインはイタリアのミケロッティによるものですが、車の雰囲気にどこかアメリカ車っぽさも感じます。

シルビア(1966年)

間近で見てまず感じたのは「小さい!」ということ。

それもそのはず、車幅は1.5mちょっと。全長は4mに達しません。タイヤがずいぶん大きく見えます。

車高も低く、フロントウインカーなんてバンパーに隠れて見えないんじゃないかと思ったほど。

でも、とても綺麗な車です。後ろ姿なんて特に良い。

この三角形のリアサイドウィンドウがカッコイイですよね。

Vmotion 2.0(1966年)

日産ブースにはこんなコンセプトカーもありました。

「将来のセダンを示唆する」とのことですので、今後の日産セダンはこんな感じになる?

ちょっとあちこち「どこかで見たような?」感があるのが残念でした。特にリアは今度出る新型レクサスLSとアウディを足したよう。

スカイライン GTX-E(1973年)



こちらのケンメリスカイラインは、なんと820万円以上の値札を下げていました。GT-Rならともかく、いくらなんでもちょっと高すぎでしょう。

フェアレディ 240Z(1973年)

フロントノーズが長い!(笑)
この車は私が子供の頃から「前が長い車」ってことで有名でした(笑)
スポーツカーにマルーンのボディカラーの組み合わせって、良く考えたら凄いです。センスが良いですよね。今は塗装技術も上がっているのだから、もっと派手で綺麗な色の車が増えても良いと思います。

ダットサン・フェアレディ 1500(1964年)



ふと思ったのですが、上の240Zとこのダットサン・フェアレディは年式で言えば9年しか離れていないんですね。当時の日本車の進歩は凄かったんですね…

もちろん今でも9年前の車と最新型とでは、燃費や安全性の面でずいぶん違いますが、少なくとも見た目や使い勝手はさほど変わらないでしょう。

オーテック・ザガート・ステルビオ

年式に「1997」とありますが、これは間違いでは?
この車が製造販売されていたのは、もっと前(1989~1990年代前半)のはず。それとも本当に1997年製なのでしょうか。

隣のシャマルにも負けない存在感!

この車のリアスタイルってどんなのか知らなかったのでよく見てみました。

内装は豪華!なんだかマセラティみたい。ピンぼけしていますが、独特の形をしたフェンダーミラーが見えます。これ、見やすいんでしょうか?(笑)

ヘッドレスト一体式のシート。寝心地がよさそう。

2点式の後席シートベルトに時代を感じます。


== ホンダ ==
NSX(1989年)

初代NSX、NSX-R、新型NSXが揃い踏み!
シンプルですが、この展示は非常に良かったです。アウディもそうでしたが、一車種に絞るというのもひとつの手だな、と。

初代NSXのリアってなんだかとてもアメリカンじゃないですか?カッコイイです。

横いっぱいに一文字に光るLEDハイマウントストップランプが、当時はとても斬新かつ贅沢に見えました。

NSX-R(2002年)

リトラクタブルヘッドライト廃止のためとはいえ、このフロントは当時とても残念に思えたものでした。

でも今見ると、別に悪くないんですよね(笑)

NSX(2017年)



価格も性能も大幅に上がった新型NSX。旧NSXは街中で今なお見ますが(近所に赤い初期型NSXがいて、時々見かけます)、新型はそうそう見ないだろうな……

……と思っていたら、帰りの幕張メッセ駐車場で見かけました(笑)
お金持ちぃ!(笑)

クーペ9(1970年)

ホンダ1300のクーペ版?実は良く知らないのですが、残存数が非常に少ないそうで、私も見かけた記憶がありません。



ポンティアックっぽいフロントマスクはコッテリしていますが、リアスタイルはシンプルでとても良いと思います。

当時のFF車は、このくらいペダルが寄っているのが普通なのでしょうね。

== スバル ==

スバルは、前回は中島飛行機時代の戦闘機用エンジンである「栄」を展示し、非常に挑戦的で素晴らしいブースを構えていました。

ただし今回は「アイサイト」など安全をアピール。正直、平凡な展示でした。去年と比べ、文字通りの「安全運転」(笑)
アイサイトはもちろん素晴らしい安全技術ですが、それは近所のディーラーでも知ることができるわけです。それをここで展示されても…
スバル1000がありましたが、これは去年も展示されていたかと。どうせなら初代レガシィやアルシオーネあたりを持ってきてくれたら大人気だったのでは?

とはいえスバル360の初期型をじっくり見ることができたのは収穫でした。

この車は見るからに質素。あれ?前輪にホイールキャップがない??

左右の小さな丸いランプはウインカー&テールライトで、ブレーキング時はナンバー灯部分の赤いレンズが光るようです。

360 ヤングSS(1969年)

こちらはショップ出展車。後期型になってリアランプも大きくなりました。前期型とはずいぶん印象が違います。ちらっと見えますが、お値段260万円です。





ドアを開けるとタイヤが見える(汗)

ホンダS660を260万円で買うのと、こっちを買うのとどっちがイイかな!(爆)

== マツダ ==
トリはマツダです。ロータリーエンジンです。トヨタがハイブリッドシステムならこちらはロータリーだ!とばかりにアピール。

去年と比べると、ずいぶんこじんまりとしてしまいましたが(というより去年が充実しすぎw)、それでもマツダのやる気が伝わってきましたね。東京モーターショーの予行演習かというくらい。

コスモ・スポーツ(試作車)(1966年)

コスモスポーツのプロトタイプ!

発売前年に造られた47台の試作車。フロントノーズの赤いマツダエンブレムが目を引きます。


ファミリア・プレストロータリークーペ(1970年)

ロータリーエンジンを、当時のマツダは小型車ファミリアから大型車ロードペーサーまで、果てはマイクロバスであるパークウェイにまで搭載しました。軽のシャンテにも積む計画があったといいますから恐れ入ります。フルラインロータリー!それにしてもロータリー積んだ軽自動車…

「尻下がりのデザインは日本で人気が出ない(のでダメなのだ)」とはよく言われますが、本当なんでしょうかね。このプレストロータリークーペもまさに尻下がりですが、とても良いデザインです。

こちらはレース仕様車。


サバンナ RX-7(1978年)

隣の白いコスモには、並べば乗り込むこともできたのですが、あまりの長蛇の列に早々にあきらめ、緑のサバンナを見ていました(笑)



外観もそうですが、この内装は非常にヨーロッパ風ですね。マツダのデザインは昔から欧州志向が強かったのですね。

RX-7 タイプR(1992年)



ショップ展示車。この有機的なデザインは今なお魅力的です。

787B(1991年 ル・マン優勝車)

最後はマツダブースのこの名車を。

このル・マン優勝のことは、私も覚えています!












まさに、「栄光のル・マン」!

マツダがロータリーエンジンを販売中止しずいぶん経ちます。今やマツダのエンジンといえばクリーンディーゼル。マツダロータリーはもはや過去の遺産か。

仕方ないことだとはいえ、マツダがあれだけ苦労して造り上げたロータリーエンジンをこのままお蔵入りさせて、本当に良いのでしょうか?良いわけないでしょう!!
今後、ロータリーを積んだスポーツモデルを出すという話もありますね…期待したいところです。


「オートモビルカウンシル2017」観覧記、最終回・日本車編は以上となります。


最初に、日本車は「世界トップクラス」だと書きました。もちろんそれは今後も維持してゆかねばなりません。しかし、その地位は誰かが保証しているわけでもありません。

例えば、性能的にもデザイン面でも文字通り「世界の指導者」だったアメリカ自動車産業。あれだけ世界をリードしていたはずがいつの間にか停滞し、ビッグスリーは「傲慢」と批判されるようになり、日本車との競争にも敗れ、デトロイトは荒廃しました。GMなどは経営が破綻するまでに至りました。

多くの伝統的メーカーが存在し、高級車からスポーツカー、小型車まで世界の多くのメーカーに影響を与え、その栄華を誇ったイギリス自動車産業。日産もお世話になりました。しかし今ではその面影をわずかに残しているのみです。まるで大英帝国の歴史の縮図を見ているよう。

我が国はどうでしょうか。かつて世界のトップだったはずの日本製半導体、家電、携帯電話端末…いつの間にか低迷し、いまや復活の兆しすらありません。もちろん自動車までもがそうなってはいけませんし、そうならないと信じていますが、それにはメーカー自身が今後も真剣に、かつ柔軟に「日本のクルマづくり」を追求していくことが大切だと思います。

堅苦しい話になってしまいました。昨年から始まったオートモビルカウンシル、来年も楽しみです。日本にこのようなイベントができ、なおかつかなりの集客があるというのは、大いに希望が持てることだと思います。
Posted at 2017/08/27 01:00:23 | コメント(3) | トラックバック(0) | 展示会 | 日記
2017年08月19日 イイね!

オートモビルカウンシル2017 - その4(アメリカ・スウェーデン車編)

オートモビルカウンシル2017 - その4(アメリカ・スウェーデン車編)オートモビルカウンシル2017、今回はアメリカ車とスウェーデン車です。

…といっても、シボレー、スチュードベーカー、ボルボのみ(汗)

今回は記事も長くありません。



== シボレー ==
コルヴェア・モンザ(1960年)





シボレーのリアエンジン車。このとても綺麗な車は、オランダにあった個体だそうです。オランダ人は車を大切にするようですね。

ナショナル ABツアラー(1928年)



ナンバー付きで自走可能な1928年式シボレー。昭和3年!

走行距離がたったの4,600キロだそうです。5月に納車された私のMINIのほうが走っています(汗)

このシボレーは乗り込むことも可能で、大人気。ひっきりなしに記念撮影されていました。当然ですが、この時代の車は非常に狭いです。

== スチュードベーカー ==
スターライト・クーペ(1950年)

正直、なにがなんだかよくわからないです(笑)

スチュードベーカーだけでなくパッカードやハドソン、AMCなど、消滅したアメリカの自動車メーカーはとても多いですね。

アメリカ車はこの3台のみでした。
前回もそうでしたが、アメリカ車の出品は意外なほど少ない。趣味で古いアメ車に乗る人はたくさんいると思うのですが。それとも、日本車や欧州車と比べ、商売としてはイマイチなのでしょうか?


次はスウェーデン車。ボルボのみですが。これにサーブがあればなぁ…
とはいえちょっと昔の四角いボルボも、最新の丸いボルボも非常に魅力的でした。

== ボルボ ==

ボルボは前回に引き続き、メーカーが出展していました。新車だけでなく、程度の良さそうな中古車がかなり魅力的な価格で出品されていました。

C70 T5(2005年)

このオープンモデルは内装が良いです。というより、ボルボの内装は良い!

野暮ったい感じもしますが、素朴で居心地の良い内装です。インパネやステアリングコラムのスイッチもシンプルで大きく、使いやすい。「スウェーデンの車は手袋をしての運転を考慮しスイッチを大きくする」というのは本当でしょう。かつて我が家にあったサーブ9-3もそうでした。

960 ロイヤル(1994年)

960ロイヤルなんて久しぶりに見ました…

私はこの時代のボルボセダンの、三段積みリアランプが好きです。なんだかブロックを積んだようで。しかも見やすさ抜群。

240 ワゴン(1993年)

人気の240ワゴン。960ロイヤルより値段が高く、228万円でした。

S90 3.0E(1997年)



無事に商談成立となったのでしょうか。

V90(2017年)

最新のV90。

分厚く、柔らかい革シートがとても快適でした。贅沢には違いないのですが、華美な感じはしません。やはりボルボの内装は良いです。この良さは、スカンジナビアンデザインがどうとか北欧家具がこうとかいう話を持ち出すと、むしろわかりにくくなる気がします。







以上、アメリカ・スウェーデン車編でした。
←次は最終回。お待ちかね、我らが日本車です!
…気長にお待ちください…
Posted at 2017/08/19 01:55:46 | コメント(2) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2017年08月18日 イイね!

オートモビルカウンシル2017 - その3(イタリア・フランス車編)

オートモビルカウンシル2017 - その3(イタリア・フランス車編)オートモビルカウンシル2017、今回はイタリア車とフランス車をまとめてアップします。

まずイタリア車から。

デザインの国、イタリア。それは車も同様で、新旧イタリア車を眺めていると、そのデザインセンスは他よりアタマひとつ以上抜けていると認めざるを得ません。



== アルファロメオ ==
ジュリアTZ(1960年)

まずはこの車。「ジュリアTZ」という車自体が素晴らしいのですが、この個体は「一度も走行していない新車状態」だそうです…





なんだか別の意味で「もったいない」という気がします(笑)

1300GT ジュニア(1971年)

丸いヘッドライトと大きなグリル。一般的なノッチバックスタイル。特になにか変わったことをしているわけでもないのに、とても個性的です。

それにしても「ジュニア」と「ジュリア」でなんだかややこしい(笑)

75(1987年)

75は懐かしいです。このモデルは「ターボ・エヴォルツィオーネ」(でいいのかな?)
ウェッジシェイプの効いた外観はとてもカッコイイ。1980年代の車なのに、見た目はあまり古くなっていないと思います。

ただし凝りまくり且つプラスチック感覚満点の内装はいかにも80年代です(笑)

パワーウインドウスイッチはルームミラー手前についているんですよね。窓を開けるたびに対向車にごあいさつ(笑)

マフラーが斜めに生えているのが不思議。

== ランチア ==
フルヴィア・クーペ 1600HF(1971年)

延々と赤い車が続きます。さすがイタリア車(笑)

なにげに超個性的なリアスタイル。リアエンドをクロームメッキがぐるりと。

デルタ・インテグラーレ HF(1992年)

ランチアはとうの昔にフィアット傘下になり、今ではすっかりモデルも減らされ…というより、ブランド自体が廃止の方向に向かっています。惜しいことだと思いますが、やはり今の時代に「かつての栄光」を取り戻すことは難しいのでしょうか。

== マセラティ ==
シャマル

このシャマルはフロントのスポイラーがとても個性的です。デザイナーはカウンタックと同じ、マルチェロ・ガンディーニ。

別のブースでもシャマルが展示されていました。赤いシャマルが2台。


== ランボルギーニ ==
カウンタック LP400(1976年)

みんな大好きカウンタック!





横から見ると、車というより「巨大なエンジンを運ぶために造られた車っぽいモノ」という感じがします。

ディアブロGT(2000年)


ウラカン・ペルフォルマンテ(2017年)




アベンタドールS(2017年)



いまさらですが、歴代のランボルギーニは、初期の一部を除いて「美しさ」というものをほとんど意識していない(というより無視している)と思います。そこはフェラーリとの大きな違いかなと。いろいろな要素はいったん横に置き、スーパーカーとしての理想のみを徹底的に追求している感じ。カウンタックにせよディアブロにせよ現行モデルにせよ、そこから生まれるこの迫力は完全に浮き世離れしています。ここまでやるか、という。しかしここまで徹底されると、それはもはや一級の芸術品です。

== フェラーリ ==

308 グループ4仕様(1977/1985年)

白と銀の308、マルティニカラー。凄い仕上がりです。

こりゃガチですな。

ディーノ 246GT(1970年)

この車はデザイン的に、私の最も好きなフェラーリです。本当に美しい車だと思います。





非常にバランスが良く、繊細で隙の無いスタイル。それでいてどこか愛嬌もあります。実車を目の前にすると、そのコンパクトさにも驚きます。後年のテスタロッサのような大柄で贅沢な12気筒モデルも良いのですが、ディーノはある意味でとてもフェラーリらしいと思います。



次はフランス車。

== シトロエン ==
2CV(1959年)

みんな大好き2CV!




…さすがにこれを今の時代に乗るのはいろいろな意味で厳しいと思いました。プレーンすぎます(笑)

DS 21(1972年)

逆に、こちらのDSはいかにも快適だろうと思いましたね。座ってみたところシートは分厚くフカフカしていて、まるでソファのよう。大きく、こんな個性的なスタイルにもかかわらず、運転席に座ってみるとボディの感覚はつかみやすいと感じました。運転もしやすそうです。

ボタン式のブレーキペダル(ブレーキボタン?)はどうやって操作するのかよく分からなかったのですが(笑)





他にもIDなど、派生車種含めずらり並んでいました。どれも綺麗にレストアされています。ただしお値段もかなりのもの…


SM

それからSMも。この角度から見るととてもカッコイイ。去年はゴールドのSMが展示されていました。


DS 19 カブリオレ・シャプロン(1965年)
DS コンコルド・シャプロン(1962年)

DSについてはこんな車も展示されていました。

DSをベースに、アンリ・シャプロンにより架装されたコンバーチブルとクーペ。非常に美しい。



かつてフランスには宝石のような高級車メーカーがいくつもありましたが、第二次世界大戦後、フランス政府の政策により軒並み消滅しました。今でもフランスのメーカーによって高級車は造り続けられていますが、イマイチ成功とは言えないのが正直なところです。

まぁ「フランス製高級車」というもの自体、当のフランス人自身があまり欲していないのかも。そんな中、新ブランドの「DS」は、プレミアム指向をどこまで追求するのでしょうか。私は華やかなフランス製高級車に復活して欲しいと思っています。

== プジョー ==
205 GTI(1990年)
309 GTI(1988年)
405 グリフ(1995年)

最後にぐっと現代的なプジョーを。とはいえ、今ではすっかり見なくなった車です。







フランス車といえば、我が国では熱心なファンも多く、規模自体は小さいものの一定の台数が着実に売れています。たとえば世界有数の自動車市場であるアメリカでは、ルノーもプジョーもシトロエンもとうの昔に撤退しており新車を正規で買うことができません。しかし日本では可能。それは我が国のフランス車ファンが熱心に支えてきたおかげだと思います。

しかし同時に、そのフランス車を一部のファンだけに独占させておくのももったいないことだと思っています。たとえば輸入車に乗ってその走りや乗り心地を体験したいが「ドイツ車は堅苦しくてイヤ、イメージが固まりすぎていてイヤ」という人も多いでしょう。そういう人にはフランス車はちょうど良いところにあるかと。最近のフランス車はハードウェア面の実力が急激に向上しており、日本車やドイツ車に勝るとも劣らない。デザインにしろ技術面にしろ、大いに魅力があると思います。

しかし販売網はあまりに脆弱です。ディーラー網やサービスの充実など、売る側がもっと力を入れれば、今よりずっと売れる余地があると思います。プジョーなんて、10数年前にあれだけ「206」が売れたのに、あとにつなげることができなかった。車の商品力はあるのに、売るための努力がまだまだ足りないと思うのです。


以上、イタリア・フランス車編でした。
←続きます。次はスウェーデンのボルボと、アメリカ車を少し。
Posted at 2017/08/18 00:37:28 | コメント(7) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2017年08月11日 イイね!

オートモビルカウンシル2017 - その2(イギリス車編)

オートモビルカウンシル2017 - その2(イギリス車編)今回はイギリス車をアップします。

オートモビルカウンシル2017では、多くのイギリス車が出品されていました。古いイギリス車には味があります。なんといいますか、「人間に近い」印象です。





== オースティン・ヒーレー ==
スプライト MkⅠ(1960年)

「カニ目」ってやつですね。

小さな車なのですが、存在感がありました。なお、売約済みでした。

横にあるフォード・エスコートMkⅠ、うっかり写真を撮り損ねていました。残念!

== ジネッタ ==
G40R(2013年)

知る人ぞ知るイギリスのバックヤードビルダー、ジネッタ!(って私もよく知らないのですが汗)



正直、今も車を造り新型を出しているとは知りませんでした。



価格が面白いです(笑)

リア。撮り損ねたフォード・エスコートMkⅠも併せてどうぞ。

== BAC ==
MONO(2017年)

イギリスにはこういう、「逝っちゃった」系のスポーツカーが昔からありますね…





スペックも値段も逝っちゃっています。

== ジャガー ==
XK120(1954年)



大きなステアリングが印象的でした。

この直6「XKエンジン」は、改良を重ねられ、のちのEタイプやXJ、さらにはデイムラーDS420リムジンにまで積まれました。

== ランドローバー ==
去年同様、魅力的な初代レンジローバーがずらり。



今回は運転席に乗せていただくことができました。レンジローバーを特徴づける高い着座位置、コマンドポジション。

………高所恐怖症の私には耐えられませんでした(笑)
着座位置が高いのは良いのですが、ウェストラインがとても低く…おっこちそうで怖いです(笑)

インパネのスイッチなんて、「上から見下ろして押す」感じです。並みの車じゃありませんね。

この車は「四駆のロールス・ロイス」なんて呼ばれ方をしていたそうですが、この非常に高い着座位置に座ったオーナーは、隅々まで良く見えるレンジローバーのボンネットを自分の領地のごとく感じながら運転していたのかも知れない。

== アストンマーティン ==
DB4、DB5、DB6

壮観ですね。美しい…



特にこのDB5、濃紺のボディカラーがとても綺麗です。






ラゴンダ(1985年)

しかし、アストンマーティンのなかで最も注目を集めていたのは、DBシリーズよりもむしろこちらでした。

ラ・ラ・ラゴンダ♬

名前と形は知っていても、実車をじっくり見るのは初めてです。これはシリーズⅡの後期型になるのでしょうか。

この、デザイナーのアタマがどうなっているのか心配になるようなデザイン。これを高級車でやるとは。アストンマーティンが高級サルーンを出すからにはハンパなものではダメだということでしょうか。ランボルギーニが同様の高級サルーンを当時出したなら、こんな感じになったのかもしれませんが。

車幅は1.8mに満たず、これは現行ゴルフよりも狭いわけですが、長さは5.2mもあります。そのくせ車高は1.3mしかなく…

長く、低く、角張っていて、実に個性的な…いや異様なプロポーションです。最先端すぎて、誰もついて行けないところにいる感じ。この車をデザインしたウィリアム・タウンズは、他にもシティカーなどでカクカクした作品を残しています。角張ったのが好きなんだと思います(笑)

この小さなグリル、3代目ホンダ・ビガーに影響を与えたのではないかと思っています。ただ、リトラクタブルのヘッドライトは閉じていたほうがさらに先鋭感が増すと思います。この状態だと、なんだか3代目コスモみたいです(笑)



リアスタイルも強烈です。細いリアランプ。なおこの二段積みランプはトランクリッド一体型です。今でこそLEDを使って簡単にできますが、当時こんなデザインを実現しようとした根性が凄いです(笑)

完全に、イカレています!


そのくせ内装は木と革で贅沢の極み(笑)

エッジが効きまくりの外観と比べチグハグだな…なんて野暮な思考など押し流す迫力があります。まさに英国の伝統とパンクロックの融合です(意味不明w)



前後座席共に、パワーウインドウのスイッチはセンターコンソールにありますね。

この車の内装で最先端を行っているのはこのメーター。世界初のデジタルメーターです。今でこそ普通の装備ですが、先鞭を付けたのはアストンマーティン!しかし、信頼性や耐久性はどうだったのでしょうね…

== ロールス・ロイス ==
ファントムⅡ セダンカ・ド・ヴィル(1934年)

ペニンシュラ東京が、所有するファントムⅡを展示していました。ナンバー付きで、婚礼用に実際に使用しているそうです。素晴らしいサービスですね…

コーチビルダーは「パーカー」。同じ型のファントムⅡが、香港と上海そしてパリのペニンシュラにもあるそうです。

日本の地方の結婚式場ではコーニッシュを使っているところもありますが、それと比べてもペニンシュラは格が違います。



日々のメンテナンスが万全であることが、見ているだけで伝わってくる車です。

ワクイミュージアムには、同じファントムⅡでボディ違いの車がありました。

ファントムⅡ コンチネンタル(1930年)

贅沢きわまりないですね。2座です。ボディは「カールトン」というコーチビルダーによるものだそうです。

ものすごく大きく見えますが、長さと幅は現行メルセデス・ベンツSクラスのロングあたりとあまり変わらないそうです。

最近、香港の大富豪がBMW製ファントムクーペをベースに、2座のワンオフモデルを10億円以上で製作させたそうですが、このあたりの車を念頭に置いていたのでしょうか。


シルバーゴースト 「アルパイン・イーグル」(1919年)

文字通り、当時最先端で最も高性能、加えて最も美しかった車。

絵本「じどうしゃアーチャー」のモデルはこの車です。

ロシアでレーニンがコミンテルンを創設した年、大英帝国ではこんな車を造っていたわけです。当時の英国の勢いたるや…

そういやレーニンも、権力を手にして真っ先に買ったのはロールス・ロイスだったとか(笑)


会場を出る直前、非常におもしろい「イギリス車」を見ることができました。最後にその車で締めたいと思います。

== AK SPORTSCARS ==
AK427

これは「ACコブラ」のレプリカですが、製造はイギリスのバックヤードビルダー「AK SPORTSCARS」だそうです。つまりACコブラのベースになった「ACエース」と同じ、イギリス車というわけです。もちろんエンジンはコブラ同様のアメリカンV8ですが、製造はイギリス。右ハンドルのイギリス製コブラです!


非常に造りがよく、魅力的でした!

価格は今後正式に発表するそうですが、1,500万円程度とのこと。

本来はキットカーなのだそうですが、日本向けとしては少量生産の完成車として輸入するそうです。

販売は神奈川の「UK Classic Factory」という会社。これから、メディアへの露出を図り知名度を上げ売り込んでいきたいと、代表の方みずから強く意気込みを語ってくださいました。


以上、イギリス車編でした。長くなりました。
←次は…イタリアorフランス車かな?お待ちください!
Posted at 2017/08/11 03:33:29 | コメント(5) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2017年08月09日 イイね!

オートモビルカウンシル2017 - その1(ドイツ車編)

オートモビルカウンシル2017 - その1(ドイツ車編)8月4日から6日までの3日間、幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2017」、最終日に行ってきました。

去年から開催されている展示会で、今年は2回目。

去年のものが非常に良かったため今年も行ってみました。


「メーカーと専門ショップが同列に並び、新型車とレストア済みのヒストリックカーが同じ目線で並ぶショーです」と去年に書きましたが、それは今年も全く変わりません。派手さはなく、それでいてマニアックさと商売っ気が共存する、不思議な熱気に包まれたショーでした。

去年同様、写真をたくさん撮ってきましたのでアップします。まずはドイツ車から。

== メルセデス・ベンツ ==
220 SEb(1961年)


入り口から入り、目に飛び込んでくるのがいきなりこれです。



まさしく「ドイツのエレガンス」
デザイナーはフランス人。縦目ベンツをデザインしたのはフランス人でした。思えばメルセデス・ベンツって外国人にデザインのトップを任せるケースが多い気がします。「最善か無か」の絶頂期、サッコ・プレートのブルーノ・サッコもイタリア出身でした。

今回、メルセデス・ベンツは少なく、あとはこの1台のみでした。

190E 2.5 16 Evolution2 DTM(1990年)





ブルーノ・サッコの代表作である190が、ここまで凶悪に(笑)
すでにおなかいっぱいです(笑)

== ポルシェ ==

ポルシェは911ばかりでしたが、それでも60~90年代の911がずらっと並ぶと壮観です。







この展示会は、家族連れの割合が多いことも特徴のひとつだと思います。その中でポルシェは人気があり、車好きの少年たちから常に熱い視線をあつめていました。「若者の車離れ」と言われて久しいですが、子供たちの心を国内メーカーは掴めているのでしょうか?

== フォルクスワーゲン ==
ゴルフ CLi(1991年)

ここでほっと一息。なつかしいゴルフ2です。139万8千円という値札を見て、おもわず考えてしまいました(笑)

ガンメタのボディカラーも良い。綺麗に仕上がっていますが、必要以上という感じもなく…



そういえば私が子供の頃にはたくさん走っていた2代目ゴルフ、今ではめっきり見なくなりました。

ゴルフ GTi(1991年)

こちらはグリーンのGTi。既に売れていました。おそらく買った人は即決だったのででょう。

ゴルフ・カントリー(1991年)

ゴルフを四輪駆動にし、車高を上げたモデル。今で言うクロスオーバーSUVですね。もっとも、今「ゴルフ・カントリー」で検索してもゴルフ場しか出てきません(笑)

日本では110台しか輸入されなかったそうで、いわゆる「レア車」ですね…

レア車だけにどんな値札を付けているのかと思いきや、199万8千円でした。どなたか、いかがですか?マジで良いと思います。

== アウディ ==
クワトロ・クーペ





こちらはメーカーによるブースです。クワトロづくしでした!
後ろにある最新型は、日本初お目見えの「RS5クーペ」です。

スポーツ・クワトロ




スポーツ・クワトロ S1



ホモロゲ—ションモデル。WRCチャンピオンのヴァルター・ロールが実際に運転した車だそうです。ってどれだけ凄いのか良くわかっていませんが…

アウディ・クワトロと言えば、20世紀を代表する名指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン晩年の愛車(のうちの1台)でもありました。オーストリア人であるカラヤンは、故郷の邸宅でシルバーのクワトロ・クーペを足にしていました。

ただ個人的には、アウディ・クワトロと言うと「こち亀」を思い出してしまいます(笑)


←次回はイギリス車をアップします。
Posted at 2017/08/09 21:16:14 | コメント(5) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ

プロフィール

「[整備] #ポロ タイヤ空気圧調整 2025/07/22 https://minkara.carview.co.jp/userid/1188788/car/3286947/8308038/note.aspx
何シテル?   07/23 00:00
ようこそ。 Volkswagen POLOに乗る Coptic_Light と申します。更新が多いページではありませんが、どうかゆっくりしていってください...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2017/8 >>

  12345
678 910 1112
1314151617 18 19
20212223242526
2728293031  

リンク・クリップ

[フォルクスワーゲン アップ!]core OBJ Lether Key Cover for Volkswagen 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/02/25 22:44:04
バッテリー交換 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/10/16 20:13:21
maniacs Rear Wiper Ornament 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/12/16 14:37:30

愛車一覧

フォルクスワーゲン ポロ フォルクスワーゲン ポロ
7台目の我が愛車として、フォルクスワーゲン・ポロを選びました。2004年まで乗っていたゴ ...
ミニ MINI ミニ MINI
6年以上乗ったR55 Clubman Cooper から、F55 MINI Cooper ...
ミニ MINI Clubman ミニ MINI Clubman
ミニ・クラブマンのCooperです。 念願の6MT。ボディカラーは「ホットチョコレート ...
スバル レガシィB4 スバル レガシィB4
前々々車です。2リッターの5MT。そういやゴルフと同じ名称のサテンシルバー。ノンターボで ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation