
昨日、Mと会ってスタジオに入った。
今年になっての初顔合わせとなったワケだが、こんなにも定期的に会うことになるとは当初思っていなかったので「Mと会う」と題したタイトルもどうかと思い(笑)、今回から「MKセッション」と改めさせて頂くことにする。
ただし、何回会ったかわかるようにナンバーは通しとした。
ま、そんなワケで旗日にも関わらずお互い休みだった様子で、この日会うことになった。
グレッチエレクトロマチックを車に乗せ、上尾にあるスタジオに向かう。
車内には私一人、カミさんはいません、お留守番です。
寂しくはないですよ、オーディオからはゴキゲンな音楽が流れていますから。
先日買ったロカビリーアーティスト“ホットドッグバディバディ”のアルバムを聴きながら17号線を安全運転で走る。
例によって私の方が先にスタジオに到着し、ギターをアンプに繋ぐ。
実はアンプに繋いで音を出すのは前回Mに会った大晦日以来のこと(爆)。
ギターはポロポロ弾いてるんだけど、キチンと音を出す為に寒い自分の部屋に行くのが面倒だってのがあってね(笑)。
まァ、ロカビリーを聴く様になってからというもの、ギャロッピング奏法をやりたくて指で弾く練習ばかりしていたこの一か月なのでありまして、そんなにアンプを使わなかったんで。
Mが来た。
来るなり、「今日は思う存分好き勝手に弾いていいぞ」みたいなことを言う。
どうしたのか尋ねると、なんでも仕事中に左腕を痛めてしまったらしいのだ。
痺れて肘から先に力が入らないから、握力も全然無いという・・・。
ということなら、そんなに力んで挑むもんでもないなと、私は椅子に座ってポロポロと弾き始める。
Mも同様に椅子に座り、なんとか使える指で色々と弾き出した。
キチンと曲を弾くというよりも、私がテキトーに弾いている中で色々と彼に質問し、それに答えると言った感じのセッションとあいなった。
そう、マンツーマンでギターのレッスンを受けている、そんな感じ。
随分と前、私が彼のバンドにサポートギタリストとして加入した時のことだ。
「弟子のKIOです」と他のメンバーに紹介されたのを思い出した。
知った顔もいたけれどもなんかキンチョーしたなァ・・・。
で、私が取り出したギターを見るなり、「ほらね、弟子の方がいいギター持ってんじゃん」とひやかされたもんだ(笑)。
今思うとこんなにヘタっぴなのによくもまァ、バンドなんてやってたなァ、と。
それもこれもMがいてくれてるからのことだ。
あまりにもレベルが低い質問に対しても彼は色々とアドバイスしてくれる。
今回彼に聞いてみたのは、「例えば、ギターソロを弾けるようになるにはどうすれば良いのか?」ということ。
カッティングやリフならなんとか弾けるが、リードギターとなるとさっぱりの私なのだ。
「ディープ・パープルのスモーク・オン・ザ・ウォーターのソロを弾くにはそこをずっと聴いて弾く練習をするしかないのか」。
それを「弾ける様になるまでずっとその曲だけを弾くのか?」。
そして「弾ける様になったら今度は違う曲のソロを弾く練習をするのか?」。
ってことは「100曲弾ける様になるには100曲練習しなくちゃならないということなのか?」。
彼は「そんなこたァない」と答えた。
弾けるにこしたことはないが、そんな練習するのはそのバンドのコピーバンドやるならではだと。
レコードとおんなじ様に弾く必要があるのか、そのことで彼も随分と前に同じギター弾きとモメたことがあるという。
何故かこういうことを言うヤツはビートルズ好きに多いらしい(笑)。
ま、要は自分の音で弾ければそれで良いのじゃないか、ということで、実はそれは私が思っていることと同じなのだと。
別に私は北島健二になりたいワケじゃないし、ブライアン・セッツァーになりたいワケでもない。
勿論、弾ける様になれればそれはそれで良いことだと思うし、全く同じことをするだけがギタリストじゃないという結論だった。
エラそうなことを言ってるけど、私自身は全然そういうレベルの問題じゃないんですがね(泣)。
M本人も決してそういう弾き方をしているギタリストではない。
音を捕まえてそれに合わせて弾ければそれで自分のソロなのだからと。
堅苦しい話をしているつもりもなく、実にのんびりとした雰囲気で時間は過ぎて行く。
この日は3時間の予約をいれてあるので、少し休憩を取る。
Mが、「もしパトリシア(H君のことね)がドラムをやってくれるなら、俺ベース弾こうかなァ・・・」とポツリ。
おいおい、そりゃないぜ!
というよりも、今度スタジオに入るときはH君を誘うってこと普通に忘れてて(笑)、連絡してなかったんだけれども。
実はそう考えていたのは私の方だったのだ。
Mがギター、ドラムがH君、そして私がベースにコンバートすれば一応最低限のバンドとしてパートが揃うじゃないか、と。
もともと私はベースが弾きたかったんだけど、これを機会に本気で転向しようかなァとも思っていたところなのだ。
だいたい私がギターじゃ話にならないだろ(爆)。
H君が本格的に練習出来る様になるんならもしかするとそういうこともあり得るのかもしれない。
それは置いといて。
今回のスタジオ入りで、実は私に変化があったことにMが気付く。
今まで殆どハイポジションでしか弾くことのなかった私がローコードばっかり押さえて弾いており、なおかつピックではなく指弾きを多用していることだ。
「変われば変わるもんだ」とは彼の談で、多少の進歩があったもの故と素直に受け取っておこう(笑)。
とにかくロカビリーを聴く様になってからギターの音に対して何かが変わったみたい。
“鳴り”とか“響き”をかなり意識して弾いている。
アルペジオがホントに苦手だったが、今では指でアルペジオを弾くことが楽しく思える。
Mに少しアドバイスしてもらったのでまた今度会う時まで練習しておこう。
とにもかくにもやることが多過ぎてなかなか曲らしい曲の練習にならないが、この日はこの日で非常に有意義だったと思っている。
一日でも早くMに近づける様にならないといけないな。
そういう強迫観念もあるにはあるが、多分彼は気長に待ってくれているのだと思う。
ま、そんな感じで今年もMKセッション、始まりました。
次回までにMの腕の調子がよくなると良いですが・・。
※例によってギターツーショットですが、実は意外にも初めての組み合わせです。
最近のお互いを明確にあらわしていますね。
一応、私のギターに少し変化が見受けられますけれども・・・(笑)。