デザインとコンセプトに惹かれてパートナーになって貰いました(笑)
後輪駆動に慣れ親しんだ方のエコに乗れるダウンサイジングcarとしては最適でしょう。
乗る度に軽という枠を超え、非力ながら日常速度域で走る楽しさを感じさせてくれる希有な車です。
絶版となってしまいましたがその唯我独尊ぶりは色あせないですね。
【レビュー追記】
Fポルシェの設計により1938年、国民車としてデビューしたRRのVWビートルは時にはプアマンズポルシェとも呼ばれチューニング、カスタマイズのベースカーとしても人気を博したものです。
半世紀近く生産され、時代の流れでスペース効率、生産効率からFFのゴルフへ道を譲ります。MINIの登場も有り小型車の主流はFFへと移って行きました。私もゴルフⅡから3台VWを乗り継ぎましたのでFFが嫌いという訳ではありません。ジムカーナでもインリフトし、3輪になりながらも強烈なトラクションを発揮しタックインを駆使すればコーナリングも楽しい。優れたパッケージングと高い剛性のボディと足回り。狭い都会での取り回しもよく理想的な小型車でした。
おっとアイ君の話でしたね(笑)
なぜゴルフを引き合いに出したかというと、アイ君の見た目の可愛さにだまされてはいけません(笑)FFとRRとレイアウトは180度違いますが、実に理詰めで合理的に考えられた質実剛健、「軽自動車」という枠にはめられていますがクラスレスの小型車として「こだわり」「志」は同じものを感じます。
スペース効率という点でエッグシェル型のワンモーションフォルムとMR(RR)によるキャビンフォワードというレイアウトからヴィッツやフィットを凌ぐロングホイールベース、大人4名に過不足無いスペース、リアエンジン上部のそこそこ実用的なラゲッジスペースが得られます。
全長に制限がある軽ではFFレイアウトはエンジン部分のスペースだけ後退するので、室内スペースとラゲッジスペースはトレードオフになりますね。
機能的には前にエンジンがないと、
・クラッシャブルゾーンに余裕ができる
・たっぷりなサイズの理想的なサスペンションの配置が出来る
・強固なフレームで高い剛性が得られる
・ブレーキング時のノーズダイブが少なく姿勢が安定している
・フロントヘビーではないので重量配分もよく、ノーズが軽く、軽快 で素直なハンドリングが得られる
・タイヤの切れ角が大きく採れるので小回りが効く等々ですかね。
そしてそのロジックが具現化されている事に感心するのです。
背が高くアップライトなドライビングポジションもゴルフ似。フロントグラス前端までの距離が長いので、圧迫感が少なく、足元もやはりFFに比べ広いと思います。
こうしてみるとサイズに制限のある小型車のレイアウトとして現代のテクノロジーで再構築したRRも充分「アリ」ですね。いや、むしろハンドリングの素直さも考えると選べるならこちらにするなあ。
RRビートル、FFゴルフのスピリッツをシャッフルし、古くて新しい手法で造り直したマイクロ・プアマンズ・ポルシェはいいすぎか。(笑)後継車が無いのがつくづく残念。
アイ君が動かなくなったら、次期i-MiEVにも期待しているのですが、MRは無理でしょうね。
そうなるとSmartFourFour、ルノーTwingoが気になる、気になる。